「なあ、まだ着かないのか?」
「もうそろそろ着きますわ。」
俺と咲夜はレミリアのいるところに向かって歩いていた。てか廊下長い!!
「誰だよこんなに廊下を長くした奴は!?」
「私ですが何か?」
……もういいや。文句を言ったところで廊下の長さが変わるわけないし。下手したら咲夜のナイフが飛んできそうだ。
「こちらになります。」
やっと着いたか。
「ほぉー、でっかい扉だな。」
そんな軽口を叩きながら扉を開く。意外と軽いな。
「やっと来たわね、ようこそ紅魔館へ。」
いかにも偉い人が座る椅子にレミリアが座っていた。そしてこっちを見下ろすような感じ。なるほど、これは確かに。
「口の周りにケーキのクリームが無ければカリスマが溢れていたな。」
「ささ、咲夜!!あれほど確認したのに!!」
レミリアは慌てた表情で咲夜を呼ぶ。慌てた時などは外見と同じ反応をするんだな。
「冗談だ、人を殺そうとしたみたいだからちょっとお返ししただけだ。」
「この吸血鬼に向かって冗談が言えるなんて、中々に面白い人間だ。」
「話をそらすなよ。詫びの一言くらいないのか?」
「ごめんなさいね。あれは聖人の力が知りたかったからなのよ。」
んなところだろうとは思ってたけどな。偉い奴ほど何を考えてるかわからんな。
「で、用はそれだけなのか?」
「そうね、もうないわね。」
……は?じゃあ何のために呼んだんだ?
「はあ!?どういう意味だよ!?」
「もう用事が終わったからよ。」
「……何か納得いかねえ。」
あんだけひどい目に合って用件は無いって。
「というわけで帰ってもいいわよ。」
「はあーー、まあそう言うんだったら帰らせてもらいますよ。」
「あと、図書館の連中にも挨拶していってくれないかしら?」
図書館?そんな場所あったっけ?
「はいはい、行ってくるよ。」
はぁ、図書館へ向かうか。適当に歩いていけば着くだろう。
「お嬢様、なぜすぐに帰らせたのですか?」
「理由は簡単よ。運命が見えなかったからよ。」
「本当ですか!?」
「本当よ。見ようとしたら何かに阻まれて見えなかったわ。咲夜!!」
「はい、お嬢様。」
「たまにでいいから聖人の様子を調べてきてくれないかしら?」
「かしこまりました。」
「あと紅茶もお願い。」
「すぐにお持ちいたします。」
「(さあて、面白くなってきたわね!!)」
ヴワル大図書館
「すげー広いな!!一体何冊あるんだ!?」
あのあと適当に歩いていたらすぐに見つかった。為せば成るもんだな。
「これは地震とかあったら大惨事だな。」
一気にここら辺が本の海となりそうだ。想像したくはないけどな。
「大丈夫よ、その点に関しては魔法で補強してるから。」
近くの机らへんから声が聞こえてきた。ここの管理者かな?
「誰だ、あんたは?」
「私はパチュリー・ノーレッジよ。よろしくね、泊谷聖人。」
パチェリーは読んでいた本を閉じて自己紹介をした。紫色の髪で紫色を基調とした服。まるで魔女みたいだな。
「ああ、よろしく。」
てか、名前知ってるなら挨拶は必要なかったんじゃないのか?
「聞けば魔理沙に勝ったそうじゃない。」
「たまたまだ。」
次対戦したら勝てるかどうかわからないしな。むしろ負けそう。
「それはどうかしらね。]
パチェリーは含み笑いをした。やっぱりここの館の住民の考えてる事はわからん。
「どういう意味だよ?」
「まあ、詳しくは紅茶を飲みながらにしない?」
「それもそうだな。」
ここの館に入ってから一滴も水分をとってなかったな。
「こあ、紅茶の用意をして。」
「はーい、あ!初めまして聖人さん!!私は小悪魔と言います。」
パチェリーに言われて来たのはいかにも悪魔らしい羽が背中にあって、秘書みたいな服装をしている人?が来た。
「よろしく。」
名前が小悪魔なのがちょっと気になるな。
小悪魔からついでもらった紅茶を一口飲んだあとパチュリーから話してきた。紅茶はあまり飲める方ではないが、なかなか旨かった。
「さて、聖人は霊力って知ってるかしら?」
「まあ、一応。」
そこは霊夢が教えてくれたからな。ざっくりとした説明だったけど。
「それなら話が早いわ、あなたは霊力と魔力、神力を持っているの。」
「霊力と魔力はわかるけど、なぜ神力も持ってるんだ?」
いかにも凄そうな力だ。でも何で俺が?まさか俺は神様なのか!?
「それは私にもわからないわ。自分で見つける必要があるわ。」
「わかった。」
そのあとパチュリーといろいろ話をした。なぜ幻想郷へ来たのか? とか、この本は読めるのか?など、魔法関連の事を話した。
「聖人も意外と魔法に詳しいのね。」
「詳しいって訳じゃない。ただ、ちょっと参考になる本をたくさん読んだことがあるだけだ。」
ついでに魔法の本も何冊かくれた。理由を聞けば魔理沙に取られるくらいなら、聖人に預けておいた方がいいだと。どんな理由だよ。
「さて、そろそろ俺は帰るよ。」
「わからないことがあったらいつでもいらっしゃい。歓迎するわよ。」
「そうするよ。」
と、紅魔館を後にした。外に出るともう空には星が出ていた。ついでに美鈴の悲鳴も聞こえた。
「あなた、また寝てたんだってね?」
「いや、それは、長いまばたきでしてね。」
「正直に言ったら許してあげなくもないわよ?」
「すみませんでした!!」
「謝ればいいってもんじゃないのよ。(にこっ。)」
「ちょ!!咲夜さん、理不尽ですよ!!勘弁して下さい!!」
「問答無用!!!」
シュッ、サク、サク、サク!!
「ぎゃあーーーーーー!!!」
聞こえなかったふりをしておこう。