モモンガさん、転生する   作:一人旅系亜種

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少年期編:11歳~
リ・エスティーゼ王国


 ナザリックを訪れてから数ヶ月が経ち、季節は夏を過ぎ秋を渡り冬を超えて再び春に。

 

「エンリ様。4歳のお誕生日、誠におめでとうございますわん」

「うん。ぺスもありがと。お礼にこれあげるね!」

「おや、これは可愛らしい花飾りをありがとうございますわん。では私からも、エンリ様に贈り物です。ハムスケを象ったぬいぐるみですわん」

「わーい! ハムスケだ」

「エンリ様。不肖、セバスからも贈り物があります」

「え、なにかな?」

「この風にたなびくと恰好の良い赤マフラーで御座います。また冬を待つことになりますが、その時には是非これを御使いください」

「わー……かぜにたなびくとかっこういいの?」

「気にしなくていいぞ、エンリ。セバスの、いつものヒーロー病発作だから」

「では私は、エンリ様に最高のショーを御見せ! しましょう!!」

「セバス。エンリの教育に悪いから、パンドラは腹パンしておいてくれ」

「ごっふ!」

 

 ナザリックNPC三人は、すっかり我が家に馴染んでいた。三人とも、俺があの日創造したと記憶封印した以外には、根っこの部分は変更していない。元々がカルマ値も中立~善で順に

 

・セバス:弱きを助け強きを挫く。村人にも分け隔てなく優しく接する。腕力が強いので力仕事でも大活躍。執事としてのフレーバーテキストのおかげか家事とかも得意

・ペストーニャ:非常に心優しい。村人からぺスさんとかぺスちゃんと呼ばれて慕われている

・パンドラ:公平な視点を持ち、非常に頭が良い。アクターの名前らしく道化として演じてくれている……演じてるんだよな? 素であのオーバーリアクションじゃないよな?

 

 ナザリック以外は虫けらみたいな価値観の墳墓NPCの中でも、この三人は外に迎合して生きやすい価値観の持ち主。特にトラブルが起きる事もなく、この数ヶ月を過ごしていた。最初はペストーニャとパンドラが見た目で敬遠されるかと思っていたが──

 

「のう、モモンや。お主が使役するゴーレム達を見てみなさい」

「……うん」

 

 もっとビジュアル最悪な連中がいた。俺、人間丸かじりみたいな空気を醸し出す、ゴーレムと言う名前のアンデッドも珍しくない。そいつらを見た後なら、埴輪顔も犬の頭部も可愛いものだ。むしろ理知的に話したり、柔らかい口調で喋る分こっちの方が遥かにマシだ。

 ちなみに三人の中で一番人気はペストーニャ。

 

「おや? その切り傷はどうされましたかわん?」

「ああ、ぺスさんか。いやぁ、さっきうっかり手鎌で斬っちまってな。これからポーションを貰いに行こうかと思ってたんだ」

「そのぐらいの傷であれば、すぐに治りますわん。<軽傷治癒(ライト・ヒーリング)>」

「お、おお! 傷がもう塞がっちまった!! ぺスさんすげえ!」

「お褒めに与り光栄ですわん」

 

 辺境の村において、傷病は致命傷になりかねない。カルネ村はバレアレ夫婦との付き合いが出来るまでは、症状や怪我次第では地獄の苦しみを味わう場所だった。なにせ医者と呼べる人物がいない。ポーションは高価かつ腐るので常備出来ない。バレアレ夫婦から、命を助けてくれたお礼として来るたびにポーションを貰えるようになってようやく改善されたほどだ。

 法国とのコネが出来てからは更に改善。俺の産まれ故郷が滅んでは困ると、医療用キットなどを大量に貰い常備している。それらでも十分に他の村よりも恵まれているが、ここに来てペストーニャがそれらを全て超越する。

 この周辺にいる神官は、最高位でも法国が抱える第五位階の使い手。儀式魔法を駆使すれば第八位階まで持っていけるらしいが、それも数十人がかりで行使するような大規模な代物。それらをぶっちぎって、ペストーニャは第十位階の治癒・回復・蘇生特化の99レベル。怪我や病気を治してくれると言うのは、何よりも人間にとって助かる。怪我や病気を癒す高位神官とは、弱い人間種にとって非常に大切な存在。だから人気ナンバーワンの座を譲らない。犬だけにワンだ。それに俺には絶対に真似できない信仰系魔法のお話になるので、ペストーニャが仲間に加わったのは非常に助かっている。

 次に助かるのはパンドラだ。かつてのアインズ・ウール・ゴウンメンバー全員の外装と能力をコピーして、8割まで再現してみせるパンドラは万能のカード。たっちさんのワールドチャンピオンや、俺の隠しクラスエクリプス。ウルベルトさんのワールド・ディザスターなど再現できない能力はあるものの、それでも単体で41人分の再現は非常に助かる。

 

「パンドラ。<天候操作>で少しだけ雨を降らしてくれないか?」

「承知いたしました! お任せあれ!!」

 

 パンドラがぐにゃりと姿を変えて、ブルー・プラネットさんに変身する。あの人は自然をこよなく愛していたこともあり、クラスや習得魔法は自然に関するものが多い。土壌を改善する魔法や空気汚染を浄化する魔法。それに天候を変える魔法と多岐に渡って使用可能。つまり、農業において非常に役立つ魔法が多い。

 パンドラが来て以来、無理に治水作業をしなくとも水が豊富に手に入るようになったので、小麦などの収穫量は大幅に増している。人手は俺のアンデッド(ゴーレム)が大量に余っているので、開拓した大規模農地をきっちり管理可能。

 収穫量に応じて税が多くなるが、国に納めたところで村人が食べていくには十分な量がある。と言うか、現状では余り過ぎて正直使い道に困っている。

 

「<魔法修正範囲拡大・保存>」

 

 広域化に修正して範囲拡大した<保存>で余った食物は腐らないように出来るので、もう農業しなくても良くない? といけない考えが脳裏に過るが、どんな時が来るのか分からない以上備えとはいくらあっても困らない。うん、やはりもっと蓄えないとな。それに……蓄えがあるという事は、俺がやろうとしていることにも使えるか。

 ここ最近の生活はこんな感じだ。時折法国を訪ねてはクレマンティーヌと遊んだり、大森林に赴いてアンティリーネさんと遊んだり。あと変わったところと言えば──

 

「モモン様! 脇をもっと絞めて、首は不必要に振らない、足元が疎かになっておりますぞ」

「これでどうだ!」

「まだ甘いですね!!」

 

 セバスとの組手だ。初対戦の時は、戦士化+強化魔法で身体能力を増強してスペックを引き上げていたが、普段時の俺はそこまで格闘戦に強くはない。あの頃よりも素の身体能力は更に上がってはいるが、100レベルのセバスと比較したら圧倒的に下だ。技量なども。

 なのでもっと上げたければ、こうしてセバスと組手をするのが一番。俺が知る限りでは、近接戦が一番強いのはこの執事だ。

 

「ふぅ……そろそろ今日は終わりにしようか。魔法の座学もしたいからな」

 

 組手が終われば座学だ。使うのは法国から貰った教材セット。講師はパンドラだ。パンドラは設定どおり非常に頭が良く、俺が1を学ぶ間に10や100は覚えてしまう。なので、この埴輪顔に家庭教師して貰うのが、今のところ正解だった。

 それともう一つ。俺は自分の職業(クラス)を最適化した。以前からクラスの概念は把握していたが、それは非常に大雑把なものだ。たぶんモンクを持っているとか、おそらく指揮官系を会得しているかなどの。それらを法国の知識を使って俺は整理した。

 あの国はプレイヤーが興し、600年かけて技術体系を築き上げただけのことはあり、クラスや経験値に対する知見が豊富だ。獲得しているクラスを確認する魔法などもあり、どうすれば特定のクラスを狙って獲得できるのかも既に研究済み。アンティリーネなどは、その魔法と知識で自分のタレントを最大限に活かすクラス構成に仕上げていたりする。

 俺も自分のクラスを調べてみれば、非常にバラバラ。なんかワールド職っぽいのもあったが、いらないクラスも多かったので俺は副官作成などの経験値消費系スキルを使用してクラスをかなり消滅させた。本当は超位魔法<星に願いを>を試し打ちしたかったが、あれに使う経験値量は習得可能な95レベル以上を想定した数値量。つまり、今の俺が使うと生命力を使いすぎて死亡する恐れがある。なので諦めざるを得なかった。

 そのあと法国式育成術でクラスを再習得。その際に、モモンガ玉のあの能力も機能していることを確認済み。ともかく、一年前と比較したらかなり強くなった。強くなるのはいいことだ。もう大丈夫、これならいける。それは強者の思考だ。俺のような弱者かつ臆病者思考には似つかわしくない。それにこれからを考えるならば、備えはしておいて損はない。

 そうして過ごすうちに、季節は廻り俺の11歳の誕生日がやってくる。それと同時に、エ・ランテルの都市長から俺宛に手紙が来た。

 

「手紙にはなんと書かれていたのですか?」

「カルネ村が栽培、収穫した麦や野菜について、話があるそうだ」

「……税は納めております。いかようなお話でしょうか?」

「多過ぎたのかもしれない」

 

 地方の開拓村が収穫可能な量を、明らかにカルネ村は逸脱している。高レベルドルイド+中位アンデッドによる過剰な人手は、アンデッド農業以前と比べたら100倍以上の収穫量にまで膨れ上がらせた。それに開拓の権利自体は村にあるとはいえ、俺は周囲一帯をこれでもかと開発している。正直なところ、エ・ランテルの領主にしてみればあまり面白い話ではないのかもしれない。

 

「……モモン様に、何かしらの罪を問う可能性がある?」

「それは可能性としては低い。俺を捕まえるつもりであれば、こんな手紙をしたためる意味がない。都市長が動かせる私兵を使って、直接捕縛しに来る」

「そうですね。この数ヶ月である程度の情報を仕入れましたが、エ・ランテル領はまともです。都市長であるパナソレイ様の政策を追えば、非常に優秀な御方ですね。いきなり捕縛に動くことは、モモン様の仰られるように可能性として非常に低いです」

「それ以外の領は酷いところの方が多かったですからね。もしも、これが他領であれば、疾うの昔にモモン様に無茶な要求をしていたと思われますわん」

「……他の王国貴族領はなぁ……」

 

 この数ヶ月、俺が住まう国の実情調べもしていた。以前から法国を通じて、王国貴族はカスだとは教えられていたが、実情は殆ど知らなかった。なにせ俺がカルネ村を出て行ったことがあるのは、近隣の大都市であるエ・ランテルではなく、法国の首都シクルサンテクスだけだ。

 それでパンドラに斥候をさせてみたのだが、判明するのは大半は死んだ方が良いんじゃないかと言う酷い有様。血税を使って行うのが、おままごとレベルの政争だと言うのだから救えない。こいつらを守るために、今まで法国は自国の兵士に命がけの亜人退治を行わせていたのだ。そりゃ、王国貴族なんてカスばかりだと言いたくもなる。

 

「9公1民で民を飢えさせた挙句に、村がモンスターに襲われても金が勿体ないから見捨てたり──」

「村一番の美少女を無理矢理強権で攫った挙句に、年を取ったら奴隷商人に売りつけて小金にする。なんともまぁ、小悪党としか言えない連中ばかりだ」

 

 もしも俺が産まれたのがカルネ村ではなく、どこかの悪徳貴族の領だったら? 俺のあれこれから貴族としての強権で無理矢理財を奪おうとしていたら、俺は普通にそいつを秘密裏に抹殺している。それか<記憶操作>で善良な記憶を植え付けている。または法国とのコネクションが確立されたなら、すぐに村人全員と法国に亡命だ。法国であれば、神官長以下国の重鎮が俺に最大限の配慮をしてくれる。俺も眷属を貸し出して人類圏を守る。お互いにwinwinの関係を築ける。

 だが、王国領の半分以上の地域は駄目だ。自分達の生存圏が恐ろしく狭く、法国や俺がいないと10年もしない内に亡びかねないことを自覚もしていない。そんな連中の下で領民なんてしていたら、ストレスで死んでしまう。

 

「日付は……一週間後か」

「エ・ランテルに向かわれますか?」

「今の俺は、カルネ村のモモンだ。明確に敵対されたならまだしも、そうでないのであれば都市長に逆らうメリットは少ない。とは言え、何があるか分からない。ペストーニャは村で待機して後詰を。セバスとパンドラは、俺と共にエ・ランテル行きだ」

「御意!」

 

 都市長に会うのならば、それなりにおめかしする必要がある。法国から貰った生誕の献上物の中に、高価な糸で編まれた服が幾つかある。それを着ていくか。

 そんなこんなで五日後。俺はセバスが運転する馬車でエ・ランテルに向かう。なお、この馬車も法国から貰ったものだ。神に使われるのであれば、製作者もお喜びになりますとか言われた。ついでにこれもお受け取りくださいと貰ったのが、馬車を引く八足馬(スレイプニール)。軍馬五頭と同等以上の金額で取引される魔獣で、普通に超高級品らしい。流石にこれは気が引けたが、是非献上させてくださいと言うのでありがたく頂戴しておいた。それでも気が引けるのは変わらないので、スレイプニールの代わりに使ってくれと馬に似ている魂喰らい(ソウルイーター)を貸し出してある。渡すときに神官長の顔が引き攣っていたが、他種族に対する戦力としては優秀なので良しとしておく。

 カルネ村からエ・ランテルまでは、およそ50キロほど。スレイプニールが引く馬車であれば、2時間程度で到着する。その僅かな道中で、物取りに遭遇した。エンカウント率が高いなぁ……

 

「へへ、下りて来いよ。どこぞの貴族様かは知らないがぁ!!」

 

 声が聞こえたと思ったら、秒で悲鳴になった。窓から外を見てみると、セバスが御者台から降りて野盗の一人の腕を掴んでへし折っていた。判断が早い。

 見てみると、男らが全部で15人ほどいた。全員粗末ではあるが武器を手にしていて、仲間の腕を砕いたセバスを警戒してか遠巻きに離れている。警戒する前に逃げたらいいのに。

 

「セバス様に全て任せられますか?」

「そうだな……いや、一応事情は聞いてみる。更生の余地があるなら見逃してもいい」

 

 念のため、俺も馬車から降りる。パンドラも降りようとしていたが、待機させておいた。俺が降りると、子供なら人質に最適だと考えたのか男が一人走り寄って来た。足を狙って大鎌が迫る。足を怪我させて機動力を削ぎ、捕まえやすくする算段か。タイミングを見計らって、上から鎌を踏んづけてやった。動きを止めるつもりだけだったが、存外脆かったのか鎌が半ばからへし折れてしまった。

 鉄は脆い。最近は、アダマンタイトですら豆腐ではないだろうかと感じるくらい腕力も強くなった。追いはぎ連中は子供に鉄の武器が破壊されたことが信じられないのか、はぇ? みたいな声を出している。ざっと見たところ、男たちのレベルは3もない。一番強いやつで2で、残りは1ばかり。

 

(<魔法修正範囲拡大抵抗難度強化・集団人間種支配>)

 

 男たち全員が一瞬で洗脳される。いつも通り聞き出してみれば、彼らは帝国の人間だった。帝国は王国ほどは酷くないが、それでも似たような暗愚としか言えない貴族が多数いる国。とんでもない重税により、彼らは国を捨てて逃げ出した農奴だった。

 逃げ出した普通の農奴を、受け入れてくれる都市や村などない。仮に俺であればカルネ村を村人全員と共に出たとしても、法国が受け入れてくれる。法国が無くとも、その気になれば大量のアンデッドで新しい居住地を創り、当面の間飢えを凌げる膨大な蓄えもある。

 けれど大半の人間は、そんな手段を取れない。身よりも行く先もなく、特殊な技能を持たない人間は野垂れ死ぬか、さもなくば今のように奪うぐらいしか手段がない。

 だから同情の余地はある。しかし見逃せば、別の誰かを彼らは襲う。そもそも詳しく聞けば、既に殺人も犯したことがあるようだ。この時点で、見逃して良い理由が無くなってしまった。

 

「せめて苦痛なく……<魔法修正抵抗難度強化・死>」

 

 効果対象を複数に修正した即死魔法で息の根を止める。バタバタと倒れた彼らの亡骸に、アンデッド創造。<転移門>でいつも通り地下空洞に送っておく。

 

「……行こうか、セバス」

 

 俺は再び馬車内に戻り、セバスも御者台に座る。何事もなかったかのように馬車は走り出し、今度は襲撃されることもなくエ・ランテルに到着した。

 

「へぇ。けっこう栄えてそうだ」

 

 高い城壁がこんにちはしている。これが初めて見る都会なら俺もそれなりに感動したのかもしれないが、既にもっと栄えた法都を見てしまっている。城壁を見ても感動はあまりなかった。

 朝早くであれば商人や旅人などで城壁の検問所はにぎわっているらしいが、着いたのは昼頃なので城門前も閑散としている。

 

「そのぅ……どこの貴族様でしょうか? あ、その、手荷物や馬車内を拝見させて頂いても……その、宜しいでしょうか?」

 

 何やらえらく腰の低い声が聞こえてくる。どうやら馬車の外観や馬がスレイプニールなことから、貴族と誤解しているようだ。

 

「これは選択を間違えたかもな」

「ですね」

 

 この時点で俺とパンドラは面倒ごとの匂いを予感していたが、ここまで来たなら仕方がない。パンドラと共に、馬車から降りる。

 

「子供と……エルフの女?」

 

 まだまだ11歳で子供としか言えない俺と、そのままエ・ランテルに連れて行くと問題しかないので、コピーしている45種類の中で一番見た目が無難なあけみさんの外装に変更させたパンドラを見て、なんだこの組み合わせみたいな目をしている。

 

(一番無難とは言え、やはりエルフ女性はまずかったか? でも、残りの44は異形種が41で亜人種が3だ。人間種はあけみさんしかないから背に腹は代えられない)

 

 あけみさんは、ギルドメンバーの一人であるやまいこさんの妹さんだ。種族はエルフを選択していたので、残念ながら異形種ギルドのアインズ・ウール・ゴウンには不参加だったが、俺たちの中では42番目のメンバーとして見做していた人も多く、俺もパンドラの外装のコピー元の一つとして選んだほど。

 しかし無難とは言え、いまだ王国も奴隷制度が残る国。エルフとなると、やはり受けが悪かったか……

 

「あのエルフ……すげぇ美人じゃねえか?」

「ああ。お付き合い願えないだろうか」

 

 俺の杞憂返せよこいつら。顔か? 顔がよければお前らありなのか? あけみさんが頑張って作ったから、すごい美人だけどさぁ? 中身男なんだぞ? いや、でもドッペルゲンガーて厳密には性別がないんだよな。コピーした外装の振舞いに左右されるから。でもパンドラの性自認は男だし……もういいや、考えないようにしようこの件は。

 

「あのー、すみません。そろそろ都市入場の手続きをしたいんですが……」

「む? ああ……代表者はそちらのエルフになるのか?」

「いえ、代表者は俺です。カルネ村のモモン・エモットが代表になります。これが村長から預かった通行手形です」

「カルネ? ……おい、台帳を確認してこい」

 

 リーダー格と思わしき衛兵が、部下に命じて確認に行かせた。しばらく待っていると帰ってきたが、非常に険しい顔をしている。

 

「たしかにモモン・エモットはカルネの住民ですが、あの村にはこのような馬車やスレイプニールを持てるような財力はありません!! ただの辺境の開拓地です!!」

「なに? ……小僧。それにそこのエルフ。一体、なぜお前たちのような村人風情が、それほどの逸品に搭乗している。それにその服はなんだ? 詰所まで来てもらうぞ。お前たちには説明の義務があるからな」

 

 ほーら、面倒ごとになった。なったが、俺は特に逆らう気もない。とりあえずは言葉で説明するのが、人間流だ。駄目なら駄目で、別の方法を考えればいい。俺はパンドラとセバスを連れて、詰所に向かうことにした。




モモン・エモット(11歳) Lv.37
ワールド・リインカーネイター1Lv
アクター1Lv
ハンディーマン3Lv
サージェント5Lv
コマンダー5Lv
ジェネラル2Lv
モンク5Lv
マーシャルマスター10Lv
アコニティ1L(マーシャルマスターから派生させた最上級クラス。普通は実力が足らず習得不可か、習得したとしてもレッサー化するが、モモンの場合内部数値は100レベル以上なので実力が足りた)
バトルメイジ4Lv(モモンの魔法適正は魔力系)

魔法強化(モモンに宿っているタレント。持ち主によって評価が変わり、モモンが持つ場合ワールドアイテム級の性能になる)

()内は転生後のレベル増加に伴い上昇した分
HP60(+29)=89
MP124(+20)=144
物理攻撃35(+30)=65
物理防御70(+25)=95
素早さ40(+25)=65
魔法攻撃力90(+17)=107
魔法防御力95(+14)=109
総合耐性94(+15)=109
特殊100(+19)=119

戦士職としては60レベル相当。ビーストテイマーはハムスケにしか効果がないので捨てた。物理防御力だけならアルベドやセバスと同等なぐらい硬い(セバスはみかわしスキルや鋼体・鋼皮、硬気功などがあるのでスキル込みならもっと上)。指揮職をきっちり整理したことで味方全体の強化率が更に上がっている。戦闘においては、セバスがいる時は<魔法の矢>で攻撃。いないときは前衛職しながら無詠唱魔法で戦う魔法拳士。弓に関してはペロロンチーノに変身できるパンドラが使うほうが良いので貸してある
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