今回はキリが悪かったので、少し短いです。
ようやく、原作主人公が登場します……
SIDE:ネギ
ぼ、ボクの名前は、麻帆良女子中等部2-Aの担任で、ネギ・スプリングフィールドといいます!
今ボクたちは、読むだけで頭が良くなる『魔法の本』を求めて、図書館島という場所に来ています。昨日、魔法の本を見つけたはいいけれど、それを守っていた動く石造(ゴーレム)にやられて、地下深くに落とされてしまいました。
でもボクはあきらめません! 本が無くても、今から皆に勉強を教えれば、月曜のテストも何とかなるはず!
「はい。では次の問題を、まき絵さん」
「はい。え~と、こ、答えは、3です!」
バカレンジャーの皆も、努力のおかげで大分問題が解けるようになってきたし、これなら脱出さえ出来れば! そんなふうに思っていたところ、
『助けに来たぜ? ネギ先生』
そんな聞き覚えの無い、鈴を鳴らすような声と共に、狐のお面をつけた二人の男女が降り立ちました。
SIDE OUT
…どうやら変声呪文も、ちゃんと効いているようで。向こうとしては、見覚えの無いであろう狐の仮面をつけた少女と少年がいきなり現れた形に………アレ、これって、マサカ。
「っ、下がるでござる、ネギ坊主!」
「見るからにアヤシーアルヨ! 昨日の石像の仲間アルカ!!」
そう言いながら、目の前で戦闘態勢をとる、忍者とカンフー娘が。……しまった。こうなる可能性を考えるべきだった。負けはしないけど、絶対こじれるよなぁ……。
「だ、だめです、二人とも! この二人とんでもない『魔力』を感じます!!」
『『………』』
………あ~~~、少年。秘匿は、どうした?
こっちはわざわざ降りてくる前に、空中で翅も消したし、影も目立たないよう『手袋』程度の範囲にとどめているというのに。隠す気がないのだろうか?
「だ、誰ですか、アナタ達は! 昨日の石像といい、ボクの生徒を狙う『魔法使い』ですか!」
………………うん。もう、いいや。何か今の一言で、ここ最近のチウの苦労が分かった気がする……。軽い気持ちでフォローを頼んで、本当に悪かったなあ………。
『何か勘違いしているようだが、オレ達は図書館島内で遭難した生徒を救助しに来ただけだ』
『そうだな。出口も知っているし、案内するぜ?』
そう言って手招きするが、忍者娘は内心を隠しながら、こちらを警戒している。うん、正しい判断だ。その後ろの綾瀬とかいうおデコが広い子も同様か。
「出口って出られるアルカ!」
「やったー! 外、外!」
「もー、こんなトコはこりごりよー!」
「やったなー、アスナー☆」
「よかった、外に出られるんですね」
…君達は、少し他人を疑うってことを知ろうか。アインクラッドでは、上手い話にはウラがあるっていうのは常識だった。大体見るからに怪しい、狐面で顔隠した人間だというのに。
『ああ、だがその前に……ネギ先生?』
「? はい」
『何で今回、生徒達が図書館島の地下に行くのを止めなかった?』
「…え?」
……おい、なんでそこで『なぜそんなことを聞かれるんだろう』みたいな顔をする? 本当に分かってないのか?
『今回のこと、立入禁止の学校施設に勝手に入り、持出禁止の貴重本を盗って来る……言い方は悪いが、強盗と何ら変わらないんだぞ?』
「あ……でも…」
子供先生が俯きながら言葉を探そうとしている…だけど、結果がもう既に出てしまってるんだよな。
『言い訳はいい。お前らは、今もいなくなったお前らを心配してるクラスの奴らに、どうやって謝るかだけ考えとけ』
まあ、心配させといて、こんな地下でのん気に勉強してましたとか、みんな怒るだろうな。
「…あー、ネギは悪くないのよ? 元々私達が強引に連れてきちゃっただけで」
『止めなかったなら、おんなじだろ』
「う……」
言われて皆俯いてしまった。自分達が勝手にこんなところに入ったのも不味いが、仮にも教師がそれについて行ったのがどれほどマズイことかようやく気づいたか。
「あ、あの、皆さんは悪くないんです。皆さんは、今回ダメだったら、ボクがクビだって言うから、此処にきてしまっただけで……」
「「「「「「……へ?」」」」」」
この反応……、まさか知らなかったのか? チウから聞いた話では、ネギ先生のクビを防ぐために、魔法の本を盗りに行ったって事だったが。
「えー! 何それ!?」
「ネギ君、クビになってまうんー?」
「私達のクラスが解散になるんじゃないの?」
「小学生に戻ってランドセルはどうなったアルカ?」
「ニンニン」
「これはもしや、デマというやつですか……」
……OK、把握した。つまり、
『…つまりお前らは全員、自分のことしか考えずにここまで来たと。お互いに自分のせいで、相手を巻き込んでしまったと思っていたと、こういうことだな?』
「「「「「「「う……はい」」」」」」」
全員が全員しょぼくれてる……けど、反省するくらいなら、やる前に後のことの想像もできただろうに。
『ここで、私達に反省を示してどうする。反省と謝罪は、クラスの皆の前でやれ』
「「「「「「「…ごめんなさい」」」」」」」
まあ、全ては出てからだ。……時間もないようだし。
『あー、君達? 悪いがオレ達は急用が出来てしまったようなので、出口までは君達だけで行ってくれるかな?』
『……そうだな。ちなみに出口は、この先の滝の裏の隠し扉だ。そっちの長瀬と古なら、多分
そう言って意識を地底湖に向ける。段々と迫ってきているようだな。
「……大丈夫でござるか?」
ああ、やっぱり気づくか。この忍者は、他の武道四天王と比べても、心身ともに鍛え上げられた感があるからな。お、遅れてカンフー娘も気づいた。
『『問題ない』』
「分かったでござる。皆、急ぐでござるよ!」
そう言って、忍者娘・長瀬が先陣を切って走り出す。その後少し遅れて他の皆、最後にカンフー娘・古となった。
「ちょ、ちょっと、楓さん」
「何で急いでんのー?」
「ほんまやなー、走らんでもええんちゃう?」
「そ、そうです。なぜいきなり全力ダッシュなど」
「あ、あうー。皆さん待ってくださいー」
「いいから、急ぐアル! 彼らの気持ちを無駄にしたら駄目アル!」
「「「「「え………?」」」」」
そのタイミングで、ドパァンッ!という音を立てて、彼らの後ろの地底湖が爆発した。いや、巨大なナニカが水面の下から顔を出したのだ。
「「「「「!?」」」」」
そこから立ち上がったのは、昨日自分達をこんな地下に落とした、2体の巨大石像だった。
「き、昨日のせきぞー?!」
「い、一緒に落ちてきていたのですか!?」
「はわわ、大変やー」
「っ、い、いけない! あの人たちを助けないと!」
「っ、バカネギ!!」
石像を確認した途端、戻ろうとした子供先生を、神楽坂さんが襟首をつかんで止めていた。さっきからあの駄々漏れだった魔力を感じないから、多分魔力封印でもしたんだろう。その状態で巨大石像の前に出るのは、文字通り自殺行為だ。
……もっとも、すぐに終わるけどな。
響くのは、轟音。
閃くのは、剣戟。
そして、降り注ぐのは……石片。
「「「「「…へ?」」」」」
彼らが振り返った先にあったのは、二人の目にも止まらぬ連続技で、原形も止めないほどに粉砕され、湖へと降り注ぐ、1体の石像だった。
「フム、やはり只者では無かったでござるな」
「見事な腕アル! く~~、戦ってみたいアルネ!」
「う、うそー……」
「ふえー、ほんますごいわー」
「なんという威力ですか。あんな巨大な石像が粉々に……」
「す、すごーい……」
「……まさか、≪立派な魔法使い(マギステル・マギ)≫?」
……かくして、SAO生還者と子供先生は邂逅した。但し、一方に余りに大きな勘違いを残して……
と言うわけで週一更新第二回終~了~。
書いてて思ったが、連載当初のネギの性格がつかめない……第一話では女の子を半裸にしといて、膨れっ面してるし、かと思えば他人を『パー』にしてでも魔法バレ防ごうとするし……パニクるとテンパる辺り、良くも悪くも『子供っぽい』のか?
しかし、バカレンジャー…覆面した奴を無条件で信用するなよwwアインクラッドならまず間違いなくオレンジのカモですねw