外の世界から帰ってきたあと、霊夢から伝言をもらった。
「そういえばレミリアから伝言預かってるわよ。」
あの幼女から?変な内容だったら嫌だな。
「内容は?」
「時間が空きしだい来いだって。」
意外とまともな伝言だったな。それなら行くしかないな。
「わかったよ。」
「気を付けて行きなさいよ。」
そう霊夢に言われてから出発した。気を付けてって言われてもねぇ……嫌な予感しかしないんだが。
霧の湖
「何だか少し寒いな、夏だよな?」
おかしいぞ太陽は照っているのにどうしてこんなに冷えるんだ?
「よくきたね聖人!」
そう聞こえたので後ろを向くとチルノがいた。なるほど、こいつの仕業か。
「さあ、あたいと勝負よ。」
「嫌だ。」
とっとと用事を終わらせて家とかを見付けたいんだよこっちは……無駄な体力も使いたくないし。
「なんでよ!?」
チルノがブーブー文句を言ってくる。ったく面倒だなぁ。
「じゃあこの問題解けたら勝負してやる。」
これに乗ってくるか?乗らなかったら能力使って逃げるけどな。
「いいよ。あたいは頭いいからね。」
この挑発に乗ってきた時点でアホだけどな。じゃあ軽い計算を出しますか。バカっぽいし。
「3×7は?」
「えっと、3が一つ、二つ………。」
……何て言うか、うん。放っておこう。必死に考えてるいるチルノに気付かれないように先を急いだ。
紅魔館
「やれやれようやく着いた。」
紅魔館の門の前まできた。遠くから見ても大きかったのに近くで見るとより大きく見えるな。あと赤い!目に悪い!
「とりあえず進みますか。」
「Zzz……。」
誰だこいつ?見るからに門番のようだけど、寝てたら意味ないじゃん!でもこれは好都合か?
「この門番は意味あるのか?」
門番って皆こうなのか?いやいやそんなことないか。ともかく気付かれると面倒くさくなりそうなので門を静かにくぐった。
「すごく大きいな。」
中もすごく広かった。権力持っているやつってどうして建物を広くしたがるのかね?でも幻想郷で今まで見た建物の中で一番大きいな、これは相当な権力を持っているな。レミリアはあんなに幼くみえるのに。
「これは掃除大変そうだな。」
と独り言を言いつつ、ホールへと向かう。こんなの箒とかで掃除したくないな。ル○バとかあっても時間がかかりそう。あと窓が少ない、不気味。
「こっちの扉の向こうは、また赤色ばっかりだな。」
ちょっとは他の色も混ぜた方がいいのにな。吸血鬼だから赤なのか?俺にはわからないな。
バタン!!
「!!!」
急に音がしたから後ろを向いたが、誰もいなかった。じゃあ何で扉は閉まったんだ?
「気のせいか?」
「いえ、気のせいじゃありませんよ。」
声が聞こえたと思ったら数本のナイフが飛んでくる。ってマジで!?
「おいおいおい!!」
素早く木刀をもってナイフを弾く。あぶねえ。
「まったく危ないな、誰だ!」
声がした方に向かって叫んだが、何も反応はなかった。
「おかしい、何が起きて……!!」
考えてると首に冷たいものが当たった、さらに両手を掴まれた。
「動かないで下さい。」
この声、やっぱりな。
「なぜこんなことするんだ? 咲夜?」
「簡単なことです。 貴方を殺します。」
咲夜は淡々と言っている、それよりも殺すって正気なのか?
「おいおいマジかよ?」
そう言って咲夜の顔を見る、目は泳いでいない。どうやら本当のようだ。
「大人しくしてれば、楽に殺してあげますよ。」
どこかのオタクならこんな状況は天国なんだろうけど、俺は地獄だ。女性が近くにいるだけで鳥肌がたつのに、手を掴まれているからな。
「大丈夫ですよ、痛みは一瞬ですから。」
もう殺す気じゃないですかヤダー、ってふざけてる場合じゃないな!!
「生憎とただで殺されるわけにはいかないんでね!」
と言いながら咲夜に向けて蹴りを放つけど咲夜には当たらなかった。
「楽に死ねたものを。」
「あんた何者だよ……。」
そう言うと目の前から咲夜が消えた。
「奇術 ミスディレクション!!」
「どこいった!?」
辺りを見回してると、大量のナイフが目の前にあった。っていきなりかい!!
「おいおいマジかよ!!」
それを横っ飛びで避ける。間一髪のところでナイフを避けきる。
「いやー危なか「ザクザク!!」……マジかよ!」
肩にナイフが数本刺さっていた。どうやらナイフはあれだけではなかったみたいだ。
「痛って、なんだ!?」
ナイフを抜きながら辺りを見回す。だがどこ見ても咲夜の姿が見当たらない。
「こっちですよ。」
何と咲夜は俺の後ろにいた。
「あなたは私には勝てない。」
「なしてだ?」
「あなたは私に2度も後ろをとられている、けど私は後ろをとられたことがないからよ。」
なるほど、そういう考えか。
「けど、そうやって慢心してると足元すくわれるんじゃないの?」
「それはないわね。」
そう言うとまた消えた。本当になんだ?瞬間移動か?
「幻象 クロックコープス!!」
「またかよ!!」
またさっきと同じ量のナイフが現れた。必死に木刀で弾く、弾けないときはしゃがんだりして避ける。
「後ろががら空きですよ。」
「そんなわけッ!!!」
今度は左腕に3本刺さった。
「(また刺さった。これは長引くとやばいな。 多分俺の予想は瞬間移動系はあり得ないから、時を止める能力かな咲夜は。)」
そう考え込んでると今度は左手に刺さった。
「グッ!!」
またか、そろそろ決着をつけないとまずいな、血が止まらないし。
「さあそろそろ諦めなさい。」
咲夜は俺に向かってナイフを向けている。状況からして絶望的だ。
「フッ、ハハハハハ!!!」
「何がおかしいの!?」
「いや、久しぶりに手加減しなくていい相手が現れたからな。」
幻想郷は化け物ばかりだな、でもいい修行にはなるかな?
「その余裕も今だけよ。」
そう言うと咲夜はナイフを投げてくる。それは数本とかじゃなくいつの間にか百は越えていた。
「さて、久々に使うかな。」
そう言い左腰にあった真桜剣を抜き、あらゆる方向からくるナイフを全て打ち落とす。
「やっぱりこっちの方がしっくりくるな。」
うん、使いやすいね。やっぱり戦ってる時はこれを使わないと調子が出ないな。
「何ですって?」
咲夜は驚いた顔をしている。そんなに驚くような事か?
「いつも木刀使ってるからな。さて、さっさと終わらせたいからかかってこいよ。」
手を動かし咲夜を挑発する。乗ってくれるか?
「お望み通りに来てあげるわ!! メイド秘技 殺人ドール!!」
そう咲夜が言うと大量のナイフが飛んできた。量も今までと桁違いだか、真っ直ぐ飛んでくるものとか、上から降ってくるものとかがあった。
「こりゃ大量だな。」
大量のナイフを右や左にかわしながら咲夜に詰め寄る。だがそれも限界に達したので、真桜剣を前に出して刀を回転させてナイフを打ち落とす。
「なかなかやるわね!!」
「そっちもな!」
「(なぜあれだけナイフが刺さってるのに倒れないの!?普通死ぬはずよ!!)」
「次で決める!!」
そう言い懐からスペルカードを取り出す。これは外の世界に帰った時に考えたスペルだ!!
「剣符 烈風斬!!」
そう言うと俺は高速で咲夜に向かって風の刃を放ったが、咲夜はそれを時を止めてかわした。
「なかなかの剣技ね。でも甘いわ!」
咲夜は勝ち誇った顔をしている。そんな単純な攻撃ならスペルカードにしねえよ。
「それはどうかな?」
「何を言って…………なっ!!」
咲夜の周りにはさっきと比べ物にならないほどの風の刃があった。
「終わりだ!!」
指を鳴らすと風の刃が咲夜に向かって飛んでいった。
ドォーーーン!!
「終わって……ないな。」
煙が晴れると、いくつか被弾した後が見られる咲夜が立っていた。
「いい攻撃ね、普通ならあそこでやられているわ。」
「どうやって避けたか一応聞くか。」
「簡単よ、全方位にあるなら一部分だけ当たってそこから脱出すればいいもの。」
度胸があるというか、無謀っていうか、むちゃくちゃだなおい。
「おかげで左腕が動きにくくなったけどね。」
わーお、それだけで済んだのかよ。当たったら気絶する威力だったんだけどな。
「けど、今度はこっちの番よ!!」
咲夜は再びナイフを放とうとする。凄い精神力だな。
「覚悟なさ……い?」
ドサッ!!
こうもあろうかと、咲夜の後ろに弾幕を配置していたんだな。
「勝負ありだな。」
「何故よ!あなたのスペルはさっきので終わったはず、なのにどうして後ろから攻撃されたのよ!?」
咲夜は倒れてはいるが、気絶はしてないようだ。
「教えてやろう、前こう言ったよな?」
「何を……!!」
「気付いたか、後ろをとられたことがないって。」
「つまり全方位の弾幕の中に発射されてなかった弾幕があったってこと?」
「ご名答、その通りだ。」
もし、咲夜が被弾した後に後ろを向いていればすぐに気が付くはずだけどな。
「私の負けね。」
「能力は過信し過ぎない方がいい。さて治すか。」
風の能力を使い、咲夜の傷を治していく。これ本当に万能だな。
「さて、レミリアのところに案内してもらうか。」