こちら連邦生徒会特務課です   作:ORC機関

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セイアちゃんが来てくれたので初投稿です。
ナギちゃん、来てくれるやろか?(不安)
あと湿度猫、欲しいですね。
弊シャでは乾燥キャット、セリカちゃんしか居ないので欲しい。
しかしガチャ更新の度にとりあえず引いてみようで引くヤニカスなので石ないんだよね。
やんなっちゃうなぁ(七星超絶吸引)


見えない心情、言えない真相

シャーレの屋上に辿り着いた私はいつも通り風向きを調べた。

隣の財務室長が指を咥えた瞬間に目を見開いたが風向きを調べ始める私を見て関心を失ったように視線を外す。

「財務室長はそっちな」

風上の席を指で差し示すと彼女は腰を下ろした。

早速胸ポケットから煙草の箱を取り出す。

「そんで話って?」

思案顔の彼女に私は問いかけると箱から煙草を咥える。

朝吸った後はミツキの監視下で仕事をしていた為、一本も吸えなかった。

少し湿気った煙草に火を着けると落ち着く香りが鼻腔をくすぐる。

「ねぇ、その財務室長って呼び方辞めてくれないかしら?」

少し気まずそうに切り出した彼女の顔には不安の色が浮かんでいた。

無言の私に彼女は続けて口を開く。

「その…あの時は本当にごめんなさい、あなた達のことをよく考えずにあんな事言って…」

意外なことに彼女の口から謝罪の言葉が出てきた。

あの喧嘩の後は特に話なども無く、仕事では使いの者を送ってきた。

そのため、話もしたくない彼女の気持ちの現れだと思っていた。

「あの時はお互い余裕がなかったし、自分の仕事で一杯一杯だったから…」

冷静さを失った上での口論だった為お互い内心に秘めたものを吐き出したのだろう。

少なくとも私は彼女に対して感じていた不満などを全部吐き出した。

その為、てっきりアレが彼女の本心だと勝手に割り切っていた。

一口煙草を吸い肺へと入れる。

「だから…その…私もあの時は頭に血が昇って酷いこと言ってた、本当に申し訳ない」

私も彼女に伝えられてなかった事を口に出した。

言葉が煙と共に風に乗って行く、ちゃんと届くと良いのだけれど。

私の言葉に彼女は黙り込んだ。

「正直、私の事がよっぽど嫌いなのかなって思ってた」

私は肩をすくめて笑って見せる。

「使いの者を送って、面と向かって話す機会もないんだもん」

「そんでリンちゃんと和解した話は聞こえてくるのに、こっちには何もないからさ」

「もう修復不可能な所まで言ったんだと勝手に納得してた」

私の言葉に彼女は口を開いた。

「ちがうの、私自身どんな顔で会いに行けばいいかわからなかったの」

「あなた達の事も知らないであんな事をして追い込んで…」

「全て終わって、落ち着いたらあなたの事、怖くなって…」

「きっと、私のこと恨んでるだろうって…」

彼女の偽りのない不安な声に思わず笑ってしまった。

きっとお互いにおんなじ事を思ってたのだろう。

私もあんな言葉を吐いた手前、何食わぬ顔で会いにいけるような顔は生憎持ち合わせていなかった。

ギャグで済ませられたらどんなに良かったか。

越権行為であった事実は変えられないし、出した弾薬費やD.U.区に出した損害を見るに明らかだった。

しかしリンちゃんからのお説教もなく…いや少しはあったけど…特には降格処分もなかった。

「なーんだ、お互いに同じじゃんね」

笑う私に彼女はポカーンとした顔を浮かべた。

「お互いに嫌われたと思って一歩踏み出せなかった訳だ」

「なんだか馬鹿みたいにじゃんね」

そう私が言うと彼女も笑い始める。

私達はきっかけを望んでいたんだ。

互いの立場や後ろめたい気持ちを抱えたままズルズルと停滞してしまった。

本当は大人の私が歩み寄るのが正しかったのだろうけど…

「本当にごめんなさい、あの時はあんな事になるなんて思わなかったわ」

「そらそうだよ、普通は誰でも正気を疑うよ」

堰が切れたかのように気付けばお互いに喋り出していた。

「それに俺らはドンパチが仕事で財務室長は…」

「アオイ、役職じゃなくて名前で呼んでちょうだい」

「アオイは金勘定が仕事、お互いに職務を果たした結果だよ」

私は消えかけた煙草を灰皿に押し付けて新しい煙草を咥える。

彼女から堅苦しい雰囲気は消えて互いに喋りやすくなっていた。

「でもよ…一言ぐらい欲しかったなぁ…まるで除け者みたいで面白くないじゃん」

咥えた煙草に火を着け、肺に煙を入れる。

なんだか煙草の進みが早くなったな。

「あら、冷酷な電卓女で悪かったわね?」

「いや、あの時は本当に申し訳ありませんでした…」

私の言葉にイタズラっぽく言う彼女と顔を見合わせるとお互いに笑みが溢れた。

なんだか喧嘩する前に戻ったような気分だ。

お互いに本心を言えたからこそ、私は改めて言いたい事があった。

「あー、そのなんだ?気に入らない所もあるだろうけど…私だとヤニ吸ってる所とか…」

「私なら費用にうるさい所かしら?」

「黙秘で…その…これからも改めてよろしく頼むよアオイ」

「こちらこそ、よろしくお願いするわ」

私の言葉に彼女は嬉しそうに笑うとそう告げた。

あの日から長い時間私と彼女の間にできた壁はどうやら無くなったようだった。

 

彼女をロビーまで見送って別れたあと、私はオフィスに戻った。

チハヤとミツキがタブレットPCと睨めっこしていたが私が戻るとこちらに気づいたのか顔を上げた。

「おかえりなさい」

「おかえ…ん?」

笑顔のチハヤとは裏腹にミツキが何かを感じ取ったようだ。

ミツキがズカズカと歩み寄ってくると私の身体に鼻を寄せて匂いを嗅ぎ始めた。

「先生、煙草吸いましたね…」

鼻を鳴らしていたミツキが私から少し離れると鋭い目つきで睨みつけた。

思わず私は目を逸らした。

「いや、その…」

「そこ!正座!」

彼女は腰に手を当てて仁王立ちすると応接セットの隣、床を指差した。

チハヤは困ったように笑っている。

どうやらお昼ご飯はお預けのようだった。

「まず先生、アオイ先輩と話があったんじゃないんですか?」

観念して正座した私に彼女は尋問を開始した。

「はい、アオイと話をしました」

私の言葉に彼女は一瞬毒気を抜かれたようだった。

「あれ?名前呼びなんですね?」

チハヤが少し驚いたように私に聞いてきた。

「あ?あー、なんて言うかお互いに改めて腹を割って話せたから」

私の答えにチハヤは嬉しそうに微笑む。

ミツキはなんだか思案顔だ。

「それは置いておいて、アオイ先輩に監視されてましたよね?」

「はい」

「何本吸ったんですか?」

「1本…」

私の答えに彼女は一瞬眉を顰めると追撃をかけてくる。

「本当は何本ですか?」

「5本吸いました…」

頭からツノが生えてるような怒りっぷりに思わず白状する。

「アオイ先輩も甘いんだから…いいですか先生?煙草は…」

ミツキのお説教が火を吹いた。

彼女は正座する私を見下ろしていかに煙草が体に悪いかを延々と語っている。

早速煙草が吸いたくなってきた。

ガミガミと吠えるミツキの背後に目線を送る、チハヤが困った顔で立っている。

彼女に助けを求める視線を送ると苦笑いで止めに入った。

「ミツキちゃん、その辺にした方が…業務が残ってますし…」

おずおずとミツキを止める彼女にミツキは振り返る。

「ダメだよ、チハヤちゃん!私達が居ないとこの人そのうち煙草を五本束にして吸い始めちゃうよ!」

真剣な表情で彼女はチハヤに語る。

私をなんだと思ってるんだオメェ…

不服であるとミツキに視線を送ると彼女はキッと睨みつけた。

「ソラちゃんから先生が煙草の購入をするたびに報告を上げてもらってます」

そう語る彼女に恐怖を感じた。

「最近購入頻度が高くなってますし、喫煙所の灰皿に入ってる吸殻の本数からも喫煙量の増加を示しています。」

「アオイ先輩やチハヤちゃんと違って私の目は誤魔化せませんよ」

「私は全部知ってるんですから…!」

仁王立ちで睨みつけてくるミツキ、コイツの方がよっぽど可笑しいのでは?と内心思った。

彼女はなんて言うか世話を焼くのが好きなのだ。

後輩達の教育など自分から進んでする子であった。

「先生はキヴォトスの私達と違ってよわよわなんですから!」

「そんな事じゃ、いつか死んじゃいますからね…」

説教をする彼女はだんだんと声が弱くなり普段と違ってシナシナになってきていた。

多分サンクトゥムタワー奪還までの出来事や箱舟占領戦の一件から何かしら思うところがあるのだろう。

もういいですとミツキは言うと彼女の席へと戻っていった。

少し心配そうな表情のチハヤと顔を見合わせる。

まるで私が悪いみたいな感じじゃん…

なんとも言えない感情を抱えて自分の席へ戻る。

業務用のタブレットPCにトリニティのナギサからメッセージが届いていた。

堅苦しい前置きの文をすっ飛ばす。

いつものお茶会の誘い、明日の午後だった。

きっと警護案件の話も混ざってくるだろう。

ウチの2人は連れていってもいいのだろうか?

伺いの返信をし、装備申請を行う。

明日の分と警護任務の分を作成、備品管理室へメール送信。

後者の申請は後々必要な物が出てきたら追加申請を行えばいい。

申請する時は取れそうな上位装備から申請する、下位の装備では後々必要な物が出てきても申請が通りにくい。

ピストルからライフルの変更依頼より対物ライフルからライフルへの変更依頼の方が通りやすい感じだ。

交渉術ってヤツ?

「明日の予定ってなんかある?」

私は二人に問いかける。

顔を上げた二人は首を横に振った。

「何かあったんですか?」

チハヤちゃんが小首を傾げた。

「トリニティからお茶会のお呼び出しだ、下見に行くべ」

私はデスクから腰を上げると時刻は13時近く、ギリギリ昼時だ。

「まずはその作戦会議として飯を食べに行くぞ」

車の鍵と財布を持つ、彼女達は準備を始めた。

「アロナ、なんか美味い店探してくれや」

私は我らがスーパーアロナに飯屋を探してもらおうとスマートウォッチに喋りかけた。

「うひひぃ…いちごミルクぅ〜」

コイツ寝てんぞ!オイ!

仕方がないので近所のファミレスでええか。

窓の外は快晴でサンクトゥムタワーとクソデカリングが皆を見下ろしている。

私は煙草の箱を取り出して本数を確認する、寂しげな5本が箱の中に残っていた。




ヤニカス
アオイちゃんと仲直りできた。
煙草の喫煙本数や購入を詳細に把握されていた事にドン引きしてる。
ソラ、お前だったのか…

ソラ
シャーレビル内のコンビニエンスストア『エンジェル24』の店員。
ヤニカス先生がよく煙草を買いに行くのでお互いにある程度仲良し。
ミツキからの"お願い"で先生を売った、怖いから仕方ないね。

扇喜アオイ
自分がやらかした事で危うくキヴォトスが滅亡しかけたし、ヤニカスにあんな事言った手前、どうしたらよいか困ってた。
仲直りして喧嘩前の関係まで修復できた為、総決算を企んでる。
煙草の取り締まりは甘い。

チハヤ
先生と先輩が仲直りできて嬉しい!
後で先輩と先生を誘ってご無沙汰になっていた会食に行きたいと思ってる。

ミツキ
先生の事は何気に色々調べており、先生の事はとりあえず彼女に聞けばわかると思われてる。
煙草の購入数、喫煙本数の推移、お酒の摂取量、食生活まですべて管理したい。
これは悪意などではなく先生の為だと思っている。

ナギサ
先生とのお茶会を楽しみにしながら庭の手入れをしていたが、同行者を連れて行きたいと急遽返信が来た為、乗用芝刈り機のままお茶会で出すお菓子を急いで買いに行った。
新しいお茶会仲間に嬉しい半分、残念な気持ち半分の微妙な気持ち。
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