魔法先生ネギま!~闇の剣と星の剣   作:路地裏の作者

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ようやくイベント終了!

最後に出るのは、少年ジャンプでとんでもないあだ名がある変態と、同じ原作者の変態です!

そして、次回以降はいよいよ京都編の大詰めです!



027 混沌よりも這い寄るもの

 ……あれから、オレを捕まえてた網から何とか抜け出し、来る途中にいたヤツラを何とか体術だけで気絶させ、辿り着くことができた。学校を越えて有名な青神が襲い掛かったときは、もうダメかと思ったな。

 

「大丈夫か、裕奈」

 

「…………あ、ああ、うん…」

 

 ? 反応が遅いな。どこかケガでもしたのか?

 

「なあ、本当に大丈夫か?」

 

「え?! 大丈夫、ダイジョウブ!!」

 

 いや、そんなに慌てなくても。

 

「そ、それより今は目の前の相手を片付けよう、そうしよう!」

 

「それなら終わったぞ」

 

 その言葉に振り向くと頭から煙を立て、フォークで壁に磔にされた末田、本浜、氷藤。……哀れな。

 

「皆を守ってくれてありがとな、折村、デュノカ、間尋、蓮田」

 

 加勢してくれた四人に礼を言う。今度何か奢らないとな。

 

「礼にはおよばないさ」

 

「ボクらも今回のことは許せないからね」

 

「まあ、今ので弾丸(フォーク)も切れたけど」

 

「それより水原クン、早くイベントを終わらせた方がいいよ。皆が復活する前に」

 

「あー、そうだな。そういや、どうすればこのイベント終わるんだ?」

 

 そう言った途端――――

 

 

 辺りを背筋が寒くなる冷気が覆いつくした。

 

 

「「「「「ッ!!?」」」」」

 

 こ、これは殺気?! まるで真冬の雪山の中にいると感じさせるほどの極寒の殺気!?

 

 それが、主に――――チウと裕奈(キッド)アキラ(レーカ)から噴出していた。

 

「…………ははは、どうしたんだ、オマエラ。そんなに怖い顔して」

 

「やだなー、長谷川こそ♪」

 

「……そうだね、長谷川はそんなに怖い顔しないで、今回は譲るべきだね」

 

「オイ、フザケンナ」

 

「ここはやっぱり、役に立てなかった私でしょ?」

 

「……でも、私も『はじめて』は彼にあげたいし」

 

 …………なんですか、この混沌(カオス)。とてもじゃないけど入り込めないよ?!

 

「ヒソヒソ(……なあ、もしかして水原のやつ、この三竦みに気づいてないんじゃ?)」

 

「ヒソヒソ(そうだね。けどそれは壱火が言うことじゃないね)」

 

「ヒソヒソ(折村も結構モテるしな)」

 

「ヒソヒソ(間尋クンが言うことでもないよ……)」

 

 何か後ろでヒソヒソ話してる皆、お願いだから事態の収拾を手伝ってくれ!?

 そんなふうに絶賛混乱中だったところに――

 

 

 螺子(ネジ)が、大量に降り注いだ。

 

 

「うわっ!?」

 

 とっさに反応できたのは幸運だったとしか言いようがない。だが全てを防ぎきることが出来ず、怪我をしたわき腹に一本喰らってしまった。

 

「ぐっ!」

 

『あれあれー、どうしたの、水原君? まるで怪我をしているみたいにうずくまって』

 

 ……この声、この怖気。

 

『それにしても、螺子の雨がなぜか降り注ぐなんて☆ 随分建て付けが悪い旅館だね』

 

 やばいやばいやばい……

 

『ああ、それとも外で工事用の運搬車でも横転したのかな? きっとそうだ。だから――――』

 

 ウチのクラスの最凶のラスボス……!

 

 

『僕は、悪くない』

 

 

 混沌よりも這い寄る変態(マイナス)熊川(くまがわ)身削(みそぎ)がそこにいた。

 

「熊川、まさかお前まで彼女らの唇を奪いに来たのか……?」

 

『んー、そうだね、それでもいいんだけど。彼女達には、条件さえ呑んでくれれば唇は奪わないと約束しよう』

 

「条件…?」

 

『うん、そうだよ』

 

 そして出たのは、驚天動地の条件。

 

 

『三人全員、裸エプロンになって、僕に(かしず)け』

 

 

 ………………すげえ、ブレないな、この人。

 

「そんな条件認められるわけないだろ?! お前は何を言ってるんだ!?」

 

 そう思ってたら、後ろから猛烈なツッコミが飛んだ。まだ誰かいるのか?

 

『えー、でも男の子にとっては夢のイベントじゃない? 明日一日京都の街を、裸エプロンの女の子と練り歩く……』

 

「おかしいだろ、絵面がおかしいだろ! 明らかに警察が寄ってくるだろ! 京都に修学旅行に来てても、京都警察署にはご厄介になりたくねえよ?!」

 

『荒々木君は元気だねえ、何かいいことでもあったのかい?』

 

「それお前の台詞じゃないからな!?」

 

 我がクラスが誇る、キレキレのツッコミ、荒々木(あららぎ)小詠(こよみ)。……こんな調子でココまで来たのか?

 

『大体荒々木君だって同じ穴の狢じゃないか、仲良くしようよ』

 

「僕が何時、お前と仲間になった?!」

 

『この間、路上で小さな女の子に抱きついてたって聞いたけど?』

 

「…………そんなことはしていない」

 

 目が泳いでる!泳いでるよ!

 

『やっぱり仲間じゃないか。ようこそ変態(マイナス)へ。こっちの水は甘依存(あまいぞん)♪』

 

「だからしてないって! それは幻覚だ! 僕が何時、氷みたいに冷たい目をした金髪幼女に抱きついて、揉みしだいた!?」

 

 ……語るに落ちてるな。大体揉みしだくって、ドコを?それに、なーんか、その被害者の容姿に、聞き覚えが……

 

『ちなみに、すぐ横に関節部分が機械っぽい女の子がいたなあ☆ ロケットパンチで荒々木君を撃退して、ブースターみたいなもので空を飛ぶように逃げたけど♪』

 

 ……OK、把握した。というか、何してはるんですか、マクダウェルさん……。そんなだから最強(笑)の吸血鬼っていわれるのに。

 

「そ、そんなことはどうでもいいじゃないか! 大体僕は貧乳派じゃなくて、巨乳派なんだよ! それこそ3-Aの熟女と呼ばれるなb――――オウフ!!」

 

 どこからともなく長ネギが飛んできて、荒々木の尻に突き刺さった。……すげえ、誰が放ったのか全く察知できなかった。

 

『……さ、さあ! 決着を着けようじゃないか!』

 

「そうだな! 決着を着けよう!」

 

 全力で無かったことにした。視界の端にネギが突き刺さった尻なんてない!ないったらない!

 

「……でも、正面からやって、オレに勝てるとでも?」

 

『そうだね、勝てないかもしれない。けど!』

 

 そう言って熊川は背筋を伸ばして括弧イイポーズをとる!

 

『全国5000万人の変態(どうし)のために、負けるわけには行かない!!(ビシイッ!)』

 

「変態はそんなにいない……」

 

 いたとしたら、その国はもう終わりだ。

 

『さあ、行くよ! 大いなる変態の理想郷(アルカディア)へ――――』

 

「一人で、行ってろ」

 

 そんな声とともに、熊川が窓から弾き飛ばされた。

 

『…………あ~あ、また勝てなかった』

 

 後に残ったのは木刀を振り切った体勢のチウ。……ここ、三階だよな?

 

「あ、あー、チウ? いくら熊川でも、この高さからだと……」

 

「問題ねえよ。お前も気づいてんだろ、この旅館に施された『処置』」

 

「…………」

 

 そう、実はこのイベントで、『大怪我が出ることは絶対にない』。旅館全体を西洋魔法の結界が覆っており、その影響で内部の人間の運動能力、特に耐久力(・・・)を底上げする効果が見られた。それに伴って、精神に高揚をもたらし、一種の興奮状態にも持っていくと推測されたが、恐らくこれは本来の結界の目的を果たすためだろう。

 

「(≪仮契約≫、だよな……)」

 

「(多分あのエロオコジョあたりの画策だろ。このタイミングでこんなことしたらどうなるかわかってねえな)」

 

 恐らく≪仮契約≫を大量に発生させるのが、今回の目的だろう。この中で特定の行動をすれば契約が成立するような。しかし――――

 

「(なあ、チウ)」

 

「(なんだ、コウ)」

 

「(≪仮契約≫って、どうやったら成立するんだ? ヒースクリフは、そこまで教えてくれなかったんだけど)」

 

「(! そ、それは…………!)」

 

 そう言ってチウは真っ赤になって俯いてしまった。??なんなんだ、一体。

 

「なあ、チウ。一体どうし――――」

 

「あー、もう! うるさい、だまれ!」

 

「んむッ!??」

 

 

 顔を上げたチウに、唇を塞がれた。…………チウの、とても柔らかな、唇で。

 

 

「「ああーーーーッ!!」」

 

 横合いから大声が上がった気もしたが、気にならなかった。

 

『ここで決定ーーーーッ! 障害物競走の優勝者は、水原光!! 優勝者が確定したので、お二人とももう結構ですよー……あれ、聞いてる?』

 

 唇に全部の神経が集中し、頭の芯はどこか痺れたような感覚だった。そう、まるで永遠に続くような……

 

「「何してんのーーーーーーッ!!!」」

 

 大声で引き剥がされ、ようやく状況を理解した。ああ、そうか。オレ、チウと……

 

「…………」

 

 目の前には、先ほどまでより真っ赤になっているチウ。うわ、こっちも滅茶苦茶恥ずかしい!

 

「……ねえ、コウ」

 

「え、あ、はい。なんでしょう、レーカ」

 

 アバター名で呼ばれ、ついついゲーム内の名前で呼んでしまう。丁寧語になってしまったのは、なぜだ?

 

「……こっち向いて」

 

「え、何…………ふぐッ?!」

 

 振り向いた途端、彼女にキスされた。ええええええっ!?

 

「「何ィーーーーッ!!」」

 

 そのまま十数秒、唇をふさがれようやく解放された。間にかかった銀色の橋に、思わずボーッとしてしまう。

 

「……私も、負けないから」

 

 その言葉に思わず顔に血が上る。流石に、こんな言葉をかけられて察しないほど鈍感でもない!

 

「負けるかーーーーッ!(ゴツン!)」

 

「んっ!(ガツン!)」

 

 ボーッとしてたら裕奈に唇をぶつけられた。ってか、痛い!勢いつけすぎ!

 

「ううう、コウー。唇切った~~~」

 

「な、何やってるんだよ、キッド。ともかくこのハンカチで――――」

 

「仕切り直しだね♪」

 

「んんっ!!」

 

 ハンカチを差し出した手首を掴んで引き寄せられ、もう片方の手で首の後ろをがっちりと固定されてキスされた。男女が逆な気がするんですけど?!

 

「へへっ、私だって負けないよー☆」

 

 唇を離してそう言った彼女の笑顔に、一瞬見とれた。それが命取りだと知らずに…………

 

 

「………………コウ、いい加減離れような?」

 

「………………そうだね、離れるべきだね」

 

 

 横合いからすべての空気を吹き飛ばす極寒の冷気。ソレを感じただけで、死を覚悟せざるを得ないほどの圧倒的な存在がそこにいた。

 

『えーと、既にイベントは終了なんだけど……というか、参加者の男子諸君! カオスから逃げ惑ってないで、誰か止めてよ?!』

 

 明らかに不可能なことを要求するアナウンスが空しく響いていた…………。

 




満を辞して登場!裸エプロン先輩!そしてあっという間に敗北!流石は過負荷(マイナス)……

そしてキレキレのツッコミ、阿良々木君も出てますが、やってることは犯罪者。まあ原作での行動トレースしただけなんだけど……

ここで全員仮契約成立!もっとも気づいていたのは、コウと千雨だけですが。アーティファクトは次回以降ですね。

ここまで大詰めを迎えておきながら……来週所用があって休みます。しかもその所用、再来週までずれ込む可能性も……もしかしたら二週間空くかも知れません。

読んでくださってる皆さん、本ッ当に申し訳ないです!
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