ゲンが店の準備を夜中にしていると、ホシノから連絡が来た。内容は今から、アビドス高校に来て…とのこと。お酒は冷凍し、つまみになるものは分かりやすい棚に置いて、すぐに高校へ向かった。
ゲンがアビドス高校につくとどこにも灯りがついておらず、教室の全ては真っ暗だった。とりあえず、ゲンはホシノがいるだろうところを探して行った。いつもアビドス対策委員会の皆んなが集まる教室、生徒会室、昼寝が出来そうな教室、体育館倉庫。
いろんな場所を探したが、ホシノは見つけられなかった。だが、まだ探していない場所がある。屋上、そこしかもう覚えがなかった。
ゲンが、屋上につくと、ホシノが、夜空を見ていた。ホシノはゲンを心配そうな顔で見ていた。何の話をするのか全く聞いていないゲンは、何か話そうと思ったが、先にホシノから話をした。
「…お兄ちゃん。お兄ちゃんはさ、“アレ”を使って…何かデメリットとかってないの?」
「“アレ”?ないよ!」
「嘘…お兄ちゃん、体力も落ちてるし、速度も落ちてる。昔よりも衰えたとかじゃない。確実に“アレ”を使った日から……ねぇ、お願い。私、お兄ちゃんの力になりたいの。本当のことを教えて。」
「……本当にないさ。俺だって、“アレ”を使った日からは、戦闘もせず試行錯誤しながら酒を作ったりする毎日だったからな。衰えだってあるさ。しかしなぁ…それじゃあ、久しぶりに星を一緒に見よう。」
話終えたゲンとホシノは夜を一緒にアビドス高校で過ごすことになった。だが、そんなことを予想していなかったゲンは薄着の和服で来ていたため、ホシノからはだいぶ寒そうに見えた。
「お兄ちゃん大丈夫?寒くないの?」
「…ちょっと寒いかな。」
「じゃあ!私が温めてあげる!」
「ありがとうな。いつも…」
そうして、ゲンを温めるためにホシノはゲンに抱きつき、頭を擦り付けた。そこでゲンは、いつも思っていたことを思い出し、2人だけの空間なため、聞いてみた。
「なぁ、ホシノ?髪を伸ばして…語彙も柔らかくなって、ユメ先輩を意識してるのか?」
「……そうだよ。私、どうすれば後輩と距離が近くなるかなって思ったら…ユメ先輩が1番良いなって思って…髪、どうかな?」
「とっても似合ってるさ。印象はだいぶ変わってるけどな。俺には変わらんからな。」
お互い、聞きたいことを聞けた2人は、アビドス自治区の夜空に意識を向けた。周りの街灯は少なく、人が少ないため街明かりもない…だから夜空には星が綺麗に写っていた。
ゲンの目には、こちらを上目遣いで見るホシノ、そしてその後ろに広がる星空。ゲンは、その景色があまりにも美しく、見惚れてしまった。ホシノには、視界いっぱいのゲン。そして、ゲンの瞳に反射して写っている星。自分がゲンの目に入っていないことに少し、残念に思ったが、いつも過ごす屋上での時間よりも、幸せに、そして暖かく感じた。
2人とも、お互いの体温を感じ、そして、その体温に心地良さを感じた。その影響で寝てしまった2人は、朝、登校したノノミに発見され、写真を撮られた。ホシノはノノミから写真を買おうとした。ゲンに止められた。
あれからゲンは、店に戻りアルバイトの子達に声をかけ、お店の経営に精を出していた。いつまでも、店を後回しにするわけには行かない。その思いで頑張っていたが、午後になり、先生から緊急の連絡が入った。内容はアビドス高校に敵襲。数がかなり多いとのこと。
その報告を受けたゲンだが、ホシノがいるなら余裕だと思っていた。しかし、顔に出ていたのか、バイトちゃん達に心配されてしまい、事情を話せば今すぐ行くべきだ!と。母校なんでしょ⁉︎母校は大事にしてください!と。私達はバイトですけど…それでも、働かしてもらったら恩もありますし、ここで働いて長い人もいます。少しは私たちを信用してください!
そう言われてしまっては、期待に応えねばと言うもの。ゲンはゲールマン風の衣装に着替え、全ての狩人の武器、そのマスターピースである葬送の刃。言葉の通り、ゲールマンは狩りを弔いになぞらえた。星に由来する希少な隕鉄が使われているそれを持ち、仕掛け用の物も背中に装備し、帽子を被って急いで向かった。
現場が見えてくると、まだ戦いは起きていないようだった。しかし、敵がいるだろう場所は見えてきた。その相手にバレないように、アビドス高校の裏に回り込み、中に入った。
「まだ大丈夫そうか?」
“まだ大丈夫みたい。だけど、いつ相手が攻めてきてもおかしくないよ。”
(今は、睨み合っているだけだが、このままいけば攻められるのは確定…しかし、成長するチャンスとも見れる。ならば、今回は……)
「今回は、俺は周りの傭兵達を相手にする。」
「お兄ちゃんいつもなら『大将は俺が潰すから。』とか言うのに…」
「やっぱり若いのの成長を妨げるのは良くないからな。そのための今回の装備達だ。」
「どうりでいつもの刀がないわけなんですね〜。」
「てかその背中のやつはなんなのよ!」
「それは秘密。まだ見せられないよ。だって相手は多分強くないしね。速度で翻弄していくさ。」
「それじゃ、私があのフードの人狙う。大将はホシノ先輩に譲る。」
「シロコちゃんありがとうね〜。久しぶりに腕がなるよぉ〜。」ナデナデ
「ん!お兄さんにもして欲しい。」
「お兄ちゃんのはおじさん専用だからダメだよ〜?おじさんで我慢してね〜。」
「それじゃ、アビドス対策委員会出動〜!おじさん達から攻められる前に攻めて行くよ〜。先生達はサポートお願いね〜。」
“任せて!”「任せてください!」
「くふふ〜、相手から攻めてくるみたいだね。」
「どうするの?アル社長。」
「そ、そうね。ハルカはあのピンク髪の人を狙って。ムツキはあの猫耳の子を相手にして。カヨコは私と一緒に行くわよ!」
「りょーかい。」
「分かったよ。」
「あ、アル様の期待に応えられるように頑張ります!」
こうしてアビドスと便利屋68の戦いが始まった。傭兵達にはゲンが、相手になった。傭兵達にも、プライドというのはある。お金を貰っている以上は仕事もする。ただ、あの黒いマントを靡かせながら、異常な速度で、仲間が気絶させられて行くやばいやつは「まだまだこんなもんじゃないだろ!!?もっと楽しませろよ!」と言って暴れ回っている。
傭兵達は他のところに人員を割く余裕がなくなり、このやばいやつを何をしてでも止めなければいけなかった。1人が銃を撃っても銃を回避し、手に持った曲刀によって気絶させられる。2人で撃てば1人を蹴り飛ばし、もう1人に当てて両方気絶させられる。
数を増やしていけば行くほど、稼げる時間は少しは増えるが、人員が減るのも早くなる。ならばと全員で囲い、銃を撃った。この時だけは全員がこの悪魔を倒すために団結し、頑張った。ただ、相手が悪かった。
ゲンは背中にある仕掛けを動かすための器具に曲刀を差し込んだ。すると、仕掛けを動かすための器具の折れ曲がっていた部分が伸び、鎌のような形になった。
そして、その鎌をゲンは力任せに振り、周りに突風を起こし、弾の軌道を変えた。周りの傭兵達や、先生にアヤネ、そしてこの現場を見ていたシロコとノノミはだいぶ引いた。そうして驚いている間に、ゲンは鎌をまた曲刀に戻し、次々と傭兵達を気絶させていった。
それからと言うものものの数分で全滅させられた傭兵達はゲンによって捕えられ、ひとまとめに括られた。その中には悔しさで涙を流す者もいた。恐怖で涙を流す者もいた。この後の生活に不安を感じ、絶望の表情を浮かべる者もいた。ゲンによって傭兵達のプライドはズタズタにされた。
それを不憫に思ったゲンによってバイト先やお金の稼ぎ場所を紹介され、思ったよりは悪魔では無いのかなと思い始めるチョロい傭兵達だった。
すみません。次回にはしっかりと便利屋68を出すので…許して欲しい。まだ便利屋達の口調とか呼び方とか分からなくて…頑張って時間を作って探していきますので、次回に乞うご期待!それじゃあ、また今度!
掲示板形式もちょくちょく入れていきたいんですが、その中のスレ民達にエルデンリング、Bloodborne、SEKIROを知っているのかどうかを決めてもらいたい。
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