シンセティックユテレッサーは、多少、活性が低下していますが、十分許容可能な状態です。このまま270日経過まで到達できればよいのですが。
もし、270日経過時点まで到達できないようなら、180日経過時点以降でシンセティックユテレッサーの稼働を停止して、TTB-CUへの移動を考えましょう。
TTB-CUについては、涙星での稼働実績が既にあります。少なくとも、フナダさんご自身はこれを利用されていたと以前伺ったことがありますので、恐らくは問題無いかと。問題は、TTB-CUの精度ですが……これについては、祈るしかありません。
心配もあるので、できれば240日経過まではシンセティックユテレッサーの稼働を続けたいのですが、どうなることやら。
……条件は十分に揃っているはずです。いくらか代替した機材はありますが、概ね、この条件下での予備実験は既に、チハラさんとアカシヤさんが行っているのですから。
フナダさんもシバタさんも涙星条件下での被験者ですから、この涙星でも、間違いなく可能なことではあるのです。
ですが……『人事を尽くして天命を待つ』といった気分です。
ローラ・ディルクルム博士のレポートについてです。
こちらの解読は難航しています。
天才の思考は飛び飛びなのだ、と博士が仰っていたことがありましたが、まさにこれがそれなのでしょう。
AからB、C、Dと進むのではなく、AからいきなりZへ進んでいる。更には、Aの次に1が出てくる。
そんな調子です。必要な個所を探すことにこんなに労力が必要だとは予想していませんでした。高速リーダーも、これには役に立ってくれませんね。
しかし、読解は難航していますが、進行してもいます。
全体像がまるで見えませんが、完成形を既に知っているという事は、1つの強みになっています。
ハード面については既に完成しています。出来上がりに若干の不満はありますが、私の技術ではこれが精いっぱいでした。
上手く動かなかった場合は、私の技術の向上を待って、もう一度作り直そうと思います。現段階でも資源には若干のゆとりがあるので、作り直しも可能であると考えています。
あとはAEの完成を待って、メモリキューブ内のデータを挿入すればいいはずです。
勿論、AE完成までは既に実証された道ですが、データの挿入は前例がありません。
どうなるかは分かりませんが……こちらも、『人事を尽くして天命を待つ』といった所でしょう。
7月7日までには実験が一通り終了していることを願います。