魔法少女が終わらない! ~陰謀もギスギスもドロドロもありな全員死亡のバトルロイヤル展開から時間逆行魔法を駆使して目指せ大逆転ハッピーエンド!~ 作:天都ダム∈(・ω・)∋
問題です、足手まといの魔法少女ってだーれだ。
答え、私。もう本当にごめんなさいとしか言いようがない。
「メアー、ごめーん」
「リーンちゃーん!」
片足をマザーウッドの根に絡め取られ、両手を縛られて、宙吊りにされているのが役立たずこと魔法少女、語辺リーン。タイツ履いててよかった。
「っ、の……」
苦し紛れに《魔弾》を撃ってみるものの、ウッドマンにすら通じなかった私のそれが、その大本に通じるはずもなく。抵抗の代償は痛みが伴う、足を縛る根が大きく振り上げられて、思い切り壁に叩きつけられた。
「っっっっっぐ」
衝撃で肺の中の空気が逃げ道を求めるように口から飛び出していき、視界がちかっと明滅する。わずかな《
私が捕まっている間にも、メアにじりじりとウッドマン達が迫り、放たれる《
ただ、そのやり方だといずれメアの《
「退いて……よぉっ!」
メアが隙を見て大玉をマザーウッドに向けて放つと、蠢く根の一本が壁となってそれを食い止める。命中した根は轟音を立てて弾け飛ぶが、根はまだ何本もあって、大したダメージになっていない。タイミングを間違うと私が盾にされてしまうという追い込まれ具合だ。ここから倒せるとしたら……。
「魔物の《核》を破壊する、あるいは原型を留めないほどの大ダメージを与える……」
メアがより巨大な大玉を作る時間を稼げれば……と思うけれど、近接戦闘の苦手なメアは、近づかれる前にウッドマンを処理しないといけない。結果的にヒット&アウェイに徹するハメになってしまい、その隙を作れない。
「…………メア、
「でも、リーンちゃんが危ない……!」
「メアのやることで私が危ない事なんていっこもない! ていうかごめんこのままだと私本当にきっつ…………ぐえっ!」
私とメアが喋りだしたのを不穏に感じてか、マザーウッドが再び私を床に叩きつける、頭いいじゃん……。
「っ……わかった……任せて!」
メアの手のひらに《
『ジュラララララララララ!』
マザーウッドの指示で、新たに生産された五体のウッドマンが散開し、多方向から迫る。
正面に向けてぶちかます散弾では、前からくる三体はともかく、左右両側から迫ってくる個体に対応できない、まして、ウッドマンをけしかけると同時に、マザーウッド本体も、メアを捕らえようと足元に根を伸ばしている。
「せーえ…………のおっ!」
メアはまず、正面の敵に向かって大玉をぶん投げた。
『ジュロッ!』
弾け飛ぶ木片、さすがの破壊力、しかし続けざまにウッドマンが襲い来る。
「次は……こっち!」
続けて、ウッドマンを叩き潰してなお形状を保ったままの大玉《魔弾》を、今度は左に向けて放った。
『ジュッ!?』
「やあああああああああああっ!」
左ウッドマンを砕いた大玉は、そのまま霧散……しない。
ピタ、とその場で静止すると、メアを中心に孤を描きながら、正面の残り二体を薙ぎ払い、その慣性のままに、右から来ていた最後の一体の胴体をぶち貫き、トドメに足元に迫る根に向かって叩きつけ、地面が爆音を立てて捲れ上がった。
「《
メアの手から伸びる《
魔法少女の身体から離れた《
なら、大玉を身体と接続して《
欠点としては、強度を保ちながら鎖状に変質させる、という《
あの鎖だけで大玉十発分の《
あと見た目
『ジュロロロロロロロロォ!』
マザーウッドも《
ブンブン音を立てながら大玉を振り回すメア対、私をぶら下げて如何に盾として使うかを考えるマザーウッド。
駄目だ、私がノイズすぎる。
『ジュロァ!』
先に動いたのはマザーウッドだった、奇しくもお互いの立場は似ている……つまり重量物を先端につけた縄を有している。この場合、縄は木の根で重量物は私。
「そう来ると思ったよ、単細胞」
拘束されて振り回されながら言うには、あまりに説得力がないけれど。
目まぐるしく動く視界の中、メアが大玉を投げるのが見えた。
最後の《魔力》を、《秘輝石》から絞り出す、ほんの僅かな透明の光が、私の眼前に薄い膜を生み出した。
大玉が私の生み出した光の膜に触れて――
『ジュロッ――――!?』
私に直撃するはずだった《
濡れた机に、溶かした氷を滑らせるように、音もなく。
「コンビ打ちだよ、フレンドリーファイアの対策、してないわけないでしょ」
重さを持たせたとは言え、《
圧縮された《
「リーンちゃんっ!」
ただ、大玉を避けても私が振り回されてる事には変わらないわけで。
両腕を広げたメアに私が直撃するのと、魔弾がマザーウッドの口腔に飛び込み、爆発したのは、ほぼ同時だった。