尻尾生えたせいで日常生活がヤバい   作:きちゅね

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 エナドリ飲んで気分がハイです。


きょうてき

 

 

 正体不明の恐怖に襲われた俺です。今は4層目のボス部屋出口にいる。

 

 あれから数分経ちようやく手の震えがおさまった。

 

 何故か知らないがとても5層目に行こうと思えなくなってしまった。

 

 ここまで簡単に来れたせいか5層目の敗走は、少し悔しく感じる。

 

 まぁ、再挑戦するっていう選択肢はないので帰宅ッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「狐の天敵は、オオカミやヤマネコなどの大型の肉食獣?」

 

 家に帰り、スマホで色々検索してたら狐の天敵に関するものが出てきた。

 

 狐の天敵は、大型の肉食獣のほとんどが天敵で野生の狐は、肉食獣に対して逃げるか隠れるか威嚇するかの3択しかしないらしい。

 

 この情報が正しかったら俺、5層目乗り越えても違う肉食獣出てきたらその度に敗走しそうなんだが...

 

 というわけで、この先のダンジョン探索を乗り越えるためにも対策を考えなければならない。

 

 対策1 パーティーを作る。

 

 この方法が1番良い対策なんだが、いかんせん勇利以外に探索者をやっている友達がいないのだ。どうせ勇利とネルさんは、パーティーを組むだろうし俺もそこに入れれば良いのだが、ネルさんがあいつに惚れてるから俺はお邪魔虫なのだ。

 

 他のパーティーにいれて貰うという案もあるが何故か他の探索者から距離を置かれている。絶対喧嘩するからだろうなぁ...

 

 ということで保留。

 

 対策2 装備を整える。

 

 簡単に言うと着込む。魔物の牙や爪で切り裂けないように鎧を着る。

 

 しかし、この方法には1つの欠点がある。それは、尻尾である。

 

 もしこの方法を取るとしたら、鎧を買う、尻尾を出す穴を作ってもらう、そして鎧に慣れるの3コンボで現実的ではない。

 

 高い金を払えば防護性能が高い服が買えるが、金が無いので保留。

 

 対策3 慣れる。

 

 対策もクソもないが上の対策と比べれば現実的である。

 

 要するに負傷覚悟で慣れていく実践練習である。

 

 あまりやりたくない手だが最悪、大声を上げれば他の探索者が助けに来てくれるはず。来てくれなかった時?身体中に歯形が付いた死体が完成するだけ。

 

 ということで、明日に備えるためにも今日はもう寝るッ!おやすみッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 学校を終わらせて即座にダンジョンに潜る。

 

『グルルアッ!』

 

「...!」

 

 逃げ出したい気持ちを抑え、オオカミの目をまっすぐ見る。

 

 尻尾が膨らむのが分かる。耳も後ろ向きにぺたんと倒れている。

 

 あれから幾度も敗走を繰り返し、ようやく慣れ始めた。

 

 しかし、慣れ始めたと言ったがそれでも尻尾や耳が勝手に動くし逃げ出したい気持ちもある。

 

 ていうか、何回か腕と足噛まれたもん。歯形が付いたもん。怖いもんは怖いもん。

 

 だがッ!心が折れなければ何度でも立ち上がり挑戦するッ!いくら逃げようが最後に勝てば良かろうなのだッ!俺は、コイツ(オオカミ)を克服するぞーッ!

 

『ガァッ!』

 

「うおおおぉぉぉぉ!!!!」

 

 狙うは、心臓!飛びかかりのすれ違い様に、一突きッ!

 

『ギャウンッ!?』

 

「しっ!」

 

 決まった...!ついにこの闘争に決着がついた...!この勝負ッ俺の勝ってええ!?

 

『ガアアアアッッ!!!』

 

 死んでない!?狙いが外れた!?持ってたナイフもアイツの胸に刺さったままだから武器が...あ。

 

「忘れてた」

 

『ギャッ...』

 

 忘れてた。持ってるのほとんど忘れてたわ。ゴーストナイフ。

 

「尻尾が初めて活躍した...!」

 

 尻尾で握ってたことほとんど忘れてた。まじでナイス。ホンマにナイス。心の底からナイフ。

 

 初めての活躍に尻尾を抱きしめたい。ていうか抱きしめる。

 

「うおお!俺の尻尾まじで最高ッ!お前デメリットだけじゃなかったんか!」

 

 うおおお!もふもふ!なんて気持ちいい触り心地なんだ!なんで今まで触って...

 

「...」

 

 ...早く夏毛にならないかなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから2回ほど敗走したがなんとかボス部屋に辿り着いた。複数で出てくるのは、レギュレーション違反だろ。

 

 今は、先客が戦い終わるのを待つ時間だが迷っている。

 

 克服したと自分自身で思っているだけで本当は、克服出来ていないかもしれない。

 

 そんな状態でボスと戦っても無事に生き残れるのかどうか。

 

 ボス部屋は、逃げ出すことが出来ない。故に負けが死に繋がる。

 

 ここで無理に挑んで死んでしまっては、これまでの努力も全てが無に帰す。金を稼ぐために命を賭けていいのか?ここで帰った方が良いのでは?

 

 そんな考えが巡る巡る。

 

 的なことを考えてるけど、挑むんですけどね〜。

 

 勇利のやつここのボス、1人で倒したらしい。今は、7層目にいるらしい。LINEで煽られた。

 

 先に探索者になったのに記録を抜かされたらそりゃあ抜き返さないといけねぇよなぁ!?

 

 こんなところで燻ったままじゃアイツを煽れねぇし馬鹿にできねぇ!!

 

「だからテメェをぶっ◯す!!」

 

『ガアアアアアァァァァァァ!!!!』

 

 開いた扉に飛び入りボスと会敵する。体が本能的に逃げたがるが理性で本能を押し殺す。

 

 今までのボスと違いデバフがかかった状態での闘い。負ける可能性がある。でも、

 

「そんなの関係ぇねえよなぁ!!」

 

 熊よりも巨体な体を持つオオカミに切り掛かる。

 

「まず足ィ!!」

 

 足を負傷させ高い機動力を損なわせようとするが流石のボス、見事に避けられる。

 

『ガアアァァァッ!』

 

「チッ!危ねぇなぁ!?」

 

 強烈なお手が当たりそうになるがなんとか避け、反撃する。

 

『ギャウン!?』

 

「ほらよ!連続おかわりもあるぞ!?」

 

 ガラ空きとなった後ろ足を連続で切り裂き突き刺す。痛みに怯む度に攻撃を加えていく。

 

『ガアアアアアァァァァァァッッ!!』

 

「ブベッ!?」

 

 残ったもう片方の後ろ足で勢いよく蹴られ壁にぶつかる。

 

「危なかったぁ...」

 

 尻尾がクッションになって助かったけど尻尾が持ってるナイフが刺さって死亡とかダサすぎて笑えんぞ。

 

「互いに満身創痍だなぁ?」

 

『グルル...』

 

 お互い静かに牙を見せ合う。俺はナイフを。アイツは牙を。

 

 集中する。ここを乗り切られて仕舞えば、こちらの集中が切れて負ける。故に、

 

「ウオオォォォォォォッッッ!!!」

 

『ガアアァァァァァァッッッ!!!』

 

 捨て身で相手の懐に潜り込むッ!噛みつきを気合いで避けて心臓付近をッ!

 

『ガアアア...』

 

「はぁ...はぁ...」

 

 あぁ、疲れたな。めちゃんこ疲れた。死線ってこんなにキツいんだな。これから体鍛え「ブハッ!?」は?

 

 なんか、吹き、飛ばされ、て?

 

『グルルルルル.....!』

 

 また、この展開かよ...!しかもうつ伏せで視界が確保しずれぇ!

 

 くっそ...!このままじゃ...

 

『ガアッ!』

 

 最後の手段...これが避けられたら終わりだ。

 

 俺の最後の攻撃!喰らえッ!

 

『グギャッ...』

 

 あぁ、やっぱ...

 

「尻尾最高だな...」

 

 倒れるボスを見ながら自分の尻尾を抱きしめた。やっぱ尻尾最高やな!

 

 






 1層目から4層目

 初手先行にて急所kill。普通に戦っても勝てる。

 5層目

 普段の30%ほどしか力が出せてない。無理やりテンション上げて戦ってた。ちなみにあんなに大激戦に見えるが30%しか出せてないため側から見るとめっちゃ沼バトル。

 最後はうつ伏せからの尻尾ナイフの一突き 

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