魔法少女が終わらない! ~陰謀もギスギスもドロドロもありな全員死亡のバトルロイヤル展開から時間逆行魔法を駆使して目指せ大逆転ハッピーエンド!~   作:天都ダム∈(・ω・)∋

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7-1.《集団戦(マギアパーティ)》は大賑わい! 

「さーて、そんじゃあたしらもがんばろー!」

『気合十分だナー!』『やったるニャー!』

 

一試合で三◯人もの魔法少女が一堂に介する訳なので、《集団戦(マギアパーティ)》の会場はとにかく広い。

 

 各ブロックごとに場所は違うが、私たちがCブロックが案内されたのは大型のショッピングモールだった。

 

 四階建て、屋上駐車場あり。中央が吹き抜けになっていて、輪を描くように色んな店舗が配置されているタイプのとこだ。なお、この施設そのものが運営委員会が用意した模擬戦用のイミテーションなので、どれだけ破壊しても大丈夫とのこと。

 

「クローネ、張り切ってるね……」

「だってだって、クラス行事初めてだもーん!」

『楽しみにしてたナー!』『いっぱい遊ぶニャー!』

 

 両手のマペットたちもやる気満々だ、いや、腹話術なんだけどさ。

 

「リーンちゃん、首飾りちゃんと着けた?」

 

 傍らのメアが、親指大の石がついたネックレスを手に持って掲げる。

 私は同じものを身に着けていることを示しながら返事をした。

 

「着けてる着けてる、皆も平気?」

「私は大丈夫だ、そこの不注意な女は知らんがな」

「わたくしは問題ありませんわ。礼節を弁えない誰かは別ですが」

 

 ……うん、まぁ、好きなだけ仲が悪いフリをしててください。

 とりあえず、私たちに配られたネックレスには黒い石が嵌まっている。これは各校のカラーに対応していて、自分たちがどの学園所属なのかを表す役割を果たす。

 

 また、安全装置(フェイルセイフ)の魔法も込められている。私たちはこれから《魔力(エーテル)》や武器を使ってドンパチやるわけだが、継戦不能な大ダメージを受けると自動で体を保護し、安全な場所まで送り届けてくれるわけだ。つまり相手を誤って殺してしまう心配はない。

 

 魔界の影響が強いところでは機能しないのが欠点だけど、こういうお祭り騒ぎのときは頼りになるアイテムである。

 

「で、リーンっち。勝敗はどーやってつけんの?」

 

 テンション高めに変な踊りをしていたクローネが、不意にそう尋ねてきた。まあ、ルールをちゃんと読み込んでいるとは思ってなかったけども。

 

「予選は一試合一時間。他のチームの魔法少女を倒すと一ポイント、最終的に総合得点が高いチームの勝ちだね」

「ふむふむ」『なるほどナー』『わかりやすいニャー』

「ただしやられそうだからって自害するのはナシ。その場合、一番大きなダメージを与えた選手にポイントが入る。あとマップの外に出るのも駄目。それから勝負が硬直しないように、二〇分毎に進入禁止エリアが広がっていくからアナウンスをちゃんと聞くこと……くらいかな」

 

「あと、試合終了時にやられてないチームメンバーの分だけ得点が加算される。だからやられない為に逃げ回るのも一つの手かな」

 

 私なんかは最悪その選択肢を選ばなきゃならないタイミングもでてくるだろう、仲間を見捨てて逃げ延びることが結果的にチームへの貢献となる場合もあるわけで。

 

「つまり…………全員ぶっ倒せばいいってことじゃん?」

『簡単だナー!』『わかりやすいニャー!』

「理屈としてはそうなんだけど……」

 

 結構な多人数が同じ戦場で戦うわけだから、乱戦が発生しがちだ。

 

「逃げも隠れも守りに入ることも出来るルールだから、漁夫の利狙いで様子を見るチームも多いかも。後は敵の固有魔法(オリジン)がどれだけ関わってくるかかな……」

 

 プロの試合だと硬直を避ける為に、特殊ミッションとか、ポイントが獲得できるトレジャーを探し合うとか、『場を動かす』為の要素が入ってきたりするのだけど、『大魔爛祭(マギアラフェスタ)』ではそういったイレギュラーが採用されることは少ない。二〇分毎のフィールド縮小ぐらいだ。

 

「よーし、じゃあ、リーンちゃん、作戦お願いね!」

 

 メアがぶんぶんと両腕を回して準備体操しながら、そう言った。

 

「……え、私?」

「他にいないじゃない」

「えー……いつも通り皆で相談し、て……」

 

 万年秒殺されてきた月組《集団戦(マギアパーティ)》部だが、一応ちゃんと競技に対して向き合っては来ていて、試合の度に私、メア、ルーズ姫の三人でミーティングをしていたのだけれども。

 

 メアはそっと私の耳元に顔を寄せて、囁くように言った。

 

「ルーズちゃんの立てた作戦じゃラミアちゃんが従わないし、ラミアちゃんが立てた作戦じゃルーズちゃんが従わないし、クローネちゃんは…………」

 

 言葉を濁すメア。ちら、とクローネを見てみる。作戦、立ててくれるだろうか。

 

「クローネ、なんか作戦ある?」

「全員倒す!」『ぶん殴るナー!』『殺るニャー!』

「……というわけで、この中で皆を動かせる作戦を立てられるのは、リーンちゃんだけ!」

「しれっと自分を候補から外すね……」

 

 うーん、確かにメアは小難しいことを考えるよりは、言われた役目をきっちり果たすほうが結果を出すタイプではあるんだよね……。

 

「……じゃあ、一応、予選用の作戦を考えてきてあります……」

「君、そういう所あるよな」

「相談しようっていう割に、ちゃんとプランを用意してるのがリーンちゃんなんだよ」

「まあ、とっても頼もしいですわ、リーン様」

 

 ラミア、メア、ルーズ姫の三人から言いたいように言われる私。

 ……いいよ、正直な所、ちょっとやる気にはなってるんだ。

 負け試合が常の私たちに、今回は勝ちの目があって。

 一人では何も出来ない最弱の魔法少女である私でも。

 強い仲間がいるのなら(、、、、、、、、、、)、役に立ちようはあるんだから。

 




コミケの原稿終わったので2巻分を更新していきますね(告知するの忘れてた)
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