学生提督が艦息に転生したそうです   作:戦艦建造家(?)

20 / 20
前回、過去へ戻ったヴィクトワール。
ヴィクトワールは歴史を変えるために行動を開始する。


戦況打開の道

―――深海棲艦 太平洋方面軍本拠地:島状生体要塞 01A

バチチチッ...!バシュッ!

要塞の一室で、青白い光が轟く。

ヴィクトワール「...成功したか」

ヴィクトワール「見た感じ、深海棲艦の基地らしいな」

慶賀さんが言ってたことから推測するに、恐らく本拠地だろう。

ヴィクトワール「爆破しろとは言っていたが...爆弾もないしな」

ヴィクトワール「仕方ない。主砲で破壊するか」

俺は部屋から出ようとドアに手をかける

違和感がある。というかこの基地、質感がおかしい。

俺は良く見てみる。

ヴィクトワール「これ、石でも金属でもないのか...?」

どちらかというと高い硬度を持つ体というか...何というか...

ガチャッ

ヴィクトワール「普通に開くもんなんだな...これ」

カツッ...カツッ...カツッ...

ヴィクトワール「不気味な基地だ...誰かがいる気配もないのが更に...」

―――生体要塞司令塔

???「ネズミガ...イルヨウネ」

カチッ

―――

スピーカー「「「ヴォォォォォォォォォォォォンッ!」」」

突如、警報音が鳴り始める。

スピーカー「シンニュウシャヲ...ケンチ...」

スピーカー「ゲキメツ...ナサイ」

 

ヴィクトワール「マズい...バレたか」

ヴィクトワール「建造所はすぐそこだってのに...!」

ヴィクトワール「やるしかないか...」バッ!

俺は建造所へ走り出した。

ヴィクトワール「CIC妖精、主砲用意」

CIC妖精「了解。主砲、発射用意」

ヴィクトワール「弾種榴弾。装填急げ」

CIC妖精「了解。弾種榴弾。装填開始。装填まで三秒」

ヴィクトワール「よし。目標、敵建造所。照準を前方に固定!」

CIC妖精「了解。照準固定。装填完了」

ヴィクトワール「ここか!」

((ガァンッ!!))

俺はドアに強く拳を叩き込んだ。

ドアは勢い良く吹き飛んだ。

吹き飛んだドアの先には巨大な溶鉱炉のようなものがある。

ヴィクトワール「間違いない。アレが建造所だ」

ヴィクトワール「主砲、照準は?」

CIC妖精「照準よし。砲撃準備完了」

ヴィクトワール「主砲、撃てェ!」

CIC妖精「発射ッ!」ガチッ!

(((ドドドドッ!ドドドドガァァァァァァァァァンッ!!!)))

(((ボガッ!!!ドガァァァァァンッ!!!!)))

建造所は爆煙に包まれる。

誘爆が始まり、天井は崩れた。

ヴィクトワール「よし!撤退だ!」

ヴィクトワール「副砲、発射用意!」

ヴィクトワール「弾種榴弾。廊下の天井を崩せ!」

CIC妖精「了解。榴弾装填」

ヴィクトワール「装填完了と同時に発射しろ」

CIC妖精「了解。装填よし。副砲発射!」カチッ!

(((ドドドンッ!)))

(((ガガンッガンッ!ドドドガァァァァンッ!!!)))

狙い通り、天井が崩壊し通路を塞ぐことができた。

ヴィクトワール「よしッ!今のうちに...」

俺は腕についている次元跳躍器のボタンを押す。

ヴィクトワール「これで未来が変わっていると良いんだがな...」

俺は再び、青白い光に包まれた...

 

――― 1943年 2/12 横須賀鎮守府

(((ドドドッ!ドドドガァァァァン!!!ドンッ!ドンッ!)))

軍人1「防空隊は何をしていた!」

軍人3「クソッ!ここまで入ってきていたとは!」(((ダダダダッ!!!)))

軍人2「敵に直掩機は居ない!今なら落とせるのに...!」

軍人4「まだ電探は生きてる!爆撃機は高射砲陣地に任せるしか無い!」

軍人4「艦娘艦隊はどうなってる!」

(((ドガッドガンッ!!!)))

軍人3「出撃済みだ!今頃こいつらを送り込んできやがった深海野郎どもを沈めてくれているはずだ!」

(((ボボボボボボボボ...)))

軍人1「何の音だ...?」

軍人3「上空に機影多数!未確認機だ!」

軍人4「敵機か!?」

軍人2「いえ...あれは!」

(((ドンッドンッドンッ!!)))

(((ガキンッ!ドゴンッ!ボガッバァァァァンッ!!!!)))

軍人2「味方機です!新型の味方機です!」

上空では次々と爆撃機が落とされていく。

軍人3「なんてことだ...あれだけいた爆撃機をいとも容易く...」

MI作戦後、

―――日の丸を翼に携えた、異形の機体。

それこそ、日本の技術の結晶。

J7W 局地戦闘機「震電」である。

現実改変前、工場地帯の奇襲攻撃に伴い試作機が破壊され、戦うことが叶わなかった機体が、この世界では完成していたのである。

遂には、横須賀を襲っていた三十機近い爆撃機をものの数分で叩き落とした。

軍人1「や、やりやがった!」

軍人3「あの機体があれば、ここら一帯は安全地帯だ...」

軍人4「まだ気を抜くんじゃない!第二波が来てもおかしくないぞ!」

...と、陸は優勢。

一方、海上では...

―――

(((ダダダッ!ダダダダダダッ!!)))

赤城「零戦隊、損耗率四割を超えました!」

長門(敵の航空機が多すぎる...!このままでは...)

長門「...戦力を二分する作戦が裏目に出るとはな」

このときの連合艦隊の作戦はこうだった。

まず、長門、そして航空母艦「赤城」を主軸とする第一遊撃艦隊が敵を陽動。

次に、もう一方の二航戦、五航戦を主力とした攻撃艦隊が側面から敵艦隊を攻撃。撃滅するという作戦だった。

しかし、この作戦は敵艦隊が見つかっていることを前提とした作戦だったがために、それが裏目に出てしまっていた。

長門(敵艦隊が見つかりさえすれば...)

(((ドガッドガァァァァンッ!!!!)))

赤城(中破)「...飛行甲板が!?」

零戦隊を食い破った敵機の一部が対空砲火を切り抜け攻撃。

遂に艦隊に被害が出始めた。

長門(何か...何か手はないのか...)

長門「ッ!?敵航空機接近!右舷、三時方向!」

と言った感じで、海は圧倒的な劣勢状態らしい。

―――少し離れた海域で...

次元跳躍に成功した俺は、少しの間情報収集に勤しんでいた。

やはりMI作戦の損耗が足を引っ張っているらしい。

陸は良いが、問題は海。

ヴィクトワール「...長門さん、焦っているな」

ヴィクトワール「それに、恐らく新しい艤装...?」

ヴィクトワール「慣れていない武装になったのも足を引っ張っているかもしれないな」

ヴィクトワール「...大体の状況はわかったな」

ヴィクトワール「まずは敵航空機の排除からか」

ヴィクトワール「VLS解放。目標、敵航空機群」

CIC妖精「了解。VLS解放。目標01~35をロックオン」

ヴィクトワール「よし。」

ヴィクトワール「...ミサイル発射始め!」

CIC妖精「発射ッ!」カチッ!

((ボシュッ!ボシュッボシュッボシュッ!ボッシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン...))

ヴィクトワール「よし。発射確認」

ヴィクトワール「これより味方艦隊の援護に向かう。最大戦速!水流噴進用意!」

CIC妖精「了解。水流噴進充填開始」

ヴィクトワール「CIC妖精、周囲に金属反応は?」

CIC妖精「...少なくとも、半径二キロメートル圏内には金属反応がありません」

ヴィクトワール「分かった。ミッドウェーの方角は?」

CIC妖精「現在位置から考えると...東です」

ヴィクトワール「分かった」

俺は東の方角へ手を向ける。

そして、目を閉じる。

CIC妖精「何をしているんです...?艦長」

ヴィクトワール「...」

―――同時刻 ミッドウェー島 海底

ガキンッ!

海底に突き刺さった一本の大鎌が動き出した。

ガキンッ!ガギンッ!

ゴシャァッ...

ブォンッ!ブォンッ!

海底から脱した大鎌は、回転しながらヴィクトワールに向かっていく。

―――数分後

ヴィクトワール「そろそろか」

CIC妖精「...?」

空の向こうから超高速で飛んでくる何かが見え始めた。

CIC妖精「あれは...?」

ヴィクトワール「すぐに分かる」

飛んでくる影はすぐに大きくなり、俺の手の前に来ると急減速した。

ヴィクトワール「よっ...と」グッ

俺はその大鎌を掴む。

ヴィクトワール「久々だな」

ヴィクトワール「少々錆びてはいるが、問題なく使えそうだ」

CIC妖精「その大鎌は、未来に行く前のものですか?」

ヴィクトワール「ああ。MI作戦の時に無くしたやつだ」

ヴィクトワール「よし。準備はできたな」

ヴィクトワール「水流噴進!最大出力!」

CIC妖精「了解!水流噴進!」ガチッ!

キィィィィン...バッシュゥゥゥゥゥ...!

 

キィィィィン...

ヴィクトワール「いい加減この加速にも慣れないとな...」

ヴィクトワール「ん?あの艦隊は...」

俺は、とある艦隊との再会を果たした...

―――一方、第一遊撃艦隊

ヴィクトワールの放った数十本のミサイルは、敵航空機群を壊滅させていた。

赤城(中破)「あの攻撃は...!」

長門(小破)「間違いない...ケルマデックだ」

グォン...グォン...グォン...

赤城(中破)「...?これは...何の音?」

長門(小破)「音?」

長門(小破)「...!」

長門(小破)「全艦に告ぐッ!衝撃に備えろッ!」

長門が、そう言い放った瞬間...

(((ドガンッ!バシュンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッドガンッ!!ドンッ!!!)))

突如として海域に深海棲艦の大艦隊が出現。

(((キィィィィィィン...ドッゴォォォォォォンッ!!!!)))

まるで音の壁を突き破り、瞬間移動してきたかのように。

―――???艦隊

???「フフフ...コレガ、「カンムス」トヨバレルソンザイナノネ。」

???「ハジメテノジッセン...タノシミ...」

―――

長門(小破)「...ただの深海棲艦ではないな。赤城は下がれ。」

長門(小破)「それと、敵艦隊発見の報を攻撃艦隊に伝えてくれ」

赤城(中破)「了解しました。...長門さんはどうするのですか?」

長門(小破)「私はまだ戦える。ここに残ってできる限りの時間を稼ぐ」

赤城(中破)「それでは長門さんが...」

長門(小破)「...ただでさえこの国の空母戦力は少ない。沈んでもらっては困るからな」

長門(小破)「それに、私は長門型のネームシップ。そう易易と殺られる気は毛頭ない」

赤城(中破)「...」

赤城は一息ついてから口を開く。

赤城(中破)「...わかりました。ですが、無理だけはしないでください」

長門(小破)「...承知の上だ」

赤城は敬礼をする。

赤城(中破)「...健闘を祈ります」

長門は静かに敬礼を返す。

長門(小破)「無事に帰れよ」

赤城は静かに一度だけ頷き、反転し離脱を開始した。

長門(小破)「さて...始めるか」

長門(小破)「主砲よし。艤装も完璧だな」

長門は目を閉じ、呼吸を整える。

そして、静かに目を開く。

長門(小破)「主砲、射撃用意ッ!目標、敵前衛艦!」

長門の主砲がゆっくりと旋回を始める。

ギギギッ...ガシャンッ!

長門(小破)「主砲、撃てッ!」

(((ドガッドドドドドドドガガァァァァンッ!!!)))

―――

((ガガンッ!ドッガァァァァァァァァァァァァァァン!!!!))

一斉射された41cm砲弾は敵前衛艦へ吸い込まれるようにして直撃。

初撃で三隻を沈めることに成功する。

???「...アラアラ、ズイブントランボウナテヲツカッテクルジャナイ...」

???「ナンカ、シラケタキブンネ」

???「イッセキテイド、サッサトシズメテシマイマショウカ...」

???「ソウネ。ツマラナサソウダシ」

―――

長門(小破)(何だ...この違和感は。)

長門は眉をひそめる。

三隻もの僚艦を失ったというのに、動揺も、表情も一切変えずに佇む深海棲艦達に、違和感を覚えた。

グオンッ...グォンッ...

長門(小破)「...ッ!?」

一瞬の殺気。長門はそれを見逃さなかった。

((ドッゴォォォォォォンッ!!!))

???「ヨケラレタカ...」

???「スバシッコイヤツネ」

長門(小破)「貴様ら...一体何者だ」

???「ソチラカラナノルノガ...レイギナノデハ...ナクテ?」

???「マ、シズミユクヤツニハ、ツタエテモイインジャナイ?サイゴノ...キオクトシテ」

???「...ソレモソウ...ネ。」

V-II「ワタシハ、V-II。」

V-IV「フフッ...ワタシ、V-IV。」

長門(小破)「変わった名だな」

V-II「コレハドウモ...オボエヤスイデショウ?」

長門(小破)「覚えやすいのは確かだな。だが、人...いや。貴様らの名には聞こえんな」

V-IV「ワタシタチハ、モトカラタタカウタメニツクラレタノヨ?コユウメイシナンカ、イル?」

V-II「...ナガク、ハナシスギタワネ...」

V-II「ソロソロ...シズンデ...チョウダイ」

パチンッ!

V-IIは指を鳴らした。

ガギンッ...ガガンッ...

静かに佇んでいた深海棲艦達が、一斉に命を宿す。

深海棲艦達は静かに顔を上げる。

((ドンッ!ドンドンドドンッ!!))

そして、衝撃波とともに、一瞬にして全艦が消失する。

―――

長門(小破)「消えた...!?」

((ドンッ!ドンッドンッドンッ!!!バシュッ!!))

長門(小破)「ッ!?」

突如として、長門を包囲するかのように敵艦隊が出現。

((ガンッ!ガガンッ!!!))

深海棲艦?「...」

突然の出来事に反応が遅れた長門は、深海棲艦に隙を見せてしまう。

深海棲艦?「ヴォォォッ...」

((ガシュッ!!))

四体の深海棲艦が、長門に急接近。

長門の主砲は、瞬時に深海棲艦達を捉える。

長門(小破)「主砲、撃てッ!」

(((ドドドガァァァァンッ!!)))

―――

((ガギンッ!ガンッガンッ!!))

((ドッガァァァァァァァァァァァァァァン!!!))

四体の内、二体に命中する。

しかし...

深海棲艦?「グォォォ...」

その深海棲艦は、艤装、そして体の一部が吹き飛んでいる。

それなのに、表情を一切変えない。まるで、作り物の仮面のようだった。

長門(小破)「何だと...!?」

一瞬の隙をつき、深海棲艦が長門の艤装に取り付く。

長門(小破)「くッ...」

長門は主砲を旋回させる。

しかし―――

深海棲艦?「グォォォッ...!」

((バキンッ!))

取り付いた深海棲艦によって、主砲身を一門折られてしまう。

長門(小破)「まだだッ!」

((((ドッガァァァァァァンッ!!!))))

長門は残った一門の主砲を至近距離で発射。

((ドッガァァァンッ!!!))

それでも、深海棲艦は倒れない。

長門(中破)(バカな...)

長門は見てしまった。

吹き飛んだ装甲の更に奥を。

その深海棲艦の体が、全て機械で構成されていることを。

長門(中破)「フンッ!」

((ガァンッ!!))

主砲がダメになったと悟った長門は、拳を叩き込み、深海棲艦を強引に引き剥がす。

深海棲艦?「ギグ...グォォ...」

引き剥がされた深海棲艦は、その場で力尽き―――

(((ドッガァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!)))

大爆発を起こした。

―――

(((ガンッ!ガンッ!!ガァンッ!!!)))

残った深海棲艦が次々に飛びかかる。

長門は応戦を続けるも、勢いを増す攻撃に継戦能力を削られ続けていた。

((ドンッ!!ドドガンッ!!))

長門は、異常に弾幕が減っている事に気がつく。

絶え間ない迎撃戦の中で、弾薬は底を尽きかけていた。

((ガンッ!!))

またもや、深海棲艦が艤装に取り付く。

長門(中破)「くッ...」

((バシャッ!バシンッ!!バシャンッ!!))

長門は艤装を水面に叩きつけ、深海棲艦を引き剥がそうとする。

((キィィィン...))

深海棲艦がわずかに赤く発光した。

長門(中破)「ッ!?」

次の瞬間―――

(((ドッガァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!!)))

長門の艤装ごと、自らを爆散させた。

この攻撃は、長門の艤装に大きなダメージを与えた。

機関出力が低下し、徐々に速度が落ちていく。

もはや、敵の攻撃は避けられない。

長門(大破)「...もはや逃げる術もなし、か」

長門(大破)「ならば、一隻でも多く道連れにしてやろう」

(((ドガンッ!ドガンッドガンッ!!ドガンッ!)))

次々と出現する深海棲艦。

だが―――

その猛攻は一瞬にして断ち切られた。

―――

(((ドガァァァァンッ!!!)))

深海棲艦?「ヴォォォォォォォッ!!!」

(ブォンッ...ブォンッ...ブォンッ...)

(((ザギンッ!ガギンッ!!!ザンッ!!!)))

多数の砲弾と、一本の大鎌が、敵を一気に薙ぎ払う。

―――

それとほぼ同時に、長門を攻撃していた深海棲艦が切り刻まれる。

大和(ア)「苦戦していたようだな」

大和(ア)「だが、良く頑張った」

長門(大破)「救援艦隊か?」

大和(ア)「いや、元々そうではなかったのだが...とある情報を手に入れてな」

長門(大破)「情報だと?」

大和(ア)「いや。こちらの事情だ。気にしないで良い」

長門(大破)「...そうか」

大和(ア)「それより、用があるのはあっちじゃないのか?」

視線の先には、数十体の深海棲艦の前に一人で対峙している艦息の姿があった。

―――

深海棲艦?「グォォッ...!」

数体の深海棲艦が、ヴィクトワールに飛びかかる。

ヴィクトワール「...邪魔だッ!」

((ドガァッ!!ヴォゴッ!!ドガァッ!!!))

ヴィクトワールは、拳で次々と飛びかかってくる深海棲艦を粉砕していく。

深海棲艦は近接戦では勝ち目がないと判断し、ヴィクトワールから距離を取り始める。

しかし、それこそ敵のミス。

そして―――ヴィクトワールの狙いであった。

ヴィクトワール「主砲、発射用意!弾種徹甲!」

ヴィクトワール「VLS全開放!拡散誘導噴進弾発射用意!」

CIC妖精「了解。主砲、徹甲弾装填。」

CIC妖精「VLS解放。目標01~23を捕捉。発射用意よし」

ヴィクトワール「よし。拡散誘導噴進弾発射始め!」

CIC妖精「誘導噴進弾発射!salvo!」

(((ボシュッ!ボシュッボシュッボシュッ!!ボッシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ...)))

ヴィクトワール「主砲、電探連動射撃!目標、敵艦隊前衛艦!」

CIC妖精「了解。主砲、自動追尾開始。照準固定よし」

ヴィクトワール「主砲、撃てェ!」

CIC妖精「発射!」カチッ!

(((ドドドドッ!!!ドドドドガァァァァァァァァァンッ!!!)))

―――

深海棲艦?「「「ギャァァァァァァァァァッ!!!」」」

主砲斉射と同時に、敵前衛艦が吹き飛ばされる。

ヴィクトワール「よし。全弾命中!」

ヴィクトワール「主砲、再度斉射用意!目標、敵航空母艦!」

CIC妖精「了解。敵空母ヲ級、ヌ級に照準開始」

キィィィィィィン...

CIC妖精「...ッ!?敵機直上!複数機が降下してきます!」

ヴィクトワール「直上だと!?」

ヴィクトワール「...主砲照準やめ!対空戦闘用意!」

艤装各所に配置された対空光線砲が一斉に動き始める。

ヴィクトワール「対空光線砲、ありったけの弾幕を張れッ!」

((ドドドドドドドゥンッ!!!))

瞬時に空が青色の光線で埋め尽くされる。

((ガガンッ!!))

((ドッガァァンッ!!!))

ヴィクトワールの対空砲火によって、多数の敵機が葬り去られていく。

だが、相手も死に物狂いだった。

少数機ではどうにもならないことを学習し、物量攻撃に戦法を変更。

次々と降下してくる敵機の中には、対空砲火を突破してくるものも現れた。

突破した敵機は一直線にヴィクトワールへと降下する。

そして...

(ガチンッ!!)

艦上スレスレまで接近した敵機が、1000lb爆弾を投下した。

この距離では、もはや回避はできない。

ヴィクトワール「...シールド展開ッ!被害を最小限にしろッ!」

しかし、時は既に遅かった。

((ドッゴォォォォォォンッ!!!))

1000lb爆弾が艤装に衝突し爆発。巨大な黒煙が吹き上がった。

ヴィクトワール「グッ...被害報告!」

CIC妖精「第三から第九対空光線砲塔応答なし!第二主砲装填装置に異常発生!」

ヴィクトワール「戦闘継続は可能だな?」

CIC妖精「はい。損害は軽微ですので」

ヴィクトワール「分かった」

ヴィクトワール「ミサイルは?」

CIC妖精「弾着まで30秒です」

ヴィクトワール「分かった。対空砲火は緩めるな。このまま時間を稼ぐぞ!」

CIC妖精「30..29..28..」

キィィィィン...

ヴィクトワール「...!雷撃機だと!?」

CIC妖精「27..26..」

ヴィクトワール「左舷弾幕薄いぞ!雷撃機を落とせ!」

左舷の対空砲火が雷撃機に集中していく。

((ドドドドドゥンッ!!!))

((ガンッ!!))

((ドガンッ!!))

対空砲火は接近する雷撃機を一機、また一機と落としていく。

だが、それによって左舷砲の上空への弾幕は目に見えて減少していった。

((キィィィィンッ!!))

好機と見た敵機が続々と急降下していく。

CIC妖精「25..24..ッ!?」

CIC妖精「敵機急降下!また来ます!」

ヴィクトワール「雷撃機は囮かッ!?」

ヴィクトワール「対空防御急げッ!」

((ドドドドドゥンッ!!ドドドドドゥンッ!!!))

ヴィクトワール「駄目かッ!」

ヴィクトワール「シールド展開!今度こそ被害を軽減させるんだ!」

CIC妖精「了解!電力をシールドに回します!」ピッピッ...

ヴィクトワールの周囲を青い半透明の膜が展開される。

((ガチン!ガチンッ!ガチッ!ガチンッ!!))

その直後、ヴィクトワールに向け、多数の爆弾が投下される。

((ガンッ!バシャバシャッ!ガンガンガンッ!!))

(((ドッガァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!)))

ヴィクトワール「クッ...被害は!」

CIC妖精「損害微小!軽減に成功しました!」

CIC妖精「至近弾による浸水もありません」

ヴィクトワール「よし。...そろそろか」

―――同時刻 敵主力艦隊

キィィィィィィン...

ヲ級?「ナンダ...アレハ...?」

ヲ級の見ている先には、接近してくる影が見えていた。

しかし、それは数個だけ。

大した脅威には見えなかった。

ヲ級?「...ッ!?」

数秒後、その影が鮮明に見えるようになったとき、ヲ級は自らの判断ミスを悟る。

((ガチンッ!バシュバシュバシュバシュバシュバシュッ!!!))

飛翔体の先端が裂け、複数の小型ミサイルとなり襲いかかったのだ。

((ドガッ!!バキンッ!!!ドガドガガッ!!!バンッ!!!ドッガァァァァンッ!!!))

わずか数秒。

回避不可能な予期せぬ方向からの奇襲攻撃。

艦隊は敗れた。爆炎に包まれ沈む者、直撃で破断され沈んだ者も居た。

勿論、危険に気づいたヲ級も例外ではなかった。

ヲ級?(大破)「...グッ...ハァッ...!」

バシュッ!!

ヲ級?(大破)「ッ!?」

水面を蹴る音に気づいたヲ級は、防御体制を取ろうとする。

しかし、そのときにはもう遅かった。

既に主砲発射態勢を取ったヴィクトワールが目の前まで迫っていたのだ。

ヴィクトワール「主砲、発射!」

((ドッガァァァァンッ!!!))

ヲ級?(大破)「バケモノ...メ...!」

直後、主砲弾が???の装甲を貫く。

((ガギンッ!!!))

(((ドッガァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!!)))

巨大な爆煙がヲ級を包み込む。

(カシュゥゥゥゥゥゥ...)

爆煙が晴れたとき、そこに立っていたのは、ヲ級ではなかった。

V-II「...ナカナカノ、イリョク...ジャナイ...ソノ...シュホウ」

その人影は、大破したヲ級を一瞥し、首を傾げた。

V-II「コレ、シズメラレタラ...コマルノ...ヨネ」

ヴィクトワール「...何だと?」

V-II「ドウセ、モウスグ...オワルノダカラ...キニスル、ヒツヨウハ...」

(((ドッガァァァァァァンッ!!!)))

V-II「...」

V-IIは、面倒そうに爆発音のした方へ視線を向けた。

―――

深海棲艦?「グォォォォッ...!」

((ブゥンッ!!ブゥンブゥンッ!!!))

その先では、敵後衛艦隊に次々と襲いかかる攻撃機の姿があった。

―――

ヴィクトワール「...どこの部隊だ?」

ヴィクトワール「味方...いや、違うか?」

V-II「...アレハ...」

V-II「V-IV、キカン...スルゾ」

V-IV「エ、セッカク...タノシクナッテ、キタトコロナノニ...?」

V-II「...アレヲ...ミテモ、イエルカ?」

V-IIの視線の先には、艦隊に近づく複数の人影があった。

V-IV「...ア」

V-II「ソウイウ...コトダ」ガシッ

そう言いながら、V-IIは大破したヲ級を掴み、少し前かがみの体勢になる。

((キィィィィン...!))

ヴィクトワール「...!」

((バァァァァァァァァンッ!!!))

次の瞬間、

V-IIの姿は、既にその場から消えていた。

V-IV「ハァ...ジャア、マタネ...ツヨソウナ...オニイサン」

((バァァァァァァァァンッ!!))

V-IVもまた、衝撃波だけを残して消えるのだった。

 

ヴィクトワール「...奴ら、一体何者だったんだ?」

 

 




久しぶりに一万字以上の文章を書いた気がします...これからも不定期投稿で進めていきますので、温かい目で見守ってください!
恐らく完結まで後数話でしょうか...予定は未定です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。