居酒屋の店主はホシノの兄   作:穢れたしろがね人

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今回、残念なんですが風紀委員のところは大幅にカットさせていただきます。やりたい展開を思いついたのでそこまで一気に進めます。
違和感が出ても今更です!気にしないでください!それでは本編へどうぞ!

ちなみに次回はめちゃくちゃ長くします!楽しみにしといてね!


解決と決別

アコ行政官の話を聞いたゲン達はそれでなお折れず、更にカヨコがアコ行政官の真意を的中させ、目的が先生と知った。そのことを聞けば更に戦意は上がり、再び戦闘が始まった。

 

それは蹂躙であった。ゲンの足りない火力をアビドス組が補助し、アビドス組に足りない経験を、ゲンが補う。相手は量はあるが、質がない。しかし、それでも追いつかない。倒せど倒せど相手は少しずつ削ってくる。だが、どうやら勝ったのはアビドス組であった。

 

しかし、それは相手を全滅させたわけではなかった。アコ行政官の独断行動。それが風紀委員長にバレたようだ。それでなんとか無事に終わった。先生は風紀委員長から情報をもらい、ホシノ達とともにアビドス高校へ戻って行った。

 

しかし、ゲンはホシノがこちらを一瞥した時、その表情が悲しそうな顔をしたのを見た。だが、見なかったことにした。これからも、変わらず接するために…

 

 

 

 

 

あれから何日も経った。店も繁盛し、忙しかったが、バイトちゃん達と共に頑張り、なんとかアビドス高校の借金が全部返せるほどの余裕が出てきた。そのことに喜びを覚えつつ、どこかで嫌な予感を覚えた。

 

その日の夜、お店の仕込みを終わらせたゲンはなかなか眠気が来ず、久しぶりにアビドス自治区を見て回っていた。一応の、散弾銃と刀と短筒を持って……相変わらず人の気配が無く、寂しい雰囲気がする。だが、愛しい故郷。守りたい景色が広がっている。そんなことを考えながらも、周囲に目をやる。

 

悪い予感が、消えないのだ。それも、アビドス校舎から砂漠の方へ向かう道に、怖いもの見たさで、ゲンは確かめることにした。この予感が、正しいのかどうか。

 

 

 

そこへ行ってみれば、何もない。ただの変わらない故郷の景色、だが、遠目に見えたピンクの髪。嫌な予感はこれだったかと思った。それは、武装していた。確かによく知っている人だった。だが、それは知らない一面。覚悟を決めた『戦士』の顔をしていた。

「……なんで…お兄ちゃんが、ここに…」

 

ホシノは驚いた。もうみんなが寝静まったであろう時間。誰にもバレないように出てきたのだ。それを、1番知って欲しくない人にバレてしまった。だが、今さら戻れるわけはない。もう進むしかなかった。

「悪い予感がしてな。どうやら、俺もまだ勘は鈍ってなかったみたいだな。」ハハハ

 

「さて、これから何をしに行くんだ?こんな時間、どこも空いてないだろう?」

 

「お兄ちゃんは……ゲンは知らなくて良いよ。だって、これは私がすべきことなんだから。」

 

愛する人を傷つけたくない。それがホシノの、最後のわがままであった。これからは、きっと敵対してしまう。ならば、それ以外では傷つけずに済ませたかった。だから、拒絶した。初めて、兄の庇護下から離れ、飛び立つのだ。その時、その場の誰もが気づかなかったが、どこかにヒビが入る音がした。

「……そうか。ホシノ…カイザーか、黒服か………ごめんな。」

 

「ッ!?どこで、黒服のことを!」

 

「前々から…でも、そうか。そんなに、切羽詰まった状況なのか…」

 

「もう、お兄…ゲンには関係ない!これはアビドス高校の問題!だから、関わらないで!」

 

「…悪いな。それでも、関わらせてもらう。俺はただのアビドス市民ではなく、お前、小鳥遊ホシノの兄なのだから。」

 

お互いが…自分の獲物を構える。ホシノは、盾とショットガンを。ゲンは、刀と散弾銃を。それはいつの日かの模擬戦のようで、それでいて、本気の勝負だった。それは、それぞれが相手を想い、傷つけさせないための戦いだった。

「私が、やれば…アビドス高校は救えるの……最後の、希望なんだよ……だから、お願い。行かせて。」

 

「これ以上は、取り返しがつかなくなる……責任が、伴う。黒服はともかく、カイザーはアビドス高校を潰しにくるぞ。」

 

「もう、これしかないの!だから!道を開けて!」

 

「……本当にそれは、ダメだ。少し、頭を…」

 

「うるさい!うるさい!お前に!何がわかる!」

 

兄妹の最後の会話……それは、止めようとするゲンと、行こうとするホシノ。お互いの気持ちにも、気づかぬままに。

 

先に仕掛けたのは、ホシノだった。前と同じように、盾を構え、銃を撃ちながらの接近。銃弾を捌き、接近されるのを利用し、刀を振るうゲン。だが、今回は違った。ホシノは盾で受けるのではなく、受け流した。それは確かに、ゲンの体幹を少し崩した。そのことに気づけば、後ろへ退くと同時に短筒による射撃。効かぬ銃弾。ホシノは撃たれながら近づき、盾を振るう。それはゲンに受け流される。が、その流れを使い、蹴りを入れる。想定外の動き、妹の成長、そんなことを考えながら借りを受ける。

 

それから、長い戦いが始まった。意地だけで、相手に喰らいつく、そんな泥試合。アビドスの街には、乾いた発砲音と、何かにヒビが入る音がずっと響いた。

 

確かに、実力はゲンの方が上だった。だが、負けたのは、ゲンだった。それは、子供だったホシノが、成長をした。そう感じていたから。だから、負けても、嫌な気持ちはなかった。確かにカイザーは危険だが、それをホシノが分かっていないわけがない。

 

そう、妹を信じたゲンの敗北であった。ゲンは、背中を地面につけ、大の字に倒れながら、去っていくホシノに言う。

「……成長…したな。」

 

その一言だけ、だが、それはホシノに伝わったのだろう。その言葉を聞いたホシノの頬には、一粒の水滴が流れた。そして、ゲンのヘイローは消えた。

 

その後、ゲンは、なんとか店に戻り、先生へ連絡した。『すまないが、今、起きているなら急いで来てくれ。時間はない。』

 

 

 

 

先生は、急いでゲンの店へと向かっていた。それは、夜、ゲンから、連絡があったから。着いてみると、ヘイローがなくなっているゲンがいた。

「あぁ、来たか。早速で悪いが、話がある。アビドスを、助けてくれ…」

 

それは先生にとって初めての、ゲンからの、本気の頼みだった。どうやら、ホシノが、おそらくカイザーか、黒服という人の下へといってしまったという。あれについて、しっかりとしなかったからだ…先生は悔いた。だが、足を止めてはいられない。ゲンはそのことの重要性について教えた。

 

恐らくもうホシノしか、アビドス生徒会には、所属していないと。そして、ホシノが抜ければアビドス高校は終わってしまうと。だが、今の俺では、ホシノは止められないと。

 

先生は理由を聞いた。ゲンならば、いくらでも手段はあるはず…しかし、回答はそうではなかった。

「ホシノはもう、巣立ってしまった。それでは、もう俺の言葉じゃ、ホシノは止まってくれない…だから、だからこそ!アビドス生徒さん達…シロコちゃんにノノミちゃん、アヤネちゃんとセリカちゃん。彼女らと、そして、先生なら……」

 

「まだホシノは、聞いてくれるはずだ。だから、頼む。」

 

「アビドスを、ホシノを…救ってくれ。いくらこんなに貧しくても、理不尽じゃないか。ホシノ1人が全部背負うだなんて、あんまりにも、理不尽じゃないか。」

 

先生は、ゲンの頼みを聞くことにした。幸い、アテはある。だが、その前に、この男に伝えておくことがある。

“ホシノは…決して君の言葉を聞かないことはない。君たちは兄妹なんだ。どこかでずっと繋がっている。だから、君が諦めちゃいけない。君も、一緒に頑張るんだ。これから…ね?”

 

ゲンは、この言葉に、救われた気がした。だからこそ、この人しか頼めないとも感じた。それから2人は別れ、それぞれが準備に走った。その間に、アビドス高校が、カイザーに襲われたが、撃退し、街に被害を出そうとしていた部隊は全員、ゲンによってスクラップになった。

 

ゲンは、その日、最後になるであろう酒を飲んでいた。そこへ、1人の男がやってきた。

「クククッ、私も、一緒に飲ましていただきますよ。」




矢継ぎ早になってしまって申し訳がないですが、次回はかなり長くなります!スッゲー妄想が捗りました!めちゃくちゃ楽しみです!それでは、また次回で会いましょう!それでは!

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