話は風神録が終わったあと、秋にしては珍しく暑い日だった。
「あー暑い!!とにかく暑い!!」
「確かにそうですね、この時期は涼しいはずなんですけど。」
妖夢と素振りをしながら愚痴る。とにかく暑いんだ!!
「この暑さを早急になんとかしないとな。」
「それは無理ですよ。」
「うーん、そうだ!!」
「どうかしましたか?」
「海に行くか!!」
こんな暑い日は海に行くに限る!!
「う、み、って何です?」
あっ、幻想郷に海ってないんだっけ?
「それはな……ぷっ!!」
「どうして笑うんですか!?何かおかしかったんですか!!」
「いや、妖夢のきょとんとした顔が面白くてな。」
「むーー。」
「幻想郷に海ってないよな?」
「そんなものはありませんよ?霧の湖なら知ってますけど?」
「残念ながら海はないわよ~。」
いつの間にか幽々子が後ろにいた。本当に急に現れますなぁ。
「あんたは紫か?」
「そんなことないわよ~。バレないようにこっそりと近付いただけよ~。」
「まあいいや、幻想郷に海はない、だったらあれしかないな!!」
「聖人さん?どうしたんです?」
「妖夢、海を見てみたいか?」
「それは見てみたいですけど、可能なんですか?」
可能に出来る人が1名いるんだな。まあ、弾幕でだけどね。
「よし、じゃあ今日宴会をやろう。」
「ええっ!?どうしてですか!?」
「それは後のお楽しみだ。」
「はぁ、わかりました。」
「じゃあ俺は人を集めてくる。妖夢は準備をお願いな。」
「何処でやるんですか?」
「博麗神社でいいだろ。酒とか食べ物とか持っていけば文句は言わねえだろ。」
「もう食料はうちにありませんよ?」
「だろうと思ったから買っておいた。博麗神社に置いていってある。料理を頼むな。」
「わかりました!!」
「だったら、今から私はお腹を空かせておくわ~♪」
出来れば満腹で宴会にいってもらいたいね!!
守矢神社
「よっす!!早苗!!」
「聖人?どうしたんですか?」
「ちょっとな……。」
「ふむふむ、私にあれをしてほしいと。」
早苗がいないと出来ないからなぁ。俺一人じゃ無理だ。
「まあ普通の宴会よりは盛り上がると思うよ。」
「むぅー、聖人の頼みなら仕方ありませんね。」
「ありがとな早苗。あと人を集めるのよろしくな。」
「わかりました!!」
「今度幻想郷を案内してやるからな!!」
「絶対ですよ!!」
そして俺はこのあと幻想郷を飛び回り色々な準備をした。
そして夜、宴会はやっぱり博麗神社でやることになった。約1名ご立腹だがな。
「何で毎回ここなのよ!?」
「まぁまぁ、気にせず楽しもうぜ!!」
霊夢は文句を言っているが、ある理由によりここが最適と思ったからだ。霊夢に賄賂……ゲフンゲフンお賽銭を渡しといたからな。
「私達も招待してくれるなんてね。」
レミリアがカリスマっぽく振る舞ってるが頬がかなり緩んでいた。楽しみだったんだな。
「レミリア、頬がかなり緩んでるぞ。」
「う、うるさいわね!!気のせいよ!!」
「へぇーー(ニヤニヤ)」
「う、うー咲夜ぁ!!」
「お嬢様、事実ですわよ。」
ええっ、そこ慰めるんじゃないの?寧ろダメージを与えにいってるぞ咲夜。
「ひどい!!咲夜まではっきりと言わなくてもいいじゃない!!」
「その辺にしとけよ。」
「(お嬢様可愛い……!!)」
おい咲夜、鼻血をたらしているぞ。
「それにしても私まで誘っていただけるなんて光栄です!!」
「とりあえず鼻血拭けよ。みっともないぞ?」
「そ、それはすみません!!」
咲夜は顔を赤く、あたふたしていた。慌てる姿は可愛いな。
「そうだレミリア。」
「何よ?」
「レミリアは太陽の光以外の光は大丈夫なのか?」
「多分大丈夫よ。」
念のため、結界を張っておくかな。
「そうか、ならよかった。」
「じゃ、私は楽しんでくるわね。」
そう言いレミリア達は去っていった。さて、次は妖夢の所に行きますか。
「まったく大変だったんですよ!!霊夢さんは動きませんし、私一人でこの料理を作ったんですよ!!」
妖夢は俺を見つけるなり、説教をしてきた。
「あー、それはすまんな。でもありがとうな妖夢。」
「べ、別にきき気にしてませんから!!」
「焦ってるのか?妖夢かわいいな!!」
「か、かわいい!?」
あっ、妖夢が顔を真っ赤にしてる。本当にいじりがいがあるな。
「いいわね~、見ていて和むわぁ~。」
幽々子は食べ物を食べながら様子を見ていた。
「相変わらすの食べっぷりだな。」
「今日は宴会だからね~!!たっぷり食べるわよ~♪」
「まあ、ほどほどに。」
「は~い♪」
あっ、これは程々にしないな。目がキラキラしてるもんな。
「聖人も大変ね。」
「そうでもないさ、久しぶりだな。アリス。」
「ええ、久しぶりね。」
「この前はすまなかったな。」
「へっ?」
んっ?何の話をしてるのかわからない顔をしているな。覚えてないのかい!!
「いや、ほら、アリスと喧嘩したあれ。」
「べ、別に気にしてなんかないからね!!私は何もしてないわよ!!」
「いやアリスのお陰で少しは変われたような気がする。ありがとうな!!」
そう言うとアリスはそっぽ向いた。恥ずかしいのか、顔も赤くなってるし。
「べ、別に気にすることはないわよ!!あれは自分の思ったことを言ったまでよ!!」
「顔赤いぞ!!」
「あー!!もう他のところに行きなさい!!」
「( ´∀`)ニヤニヤ」
「上海!!その顔やめなさい!!」
さて、上海と喧嘩してるアリスはほっといて、次はあそこかな。
「あら、久しぶりね。」
「久しぶりだな、永琳。」
「私もいるわよ。」
「珍しいな、二人とも来るなんて。」
いつも永琳は診察で忙しいから宴会になんて来ないのにな。
「たまたま休みと重なっただけよ。それに二人だけではないわ。」
辺りをみると兎の耳を付けている?二人がいた。あれバニーガールじゃなくて兎なのか?
「あっ、はじめまして!!私は鈴仙 優曇華院 イナバといいます!!名前は長いので鈴仙でいいですよ!!」
「よろしく鈴仙。」
ブレザーの子か。でも何でブレザーを着てるんだ?幻想郷にそんな技術はないはずだが。
「私は因幡てゐうさ。よろしくうさ!!」
「よろしくな。」
「このあと何かやるのかしら?」
「まあね。楽しみにしてくれ。」
そう言い早苗のところに向かう。そろそろ準備出来たかな?
「準備はいいか早苗?」
「バッチリです!!いつでも行けますよ!!」
「じゃあ頼むわね。」
「任してください!!」
「じゃあ皆、これから外の世界のあるものを見せるわ。」
「行きますよ!!開運 海が割れる日!!」
おっ!!向こうは成功したな、次は俺の番だな!!
「よし、今だ!!」
能力を使い、早苗のスペルを補助する。海が割れたように見える弾幕を繋げただけ。
「ふぅ、こんなものですね。」
出来上がったのは、幻想郷で見ることの出来ない海だった。
「綺麗!!」
「これはすごいんだぜ!!」
など感嘆する声がたくさん聞こえた。いやぁ、良かった良かった!!
「ふふ、驚いてくれたかしら?でもこれだけじゃないのよ。聖人、頼むわね。」
「わかってるよ紫。」
海に向かい能力を使って炎を丸くして空に打ち出す。その炎は空で弾けて綺麗な丸を造り出した。まあ、打ち上げ花火だな。
「すごく綺麗ね、咲夜これは何かわかるかしら?」
「いえ、私も初めて見ましたわ。」
「美しいですね!!桜と同じくらい美しいですね!!」
「懐かしいわねぇ~!!」
「紫、これは何なのかしら?」
「ふふ、これは外の世界で言う花火って言うものらしいわ。綺麗でしょ?」
「丸しか出来ないの?アタイもっと色々見たいよ!」
「違うのもできるぞ、ほれ。」
四角にしたり連続で打ち上げたり、すごく高く打ち出したり皆が楽しめるように工夫した。流石に顔を花火にするのは出来なかったけどな。
「幻想的ね、感動したわ!!」
「外に出てよかったですね。」
「素晴らしいです!!ここでもう1度見られるとは思いませんでした!!」
「彼の能力は素晴らしいわね。私も真似してみようかしら。」
こうして宴会は最後まで楽しく続いたのであった。