東方外遠記   作:宗也

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第3章 ~外来人異変~
第30話


「くっ、弾幕が多いな!!」

 

「アハハハ!!もっともっと楽しませてよ!!」

 

「まったく何なんだ!?」

 

フランが弾幕を放ってくるので俺は必死に回避していた。なぜこんなことになったか、話はさかのぼり俺は宴会の翌日レミリアから手紙が届いた。

 

開けると紅魔館へこいとのこと。俺は誰にも気づかれないように早朝に出発したのである。

 

紅魔館に着いたら早速門番が居眠りしていた。

 

「(zz・・・・」

 

……随分とまあ、気持ちよさそうに寝てるもんだ。

 

「やれやれまた寝てるのか。」

 

俺は門番の足下に伝言を書いた紙をおいて中に入った。珍しく咲夜が起こしに来なかったな。

 

「まあ、あいつだけに時間を取っていられないからかな?」

 

そしてレミリアがいるところに向かった。

 

「やべっ!!迷子になった!!」

 

なぜかって無駄に紅魔館広いからね。いくら歩いても景色があまり変わらない。壁をぶち壊して進みたくなりますよ。まあ、そんなことをしたら咲夜に首を跳ねられそうだから「私が何か?」どうしてこんなにも都合よく来るか!?

 

「何でもないぞ。」

 

「あら? 急に聖人の首を斬りたくなってきたわ。」

 

こえーよ、本当に人間なんですか? と疑いたくなってくるよ。

 

「お嬢様がお呼びです、案内しますので。」

 

「助かるよ、もし咲夜が来なかったら壁をぶち抜いてたよ。」

 

俺はそう言った瞬間に頭にナイフが刺さっていた。

 

「おー、痛てえなまったく。」

 

そう言い俺はナイフを抜いた。血はあまり出てないな。俺はお客のはずなんだが?

 

「……聖人は人間なのですか?」

 

「頭にヘルメット、じゃなくて魔力の膜を作らなかったらやばかった。」

 

不意打ち対策しておいて良かった。いつ殺られるかわかったもんじゃないし。と、なんやかんやあったが無事に着きました。

 

「遅いわよ!!何をしてたのかしら!?」

 

部屋に入るとレミリアは不機嫌そうな顔をしていた。一応訳はあるけど、正直に言うか。

 

「迷いました!!(ドヤァ!!)」

 

するとレミリアは呆れ顔で。

 

「咲夜、あなた案内してあげなかったの?」

 

「お嬢様、私はさっきまでお嬢様をなだめていたのですよ。」

 

さっきって、俺に会うまでになだめいたのかよ。

 

「レミリア、何をしたんだよ?おねしょか?」

 

「ち、違うわよ!!これは、その!!」

 

レミリアはあたふたしながら答えた。動揺してるのが目に見えてるな。

 

「やれやれこれ以上は聞かないでおくよ。」

 

俺が下手に聞き出して、レミリアが怒ったらめんどくさそうだしな。頭にグングニルなんて刺されたくないし。

 

「そう、それでいいのよ!!」

 

レミリアは安心したようだった。けど、咲夜の顔がにやけているな。

 

「お嬢様はさっきつまづいて転んだので泣いていたのですよ。」

 

にやりと笑いながら俺に言ってきた。こいつ、わざと言ったな。

 

「さ、咲夜!!言わないでよ!!」

 

レミリアは恥ずかしいのか、顔を少し赤くして咲夜に言った。レミリアの反応が面白れえ、少しからかってやるか。

 

「へぇーそうなんだ(ニヤニヤ)」

 

悪戯の笑みを浮かべて言ったらレミリアは半泣きになり。

 

「うー、咲夜の意地悪……。」

 

そう言い拗ねてしまった。まだまだ子供だな。

 

「このままでは話が進まないので私がなぜあなたを呼んだのかを説明します。」

 

咲夜は満足したような顔をして言った。つーかお前が話を脱線させたんだろ。

 

「ああ、頼むよ。」

 

「私を無視するなー!!」

 

レミリアは手足をじたばたして言った。本当にまだまたお子様だな、年は500歳なのに。

 

「黙りなさい!!」

 

そう言いレミリアはグングニルを投げてきた。さっき思ってたこと聞かれたか?とはいえグングニルを投げてきたので俺は首を横に振ってかわす。

 

「咲夜続けてくれ。」

 

「何で避けれるのよ!?」

 

「実はお嬢様には妹がいて今、手が付けられないのです。 」

 

妹、確かフランドールだったか?あの子は狂気に取り付かれやすいって魔理沙から聞いていたが。

 

「つまり、また。」

 

「ええ、また取り付かれたようで。」

 

「なるほど、つまり俺がなんとかしないといけないのか。」

 

「そういうことよ。本当は私がなんとかしたいのだけど、私一人では無理なのよ。ちなみに名前はフランよ。フランはこのさ」

 

ドォーーーーーーン!!

 

レミリアが説明しようとしたときに外から爆発音が聞こえてきた。もの凄い音だな!!

 

「な、何事なの!?」

 

咲夜は慌てていると、扉の向こうから足音が聞こえてきた。

 

「お嬢様!!咲夜さん!!」

 

美鈴が扉をあけてこっちに来た。

 

「美鈴、なぜあなたが!?」

 

咲夜はそう言ったが、美鈴は顔を青くしながら。

 

「詳しいことはあとです。それよりも、妹様が脱走しました!!」

 

「「なっ!!それは不味いわね……。」」

 

レミリアと咲夜は口をそろえてそう言った。しばらくレミリアは考え込んでいたが。

 

「聖人、フランを止めて私は霧を出すわ!!」

 

「わかった!!」

 

俺は急いで外に出た。今も爆発音は聞こえてくる。

 

「何か嫌な予感がする。もしかしたらあの能力を使わないといけないかもしれない。」

 

「あの能力って何?」

 

「!!!」

 

上を見るとフランが空を飛び回っていた。いつの間にか外に出ていたようだ。外は霧がかかっていた、恐らくレミリアだろう。フランは玩具を見つけたような目をして。

 

「あははは、やっと自由になれた!!お兄さん遊ぼう!!」

 

そう言い弾幕を放ってきた。

 

「くそ、やるしかないのか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして冒頭に戻る。

 

「私も手伝うわ!!」

 

レミリアはそう言い俺の隣に来た。けど、フランはレミリアを見た瞬間、笑いだした。

 

「あはははお姉様も一緒?お姉様から壊してあげる!!」

 

フランはスペルカードを取り出した。

 

「禁忌 クランベリートラップ!!」

 

「「!!!」」

 

俺達の回りにはかなりの量の弾幕が展開された。色は青色とピンク色で青色は追尾機能付きらしい。見ただけで厄介そうな弾幕だな!!

 

「かわすしかないな!!」

 

俺は必死にかわしていると、レミリアもスペルカードを取り出した。何する気だ?

 

「フラン、大人しくしなさい!!神槍 スピア・ザ・クングニル!」

 

レミリアは槍をフランめがけて飛ばしたが、フランの表情は崩れる事はなかった。

 

「あはは!!それは対処法知ってるよ。」

 

フランは槍を掴んでレミリアに向けて投げた。レミリアはまさか返されるとは思ってなかったみたいで。

 

「きゃああああ!!」

 

レミリアの肩に刺さった。無理もないか、フランが投げた槍のスピードが凄まじかったからな。

 

「大丈夫か!!」

 

「なん……とか。」

 

レミリアは立ち上がれなさそうだった。左肩に刺さっていて貫通している。いくら吸血鬼でも治るのは時間がかかりそうだ。

 

「あははお姉様はもう壊れたのかな。次はお兄さんだよ!!」

 

どうやら次のターゲットは俺らしい。

 

「人は玩具じゃねえっつーの!!]

 

くそ、どうする!?フランを倒すことは出来ない事もない。だが、狂気だけ取り除くとなると難しくなる!!

 

「聖人!!大丈夫ですか!?」

 

早苗が上から降りてきた。

 

「早苗!?どうしてここにいる!?」

 

「空を飛んでたらすごい音がしたのでこっちに来ました!!」

 

乱入者が来て、フランは少し驚いていたが。

 

「玩具が増えたね、あははミンナコワシテアゲル。」

 

そう言い次のスペルカードを取り出した。くそっ、早苗はまだこっちに来たばかりだから不利だ!!

 

「早苗!!来るぞ!!いいか、落ち着いて避けるんだぞ!!」

 

「わかってます!!」

 

「禁忌 カゴメカゴメ!!」

 

さっきのスペルとは違い、弾幕そのものは動かないが、フランが大玉を出して小さい弾幕にあてると、大玉の威力を反射してこっちに向かってきた。

 

「早苗かわすぞ!!」

 

「はい!!」

 

俺達はフランの弾幕をとにかくかわすしかなかった。チャンスがあるとすればスペルが終わった後の硬直の時だ。

 

「うわわっ!!」

 

「早苗!!」

 

早苗が弾幕に当たりそうだったので、木刀を投げて弾幕の軌道を反らす。木刀は後で回収する。

 

「すみません!!」

 

「気にするな、それよりそろそろブレイクするぞ!」

 

しばらく耐え続けていると弾幕が消えた。

 

「スペルが終わった、早苗行くぞ!!想苻 フレアスパーク!!」

 

「秘術 グレイソーマタージ!!」

 

俺と早苗はスペルが終わった後で、まだ硬直して動けないフランめがけて放った。弾幕はフランに当たった。

 

「やったか!?」

 

だが、フランはものともしない様子だった。少しは堪えてくれよ!!

 

「ナカナカヤルネ、ツギハドウカナ!?禁忌 スターボウブレイク!!」

 

フランの回りからかなりの量の弾幕が出てきた。これまでの弾幕の量とは比べ物にならなかった。その数は千を越えている。

 

「早苗大丈夫か!?」

 

「なんとか……。」

 

俺達は必死に回避していたが早苗の表情は辛そうだった。無理もない、まだ数回しか弾幕ごっこを経験してないからな。

 

「つーかこれは弾幕ごっこじゃねえ、殺し合いだろ。」

 

早苗の方を向いていたら目の前から弾幕の波来た、まずい!!

 

「ちっ!!剣符 雷光斬!!」

 

俺はスペルを唱えて目の前の弾幕を相殺した。残りは刀で弾いたり、受け流したりした。

 

「くそ、一つ一つの弾幕の威力がすごい!」

 

手が痺れる。折れてないか不安だ。

 

「一発でもくらったらやばいですね!!」

 

一発でもくらったらおしまいだ、笑えねえぞこれは。

 

「咲夜、手当てはまだ終わらないのか!?」

 

ちなみに咲夜はレミリアの傷の手当て。美鈴はパチュリーを呼びに行ってる。俺は咲夜に向かってそう叫ぶが。

 

「まだかかるわ、もう少し耐えて!!」

 

どうやら傷は深かったらしく、まだ終わりそうになかった。寧ろ肩に大きい穴が空いたのに生きてる事が奇跡だけどな。

 

「あはは、スゴいスゴい!!デモツギハコワスヨ!!禁忌フォーオブアカインド!!」

 

フランはスペルを使うと四人に増えた。けどこの瞬間を待ってたんだ!!

 

「今だ!!」

 

俺は全速力でフランの懐に飛び込み刀を突き刺した。しかし。

 

「あはは、アマイアマイ!!」

 

なんと、一人の分身を盾にしたのだ。そんなのありかよ!?

 

「コワレチャイナ。」

 

フランは俺の至近距離で弾幕を放った。俺はとっさにガードをしたが、衝撃を抑えられず壁に激突してしまった。

 

「ぐあ!!く、くそ!!」

 

俺は血の塊を吐いた。ガードはしたものの、威力を殺しきれなかった。体に異常はないか確かめてると。

 

「痛っ!!左腕が!!」

 

壁に激突した時に左腕が折れてしまったようだ。マジでヤバイ!!

 

「アソビハココマデタヨ!!」

 

そう言い分身の一人が、両手を前に出して。

 

「禁忌 レーヴァテイン!!」

 

炎の剣を持って俺に振りかざした。俺は回避しようとしたが、痛みが全身を駆けめぐり対処が遅れてしまった。

 

「ここまでか……。」

 

俺は目をつぶってしまった。さっきまででかなり消耗してしまったので動けなかった。しかし、目をつぶったと同時に脇腹に衝撃が走った。

 

「ぐっ!!な、何だ!?」

 

何だと思い目を開けると早苗が俺を突き飛ばした。何でだ!?まさか!!俺の身代わりになるために!?

 

「ば!!」

 

俺はバカ野郎と言う前に早苗が言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ごめんね……。

 

早苗は笑顔だった。

 

そしてレーヴァテインが早苗に当たり煙が舞った。煙がはれるとそこに早苗はいなかった。

 

「おい、嘘だろ!?」

 

まさか消滅したのか?そんなはずない!!きっと何処かにいるはずだ!!

 

「咲夜!!そっちに早苗はいないのか!?」

 

呼び掛けても咲夜は口を開けたまま呆然としていた。壁の近くに血を大量に流している早苗がいた。

 

「おい!!しっかりしろ!!」

 

俺は早苗に近づいて揺さぶり声をかける。早苗弱々しい反応で。

 

「え、へへ、よか…った…聖人が……無事で。」

 

そう言って、俺の頬を触ってきた。早くなんとかしないと!!

 

「今手当てするからな!!」

 

俺は急いで手当てしようとするが、早苗は首を横に振る。

 

「もう……わたし…つかれ…たよ。少し……ねても…いい……かな。」

 

早苗は目を閉じ始める。やめろ、閉じるんじゃねえ!!

 

「駄目に決まってるだろ!!しっかりするんだ、助けてやるからな!」

 

俺は必死に血を止めようとした。けど傷が深く血が止まらなかった。

 

「ちくしょう! どうして止まらないんだよ!!」

 

「いま…まで……ありが…とう。たの…しか……ったよ。」

 

聞きたくない、そんな言葉は聞きたくない!!もう聞きたくないんだよ!!

 

「嘘だ、こんなの嘘だろ……。しっかりしろよ!!」

 

また、何も守れないのか。また、同じことをしてしまうのか。あのとき守ると誓ったはず。一度は守れた、けどそれでいい気になってたのかもしれない。自分の無力さに腹が立つ。

 

「それ……と聖人、言わなきゃ…いけ……ないこと……があるの。」

 

早苗は口を懸命に開いて、話してきた。もうそんな姿見たくねえよ!!

 

「……いいからしゃべるな!!」

 

俺はそう言ったが、早苗は無視して俺の耳元で。

 

「………………………………が起こるよ。」

 

「それは本当か!?」

 

「ほん……とう……よ。たの…ん…だよ。」

 

そう言い早苗は俺の頬から手を離した。まさか!?

 

「待てよ、逝かないでくれよ!!なあ!! 頼むから!!」

 

俺は早苗の手を掴み、必死にそう叫ぶが、その願いは届かなかった。

 

「さ……よう……な……ら。」

 

そう言い早苗は笑顔で目を閉じた。脈とかを確認したが、止まっていた。

 

「また、守れなかった……。」

 

「アハハ、ヤットヒトリメダネ!!」

 

その頃守矢神社では

 

「た、大変だよ!!神奈子!!」

 

「わかっている!!まさか冗談じゃないだろうね!?」

 

「冗談じゃない、早苗の霊力が感じられない!!」

 

「そんな………。」

 

諏訪子はがくっと崩れ落ち、神奈子は拳をにぎりしめて。

 

「う、うう 早苗……。」

 

「なんでこうなってしまったんだ!!私が外出なんかさせなければ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗神社

 

「嘘、そんな……。」

 

「霊夢どうしたんだぜ!?」

 

魔理沙は霊夢の態度が急変したので、理由を聞いた。

 

「嘘よ。こんなの嘘よ!!」

 

「どうしたんだよ!?お前らしくないぞ!?」

 

「早苗が……死んだ!!」

 

魔理沙は霊夢の言ったことが理解出来なかったが。

 

「おい、霊夢!!それは本当なのか!?」

 

霊夢にもう一回聞いてみると。

 

「嘘だと信じたいわ。けど早苗の気配が感じられない!! 」

 

「まさか、今紅魔館で戦闘があるらしいけど、まさかだよな!?」

 

「そのまさかよ。」

 

「紫!!どういうことなのよ!?」

 

「落ち着いて聞きなさい。早苗を殺したのはフランよ。」

 

「「!!!!!」」

 

「狂気が暴走したわ。フランを止めるわよ!!」

 

「どうやって止めるのよ!?」

 

「それは、フランを、殺すわ。このままフランを生かしておけば被害はもっと大きくなる。」

 

「わかったわ。」

 

「ちょっと待てよ!?本当にフランがやったのかよ!?」

 

「ええ、残念ながらね。」

 

「そんな、そんなのないぜ!!」

 

「魔理沙あんたは残りなさい。」

 

「くっ、わかったぜ。」

 

「紫、行くわよ!!」

 

そういうとスキマに入り霊夢は消えた。

 

「あのときにフランの狂気は消えたはず、だから最近姿を見せなかったのか。でもこれは私が行ったときよりひどいじゃないか!!」

 

魔理沙は一人残された空間で泣いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「咲夜さん、遅くなりました!!」

 

美鈴が呼び掛けても咲夜は返事をしなかった。

 

「一体どうし……た……のよ!!」

 

パチュリー達は早苗を見て言葉を失った。

 

「私が……もっと……早く……気付いていれば。」

 

レミリアは無理矢理体を動かして言った。

 

「こんなのって………。」

 

美鈴がそう呟いていると。

 

「アハハハ、コワレチャッタカ。ツマラナイノ、ン?」

 

聖人は刀を地面にさして立ち上がった。その様子を見てフランは邪悪な笑みを浮かべて。

 

「アハハハマダタッテクレルンダ。アナタモコワシテアゲル!!」

 

フランと二人の分身はレーヴァテインを掲げて聖人に向かって振った。けど聖人に当たる瞬間にレーヴァテインは粉々になった。

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