居酒屋の店主はホシノの兄   作:穢れたしろがね人

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今回はもう、早め早めに書いちゃいます!少し早いですが、本編へゴー!です。

みなさま、ワイルドハントガチャ、回しましたでしょうか?私はもちろん回し、爆死しました!アロカスはマジで良いの出しませんね。貯めてた石全部使わされて天井行きました!絶対に許しません!カノエとエリ、どちらを引きましたか?私はもろちんカノエです。すっごい可愛い。でも、天井は許さん。


ゲンの覚悟

ゲンの店の中で、2人の大人が、酒を飲み交わしていた。

「…お前か……ホシノは元気か?」

 

「知りませんよ。今はカイザーです。」

 

「あぁ、そうか…」グビグビ

 

「あぁ、そういえば、あなたのそのヘイロー。消えてしまいましたね。」

 

「あぁ、あれか。まぁ、仕方がないだろう。俺は役目を終えたんだ。これから消えていく存在さ。でもさ、安心しろよ。ホシノがちゃんと救われるまでは、死ぬつもりはないさ。」

 

「鳥のための誘鳥木、それを意味するヘイローが消えたと言うことは、ホシノさんは、もうあなたから離れてしまっている。そんなことを意味すると考えていますが…」

 

「昔話だがな…ホシノと俺は血が繋がってる。それだけで充分だ。俺は、ホシノが生まれた時、天使が生まれたと思った。可愛くて、愛しくて仕方がなかった。これがヘイローによって〜だとかじゃない。俺自身の気持ちだと、俺は分かっている。だから、ホシノが俺を慕ってきた時は心底嬉しかった。」

 

「だからこそ、守ろうと。さらに強くなろうと思った。だから、俺は憧れていたゲールマンっていう狩人と、葦名一心っていう侍、彼らのようになろうと頑張ったさ。槍も、刀も、鎌も、銃も、全部努力したさ。それこそ、もう、体の一部みたいなもんだ。」

 

「お前は前に言ったな。神秘のおかげで銃を受けても平気だ。みたいなことを…でも、俺はもう、化け物みたいなもんなんだ。」

 

「化け物…とは?神秘を失ってなお、その強さを持っているあなたはすでに化け物のようなものなのでは?」

 

「あれはただの努力の成果だ。問題は俺のこの目。見えるだろ?」

 

「赤いですね。」

 

「そう。これは赤目。葦名の変若水を飲んだ者。死ににくくなる。ただそれだけ。でも、効果は絶大。俺のあの力はこれのおかげだ。まあ、中途半端に成功なせいで片目だけだったり回数制限があるんだがな。」

 

ゲンはそう語りながらも車の準備を進め、どこかへ向かう様子だった。

「確かに身体能力は落ちたが、ゲールマンや葦名一心、彼らの技術がある。それに、これから取りに行く物も、その時代の産物だ。」

 

「なるほど…変若水……それが進化すれば、不死にさえ…」

 

「ハハハ、知ってるかい?不死は、殺せるんだぜ?」

 

「死なないから不死なのでは?」

 

「その不死を殺す刀があるんだよ。まあ厳密に言えばあの葬送の刃も同じように使えるが…あれは『夢』限定だからな。どうだ。一緒にくるか?」

 

「クククッ、面白いですね。ぜひ、お供させてください。」

 

 

 

 

 

「随分と急ぎますね。」

 

「時間はもうほとんどない。それに、ここまで普通に遠いからな。」

 

ゲン達は今、レッドウィンター近郊まで来ていた。どうやら、この雪が多いこの地域に、眠っているようだった。……そして、目的地に着いたゲンは車を止めた。

「これは…小屋…ですか。」

 

「早く入れ。説明は中だ。」

 

 

「この床下に……ほら、あった。」

 

ゲンは小屋の床下から、布に覆われた刀を取り出した。それは、黒く、その時代には珍しい、両刃の、花の鍔が開いている刀だった。

「これが…不死を殺す刀…ですか。」

 

「俺もびっくりしたんだ。まさかあるとは思ってもなくてな。」

 

「詳細を…」

 

「あぁ、すまんすまん。この刀は葦名一心。彼が生きていた時にはもうすでにあった刀。銘は『開門』。黒の不死斬り。そう呼ばれた刀だ。」

 

「世はまだ戦国時代。葦名の地には、不死なる存在がいた。それは蟲憑き、または竜胤の御子の従者。その二つ。」

 

「そして、その竜胤の御子の従者が使った刀。それがもう一振りの刀。『赤の不死斬り』。銘は『拝涙』。それを使い、ある目的を果たそうとした。」

 

「目的…ですか?」

 

「あぁ、不死といえど、死ねば終わり、その法則を捻じ曲げるのだ。どこかへ皺寄せがいく。人の生き方を捻じ曲げる。それを竜胤の御子は良しとはしなかった。だから、成したんだ。『不死断ち』を。」

 

「そのために必要だったのが、不死斬り。まぁ、これで斬られれば俺も、お前も呆気なく死んじまうような代物だ。」

 

「では、なぜそのようなものを?キヴォトスでは殺人は犯罪です。それは私たちにも変えられないでしょう?」

 

「…もしものためさ。それに、火力が必要なんだ。」

 

そして、小屋から出るゲンと黒服。車に乗り込み、アビドスへ向かっていく。

「実はな、俺の酒の竜泉、あれは偶然の産物なんだ。」

 

「変若水を作る時の失敗作…ですか?」

 

「正解…まぁ、それで酒造りにハマったきっかけでもあるんだがな。頑張ったんだぜ?夜は毎日徹夜してよぉ。それでよく心配されたよ。」ハハハ

 

ゲンは昔話を話し、力無く笑う。それは、過去の幸せな記憶を思い出しているのかもしれない。

「ゲンさん。やはりあなたもこちら側ですよ。」

 

「一緒にすんな。だがなぁ、お前と飲む酒は普通に美味しかったぜ。」

 

「ゲンさん…」

 

「さすが俺って感じだ。」

 

「雰囲気ぶち壊しですよ。」

 

「俺とお前ももう長い。別れ話ぐらい笑えた方が良いだろ。」

 

「それもそうですね。ところで変若水は…」

 

「心配するな。もうないし、資料も全部完成した時に燃やしたさ。あれは、ここに在っちゃいけないものだし、それに……お前らに渡ったら何をするか分かったもんじゃないからな。」

 

「流石です。では、葦名一心さんやゲールマンさんのことでも聞いていましょうかね。」

 

「お、良いねぇ。それじゃ、ゲールマンから話してやろうか。彼は狩人達の助言者って役割で……」

 

それから戻っている間、ゲンは黒服にゲールマンや葦名一心のことについて語った。後に黒服からは「あれほど熱心に語るゲンさんはそうそう見ることはできませんよ、クックックッ。」と言っていた。

 


 

急いで帰ったが…店に戻ったのは次の日になってしまった。そこにはもう、バイトちゃん達もきていて、お店の準備をしていた。だが、安心した。まだお店が開いていない時間だったから。

「バイトちゃん達。おいで。」

 

「どうしたんですか店長?」

「何か問題があったんですか?」

「それともまた厄介ごとですか?」

 

「ハハハ…もうバレちゃってるね……実は、もうお店を畳むんだ。」

 

「な、なんでですか?」

「売り上げは黒字のはず…なぜ?」

「私たち…ここが無くなったら…」

 

「心配しないでくれ。実は、アビドスがこれから大変でね。知っていると思うが、カイザーPMCが住人を襲っているんだ。ここも標的になっていたし。君たちを巻き込むわけにも行かないからね。」

 

「私たちは、大丈夫ですから。」

「ここは良いバイト先。無くなったら困る。」

「お金が…」

 

「お金は心配しないで。ほら、退職金だ。まだお店は続いているからね。それに、君たちが頑張ってくれたから、ここまで来れたんだ。だから、アビドスが平和になったらまたお店を開くよ。その時は、また来てくれるかい?」

 

「もちろんやります。」

「また呼んでください。」

「わぁ…札束が…一…ニ…三…たくさん。」

 

「準備してくれて悪いけどね。今日はもう帰っていいよ。後は任せて欲しいな。」

 

「分かりました。」

「でも、その前にこれを。」

「私たちの連絡先です。また、呼んでください!」

 

「っ!?……もちろん。それじゃあね。」

 

ゲンは着実に準備を進めていく。酒を片付け、銃を持ち、酒の製造方法が書いてある紙を燃やし、荷物をまとめている。そして、仕舞い込む。ホシノと、妹との思い出の品も。

 

ゲンは、綺麗に片づけ、そして最後に床下からあるものを取り出した。それは、ゲンが死ぬ気で作り、本気で戦うための、少し変わった槍だった。その名も片鎌十文字槍。剣聖葦名一心や国取り戦の葦名集その1人、鬼庭形部雅孝が使う槍を模したものであった。

 

準備を終わらせた頃には、すっかり辺りは暗くなり、静かになってしまった。ゲンは月光を浴びながら、考える。

(俺は、どうすれば良いんだ。ホシノには…ホシノのためなら、俺は…俺は……)

 

「死ぬおつもりですか?」

 

そこにまたもや黒服が現れ、ゲンに話しかける。

「またか、黒服。」

 

「クククッ、そう怪訝そうな顔をしないでください。ホシノさんは、そんなことを望んでいませんよ。」

 

「だがな、俺がいることによって、ホシノの、周りの人間が歪んでしまうのは……」

 

「大丈夫ですよ。まだ時間はあるでしょう?その間に解決策を練れば良いだけのこと。今すぐに解決しようとするのは時期尚早というものです。」

 

「……それもそうだな。ありがとう。おかげで冷静になれたよ。」

 

「お役に立てたのなら、光栄です。ちなみに、ホシノさんはまだ生きてらっしゃいますよ。今は、私が実験という体で預かっていますからね。」

 

「そうか…なら、まだなんとかなるな。」

 

「場所はアビドス旧校舎です。それでは、また会いましょう。」

 

「……あぁ、またな。」

 

黒服から話を聞いたゲンの顔は月光に照らされているにも関わらず、見えなかった。

「…やっと行ったか。「あぁ、忘れ物をしていました。」いきなり来るんじゃねえ!」

 

「すみません。こちらを、渡し忘れておりました。」

 

「これは……また読んでおくよ。」

 

「それでは、今度こそ。また会いましょう。」

 

「次は長い間顔を見なくて済むことを願ってるよー。」

 

ゲンが渡されたものは、ホシノによって書かれた手紙であった。それを読んだゲンの顔は、少しずつ、少しずつ顔に怒りが出ている。それは、こんな状況になっても話さなかったホシノに対してか、分かってあげられなかった自分に対してか。それは本人にも分からなかった。

 

だが、一つだけ決まったことがあった。一発本気でぶん殴る。そして、殴ってもらう。走れメロスのように。それでケジメをつける。

 

---お兄ちゃんへ。

 

こんなことになってしまってごめんなさい。

お兄ちゃんの、大好きなアビドス高校を守るためには、こうするしか思いつかなかったんだ。

だから、私はカイザーに行くことにしたよ。あそこに私が入れば、借金は緩和されるし、利息も減らしてくれる。

これから会うことはできなくなると思うけど、私はいつでもお兄ちゃんが大好き。

どんなお兄ちゃんでも、私は大好きで憧れのお兄ちゃんだった。最初は、私がいなくなって、寂しいかもしれないけど…

でも、お兄ちゃんには、きっと、相応しい人がいるから。だから、私のことは、忘れて、幸せに暮らして。

 

愛する妹 ホシノより---

 

「本当に……馬鹿…俺は、許さんからな。必ず……助けてやる。」

 

 

 

 

《先生視点》

 

私は今、アビドスの子達と共に、アビドス旧校舎へと向かっていた。黒服から聞き出した情報では、ここの地下に、ホシノがいるはず……そんなことを考えながら走って向かっていると、1人の大人が見える。

“カイザー理事……”

 

「ふむ。遅かったじゃないか。まあ、及第点と言ったところだな。どうやらあの忌々しい男もいないようだ。これで、貴様らを心置きなく消すことができる。」

 

「あなた程度に、私たちは負けない。ホシノ先輩を、返してもらう。」

 

「ホシノだと?小鳥遊ホシノか!!あの馬鹿は見ていて実に愉快だ!今の今まで兄にずっと頼っていたからだろう。まともな判断もできない。あんな馬鹿が妹など!兄は実に可哀想だな!」

 

カイザー理事は、豪快に笑いながら、ホシノをバカにする。それも、ゲンを絡ませながら。こいつは本当に…気持ちが悪い。

「確かにここにいるだろう。だが!貴様ら程度、私が通すわけがないだろう!それに、周りにはPMCも山ほどいる。貴様らはすでに詰んでいるんだよ!」

 

「いいえ。そんなことはないわ。だって、この便利屋68がついているのだから!」

 

「アル様…カッコいいです!」

 

(流れに任せていったね。)(クフフ、これから面白くなりそー。)

 

便利屋68が颯爽と現れ、カイザー理事と私たちの間に立つ。そして、一触即発の雰囲気の中、カイザー理事に突然切り傷がついた。

「だ、誰だ!私にこんな事をして…タダで済むと思っているのか!」

 

激昂する理事、そこに、青い着物を靡かせ、左手で槍を担ぎ右手で両刃の刀を持つゲンが現れた。

「よぉ〜!随分と小さくなったもんだなぁ。いや、焦ってんのか?そんなに焦っても、良いことないだろうに…」

 

「貴様か!小鳥遊ゲン!!貴様ほど、焦ってはいないわ!それに、貴様は随分と怖がっているようだがな。そんなに武装して…」

 

お互いが相手を貶し、お互い戦闘の準備をする。理事は周りに命令を、ゲンは私たちに指示を。

「俺があいつをやる。お前らは、ホシノを助けに行ってやってくれ。先生達ほど、適任もいない。代わりにここは俺が持とう。」

 

“でも、それじゃあゲンが!”

 

無茶だ。どんなことをしようと、こんな数を相手に1人で立ち回るなど、正気の沙汰ではない。私は必死にゲンを止めようとした。

「安心しろ。お前らが帰ってくる頃には、全滅させるさ。さぁ、早く行け。便利屋68。」

 

「な、何かしら?」(この前のケジメをつけろとか言われたら…ど、どどど、どうしましょう!?)

 

ゲンは、少し微笑みつつ、アルに言う。

「そんなに緊張するな。この前の借りを返すと思って…先生達の護衛をしてやれ。それと、これ!」

 

ゲンはアルに何かを投げ渡す。それは、ホシノが使っていた盾とショットガンだった。

「あいつに…ホシノに渡してくれ。」

 

それだけ言うと、ゲンはカイザー理事に向き直り、私たちに言う。

「さぁ!さっさと行け!さっさと行かんと、俺はこいつらを全員殺すところを見せなきゃいかん!」

 

その言葉を聞いた私たちは急いで駆け出した。そんな私たちの前を何体かのPMCロボが邪魔をしようとしたが、アビドス生徒達+アル達便利屋68がいるなら、相手にならない。そうして、私たちは、包囲陣を突破し、急いでホシノの元へ向かった。

 

《先生視点終了》

 

「さーてと、やっと邪魔が入らず、お前らをボコボコに出来るぜ。」

 

「あの出来損ないの便利屋を送ったのは間違いだったな。そうでなければ、この勝負、貴様の方が勝ちが濃厚だったというのにな。」

 

「ははーん?お前やっぱり俺のことわかってないな?やっぱりお前を見てくると、滑稽で笑えてくるよ!アハハハハ!!」

 

「何がおかしい?私は本当のことを言っただけだ。貴様など、もうヘイローもない。ただの一般人。貴様程度銃を一発当てれば死ぬ程度の雑魚。間違ったことはないだろう?」

 

「俺はなぁ、お前らだけにはしっかり言おうとしてたことあるんだ!」

 

 

「お前らを全員殺すまでは、死んでも死なないからな?」




はい。最終決戦は次回になります。お楽しみに!そうそう!後日談も含めて、恐らく20話ぐらいでアビドス対策委員会は終わります。意外と早かったですね〜。どうでしたか?“居酒屋の店主はホシノの兄”面白かったなら良いんですけどね。
ほとんど自己満なんで、楽しめてなかったらどうしようと思いまして…考えすぎですね。シリアスなのは空気がピリピリして苦手なんです。

さて、そんなところで今回は終わり!次回でまた会いましょう!それでは!

最終編まで書いた方がいい?

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