クラスメートとして、どこかで見た人たちが出てきます!
このイベントだけのネタキャラとして……
「――オイ、オイオイオイ。なんなんですか? コレ……」
今、自分の目の前には、かなりおかしな光景が広がっている。場所は、京都のとある宿。女子が泊まる宿からは数百メートルほどの距離にある宿で、何故か女子の宿よりボロい。
だが、別に今はそこは問題ではない。問題なのは、
「目の前で、袋みたいな覆面とローブを被っている人たちは何なのか、ってことだよなあ……」
いや、別に目の前のヤツラは知らない人間でもない。場所が自分達の泊まる宿で、自分が泊まっていた部屋のすぐ隣だったことから見ても、確実にクラスメートだろう。
――――問題は、何でクラスメートが覆面を被り、自分はその中心で『縛り上げられてる』のかということだ。
「……これより、異端審問会を行う」
そうこうしているうちに、なにかよくわからない集会が始まった。
「被告、水原光。罪状、不純異性交遊」
「「「死刑! 死刑!」」」
「――ちょっと待った」
どんな掛け声だ。だいたい明らかに吊るし上げじゃんか。
「…事実確認。被告水原光は、昨日、宿を脱走。その日は宿に帰ることなく、翌日午前三時、『朝帰り』を行ったものである」
「死刑だな」
「甘いぞ、幹部A! 死など生ぬるい!」
「ならばどうしろというんだ!」
「ここは再発防止のため、『去勢』すべきだ」
「ヲイ! 本気で待てよ?!」
何が悲しくて、使用前に失くさなきゃならんのだ!?
「待つことなどない。我らには正義がある。それは――」
「……それは?」
全員がスタンディングオベーション。
『彼女持ちに、死を!!!』
もんのすごい、八つ当たりだった。
◇ ◇ ◇
……さて、唐突な展開で、とまどった人々も多いだろう。そもそもの原因は、前日に起こったラフコフと猿女の襲撃である。あの襲撃後、どうにも麻帆良の上層部は信用できないということで、菊岡サンに頼んで敵側の情報を入手してもらうこととなった。
正直、勝てるはずの戦いをわざわざ退いた理由はわからないが、猿女のほうは単純にこちらの予想外の戦力で判断していたようなので、戦力を補充してから襲ってくるか、作戦を立ててからになるだろうと予想できた。そこで今のうちに敵側の背景や、各種事情を調べてもらうこととなったのだ。
いわば戦いの中に生じたインターバルなのだが……問題は、猿女との戦いの際、オレが宿を抜け出したのを、クラスメートが『逢引』と勘違いしたことにある。まあ、しょっちゅうチウと出かけていたりしたので、あながち間違いではないのだが。
それより不思議なのは、どういうわけかオレのあだ名として、『世界の男の敵』だの、『ハーレム野郎』だのがついていることだ。何でも『水泳部の
まあとにかく、そんな噂が流れている中、夜中に宿を抜け出したので、勘違いされた、いうのが今の現状だ。
◇ ◇ ◇
「我らは、正義の使徒。我らは為さねばならんことがある」
「言ってる台詞はカッコイイけど、やってることは八つ当たりだよ?」
一応反論してみるが、もはや誰も聞く耳を持っていないようで。
「昨日は一体、誰とお楽しみだったんですか、アアン?!」
「
「いや、本命の『ツンデレ眼鏡っ娘』かもしれんぞ!」
『コロセ、コロセ!!』
「どんどん掛け声が物騒に……」
なんなんだ、この集まり。
「――だが、我々も鬼ではない。今回は君にこちらの書類に
「……死刑執行の同意書じゃないだろうな」
この雰囲気だと、それが一番可能性が高い。
「安心していい、ちょっとしたイベントへの協力要請とその内容への無条件の同意書だ」
「…………」
こういう場合、SAOでは『ウマイ話には裏がある』ってのが、常識なんだが……。内容を見ると、今夜行う、教師には秘密の『障害物競走』とある。そこに特別ゲストとして参加しろ、か……。
(いくら、非常識な麻帆良生徒といえど、そこまで危険なイベントを行うわけもないか……)
そう考え、なんかやたらと本文との間に空欄がある、不自然な書類にサインをした。
………………これが、大きな間違いだった。
「はい、これでいいのか?」
「ああ、もちろんだ……皆のもの! これで『彼氏』公認のイベントとなったぞ!!」
『ウオオオオオーーーーッ!!』
「ん……?」
今、障害物競走にしては、妙な単語が入っていたような?
「我らの目指すは
『ガンホー! ガンホー!』
「……まてまてまて」
なんで『障害物競争』に、その三人のなまえが出てくる。
「今夜開催の『くちびる争奪!! 修学旅行で愛しいアノ娘とラブラブキッスサバイバル
『ウオオオオッ!』
「イベント名違うだろ?!」
さっきは障害物競走っていってたじゃねえか!
「何を言う。ちゃんと、書いてあるじゃないか」
「そんなもの、どこに――――あ、『あぶり出し』!? 平成生まれの中学生が?!」
目を向けると、さっきのやたら長かった空白欄を、部屋に置いていたロウソクであぶっている姿が。お前ら、幾つだよ!
「もう遅い。このイベントは既に認められた。我々は目の前の障害を排除し、目的を果たす」
「その目的ってのは……?」
何となく、さっきのイベント名でわかる気もしたが、一応確認する。そう、これは重要なこと。
「フ、簡単なことだ。今夜我々は彼女らの――――」
「唇を、奪う!」
どうやら、全員死にたいようだった。
「――――――――あ゛?」
瞬間的に縛られていた後ろ手にナイフ状の影を発生させ、ロープを切る。ナニカ黒い魔力が身体から漏れ出している気もしないでもないが、気にしないキニシナイ。
「も、もう抜け出たのか?! どうするんですか、酢河会長!」
「慌てるな、アレを見よ!」
そういってクラスメートの酢河が指差す先、目も向けなかった方から、パシュッと乾いた発射音を認識した瞬間――
――横合いから飛んできた巨大な
「うおおおおおおっ!?」
「よしッ! 見たか、麻帆良の科学は世界一ィィィィッ!!」
「実際には、謎の中国人と謎のマッドに協力してもらったんだけどな!」
……なるほど。あの一派も今回は『敵』か。
「今のうちだ、いけいッ! 我らのアガルタに!!」
『オオオオオオッ!』
「ツンデレマンセー! 眼鏡ッ娘マンセー!」
「アキラたん! 待っててねええええ!」
「ゆーなたあああん! 踏んでえええ!」
……最後の三人は、禁断の二十七連撃OSS、≪ジ・逝くリプス≫を食らわせてやろう。二十七回の
◇ ◇ ◇
「……こちらの準備は整った。しかし、よかったのか?」
『フッフッフ、いいのよいいのよ。あの四人は最近動きも無かったからね。こういうのは適度に障害を乗り越えたほうが燃え上がるもんよ♪』
審問会から少し離れた場所。そこでどこかに電話をかける生徒がいた。
「悪いがここから先は協力しない……。彼女に他人の恋路を邪魔するなって怒られちまうからな」
『いいよいいよー。後は流れに身を任せるわよ』
電話口の女は不敵に微笑む。……しかし、その後ろで、グフフと親父くさい笑いが聞こえるような?
「報酬分は働いた……こっから先は、アイツの側につくからな。『朝倉』」
『フフフ……
「……おい」
『大丈夫、大丈夫。流石に私も、自分の記事で他人を破滅なんてさせたくないもの。協力はここまでで結構よん♪』
口止め料の代わりに引き受けたが、それでもクラスメートを裏切る真似をしたのは気分が悪い。
「……あ! 壱火ここにいたの?」
「…じゃーな」
『シャルちゃんによろしくねー☆』
そう言って電話を切る。だがやはり気分が悪いので、今回はあいつ等に全面的に協力する!
「いくぞ、シャル。今回は水原の援護だ」
「うん! ボクもやるよ!」
『折村壱火』と『シャル・デュノカ』。サバゲー部所属にして、ルームメイト。『連理の枝』『リアルBL』などとも呼ばれるコンビであった。
と、いうわけで、ISから主人公のいっちーとシャルに出張していただきました。もっともあくまで平行世界の人間で、同一人物ではありませんが……
このおバカイベントは、本当に作者がハッチャケたいがために作っているので、別に読まなくても話は繋がるかもです。この後もかなりのネタキャラを出す予定ですし……主に淫獣の赤龍帝とか♪
ネタが嫌いという方は、この話は飛ばし読みすることをオススメします。再開は題名で一発だと思いますし…