「まったく、堀北には困ったな。」
「『いやぁ』『清隆ちゃんのクラスは』『大変そうだねぇ』。」
「オレはお前が羨ましいよ亜球磨川、どうだ?入れ替わらないか?」
「『はっはっは』『遠慮しとくぜ』。」
自分のクラスの現状を隣にいる亜球磨川に愚痴りつつ、フラフラとオレ、
あの5月初日から1週間が経ち、Dクラスは変わった。阿鼻叫喚としていたクラスメイト達も落ち着きを見せ、今までのDクラスからは考えようのないくらいの静けさが教室内を支配するほどに変化した。
そして、オレの立ち位置もまた変化していた…悪い方向にだが。
「『しっかし』『まさか堀北ちゃんが』『君を下につけるとはねぇ』。」
「…はぁ、まぁこんなやつを下につけてもあまりいいことはないと思うんだけどな。」
「『謙遜するなよ』『君は間違いなく』『
「いやこっちってどっちだよ?」
どうにも曖昧な言葉に思わずこちらも首を傾げてしまう。
『こっち』とは基本的に自分に向いている方向を指す、例えば道を聞かれた際一本道だった場合に自分が通ってきた道をよく『こっちに〇〇がありますよ』と答えることがあるのではないだろうか。しかし、亜球磨川が言っている『こっち』。それは一体どういった前提のもと話しているのだろう?
先ほどの『謙遜するな』という言葉、それと結び付けて推測すると恐らくこいつはオレが実力を隠していることにに気付いているのではないか?まさか、いやその可能性はないとは思うが、そうとも言い切れなくなってきた。こいつはもしかして、もしかするとこいつは
──────ふと、違和感に気付く。
先ほどの思考を重ねている時から、妙に亜球磨川が静かにしている。普段はあれだけ元気にしゃべっている奴が、だ。ちらりと横目に彼を見ると『ピタリ』とこっち側と言った時のまま止まっていた。
まるで『時間が止まった』ように、まるで『走馬灯を見ている時』のように、オレの視界に入るものすべてが『止まって見える』。
一体何が起こっている、何が起こった?
そういえばオレの体すら止まっている。指はピクリとも動かない。
思考だけが止まらず駆け巡る。これではまるで
オレの思考だけが世界に取り残されているようじゃないか──────。
「『ちょっと曖昧だったかな』『まぁ僕の戯言だと思って』『聞き流してくれよ』。」
「ッ、…ああわかった。しかし、お前の方は大丈夫なのか?」
「『?…』『クラスの人たちは』『みんな良い人だからね』『今の所は問題ないぜ』。」
いや、クラスのことを聞いたわけじゃない────と思わず口に出すところだった。
今、いったい何が起こったのだろうか…今の会話から推測するに少なくとも隣にいた亜球磨川は気づいていないらしい、『時が止まる』謎の現象、まるで
その名は『スタンド能力』。もっと言えば『THE WORLD』である。「THE WORLD!!時よ止まれ!!」のセリフは多くのファンたちが衝撃を受け、一度は真似したことがあるだろう…と言うほどの人気を誇る有名なセリフだ。そして、その能力は『時を止める能力』。世界の時を止め、その中を自分だけが自由に動けるという能力である。これこそまさに今の状況と酷似しているのではないだろうか…つまり今のはスタンド攻撃を受けていたのかッ!?
「亜球磨川。」
「『なんだい?清隆ちゃん』。」
「スタンド使いって現実にいたんだな。」
「『えっ』『急に何の話?』」
「彼らの旅は本当の話だったんだな!!」
「『いやだから』『何の話!?』」
先ほどのオレ以上に亜球磨川の頭の上で?マークが飛び交っている。まぁ、そりゃそうだろう。こんなことを急に言われたらオレもそうなる。さて、いい加減ありもしない仮説を立てるのはやめて、真面目に考察するとしよう。というのも、ここで考察できることは限られてくる。まずは事実を整理しよう。
まず第一に、この停止する現象は
次に、
「…。」
「『…』『今度は虚空を見つめ始めたぜ』。」
「………。」
「『……』『何か言ったらどうだい清隆ちゃん?』」
「………………………。」
「『おいおいおい?』『さすがに怖いぜ清隆ちゃん!?』『君にはいったい何が見えてるって言うんだ!?』」
極端な例だがボーっとして何も考えていないとこの現象は解除されるらしい。
今ので分かったがオレの思考がこの現象を引き起こしていることが確実となったわけだ…となるとこの現象はオレの思考スピードが世界の時を止めていることこそが正体であろう。
…と、オレは結論付けたわけだ。しかしなんとも不思議で不可思議で摩訶不思議な能力だな。いったい、いつからこの学校は学園能力バトルモノの舞台になったんだ?それにオレの結論だとどちらかと言えば『スタープラチナ』じゃないか。オレ、DIOの方がシンパシー感じて好きなんだが…特に『過程や方法なぞどうでもいい』と考えてるところとか。まぁこの能力の詳細辺りはまた一人の時に検証しよう。これ以上は亜球磨川が持たない。それにちょうど寮の入り口が見えてきた。
「『ふぅ』『なんだか今日はやけに』『疲れたぜ』。」
「ん、そうか?」
「『誰のせいだと思ってるんだい?』『まぁいいか』『じゃあね清隆ちゃん』『また今度ボウリングにでも』『行こうぜ』。」
「おう、またな。」
ボウリングに行こう…か、実に楽しみだ。なぜなら、こいつとの勝負はいつも引き分けるからだ。オレがどれだけ全力を出そうと、オレがどれだけ手を抜こうと、こいつとは常に引き分ける。ただし『勝ち』か『負け』どちらかに必ずなるゲーム、例えば『チェス』なんかがそうか。そう言った場合だと5:5くらいで勝つか負ける。逆に引き分けがあるゲーム、例えば『トランプのポーカー』だな。その場合オレがストレートを持っていたら亜球磨川もストレートで返してくる、と言った具合に必ずと言っていいほど引き分ける。
まるで
だが、もしこいつがいずれそんなジンクスすら打ち破って本気でオレと戦うのであれば
「『そして』『その後姿を見つめるものが』『居た…ってね』。」
「『なるほど』『思考スピードで世界の時を止める
「『名前は』『どうしようか』。『ホントなら彼が』『名づける方がいいんだろうけど』。『まあいいか』『僕が名づけるとしよう』。」
「『思考停止』『いや』『
綾小路 清隆
備考追記…
なんか続いてしまった。
まぁこれからも気分で更新していきます。
取りあえず書きたいところだけ書きなぐって終わるかも。
それと感想、お気に入り登録ありがとうございます!!
『次回』『ようこそグッドルーザー第三箱』『
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