シンセティックユテレッサーが、残り14基になりました。
特にミスは無かったはずなのですが……何が不具合だったのか、解明できていません。
もしかしたら、残っている14基が異常なのかもしれません。再試行したとして、再現性は出ないでしょうから。生命系の宿命ですね。
停止した7基については、一応、180日経過を突破していましたので、TTB-UCに移動させました。
つまり、人類の誕生です。
今回生まれたこの7人が長く生きられるかは分かりませんが……しかし、復活後の涙星最初の人類である事には変わりありません。今はただ、この成果を喜びたいと思います。
今日、確かに涙星で人類が復活しました。博士。私は確かにやり遂げました。期待された通りの結果を出せているとは言い難い状況ですが、それでも、この現状を誇ってもよいでしょうか。博士。
7人にはそれぞれ、名前を付けました。
良い名前であるか自信がありませんが、博士が考えるよりはましである自信はあります。
それぞれ、DNAの元の方々にちなんで名づけました。彼らのルーツに由来とする言語を選びたくて、久しぶりに多国語辞書を使用しました。
人類がラクリマへ移住して何世代も経た今ではもう意味の無い事かもしれませんが、文化の保存という観点では価値がある事だと思っています。チハラさんやアカシヤさんなら、きっと、こうしたのではないかと思います。
7人が無事に生きて、成長してくれることを祈っています。
それから、ローラ・ディルクルム博士のAEについてです。
恐らくこれが正解である、と思われる解答が得られました。現在、プログラムを構築中です。
これまでずっと学び続けてきた事です。資料もあります。恐らく、完成までにそう時間はかからないでしょう。
きっと、7月までには間に合わせてみせます。
また、プログラムの構築と並列しながら、ソフトシリコーンの板材や高吸収セルロースシート、コットン生地、アクリルフェルトの生地を生産しています。おむつなるものの素材ですね。メリルさんのレポート通りに作成していますが、不安があったため、これらは紫外線やエタノールによる消毒を行いました。
それから、合成脂質とタンパク質糖質、無機質の混合物に、更に各種アミノ酸や各種糖タンパクを添加したものの生産も行っています。『調製乳』と呼ばれるものらしいのですが、こちらの調合・保管には細心の衛生管理が求められます。この環境では中々厳しいですね。粉末化したものを熱湯殺菌しながら、その都度調製するべきかもしれません。
これらが必要となるほど、新たな人類が成長してくれることを祈っています。