第58話
「……というわけですよ。昔から本当に聖人は無茶をするんですから!!」
「早苗、まだ終わらないのか?」
「まだです!」
どうも聖人です。早苗からスペカでフルボッコにされて1週間寝込んでました。生きてるって素晴らしい。
「聞いてるの!!?」
「聞いてるって、そんなに怒るなよ……。」
そして今は早苗からお説教をされています。まあ今まで早苗の気持ちを踏みにじってきた罰としては軽い方かな。でも長い、朝の7時に叩き起こされてからずっと説教されてますよ。ちなみに只今の時刻は午前10時です。
「なあ、早苗。」
「なんですか? まだ終わってませんよ。」
あんだけ説教してもまだ足りないのかよ。どんだけ溜まっていたんだよ。
「いい加減ご飯食べないか?諏訪子や神奈子が待っているんじゃないのか?」
「あ………。」
俺の言葉を聞いた早苗は固まった。すっかり忘れていたんだな。硬直が解けた後。
「じゃあ作ってきますね!ご飯食べ終わっても逃げないでくださいよ!!」
そう言い早苗は台所へ向かった。勘弁してくれよ、ここ1週間ずっと説教されてたんだぞ。
「先に居間で待ってるか。」
そう思って居間に行くと。
「随分長かったね。まあ妥当だと思うよ。」
諏訪子がお茶を飲みながらケラケラ笑いながら言ってきた。
「まあな。 早苗なりに心配をしていたんだろう、逆にこの程度で済んで良かったよ。」
一番心配したのは早苗がヤンデレ化するんじゃないかと思ったが、なくて良かったよ。
言い忘れていたが、俺は守矢神社で暮らしている。早苗からお話(物理)で暮らすことになった。恋する乙女って怖いね。
「でも、早苗は聖人に説教している時、嬉しそうだったよ。」
説教している時笑顔だったからなぁ。自分の気持ちが伝わったから嬉しいんだろう。
「俺は全然嬉しくないんですけどね。」
1週間も説教なんてもうされたくないな。
「まあまあ。いい経験が出来たってことで!」
諏訪子の言う通りだな。苦い思い出として残しておこう。
「ところで諏訪子?」
「どうかしたのかい?」
「神奈子は?」
いつもならいる神奈子が居間にいなかった。諏訪子が何かしたのかな?
「まだ寝てるよ。昨日夜更かししてたからね、ポ○モンに夢中になってたからね。」
「子どもかよwww」
いい年こいて何してるんだが。でもこのツッコミは心の中でしておこう。言ったら御柱が飛んできそうだからな、あれめっちゃ痛いし。
「あと諏訪子、早苗って料理作れたっけ?」
「作れるよ。何を言ってるんだい?」
諏訪子は何を言っているんだ的な目でこっちを向いてきた。
「いや、外にいたときあいつの料理はとんでもなかったから。」
そう、早苗の料理は凄かった。胡椒と山椒を間違えるし、砂糖を入れ忘れたり、焦がしたりとまあ凄かったわけだ。胃薬は必須だったなぁ。
「心配ないよ……多分。」
「何だよその間、まさか今も。」
「それはない!早苗も成長しているんだよ!」
諏訪子が必死に弁明していた時。
「あああぁぁぁぁ!!!焦げちゃったーーーー。」
台所から早苗の叫び声が聞こえた。
「大丈夫なのあれ?」
「大丈夫だ、問題ない。」
諏訪子はそう言ったが、どこかの大天使もそう言ってふらぐを見事回収したからなぁ。
「フラグが立ったな。」
「フラグじゃないもん!!」
そう言い諏訪子は手足をじたばたさせる。
「子どもかよ。その身長で本当に神様か?」
「これでも神様だよ!!」
「あーはいはいそうですね(棒)」
「むきーーー!!!」
諏訪子は両手を挙げてうがーーって言った時。
「出来ましたよ!!」
そう言い早苗は料理を運んできた。料理はご飯、味噌汁、卵焼き、野菜炒めだった。
「良かった、普通だ。」
ボコボコとした液体や黒い物体がなくて良かったよ
「何ですか!!その言い方は!!」
「誰だって外の時の早苗の料理を見ればこんな感じになるよ。」
「むーーーー!!あれからちゃんと練習したんですからね!!」
そう言い早苗が頬を膨らませながらジト目でこっちを見てくる。
「えらいえらい。」
俺は早苗の頭を撫でる。まあ頑張ったんだから褒めないとな。
「わ、ちょ、ちょっと。」
早苗は顔を赤くしながら嬉しそうにしていた。
「朝から暑いな。」
いつの間にか神奈子がいた。
「いや、これは!!あの、その!!」
早苗がどう説明しようかパニックになっていた。その様子を見て諏訪子は。
「いやーーー面白いねえ!!」
「だな!!」
「何処が面白いんですか!!」
早苗がそう言ってきたので正直に答える。
「早苗の慌てる姿とか、早苗の照れてる姿とか、早苗の拗ねてる姿とかかな。」
俺がそう言うと早苗は下を向いて恥ずかしそうにしていた。
「俺変なこと言ったか?」
諏訪子と神奈子にそう聞いたが二人は。
「にやにや。」
二人ともニヤニヤしていた。解せぬ。
「にやにやしないでください!!」
「まあまあ、とりあえず食べようよ。」
「そうだな。じゃあ。」
話題を逸らすかのように諏訪子と神奈子は言った。
「全くもう。では。」
「「「「いただきます!!」」」」
そう言い俺は野菜炒めに手をつける。
「これは!!!」
「どうしたの!!?」
「……旨すぎる!!」
俺は野菜炒めがこんなにおいしいと思ったのは初めてだ。早苗はいつの間にこんなものを作れたんだ?
「早苗も成長してるんだよ。」
神奈子、心を読むなよ。
「どうですか!!」
早苗が誇らしそうに胸を張った。
「本当に成長したんだな。」
次は玉子焼きに手をつける。
「卵焼きは自信あるんですよ!!」
ほうほう、自信ねぇ。
「へぇー、じゃあなんで玉子焼きに山椒を入れたのかな?」
「えっ?」
早苗はキョトンとした。
「あーうー早苗、辛いよ。」
「これは……。」
玉子焼きを食べた諏訪子と神奈子は悶絶していた。
「……何と間違えたんだ?」
「塩と間違えました。」
「前言撤回、相変わらずだな。」
その天然な性格は簡単には直らなかったか。
「うう~~~。」
朝食も食べ終え早苗と一緒に片付けをし、神社の掃除なども終えて暇になった。
「暇だな。」
俺と早苗は縁側でお茶を飲みながらまったりとしていた。
「そうですね。」
そう言い早苗は俺の膝に頭を乗せた。
「あのー早苗さん?何をしておられるのですか?」
突然の早苗の行動におかしな口調になってしまった
「こうしたら気持ちいいんだもん。それに聖人の慌てた顔が見れたし。」
そう言い早苗は笑顔を見せた。こりゃ、1本とられたな、なら負けじと俺は早苗の髪を撫でた。
「こうした方が気持ちいいだろ?」
「はい!!」
早苗の髪はサラサラとしていた。そして髪を撫でられて気持ち良さそうにしている早苗を見ると、理性が吹き飛ぶぅぅ!!
「(すげー可愛い!!)」
思わず鼻血が出そうになるのを堪えながらしばらく撫でていると。
「あやや、お暑いですね。」
俺はこの声を聞いた瞬間スペルカードを取り出した、あんな言葉を言うのはあいつしかいないからな。
「早苗、しばらく寝ててくれ。」
「え? わかりました。」
「想符 フレアスパーク!!」
俺は文に向かって放った。
「当たりませんよ♪」
けど文は軽快な動きでそれを避けた。まあ流石に当たらなかったか。
「なら想符 フレアスパーク レイン!!」
これはフレアスパークを上に打ち上げて、雨のように細かくして降らせる弾幕だ。その数は数千だな。
「あやややや!! これは多すぎますよ!!」
そう言いながら避けていたが、文は被弾し、近くに落ちてきた。
「変なことを言うからだ。」
「どうしたんですか?」
「ちょっと鳥を焼いていただけだ。」
あながち、間違いでもないだろう。
「あやや、ひどいですね。」
文は服に付いた汚れを落としながら立ち上がった。復活早いな。
「何の用ですか?」
「今日の夜、人里で夏祭りがあるそうです。」
「それを伝えにきたと。」
「私は宣伝してくれって頼まれましたからね。」
夏祭りか、どうすっかねぇ。
「んじゃ頑張れよ。」
「ではこれにて。」
そう言い文は去っていった。
「どうする?」
まあ早苗のことだから絶対。
「行きましょう!!」
早苗は笑顔で答えた。うん、予想通りの答えだよ。
「……どのみち行くのを断っても、無理矢理連れていくんだろ?」
「ふふふ、そうですよ(ニヤリ)」
うわー怖えーな。
「なら準備だな。」
「はい!! でも神奈子様達はどうしましょう?」
俺と早苗がその事で頭を悩ませていると。
「その心配はないよ。」
「私達は私達で行くからね。」
後ろに神奈子と諏訪子がいた。
「そうですか、良かったです。」
「じゃあ二人で暑い夜を交わすんだよ。」
諏訪子がケタケタ笑いながら言ってきた。もうちょい言葉を選べよ。
「諏訪子様!!!」
早苗が顔を真っ赤にして諏訪子に怒鳴った。
「冗談だってwww」
「冗談には聞こえないんだが?」
「気にしない♪」
白玉桜
「はあ!! たあ!!」
「おっと、やるね~。 でも、残念。」
「あっ、」
ビシ
「う~また負けた。」
「大分良くなってるよ~。でもまだまだだね。」
「しゅん……。」
「まあまあ、とりあえず休憩ね。」
やあやあ絢斗だよ~、今は妖夢ちゃんの相手をしてるよ~。いやー最近ね、予想外の攻撃がくるから油断出来ないんだよね~。
「そのわりには余裕そうに見えますよ。」
「あはは、そうかな?」
俺は顔にはあまり出ないタイプだからね~。
「まだまだこれからだよ~。」
「はい!!」
「青春ね~。」
幽々子が団子を食べながら茶化してきたよ~。でも妖夢ちゃんは。
「ち、違いますよこれは!!ただアドバイスを聞いていただけです!!」
「妖夢ちゃん必死だねぇ~、必死なのはいいことだようん!」
「うふふ、可愛いわよ♪」
「可愛くなんかありません/////」
その態度が可愛いんだけどな~、ならちょっと意地悪しようかね~。
「これならどうかな~?」
そう言い俺は妖夢に抱き付いた。
「はわわわわ!!!」
「少しはこういうのに慣れないとね♪」
反応が初だからね~、可愛い!!
「いいわね~。」
「ところで幽々子は何をしに来たんだ?」
ただ俺らの修行を見に来たわけではなさそうだね。
「今日は人里で夏祭りがあるみたいなのよ。」
「ほう、ここにも夏祭りがあるんだね~。」
外の世界とは違うのかな?オラワクワクしてきたぞ!
「だから二人で行きなさい。」
「しかし……。」
「今日は思いっきり楽しみなさい♪私は屋台で美味しい物をたくさん食べてるわ~。」
「幽々子サンキュー!!やったね!!」
幽々子は気をきかせたのかな?ならお土産持ってこないとね~。
「落ち着いて下さい!!」
「だが断る!!」
これはデートだよ!!こんな可愛い子とデートだなんて嬉しくないわけがない!!
「子どもですか!!」
「男は皆子どもなのだよ。ヤッフゥーーーー!!」
博麗神社
「あーー暇ね。」
「だったら手伝って下さいよ。」
こんにちは、良太です。今は掃除をしています。霊夢さんは相変わらず動きませんね。
「いいじゃない別に。」
「少しは自分でやってください。」
霊夢さんは何かと僕に押し付けてきますからねえ。困ったもんです。まあ掃除は嫌いじゃないからいいんですけどね。
「でも、そんなんだから参拝客が来ないんじゃないんですか?」
「ギクッ、いいのよ。」
霊夢さんは痛いところつかれて図星になってましたが開き直りました。もうちょっと参拝客を増やした方がいいと思いますけどね。
「そこ納得するんですか。」
俺がそう言うと。
「霊夢さーーーーん。」
「うるさいのが来たわね。」
空から文さんが降ってきました。何かニュースでもあったのかな?
「ひどい言われようですね。」
「今日は伝えたいことがあってきました。」
「新聞はいらないわよ。」
「それはそれでひどいです。」
文さんはそれを聞いてしゅんとしてました。
「俺は面白いと思いますけどね。」
「良太、あれはほぼ偽装なのよ。」
「そうは言っても外の世界の新聞よりは面白いですけどね。」
字ばっかりだし、面白い記事がないですからね。
「流石良太さん。霊夢さんと上手くやってるだけありますね!!」
「文、それどういう意味?」
霊夢さんは文さんに御札を投げつけましたが、文さんはそれを避けながら。
「今日の夜に人里で夏祭りがありますので、ぜひ来てください。」
「それだけなの?」
「それだけですよ。それと、どこまでいったんですか?」
「何よどこまでって?」
「僕もわかりませんね。」
俺と霊夢さんはそう言いましたが、文さんはニヤニヤしながら。
「キスとかしたんですか?」
「なななな何のことよ!!?」
「しししししてないです!!!」
してないですよ!!まだしてないですからね!
「その反応は怪しいですねぇ~。」
「うっさい、帰りなさい!!!」
「まあ、写真はありますけどね。」
そう言い文さんは写真を取り出した。
「何の写真よ!!!」
「夜一緒に寝ている写真とかいろいろですよ。」
写真を見てみると、霊夢さんと一緒に寝てる写真や抱き締めあってる写真とかがあった。
「これでしばらくは記事に困りそうにないです!」
「霊夢さん。」
俺の言った意味を理解したらしく霊夢さんは封魔の針を持った。俺も2丁拳銃を取り出す。
銃の名前を言っておくとDual infinityです。どうでもいいですけどね。
「わかっているわ。」
「あやや、嫌な予感。」
「覚悟ーーーーー!!!」
「ここは一時撤退!!!」
俺と霊夢さんは弾幕を放ったが、文さんはもの凄いスピードで去っていった。
「逃がしましたか。」
「次会ったらどうしてやろうかしら。」
霊夢さんはご立腹のようです。
「まあ、ところで霊夢さん。」
「何よ?」
「夏祭り行きません?」
「……いいわよ/////」
霊夢さんは若干顔を赤く染めながら了承してくれました。
「(今の顔可愛い!!!)」
そう思っていると。
「また、鼻血垂れてるわよ。」
「嘘だ!!!」
「いい加減治しなさいよ。」
「善処します……。」
一体何時になったら鼻血が出る癖は直るのでしょうかねぇ。
人里
「快~遅いわよ。」
「この荷物の量で早く歩けないですよ~。」
どうも快です。今はアリスさんと人里で買い物をしています。アリスさんと買い物、まるで夢を見てるみたいだ、といつも思っているよ。
「う~ん、前が見えないなあ。」
今日はアリスさんが使う物を買いに来ました。いやー結構重いね。など思っていると。
「快!!! 下!!」
「えっ? わぎゃあーーーー!!!」
……どうやら近くに水路があるのに気が付かなくて落ちてしまったようです。荷物は無事ですよ。
「快、大丈夫?」
「アリスさん~言ってくださいよ~。」
「ごめん、私が悪かったわ。」
「いいいいや、僕が悪いんですよ!!」
「本当にごめんなさい。」
アリスさん、その優しさが逆に傷付きますよ。
「僕は大丈夫ですか、はっくしょん!!」
「ど、どうしよう?」
「大丈夫です。ほっとけば治ります。」
いざとなったら本気モードで治せるし。
「いや、そうじゃなくて!!!」
「?????」
アリスさんは俯いてモジモジしてました。僕の体に何か付いているんですかね?そう思っていると。
「おー!!久しぶりだな!!」
「あ、どうもお久しぶりです。」
慧音先生がやって来ました。
「アリス? 顔赤いぞ?」
「いや、な、なんでもないのよ!!」
慧音先生にそう言われても顔を赤くしてました。しばらく慧音先生はアリスさんが顔を赤くしている原因を考えてました。
「あーーなるほどな。」
どうやらわかったようです。
「何ですか?」
「そうだ!! 今日ここで夏祭りがあるから来てくれ!!」
「あれ、違った……。」
僕の思っていた事とは違う事を考えてたようです。
「いいか、今日だからな!」
「わかりました。」
「じゃあ夏祭りでな!!(にやにや)」
慧音さんは僕の方を見てニヤニヤしながら去っていきました。
「どうしてにやにやしてたんだろう?」
「もう、どうして気が付かないのよ。」
「アリスさん? 本当にどうしたんですか?」
僕がそう聞くとアリスさんは小さな声で。
「自分の格好を見ればわかるわよ。」
「えっ?」
そう言い僕は自分の格好を見た。
「あわわわわわわ!!!」
何と服が濡れていたので上半身が透けていたのだ!!まさかまさか!!
「もももしかして、見たんですか?」
「…………(こくり)//////」
「うわあああああ!!!」
見られてしまった!!!アリスさんに見られてしまった!!!どうせならもっと鍛えられた体を見せたかった、いやそうじゃなくて!!多分アリスさんは気をつかっていたのだろう。でも、見られてしまうのは凄く恥ずかしい!!
「もう駄目だ、おしまいだあ!!!!」
「快!!おおおお落ち着いて!!!」
「もうアリスさんに会わす顔がないーー!!」
変態のレッテルが張られたよ絶対!!誰かなんとかしてくれーーー!!!
しばらくお待ちください。
「落ち着いた?」
「すみません。」
あのあと僕はずっとあの調子だったらしい。
「とりあえず、帰りましょう。」
「そうですね。」
そう言い僕とアリスさんは準備のために家に帰ることにした。服はいつの間にか乾きましたよ。