博士とセーラの交換日記   作:もちもち物質@布団

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6月20日:ダイチ・アカツキ

 初めて、2日連続で日記を書くよ。

 1年近く書いてたのに、連続で書いたのはこれが初めてって、すごいね!我ながらなんて筆不精なんだ!

 

 僕自身への賞賛か罵倒か分からないのは置いといて(アカシヤが言ったら賞賛、リュンヌさんやイヌカイさんが言ったら罵倒の意味合いっぽいよね。なんとなく)、今日は、βの倉庫を1つ片付けて、セーラの休眠用の施設を作ったよ。

 なんとびっくり、シバタさんがNINJAみたいな働きを見せてくれてね!あっというまに、倉庫が二重底になっちゃったんだよ!

 βの倉庫は大抵、10m×10mぐらいで、各ブロックに1つずつぐらいある。分けてあるのは事故があった時のためのリスクマネジメント。

 なんだけど、所々、10m×20mとか、そういう倉庫もあるんだ。間取りの都合で。

 で、今回シバタさんがやってくれたのは、そういう規格外倉庫の改造。

 奥行を半分ぐらいに区切って壁を作って、壁に棚とか普通っぽいものを大量に取り付けて、その棚の内の1つを隠し扉にしてくれたんだよ!NINJA!これは正に、NINJAの所業だね!最高だよ!

 ……なんでこんな事するかって、当然、盗難防止ね。

 セーラが盗難されるとは思ってないんだけど、セーラの休眠状態を維持するための装置の動力部とか、燃料を盗まれたら致命傷だし。

 そうでなくても、セーラと一緒に未来へ託す資材はたくさんあるからね。そういうものの保管のために、β以外の誰もが知らない場所が欲しかった、ってわけさ。

 つい一昨日、γの人達にやられちゃったばっかりだからね。警戒するに越したことはない。

 本当は、あんまりこういうこともしたくないんだけど。

 でも、γやαの人達に、地上を見ずに10年ぐらい早めに死んでくれ、って言う訳だからね。

 このくらいは仕方ないかな。ね。これくらいは非情にならないといけない。

 

 セーラは、ひとまず、必要最低限の学習プログラムを修了したよ。

 やっぱりセーラはすごいね。すごく学習が早いや。

 ……これで多分、セーラが一人、未来に残っても大丈夫だと思うよ。

 チハラとアカシヤの生命系も、イヌカイさんの医学も、フジとフナダの工学も覚えたし、リュンヌさんとパイソンさんのエネルギー系もかじってる。シバタさんからも色々と実践的な事を教わってるみたいだし、メリルさんとブラン氏からは……なんだろう、ええと、人間らしさ?うーん、多分、そういうものを教わってる。文化とか、そういうの。

 唯一、僕だけはセーラに色々と教えてない。

 多分、セーラなら教えるまでもなく僕の分野くらい理解できるだろうし、それだけの論文とかは残していくつもりだ。

 それに、僕の分野はセーラには必要なくなっているはずだからね。

 ……うん、そうなるように、地上を早く、中和しないとね。

 

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