「くっ!!」
「どうしたの?私を退治するんじゃなかったの?」
今弾幕勝負が始まって10分しか経っていない。けど追い込まれているのは早苗だ。
「ここまで強いなんて。」
「私達は通常の人と比べて頑丈なのよ。そこを考慮しておくべきだったわね。」
「くっ、秘術 グレイソーマタージ!!」
早苗から星の形をした弾幕が現れ、天子に向けて放ったが天子は慌てずに。
「甘いわね。要石 天空の霊石!!」
天子はスペルカードを唱え、早苗の弾幕を相殺した。
「そ、そんな!!」
「よそ見してる暇はあるのかしら?」
「どういう、きゃあ!!」
早苗の後ろから要石が降ってきた。
「ほらほら、避けないと当たるわよ!!」
「くっ!!」
早苗は必死に避けている。しばらく避けているとスペルが終わった。早苗は終わった隙を狙っていた。
「 奇跡 神の風!!」
早苗は今自分が使える中で一番強いスペルを使った。だが天子は。
「へぇ!!なかなか濃い弾幕ね。」
早苗のスペルは天子に直撃した、そう思ったが、弾幕が天子の持ってる剣に吸い込まれていった。
「この”悲想の剣“の前じゃ無駄よ。」
そう言い早苗に向かって斬りつける。早苗は残り少ない体力でなんとか避けていたが。
「(このままじゃ当たる!!)」
「後ろがおろそかよ。」
そう言い天子は要石を早苗の後ろから当てようとした。
「(これはよけれる!!)」
早苗はそう思い、要石をよけた。しかし、避けた先で天子が待ち構えていた。
「はい、お疲れ。」
「しまっ!!」
そう気付いた時には遅く、天子が剣を横に振るった。
「きゃあああ!!」
早苗の脇腹に当たった。傷は深くはないが、行動を無くすのには充分だった。
「はあ、はあ……。」
早苗が痛みを堪えてなんとか立ち上がると。
「まあ、こんなものよね。」
天子が剣を振り回しながら早苗に近づいた。
「まだ、終わって、ません!!」
「そう? なら。」
ザシュ!!
「これならどうかしら?」
「きゃああああああ!!」
天子は早苗の肩を斬った。
「はあ、うっ……。」
早苗は倒れたが、気絶するのを辛うじてこらえた。
「所詮はこんなものよね。」
天子は早苗に近づいた。早苗も抵抗しようとするが、力がうまく入らなかった。
「バイバイ。」
天子は早苗の体目掛けて剣を降り下ろそうとしていた。
「(ああ、私、ここで死ぬんだ。そういえばこんな状況前にもあったな。)」
早苗は昔のことを思い出していた。
早苗が高2だったころ
早苗は周りの生徒からいじめられていた。その理由は簡単だった。
「あいつきもいよな。」
「ほんと、なんで緑色の髪してんだろうな。」
「おまけに神様が見えるだって?」
「何? 自分は特別だって?アニメの見すぎじゃねえのか!?」
「マジうけるんだけど!!」
毎日このような悪口を言われていた。確かに私は他の人より変わっていた。髪色は緑色で、私だけ神様が見えていた。たった、それだけなのに。
私はいつも通り学校に行き、悪口をいわれ、お金などを盗られたりしていた。
その帰り道
「ちょっと~早苗?」
いつも私をいじめてくる女が話しかけてきた。
「お金ちょっと足んなくてさ~。あんたの金ちょうだい。」
「嫌です。」
「あんたどの口で言ってるの?」
そう言い女は私を殴ってきた。これもいつもの事。私は耐えるしかないんです。
「っ!!」
「痛い目見たくなければ金を寄越しな!!」
これもいつも通り。けど、今日はちょっと違った。
「それはこっちの台詞だ。痛い目を見たくなければ大人しく去るんだな。」
女の後ろにどこかで見たことある男の人がいました。
「あ?あんた誰?何様のつもり?」
「お前こそ何様?」
「っ!!」
突然現れた男の人に鋭い目付きで睨まれてました。やっぱり何処かで見たことある。
「お、覚えてな!!」
そう言い女は逃げていきました。
「大丈夫かい?」
「あ、ありがとうございます。」
私は謎の生徒にお礼を言った。でもどこかで見たことがある気がする。
「そういや名乗ってなかったな。俺は、まあ聖人でいいや。よろしくな。」
「本当に聖人くん!?」
「そうだよ。ひさしぶりだな。」
「どこ行ってたんですか!?」
「まあいろいろあったんだよ。」
本当に聖人君のようです。夢じゃないですよね?中学に上がるときに突然いなくなったのに。
「でも何で助けてくれたんですか?」
私は一番そこが気になった。私を助ければいじめグループに目をつけられるのに。
「俺はああいうのは嫌いなんだよ。たいして強くもないやつがああやって偉そうにしてるのが。」
私はこの考えに驚いた。
「でも、それは俺の単なる自己満足なんだよな。」
「何か言いましたか?」
「いや、なんでもない。とりあえずあいつらは説得しとくよ。あ、ちなみに明日からこの学校にくるからな。」
そう言い去っていった。
私は胸のどきどきが止まらなかった。もしかしたらこの時点で好きになっていたのかもしれない。
「(ひさしぶりにあったけど変わってないね。むしろかっこよくなってる!!)」
その翌日、悪口は一切言われなくなった。
私は気になったのでクラスの子に聞いてみた。
「何で悪口を言わないの?」
「それは聖人くんがね。」
「人をいじめて何が楽しいんだ?早苗も同じ人間だろ。皆仲良くしようぜ。」
「最初は私も耳を傾けてなかったけど、よくよく考えてみると、いじめたのがなんかおかしいと思ったんだよね。」
「そんなことが……。」
「でも最初は誰も聞いてくれなかった。けど、それでも聖人くんは伝えようとしていたの。それを見て間違っていたんだ、と気付かされたの。」
「そうだったんだ。」
「早苗顔赤いよ。もしかして、彼のこと好きになったの?」
「そそそそそんなわけななないです!!」
「おー照れてるね。」
「ち、違うって!!」
こうして私はしばらくは楽しく過ごしていた。
そしてある日の昼休み。
「早苗。」
いじめグループの女が話しかけてきた。この人はしばらく大人しくしていた。
「なんですか?」
「早苗さあ、最近調子こいてるよね?放課後廃墟ビルまできな。もし来なかったら聖人とかいうやつをどうしようかな~。」
「聖人くんは関係ない!!」
「じゃあ来な。」
そう言い女は去っていった。
廃墟ビル
「来たね。」
「ここに呼んで何の用があるんですか!?」
「それはね、こうするためさ!!」
「きゃあ!!」
何かを当てられた。何?体に力が入らない……。
「何を、したんですか!?」
「それは、教えないわ!!」
そう言い殴ってくる。避けたいけど、体に力が入らないから避けられない……。
「おらあ!! 調子のりやがって!!」
「きゃあ!!」
私はいじめられている女に殴られ続けた。助けを呼ぶにも見張りの男が5人くらいいるし、殴られ続けているので声も出なくなってきた。
「うっ……。」
「まだ足りないよ。おい、お前達!!」
そう女は言い、男を3人連れてきた。
「こいつを縛りな!!」
「へへ、抵抗するなよ。」
「やめてよ!! 触らないでよ!!」
私は涙声でそう訴えたけど、聞いてくれなかった。
「おー泣いてるね。いじめがいがあるもんだ。」
「だから触らな「はいはい黙れ」んっ!!」
口をタオルで塞がれ、手と足を縛られた。
「みっともない姿だこと。ふふふ、間抜けね」
「んーーーんーー!!」
口を塞がれているため声が出なかった。お願い、誰か来て!!
「さて、そろそろメインイベントだよ!!」
「やったぜ!!」
「こいつにこの世界の厳しさを教えてやれ。」
「へへ、悪くおもうなよ。」
「!!!」
男は私の服を掴み脱がそうとした。じたばたして抵抗したけど、意味なかった。
「(ああ、もうだめなんだ。)」
私が諦めかけた時、遠くから物音が聞こえてきた。
「なんだお前?」
「つまみ出、ぎゃあああ!!」
「何なの、これからいいところなのに。」
見張りの人を吹き飛ばした人が中に入ってくる。あれは、まさか!!
「誰だてめえ?」
「廃墟ビルってここであってるな?」
そこには聖人君がいた。でもどうして?
「んーーんーー!!」
聖人は私に気付いたのか笑顔で返してくれた。
「もうちょっと耐えてくれよ。」
そのあとすさまじい殺気を出し、女の所に向かっていった。
「覚悟は出来てるんだろうな?てめえらのやってることは犯罪だぞ。」
「それはあんたの方だよ。」
女が指を鳴らすと30人くらいの武装した男が現れた。
「この数でも強がるかい?」
「くそったれだな。てめーらは生きる価値ねえよ。」
「はっ、お前達やってしまいな!!」
一斉に聖人に襲いかかった。
しかし、
「うわあああ!!」
「ぎゃあああ!!」
聖人は攻撃をかわし一人一人吹き飛ばした。しかも私のいないところに。けれど人数が多すぎるために反撃も喰らっていた。
「おらあ!!」
「ぐっ!!」
聖人は吹き飛ばされた。って吹き飛ばした人が持ってるのバットじゃないですか!
「なかなかやるね。まさかあと5人まで減らされるとはね。」
聖人君、大丈夫だよね?
「勝手に終わらすんじゃねえよ。」
聖人君は血まみれになりながらも瓦礫をよけて立ち上がった。
「ちっ、しつこいやつだ。とどめをさしな!!」
男が襲いかかったが聖人君は攻撃をくらいながらも倒していった。
「なっ、そんな!!」
「どうする?続けるか?もう二度と早苗をいじめないというなら見逃してやる。けど、もしいじめたらぶっとばすからな。」
「ひぃぃぃぃ!!」
女は逃げていった。
「さて、止血っと。」
聖人君は包帯をまいた。
「っと、忘れるところだった。」
聖人君は私の口からタオルをはずし、縄をほどいてくれた。
「聖人君!!」
私は聖人君に抱き付いた。
「いたたた!!!急にびっくりするなぁ。」
「どうして私がここにいるってわかったんですか?」
「何か嫌な予感がしてな。クラスの人に聞いたらここに連れてかれたってきいたからな。慌てて来たんだよ。」
「そうだったんですか。」
「でも、無事で良かったよ。」
そう言い聖人君は倒れた。って大丈夫なんですか!?
「大丈夫ですか!!」
「ちょっと疲れただけだ。さあ、かえ、るぞ。」
そう言い聖人君は気を失った。こんなボロボロになってまで、私のために戦ったんですね。
「ありがとうございます。」
そう言い私は聖人を抱き締めた。そして唇にキスをした。
「大好きですよ。昔と変わらない聖人が大好きですよ。」
そう言い私も気を失った。
「(けど、もう聖人はいない。)」
「泣いて許しを願っているのね?残念。 もう遅いわよ。」
「(出来ればもう一度聖人に会って私の気持ちを伝えたかった。)」
(やれやれ諦めるのか?)
あれ?どこかで聞いたことある声?
「(違う、もう眠いんです……。)」
(全く、そんなんでいいのか?異変を解決するんじゃなかったのか?)
「(無理だよ。私にはどうすることも出来ない。)」
(やれやれ、手間のかかるやつだな。でも、今の状況はあの時と同じか。)
「(その声、まさか!!)」
(でも、よくやったな。よく堪えたな。あとは任せな、俺がなんとかしてやるから。)」
「(はい。)」
そう聞こえ、私は目を閉じた。
「目を閉じたのね、諦めがついようね。」
そう言い天子が剣を振り下ろそうとすると、いきなり早苗のつけていたグローブが光だした。
「な、何よこれ!?」
天子は距離をとる。
「(まさか、光を使って逃げたのいうの?)」
そう天子が考えていると、光から人影が見えてくる。
「随分とただの我が儘な箱入り娘が調子に乗ってるみたいだな。」
「男の声!?何が起きてるの!?」
光がなくなるとそこにはある人物が立っていた。
「なっ!!あんたは死んだはず!?」
「俺のことを知ってるのか。まあ、あの異変は有名だしな、さてと。」
その人物は刀を抜き、冷酷な声で叫ぶ。
「随分と調子乗ってるようだな。天人風情が!!」
「どうして!?どうして生きてるのよ泊谷聖人!?」