真人救済ルートin渋谷事変   作:祈月4777

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虎杖vs真人,決着間際で逃走〜羂索襲来

 

黒閃。

それは呪力の核心に触れた一撃。

それを、魂ごと直撃で喰らった真人の身体は、

地面を這うように転がっていた。

 

真人(っ……黒閃…っ、魂に……っ)

 

全身が軋む。

 

術式は回復した。

肉体の損傷は、特級呪霊である真人ならばすぐに戻せる。

だが、今の真人には――形が整わない。

魂の輪郭が揺れていた。

 

真人「……ちっ……クソが……」

 

それでも、真人は立ち上がった。

 

グラリ、と体が傾く。

足元がふらつき、膝が震える。

 

前を見た。

そこに、ボロボロの虎杖が、拳を握りしめて立っていた。

 

虎杖(……立った……!?)

 

血まみれの顔、肩で息をし、両腕は傷だらけ。

だが、虎杖の瞳には、まだ闘志が燃えていた。

 

虎杖(……でも、こっちも……もう限界だ……!!)

 

吐息のたびに肺が焼けるように痛む。

呪力も尽きかけていた。

 

それでも。

 

虎杖「真人……ここで殺す……!!」

 

自分に言い聞かせるように踏み込み,真人へとダッシュ。

そのとき――

 

真人は、フッと笑った。

「……悪いけど、ここまで。」

 

──ボフンッ!!

 

真人の腹が膨張し、内部から“破裂”するように爆風が発生。

 

爆煙が広がる。

一瞬で、虎杖の視界が白く塗りつぶされた。

 

虎杖「ッッ!?!?」

 

視界が遮られたその隙に――

 

真人は肉体を変形。

下半身を滑走特化の形状に変え、地面を滑るように後退。

 

すぐさまビルの裏手へと消え,路地裏を這うように逃げる。

 

瓦礫の音も、虎杖の叫びも、遠ざかっていく。

 

真人(……限界ギリギリ,魂が…整わない……)

 

再生はできる。

だが、“整形”できない。

魂の輪郭が、ブレている。

 

だが,逃げきれた。

 

虎杖の拳は、もう届かない。

視界からも、気配からも、完全に離脱。

 

真人「……あー……マジで、死ぬかと思った……」

 

ふらりと、ビルの影に身を預けるように倒れ込む。

 

三束に整えられていた髪は,既にボサボサ。

着ていたポンチョも,靴も,

変形の連発で既にどこかへ行っていた。

 

視線を上げた空は、曇り空。

 

血の味が口内に広がる。

 

“俺はまだ……生きてる”

 

そう確認するように、右手の指を一本一本、ゆっくりと動かす。

 

真人「……ふっ、ふふ……」

 

喉の奥から漏れるように、かすかに笑った。

 

真人「これで終わり,な,わけない。だろ?」

 

死ねない。

まだ“完成”していない。

生き残れば,次がある。先がある。俺はまだまだやれる。

 

そう思い,

配管に入り込んで完全に行方をくらまそうとした。

 

その瞬間。

真人の背後に、異様な呪力の渦が現れる。

 

「……見つけた。」

 

静かに、そして冷酷に響く声。

振り向く。

そこにいたのは、羂索。

 

真人「……ッ!!…"夏油"…ッ」

 

気づいた時には、もう遅かった。

今の真人の呪力残量は階級換算で羂索より2階級下,

つまり,呪霊操術の"強制無条件降伏"

——取り込みラインだ。

 

ズウウウウン……!!!

 

背後から“吸い込まれるような圧”が迫る。

呪霊操術、吸収—-発動。

 

真人の肉体が――脚部から“呑み込まれて”いく。

 

真人「ッ、あ……ぐ、あああッッ!!!」

 

必死に抵抗する。

術式を回し、どうにか身体を伸ばし、引き抜こうとする。

だが、吸収の引力が強すぎる。

 

自切しようにも,ただでさえ満身創痍の身体で

更に魂を切り落としたところで,

その後逃げ切れるプランがない。

再吸収されて終わりだ。

 

吸収は止まらない。

 

真人(このままじゃ……!!)

 

魂ごと吸い込まれる。

呪力が剥がされる。

膝から下が、もう“自分ではない”。

 

そこへ――

 

ザッ……!!

 

階段を駆け上がってきた虎杖の姿が現れる。

 

虎杖「……っ!! 真人が……吸収されてる!?」

 

一瞬、思考が止まった。

だが次の瞬間、拳を握りしめて猛ダッシュ。

 

虎杖(いい、チャンスだ!! あいつが吸収される前に……

今度こそ殺す!!)

 

本来なら、追いつける距離ではなかった。

だが、“羂索による足止め”が奇跡的に噛み合い、

虎杖の殺意が真人を狙って迫る。

 

……だが。

 

羂索は虎杖の接近を、一切の驚きもなく見下ろしていた。

 

羂索「……まあ、そう来るよね」

 

まるで“全てを見透かしている”かのような態度。

羂索は、真人吸収と並行して,

走ってくる虎杖に向かって掌をかざし,

呪霊召喚の構えをとった。

 

 

 

 

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