居酒屋の店主はホシノの兄   作:穢れたしろがね人

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とりあえず、これで本編は終わりです。ゲンは死ぬのか、生きるのか…それは、本編で!それじゃあ、本編へゴー!


兄は強えんだよ

《ホシノ視点》

 

……こ、ここは?私、縛られて……そっか。私、カイザーのもと行って…それで、こんなことに…私、馬鹿だなぁ…あいつらが約束を守るわけでもないのに…

 

お兄ちゃんの忠告も無視して、それでも肯定してくれた兄を否定して…結果がこれだなんて…本当に、笑っちゃうよ。アビドス高校も攻撃されてたし…守れなかったなぁ。お兄ちゃんの…大事な場所を……うぅ…

 

 

 

あれからどれくらい経ったのか、分からない。でも、周りでは銃声や爆発音が聞こえている。きっと、シロコちゃん達がきてくれたんだって感じた。でも、お兄ちゃんはきっと来ないよね。あんなことをしたんだ。きっと私を恨んでるよね。

 

 

 

 

「ん、ここの扉硬い。」

 

“ちょっとどいて……よし、念のため鍵を盗んでおいて良かったよ。”

 

「バレたら大変ですね。」

 

“良いんだよ。あいつのだし。”

 

先生達の声が聞こえる。きっと、助けに来てくれたんだと思う。でも、お兄ちゃんの声が聞こえない。やっぱり、見捨てられちゃったんだよね。自業自得とは言え、悲しいなぁ…

 

 

キイィィ

 

「ん、ホシノ先輩。助けに来た。」

 

「ありがとうね〜。みんな〜。」

 

「お、おかえり!」

 

「ん、おかえり。」

 

「おかえりなさ〜い♧」

 

“おかえり、ホシノ。」

 

「おかえりなさい。ホシノ先輩。」

 

「あれ〜?セリカちゃん。言わないんじゃなかったんですか〜?」

 

「う、うるさいわね!」

 

「これ、私も言わないといけないよね〜……」

 

「みんな。ただいま。」

 

それで、私はみんなと再会した。まだ鳴り響く銃声と爆発音。私は涙を流した。それをみんなに揶揄われながらも、外へ出た。出口ではアルちゃん達便利屋が、私の武器と盾を持って待っていた。

「あれ?おじさんの銃。取り返してくれたんだ〜。ありがと〜、アルちゃん。」

 

「い、いや、これは、ゲンさんから…」

 

アルちゃんの口からゲンという名前が出た時。私はとても驚いた。兄が、私のものを、取り返してくれている。そのことに嬉しくなってしまう。でも、直接会いに来ないことに理由を考え、少しネガティブにもなってしまう。

「……とりあえず、渡してくれる?おじさんも、戦うからさ。」

 

「わ、わかったわ。」

 

私は武器を受け取り、戦闘の準備を進める。まだ、終わっていないこの戦い、私自身で頑張って終わらせる。それが、今のところ思いつく中で一番の贖罪だった。

「それじゃあ、行こっか。」

 

“もう、終わってるかもだけどね。”

 

「????」

 

私は先生の発言の意味がわからなかった。確かに、聞こえる銃声は小さくなったし、少しずつ終わりに向かっているのは分かるが、そんなに早く終わることはないだろう。とりあえず向かった。

 

 

 

「えっ?あっ、お兄…ちゃ……」

 

現場につけば、ほとんど戦いは終わっていた。顔面の至る所が凹んだカイザーと、見るも無惨な姿になってしまったロボット。そして、至る所から血を流しながらも、しっかりと立ち、カイザーを見下ろすお兄ちゃん。私は、嬉しかった。でも、血を流しているところを見て、それどころではない。

「お兄ちゃん……!お兄ちゃん!?ダメ!ダメダメダメダメ!」

 

お兄ちゃんの元へ向かう途中でお兄ちゃんは倒れてしまった。それを見て私は、冷静ではなくなっていた。

 

《ホシノ視点終了》

 

ゲンはカイザー理事と向き合い、少し話をしていた。少しずつ、PMC兵が近づいているのを勘づいているゲンはそいつらが範囲内に入るまで待っていた。相手はゲンの刀の力を知らない。初見ならば、対応は難しいだろう。だからそのアドバンテージを最大限活かすための舞台作りをしていた。

「今更なんだが、さっさと帰ってくれない?こんな辺境になんの価値もないでしょ。」

 

「何をバカなことを言う。ここにある兵器の力はお前が1番分かっているはずだが?」

 

「どーせ黒服からだろ?その情報。なぁんで言っちゃうんだよ〜…そんなことは関係ないけどな。それに俺程度で破壊できる程度の兵器、通用するわけがないだろ。」

 

「貴様を殺すのに使うのだ。ただ、まあ安心しろ。貴様のあの妙な薬のことを聞き出すまでは殺さん。」

 

「…へぇ?意外と情報収集しっかりやってんだな。まぁ、お前ら程度じゃわからないだろうけどな。そもそもあれはもうないしな。」

 

「ふん!減らず口をまぁもういい。今の貴様を殺すのに、あの兵器など必要ない。」

 

「あー囲まれちゃったー(棒)」

 

「命乞いをしろ。そうすれば助けてやらんこともない。」

 

しっかりと相手は範囲内に入っている。それを確認したゲンは刀を抜き、刀にオーラを集中させつつカイザー理事には見えないように構える。

「貴様がそのような構えをとったところでこの距離は切れまい。貴様ももう、終わりだ!総員!撃てぇ!」

 

部下に発砲指示を出し、周りの兵も照準をゲンに合わせ、トリガーを引く。四方八方から銃弾が飛んでくる直前。ゲンが刀を横に360°振り抜く。刀からは黒い斬撃が射程を伸ばし、周りを囲んでいた兵を一掃する。

「ふぅ、お前のお味方はもういないみたいだが、どうするんだ?」

 

「ふ、ふふ、フハハハハ!この程度のこと痛手でもなんでもないわ!この私が直接、貴様を殺せば良いのだからな!」

 

そういうとカイザー理事はどこからともなく現れたロボに乗る。ゴリアテよりも小さいが、おそらく性能はこちらの方が高いだろう。

「お前はマジで簡単には死なさねぇからな!」

 

「言ってろ!負けるのは貴様なのだからな!これに乗せた時点で貴様の負けは決まっているんだ!」

 

「馬鹿なことを、機械になったからってそんな変わらねぇよ。」

 

「ふん!貴様は今から地に伏せるのだ!」

 

そう言ったカイザー理事は真正面からゲンに突っ込んで、その左腕をブースターで速度を上げながら殴る。しかし、ゲンはその攻撃を弾き、少しだけバランスを崩したところ、殴ってきた腕に槍を突き刺した。

 

カイザー理事は急いで戻ると槍を抜き、右手に持つ。

「ふむ、良い槍だな。貴様が使うのが勿体無いほどにな。」

 

「お前が槍を持ったとして、使えると思ってんのか?」

 

「これは後で回収する。貴様を片付けたあとでな。」

 

そう言うと槍を地面に突き刺し、またゲンに突っ込んでくる。さらに今度は一発だけではなく、ラッシュを浴びせてくる。素早いラッシュを全ては弾ききれず、腕や足などに少しずつ傷がつく。しかし、耐える。隙を見せる時まで…

「流石の貴様もこれはキツイようだな!早めに終わらせてやる!」

 

ラッシュの最中にそう言ったカイザー理事は右腕の拳をしっかりと握り、大振りに振った。その時、ゲンは腰を入れて、引き金を引いた。左手に持ったゲールマンの散弾銃の…

 

単発の発射によって、威力を上げたゲンはしっかり拳を打つ瞬間に右肩を撃つ。その射撃によって衝撃を殺されたカイザー理事は膝をついてしまう。その隙を逃さずゲンが刀を突き刺し、素手を機械の重要部と思われるところに無理矢理入れ、引き合い良く戻す。この攻撃によって機械は一気に損傷した。

「ふん!無駄なことを。そんなことをしてもこの私に勝てるわけがない!」

 

ゲンは刀を抜き、また構えながら言う。

「何を言っている?少しでもダメージが通ればそれで殺せるまで同じことをすれば相手を殺せるんだぜ?」

 

「2度はないz」バンッ!バンッ!「小癪なことを!だが、貴様もこれで終わりだ!」

 

カイザーが喋っている内に短筒を連射する。その行動にイラついたカイザー理事は肩についているミサイルを撃ち込む。ゲンは飛んでくるミサイルに対して、居合の構えを取る。そうすれば刀に何かが纏わり付く。そして、それを振り抜けばリーチが伸び、飛んでくるミサイルのほとんどを撃墜する。

「クソッ!ウワァ!」

 

しかし、撃墜しきれなかったミサイルがゲンに当たり、死にかける。だが、なんとか根性で耐え切る。だが、立てない。カイジー理事が少しずつ近づいてくる。

(クソックソッ!動け!動け!マジで死ぬぞ!!俺!)

 

「今のはかなり効いたようだな。これまでの借り、返させてもらうぞ!」

 

カイザー理事は倒れているゲンの頭を掴み、殴り続ける。そして、トドメに上へ投げ、銃を乱射する。煙幕が上がり、そこから、桜の花びらが舞う。

「ふむ…桜?なぜこんなところに…」

 

その時、煙幕から傷が消えたゲンが、降ってくる。またカイザーはマシンガンを撃とうとするが、マシンガンに短筒を連射し、銃身を逸らし、回避する。

(ここで決める!)

 

いつのまにか周りには雲が集まり、雷の音が聞こえる。ふとゲンが両腕で、刀を掲げると、刀に雷が当たり、刀身が帯電する。そして、刀をそのまま振り下ろす。いきなりのことに驚愕していたカイザー理事は反応ができず、そのまま受けてしまう。

 

カイザー理事は機械もろともショートし、動きが止まる。その間に槍を抜き、カイザー理事が乗った部分に槍を突いて、無理矢理引きずり出す。

「アガガガガガ……コしゃクなコトを!」

 

カイザー理事の意識が戻ると足を切断されていた。だが、機会が勝手に動き出し、カイザー理事をコックピットに乗せる。

「……本当にめんどくさいぞ…お前。」

 

「メんどうでけっコウ!それでキサマを殺せるのならな!」

 

ノイズの混じったカイザーの声がさらにイラつきを加速させる。だが、ゲンは集中する。周りの声が聞こえないようになるほどに…そして、また殴ってくる。左の拳がゲンに近づく。いつのまにか居合の構えを取っていたゲンは近づく拳に刀を抜く。そして斬れば、腕が二つに裂け、ゲンの横を通り過ぎる。

 

だが、それに対応するカイザーは右の拳を間髪入れずに殴る。しかし、その拳がゲンに当たることはなかった。ゲンに当たる前にバラバラに分解される。

「秘伝・一心…初めてだったが、なんとか出来たな…」

 

「まだだぁ!」

 

カイザーは少し距離を取ってからブースターを吹かせながら突撃してくる。そしてドロップキック…だが、体をずらし、攻撃を避ければ、避けた状態から体を戻しながら勢いをつけ槍を振る。

 

その攻撃によって上半身と下半身が泣き別れし、勢いを殺せぬまま地面を滑っていく。止まればゲンにまた引き抜かれ、外へ投げ出される。

「さて、覚悟はいいな?俺をぼかすか殴りやがって…やり返してやるよ。」

 

「ま、待て!そんなことをすればお前はカイザーコーポレーションに目をつけられるぞ!?このまま見逃せば許してやる!」

 

「何を言っている?お前は許さねぇよ。それに、どんだけ来ようが全員殺せば問題はねぇ。」

 

それからは、鈍い音が響いた。何度も何度も…そして、反応がなくなればカイザーの首を掴み、上へと投げ、槍を突き刺し、相手を投げる。ようやく倒したことで疲れと痛みが襲い、背中から倒れてしまう。

「…いちゃ…

 

「お…いちゃん!」

 

「お兄ちゃん!死んじゃダメ!お願いお願い!私が悪かったから!だから……!」

 

「死なないでぇ」ポロポロ

 

ゲンは倒れて、痛みに襲われながらも、涙を流す妹の頭を撫でる。

「お兄…ちゃん…」

 

「まだ…死ねないよ。泣き虫の…妹は心配だからな。」

 

ゲンが上体だけ起こすとホシノを強く抱きしめる。周りはそれを遠目で見ていた。カイザーは体を引きずりながら、スーツケースがあるところまで行く。そこには、一つの銃があった。生徒達ですら貫ける、銃が。

「私ぃ…私ぃ!ごめんなさいぃ!私のせいで!お兄ちゃんは…こんなに傷ついた!」

 

「失敗は…だれにでも…ある……だから、次に…繋げていこうな。そうすれば、周りも許してくれるはず…だ。…ッ!!」

 

発砲音が鳴る。ゲンは、ホシノを押し倒し、代わりに自分で受ける。さっきのは、ホシノの頭を狙ったものだった。確実に、殺す気があった。ゲンは痛む体を無理やり動かして、銃を撃った奴の元へ近づく。

 

ホシノは自分が、ゲンに庇われたこと。そして、代わりにゲンが傷ついたことで固まってしまった。それをもう一度狙って撃つ。だが、ゲンが弾を刀で弾く。

「お前…やりやがったな……今までは、その姿で豚箱にぶち込むだけで済ませてやろうと思っていたが……お前、俺の妹を殺そうとしたな?」

 

「く、来るなぁ!」

 

カイザーはゲンに何度も発砲する。だが、弾かれ、手を撃たれたことで銃を手放してしまう。ゲンは両腕を切り落とし、槍を胸と地面に突き刺し、固定する。何も出来ぬように…

「…ふぅ、ホシノ。ごめん。お兄ちゃんが油断したばっかりに…」

 

「……お兄ちゃん…?だ、大丈夫なの?」

 

「あぁ!もちろん!ほら、ピンピンしてるだろ?」

 

「む、無理しないで…お願い。あとは…休んで。」

 

「そうも出来んさ。後処理は大人の仕事さ。ヴァルキューレに連絡しなくちゃだしな。」

 

“その必要はないよ…もう呼んでおいた。ゲン、君は早く病院へ行くべきだ。”

 

「…はぁ、それじゃあ。言葉に甘えようかね…」

 

アビドスの戦いは、これで一区切りついた。




とりあえずアビドス対策委員会本編はこれで終わりです!意外と短い期間でしたが、ここまで呼んでくださった人はありがとうございます!

どうでしたでしょうか。この小説、意外と見切り発車で始めましたが、ちゃんと設定も固まってきて、終わりまで行けました!次は後日談的なものですが、読んでくだされば、嬉しいです!そろそろお別れが近いの…ちょっと悲しいですね。

アンケート結果にもよりますが、続きを書くか書かないかは、皆様に決めてもらいます。このまま終わらせるのも一興ですし、最終編まで見たいというのもわかります。なので、これは皆様に決めてもらいたいです。アンケート、回答お願いします。

最終編まで書いた方がいい?

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