真人救済ルートin渋谷事変   作:祈月4777

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因縁の再戦——虎杖vs真人

冷えきった殺意を宿したまま、拳を低く構える虎杖。

その眼差しは──ただ目の前の“敵”を見据えている。

 

対する真人。唇の端をつり上げて笑うものの、

その瞳に浮かぶのは嘲りでも快楽でもなく,

ただ,目の前の相手を“壊す”という──純粋な執着。

 

刹那。視線が交わる。

 

──先制したのは,真人。

 

「ピッ」と軽い指の弾きとともに,一体の改造人間が射出される。

 

それは空中でブチュッと変形,

一気に巨大な肉塊へと膨張,

太く長い胴体を持つワーム状へと変貌し—-

猛スピードで虎杖に噛みつかんと迫る!

 

だが、虎杖は即座にジャンプ──

 

ワーム型改造人間の胴体を踏み台に飛び乗り、

数度の連続跳躍で一気に距離を詰め,

勢いそのまま,真人目掛けて──

 

虎杖「っらあああっ!!」

 

渾身のドロップキック!!

 

だが──真人は翼を生やし、ふわりと飛翔。

足元をかすめた虎杖の蹴りを空中で躱しつつ,

両手から新たな改造人間を、今度は“ランス”のように鋭く射出!

 

シュンッ!! シュンッ!!

 

鋭い風切り音とともに、ランス状の改造人間が次々に虎杖へ突き立てられる!

 

虎杖「──のっ!」

 

虎杖はステップを踏みながら,次々に迫るそれを回避。

飛んでくる一本のランスをガシッと掴み,

真人に投げ返さんと,振りかぶった──その瞬間。

 

空中の真人が,にやりと笑い—-

 

──ドチュッッ!!

 

ランスの表面から、不意に鋭いトゲが隆起。

虎杖の掌を内側から貫き,突き破る。

 

虎杖「……クソッ!……時間差変形か!」

 

痛みに顔を歪めつつ、虎杖はランスを手放す。

掌に深々と空いた傷口から血が滴る。

 

真人「ちょっとさぁ──想像力、足りてないんじゃない?」

 

そう言い放つと同時に、

翼を維持したまま脚部がぐにゃりと変形。

鉤爪のように変じた脚で、

そのまま虎杖へと蹴りを叩き込まんと,急降下!

 

──が、虎杖は即座に反応。

 

ギリギリのタイミングで体を低く沈め、蹴撃を回避。

そしてそのまま地面に手をつき、逆立ちの体勢から、勢いよく脚を跳ね上げ──

 

虎杖「ッ──らあ!!」

 

真人の胴体へと、鋭い蹴りが突き刺さる!!

 

真人「ぐっ……!?」

 

蹴りを喰らった身体が宙に弾かれる!

だが,空中でバサリと翼を解除し、

すぐさま体勢を整え—-

 

ズザアアッ!!

 

両足で地面を踏みしめながら着地。

小石と砂埃が舞う。

 

真人「……ははっ,いいじゃん」

 

一拍,口元を釣り上げる。

 「続けようか──ラウンド2だ」 

 

その言葉と同時に、

真人の掌から爆速で練り上げられ、

出現したのは——幾魂異性体。  

 

拒絶反応の微弱な魂同士を掛け合わせた,

攻撃特化改造人間。

 

それが、虎杖めがけて一直線に疾走!

 

虎杖は即座に反応,幾魂異性体の真正面から走り去る。

そのまま歩道橋の根元へと回り込み、

金属の支柱を滑るようにして一周。

 

そして──

背後を取った虎杖の拳が、幾魂異性体の顔面へと炸裂!!

ドガァン!!

 

攻撃特化ゆえに耐久を捨て去っていたその構造は、

虎杖の一撃を受けきれず、鈍い音と共に崩れ落ちる。

骨のような繊維が砕け、ねじれた肉塊が地面に沈む。

 

──だが、その刹那。

 

虎杖「っっ……!? どこだ、真人……!!」

 

幾魂異性体に気を取られていた、ほんの一瞬。

 

視界から外れていたその隙に、真人の姿は──消えていた。

 

その時。

「多重魂──撥体」

 

背後。いや、真下から──。

 

ドドドドオオオオオッ!!!

 

虎杖の足元、アスファルトを突き破るようにして、

無数のムカデ型改造人間が噴出!!

 

地を這う異形たちが、うねるように虎杖の身体を取り巻き、絡みつき、持ち上げ──

 

虎杖「ぐっ……ああっ!!」

 

そのまま空中へ放り出された虎杖は、体勢を崩したまま──

 

ゴガァアアアアアン!!!

 

ビルの壁面に突き刺さるように、衝突。

 

土煙とガラス片、鉄骨の悲鳴が混じり合い、

爆音が響き渡る。

 

真人「ほらほら、」

 

真人が笑う。声は軽薄、だがその目は研ぎ澄まされていた。

「お仲間がいなけりゃ、オマエひとりの力なんて、こんなもんだろ?」

 

虎杖を衝突させたビルに向かって、余裕の煽り。

だが、その時──。

 

ヒュン!ビュオン!!

 

音を立てて、ビルから瓦礫が降ってくる。

……いや──投げられている。

 

真人「おっ……と?」

 

投擲される瓦礫を避けもせず,

それらに命中しながら,真人は視線を細める。

魂に干渉しない,ただの瓦礫の投擲はノーダメージ。

今,警戒すべきは,虎杖の一撃——

 

瞬間、視界の端から殺気。

 

ビュオンッ!!!

 

舞い上がる瓦礫を足場にし、飛び上がる虎杖!

右拳を振りかぶり、魂をぶち抜く一撃を真人へ──!!

 

真人「……ッ!!」

だが,真人は即座に読み切り、後方へ跳ぶ!

 

──ヂッ!!

 

虎杖の拳は空を裂き、

真人の頬をかすめるだけにとどまる。

 

弾け飛ぶ、一滴の血。

 

真人「……だからさぁ、」

 

真人は距離を取りながら、頬から垂れた血をぬぐう。

そして、また──笑った。

 「君ひとりじゃ、俺に勝てないって♪」

 

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