人里
「さて、人里に着いたのはいいけど、案内役は誰なんだ?」
それらしい人物は見当たらねえな。
「何か困ってるようだな。」
「どちら様?」
「おっと、自己紹介がまだだったな。私は上白沢 慧音だ、よろしくな。」
「よろしく、俺は泊谷 聖人だ。」
「ところで、妖夢に何かあったのか?」
慧音は気を失ってる妖夢を見て言った。
「まさか!!襲ったのか!?」
「どっからその考えが出てきたんだよ!!?」
「冗談だ、君がそんなことをする人間に思えない。」
「……まあいいか。妖夢が気絶してるのは修行中にやり過ぎたからだ。」
「やり過ぎたってなにがだ?」
「手加減するのを忘れてこうなりました。」
本気で来てくださいって言われたからね、本気でやっただけだよ。
「何となく察した。永遠亭に行きたいんだな。」
「知ってるのか?」
「ああ、案内してやりたいが寺子屋の授業がまだ終わってないからな。」
ふぅん、先生もやってるんだな。にしてもこんな綺麗な人に教えて貰えるなんて、ここの寺子屋の子供は贅沢してるなぁ。
「それなら私に任せるんだぜ!!」
「ああ、任せたぞ!!」
慧音はそう言うと寺子屋に戻っていった。それと同時に魔理沙がこっちにくる。
「あー魔理沙、この前はすまなかったな。」
「気にすることないぜ!!まあ私も少し言い過ぎたからな!!」
「本当にすまなかったな。」
「だからもういいぜ!!」
魔理沙は少し顔を赤くして言う。恥ずかしいのか。
「じゃあいくぜ!!遅れるなよ!?」
「わかった。」
「っとそういえば、聖人って飛べるのか?」
「能力使えば飛べるぞ。」
風を操って空を飛んでみせる。うーん、やっぱり疲れるなぁ。
「なかなか便利だな!!じゃあついてくるんだぜ!」
とまあこんな感じで魔理沙と永遠亭に向かって飛んでいく。途中竹林で迷ったが夕方には着くことができた。
永遠亭
「着いたぜ!!」
「ようやく着いたか。ってここ本当に病院か!?」
永遠亭の玄関の前に来たが、どう見ても屋敷にしか見えません。
「私はここまでだな!!また何かあったら頼れよ!」
「ありがとな、魔理沙。」
「いいって、でも今度何故私のマスパが使えるのか聞いてもいいか?」
「ああ、いいぞ。」
「じゃあ私は帰るからな!!」
と言い飛んでいった。
「まあ、中に入ってみればわかるか。」
中は意外と市立病院みたいな感じだったりして。
「ごめんくさい!!こりゃまたくさい!!あ~くさい!!」
「普通ごめんくださいでしょ!!」
「それじゃあ面白くないと思ったからな。」
「……あら、見ない顔ねどちら様?」
中から赤と青の服を着て、ナースキャップを被った女性が現れた。スタイルいいな。
「外の世界からきた泊谷 聖人だ。」
「ご丁寧にどうも。私はここで医者をやっている八意 永琳よ。」
ほうほう、女性医師とはな。やっぱり幻想郷の住民達は贅沢してるなぁ!!
「まあ取り敢えず中に入って。」
中に入って、診察室みたいなところに来た。なんか、知らない物がたくさんあるんですけど!?
「あなたじゃなくて妖夢の方に何かあったのね?」
「そうだ。修行中にちょっとやり過ぎてしまってな。」
「やり過ぎって何をかしら?」
「ちょっと手加減するのを忘れた。」
俺は悪くない。いいかい?俺は悪くないからな!
「あなた相当強いのね。」
「そうか?」
「妖夢がこんなにぼろぼろにした人は霊夢に続いて二人目よ。」
あの巫女ならやりかねないな。おお恐ろしい。
「まあ数ヶ所骨が折れてるみたいだ。」
「よくわかったわね。医師でも目指していたのかしら?」
「まあ、昔やっていた事が生かされただけだ。」
「取り敢えず、二日から三日ここで入院させてくださいね。」
骨折を2日3日で治すのかよ。凄すぎだろ。
「わかった。じゃあ俺は帰るかな。」
「何言ってるの?聖人もここに残るのよ。」
えっ!?何で!?
「俺は大怪我とかしてねえぞ?」
「あなたも腕とか色々怪我してるじゃない!!」
これは妖夢のスペルを防御したときにできたもの。後の傷は昔付いた傷。
「まあ変に動かさなければ大丈夫だから問題ねえよ。」
「問題大有りよ!!常人なら動けないのよ!」
永琳に突っ込まれた。でも痛くねえしなぁ。
「取り敢えず今日は泊まりなさい。もう暗いから。」
おおっ、もう真っ暗だ。
「けど、帰る。」
「いいから泊まりなさい!!」
「飛んで帰るから問題ない!!」
「泊まりなさい、医者の命令よ。」
「だが断る!!」
病院はあまりいい思い出がないんだよ!!さっさと抜け出したいんだよ!!
「そう、なら動けなくするまでよ!!」
ちょ!!それ医者のすることか!?
「逃げるがか「させないわよ!!」マジか!!」
いつの間にか後ろに回り込まれた。速すぎだろ!!
「さあ、大人しくしていてね♪」
「…………オワタ。」
「医者を怒らせた罰として実験台になってもらうわ!」
「俺の人生これまでか。」
「その前に麻酔で気絶させてからね♪」
「誰がヘルプスミィィィィィ!!!」
教訓、ここの医者を怒らせはいけない。
「……へぇ、なるほどね。」
「……おい、顔近い!!」
永琳に気絶させられて、目覚めたら永琳の顔が近くにあった。何してたんだ?
「あら、随分早くに目覚めたのね。」
「……実験とかしたのか?」
「色々とね。」
何か寒いな、夏のはずなんだが?
「って下着一丁かよ!!」
どおりで寒いわけだ。本当に永琳は何してたんだ!?
「色々よ、色々♪」
「永琳の顔が赤くなってるのは気のせいか?」
「気のせいじゃないわ。聖人の色々を見させてもらったからよ♪」
……聞かないでおこう。メンタルが多分やられる。
「妖夢の診察はこっちでやっておくから。聖人はゆっくり休んでなさい。」
「俺の治療は?」
「済ませておいたわ。にしても、色々な傷跡があったわよ。」
「こっちにも色々あったんだよ。」
「聞かないでおくわ、今日は泊まっていきなさいよ。」
「わかってる、妖夢を頼むな。」
やっとここから出られる。さて、何するかな。
「……どうやったらこんなこと出来るのかしら?多分竹刀で修行したのだろうけど、ここまで骨がまっ二つになったのは初めて見たわ。聖人はただ者では無さそうね、しかもこれでまだ本気じゃないでしょうね。」
「キャーーーー!!!変態がいるーー!!!」
「やべっ!!服着るの忘れてたぁ!!」
「……間抜けね。」