夢から覚めると謎の少女が俺の首を切ろうとしているところだった。
「くっ!!なめんな!!」
精一杯少女を睨む。すると、少女はとどめをささずにバックステップで距離を置いた。
「(何とか助かったか。けどこの出血量はまずいな。)」
左肩から大量の血が吹き出しているし。もって数分だなこれ。
「あなたは一体何者何ですか?」
「通りすがりの人。」
「ふざけないでください!!左腕を斬られて平然としている!!人間なんですか!?」
「ふん、人間だ。正真正銘人間だ。」
「まあいいです。次でとどめをさします!!」
おっ、これはありがたい。正直もうふらふらだからな。
「いいよ、かかってこいよ。」
「行きます!!」
そう言い少女は居合い斬りの構えをする。また“現世斬“をやるつもりか。確かにあの技は早い、けど、少しでもリズムを崩せば勝機はあるな。
「(よし、あっと言わせてやるか!!)」
あの技、現世斬は親父も使っていた。
「人符 現世斬!!」
けど、それ以上の技を教えてもらってんだよ!!
「想符 未来永劫斬!!」
「なっ!!そ、その技は!!」
居合いの構えから抜刀する。少女が気がつく前に大量の斬撃を放つ。
「うわあぁぁぁぁ!!!」
その斬撃は全て当たり、少女は倒れた。
「……あっ、技間違えた。」
まあいいか。それと斬撃と言っても刀の斬る部分でないところで斬ったから大丈夫だろう。
「にしても、この少女は親父に似ているな。」
刀をしまって少女をおんぶして建物の中へ入る。片方の肩がないのでやりづらいったらない。ちゃんと左肩は止血したからな。
「ごめんくださいな!!」
「は~い!!」
建物の中から水色の着物を着た少女が玄関から出てきた。……なんで起きてんだ?
※今深夜の1時くらいです。
「いらっしゃい~。こんな夜遅くに来るなんて珍しいわね~。」
性格があいつに似てるな。にしても、幻想郷の女性は顔が綺麗な人や可愛い人が多いな。
「誰だ?見るからにここの建物の主っぽいけど?」
「そうよぉ~。私はこの冥界の管理人の西行妖 幽々子よ~、よろしくね~!!」
「俺は泊谷聖人。少し用事があってきた。」
「あら~、中々可愛い顔してるわねぇ~♪食べちゃいたいわ~!!」
おい、どっちの意味だ?
「それは……ひ・み・つ・よ♪」
「つーか心を読むな!!」
「それはさておき、貴方の左肩治した方がいいんじゃないかしら~?」
幽々子と会話すんの疲れる。マイペース過ぎだろ。
「あとで治すから問題ない。ところでこの少女は誰なんだ?」
そう言っておんぶしてた少女を降ろす。
「まあ妖夢じゃない。何かあったの~?」
「冥界に用事があって来たらいきなり侵入者だって言って斬りかかってきたんだよ。」
「それはごめんなさいね~。この子ったら自分の知らない人が来たらすぐ斬りかかるのよ。師匠の教えをきっちり守るのはいいけど、もっと言葉の意味を考えてほしいわね~。」
「もはや辻斬りだろそれ。」
「まぁ、妖夢は悪気があってやったわけじゃないのだけれどね~。」
そう言って幽々子は妖夢を運んだ。
「ぷはー、危なかった。」
女性が苦手な俺にとっておんぶして運ぶのはとても辛かった。
「しかし、あの顔立ちどこかで。」
そう言ったとたん、目の前が真っ暗になった。血を出し過ぎたか。