東方外遠記   作:宗也

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第35話

「でもどうするのかしら?こっちが有利な状況よ。それくらいわかってるはずではなくて?」

 

幽香は髪を弄りながら聖人に聞くが、聖人は表情を変えな かった。

 

「……まあ確かにそっちが有利だが、そんなことは関係ねぇよ。」

 

「どういうことですか?」

 

妖夢は聖人にそう聞いたが、聖人が発言する前に霊夢が1歩前に出る。

 

「こいつの能力はあらゆる弾幕を打ち消すのよ。でも長い時間は使っていられないらしいのよ。」

 

「霊夢はそこまで知ってたか……なら早く決めるまで!! 」

 

「そうですわね、なら決めさせてもらいますわ。」

 

そう言うと咲夜は時を自分と霊夢以外止めた。

 

「霊夢!今よ!!」

 

「わかってるわよ!!霊符 夢想封印!!」

 

霊夢から七つの大玉が放たれ聖人に迫った。時が止まっているので聖人は避けようにも避けられない。

 

「「決まった!!」」

 

霊夢と咲夜はそう思ったが。

 

「やれやれ俺の能力も甘く見られたもんだな。」

 

「!!どうして話せるのよ!」

 

聖人は木刀で夢想封印を防ぎながら話す。

 

「言っただろ、あらゆる弾幕を打ち消す。けど能力も打ち消せるんだよ。」

 

そう言い聖人は弾幕を全て破壊した。咲夜は驚いた表情をしたが、霊夢は慌てず。

 

「それくらい予想済みだわ!!博麗の巫女をなめないでほしいわね!!」

 

「!!!」

 

聖人の上にひときわ大きい弾幕があった。

 

「こんなときのために用意してよかったわ。」

 

霊夢は通用しないことを理解してもう一つ夢想封印をつくっていた。

 

「これで終わりよ!!」

 

霊夢の夢想封印は聖人に当たったかに思えたが、結果はちがった。

 

「きゃあああああああ!!!」

 

「くっ!!」

 

夢想封印は咲夜と幽香に当たっていた。そして時が動き出していた。

 

「どういうことなのぜ!?なぜ霊夢の夢想封印が咲夜と幽香に当たってるんだぜ!?」

 

「聖人、何したのよ?」

 

霊夢は聖人を睨み付けながら言う。聖人は首を回しながら呟く。

 

「なあに簡単なことだよ。跳ね返したんだよ。」

 

「どうやって? できるはずがないでしょう!?」

 

「簡単だよ、破壊しないくらいに力を弱めて、そこから弾き飛ばしたんだよ。」

 

「何よそれ、ありえないじゃない!」

 

霊夢は悔しそうな顔をしながら俯く。聖人は残りの人数を確認していた。

 

「さて、残りは3人か。さっさと決めさせてもらうからな !」

 

「それはどうかしら?」

 

突然聖人の後ろからマスタースパークが放たれた。恐らく幽香が放ったものだろう。

 

「マジか!!」

 

聖人は体を捻ってなんとか回避するものの、少し当たってしまった。

 

「あちち、少し当たっちまったか。」

 

「幽香、大丈夫なの?」

 

幽香は肩を回しながら霊夢を睨み付ける。

 

「何よ、私がこれくらいの弾幕でやられると思ってたのかしら?」

 

「さすがは大妖怪を名乗ってるだけあるな。あれだけじゃ、倒れてくれないか。」

 

「誉め言葉ありがとう。じゃあ決着をつけるわよ。」

 

そう言い幽香は傘の先端に力を溜める。

 

「どうしてだぜ?」

 

「向こうはかなり疲弊してるからよ。」

 

聖人を見れば、肩で息をしているし、足が震えていた。

 

「さすがにわかっちまうか。来いよ。」

 

聖人は左手で手招きをする。

 

「皆!!タイミングあわせて強い技で決めるわよ。いいわね!?」

 

「おう!!」

 

「はい!!」

 

「ええ!!」

 

「神霊 夢想封印 瞬!!」

 

「魔砲 ファイナルスパーク!!」

 

「桜花剣 閃々散華!!」

 

「花符 想郷の開花!!」

 

霊夢達の放った弾幕が聖人に迫ってくる。これだけの量は流石に打ち消すことが出来ないらしい。

 

「さすがに無理だな。まあ、これもいいか。」

 

聖人はふっ、と笑い木刀をしまう。そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全部の技は直撃した。

 

「やった?」

 

霊夢が周りを見て確認すると、そこには血まみれで倒れている聖人がいた。

 

「ふうー、やっとやっつけたのぜ。」

 

「ここまで強いとは思わなかったです。」

 

「少し疲れたわね。」

 

と、霊夢達が余韻に浸っていると、

 

「フハハハハハハ!!!」

 

どこからか笑い声が聞こえてきた。

 

「誰よ、こんなきもい笑いかたは!?」

 

「きもいとは失礼な。一応気にしているんだぞ!!」

 

そう言い誰かが上からゆっくりと降りてくる。

 

「お前は誰だ!?」

 

「よくぞ聞いてくれた。俺の名前は仰木 彰だ。」

 

「一体何者なんです!?」

 

妖夢は刀を構えながら聞く。

 

「俺はこの世界を乗っ取りに来たのさ!!」

 

彰は両手を広げながら高々と宣言する。

 

「そんなことが外来人のあなたにできると思ってるのかしら?」

 

「確かに、俺は外からきた。けど、ここは文明は古いではないか。」

 

「それがどうかしたのよ?」

 

と、霊夢が言った瞬間に辺りに変なガスがまかれていた。

 

「何?この煙みたいなものは?」

 

「これが外の兵器だよ。まあ、君たちに言ってもわからないものだけどね。」

 

彰がそう言った瞬間、霊夢達の体から力が抜けて地面に倒れこんだ。

 

「か、体が……しび、れて。」

 

「これ、じゃあ、スペル、カードも、使え、ないぜ 。」

 

「そう、確かこの世界はすぺなんとかがあるらしいが俺にとっては無意味だ。そんなものを使わなくても君達を始末出来るからな。 ただ、唯一邪魔なのはそこに倒れてるやつなんだよ。」

 

彰は倒れている聖人を指差しながら言う。

 

「な…ぜ、だ?」

 

「やつは俺と同じ外から来たからな。この兵器を知ってると思ったからだ。しかしまあお前が勘違いして倒してくたお蔭で助かったよ。」

 

「どう、いう、意味だ!?」

 

「お前たちの仲間を拐ったのは俺とこいつだからな!!」

 

と言うと横からもう一人表れた。

 

「くくく、うまく騙されてくれたね。」

 

「だれ…よ?」

 

「おれの名は松方 健二だ。」

 

「作戦がうまくいって本当によかったよ。すべてお前達のおかげだ。あ・り・が・と・よ!!」

 

彰と健二は笑いながら言う。

 

「く、こい…つ!!」

 

霊夢は起き上がろうと、懸命に体に力を入れるが、体が麻痺してるため言うことが効かなかった。

 

「さて、そろそろ連れ去りますか。くくく、お嬢ちゃん達はどんな悲鳴かな?」

 

そう言い彰は何かを取りだしばらまいた。ばらまいた瞬間、霊夢達は急に眠気がおそってきた。

 

霊夢達が全員眠ると、彰は空に向かって高らかに叫ぶ。

 

「フハハ、やっとこいつらを仕留めれたな!!」

 

「まったくです。こいつらには手間がかかりましたからね。あとで俺がたっぷりお礼してもいいです?」

 

「待てよ、俺にもやらせろよ。」

 

「アッハハハハハハ!!!」

 

「こいつはどうします?」

 

健二は倒れている聖人を掴みながら彰に聞く。彰は何かを考えていたが。

 

「あ?この外来人はどっかに捨てておけ。」

 

「かしこまりましたかしこ。」

 

そう言い健二は聖人をぶん投げた。

 

「さあてこれからパーティの始まりだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はとある森に飛ばされていた。

 

「……もういいかな?」

 

よっこいせっと。うん、体に支障はないようだ。

 

「全く、演技は大変だな。あー苦しかった。」

 

そう言い俺はマスクを外した。実は霊夢達の敵に回ったのは、あいつらを誘き出すためだ。俺が霊夢達にやられれば、あいつらが来ると思ったからな。

 

「しかしこれは参ったな。」

 

予想より深刻な状況になっちまった。どうするかなー。

 

「おおーいたいた!!探したんだよもう~。」

 

遠くから聞き慣れた声がした。

 

「この声はまさかな、そんなことあるわけ「いやー久し振りだね!!」うっせぇ!!」

 

少し腹が立ったので弾幕を放つ。八つ当たり?知らない子ですね。

 

「おわ、ちょ、アブねえから!!」

 

そう言い声の主は軽々と俺の弾幕をかわした。

 

「うっさい!!てか何でお前がここにいるんだよ。 絢斗 !?」

 

そこには俺の数少ない友達の絢斗がいた。絢斗は外の世界にいたはずだが……。

 

「いやぁなんかここに来ちゃった~。」

 

絢斗は頭をかきながら答える。

 

「未開の地でもお前は平常運転なのな。じゃああいつらを呼び寄せたのはお前か。」

 

「タンマタンマ、俺じゃないって~。俺は阻止しにきたんだよ~。」

 

「そうか、じゃあ許してやる。」

 

「それよりもお土産があるんだよね~。」

 

「どうせろくでもないものだろ?」

 

今までそう言ってきて、まともな物を渡された事がないからな。

 

「その言い方ひど!!今回は大丈夫だって。こっち来て~。」

 

「何だ?……おい、何で!?」

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