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プロローグ
"人間"という種の時間で"自分"がどれだけ生きたかは知らない。そもそも興味がない。
ただ、自分が尋常じゃない時間を過ごしたことは知っていた。
人間同士の殺しあいも何度も見た。少し昔のことだが人間と龍のこの世界すべてを巻き込んだ壮絶な殺しあいも経験した。ーーー結局は龍が勝った。ただ、互いに途轍もない数の同族が死んだ。
だが、今はそんなこと忘れ去られているのだろう。
この世界の始まりから、自分はこの世界を見てきた。"全ての祖"と龍にも、人にも敬われているのが自分だった。今はどうだか知りもしないが。
この世界がそれぞれの種が栄え、支えあって生きていた。そんな頃もあった気がする。
今はまた、龍と人間の終わりの見えない復讐の連鎖が始まっている。