2023年2月
この数字を君はどう捉えるだろうか。
◼️ル◼️でマグニチュード7.8を記録した大地震が起きた月だと捉えるだろうか。
銀河鉄道999や宇宙戦艦ヤマトを書き上げた漫画家の松◼️零◼️が亡くなった月だと捉える人もいるだろう。
また、バ◼️◼️◼️大統領がウ◼️◼️◼️ナを電撃訪問した月だと捉える人もいるだろう。
だが私ーサファイア・ミスティーはこう捉えている。
超獣世界を揺るがす絶望の神、絶望神サガが生まれた月だと。
おそらくこの手記を読んでいる者の中には同じ捉え方をしている者もいるだろう。
それだけ我々の心の中にはあの絶望が深く、深く残っているのである。
あの日、かの神は圧倒的な力で超獣世界を蹂躙した。分身し、その分身と本体を入れ替え、無限のエネルギーを生み出し、殲滅する。
だが他のクリーチャーも黙って見ていたわけではなかった。若き大長老、赤い稲妻、闘争類挙嘩目、不死鳥の王、「無月」の頂をはじめとした絶望神の力に耐性を持つ者たちが手を取り合い、襲いかかった。
いつも敵対し、派閥争いをしている彼らが協力した理由はただ一つ、そうでもしないと全滅してしまうと理解してしまっているからだ。
だが、結果は変わらなかった。絶望神はジャシンの配下たる扉や反社のギタリスト、警官を駆使して彼らの足止めを無効化し、油断した隙に無限のエネルギーを作り出し、向かってきた者を一人残らず鏖殺した。
そう、かの絶望神は暴れた。暴れすぎた。
そして2023年8月11日、絶望神サガが殿堂した。
殿堂空間に送られようとする今際の際にて、かの絶望の神は人々にこのような言葉を残したという。
「私はまた、帰ってくる」
あれだけの力を持った神の予言だ。
超獣世界は荒れに荒れた。
帰ってくるとはなんだ、どのような形で帰ってくるのか、いつぐらいに帰ってくるのか。
あの悪夢は再来してしまうのか。
この不安は我が夫のサファイアウィズダムにも伝わった。
いつも楽しそうに超獣世界を管理していた彼は子供達と一緒にいろんなところの調整をしている。今までこんなことがなかったと言えば嘘になるがここまでの規模になることは初めてだった。
夫は少し疲れが溜まり始めた。
そんな夫を見ていられなかった私はこう提案した。
「予言は必ず起こるだろう。ならばその範囲を狭めるために他の世界で活躍させてこちらの世界の復活を阻止しようではないか」
そのアイデアを採用した夫は他の世界に行くための招待状を作った。
「宛先は‥あの世界にしよう」
「ならばはた迷惑な他のやつらも一緒に送ってはいかがでしょうか?父上?」
「あら、面白いですねペンダット。ならばこのお豆さんをはじめとした歴史から封印された者どももどうでしょうか?」
「ならば未来の子たちと他の世界の子も入れましょう。轟く革命に…未来の天災などもどうでしょう?母上」
「さあ、どうなるのでしょうか。楽しみですね」
〜〜〜〜〜〜サファイア・ウィズダムの手記より引用〜〜〜〜〜〜
「やっぱサガ環境クソだよクソ。なーにが2枚あったら実質勝ちだよ。なんでそんなクソコラカードを公式は刷っちゃったのかねぇ?そんでもってデッキ単位でメタってんのにのうのうと環境一位にいんだよおかしいだろ。いやまあそりゃね?赤緑アポロとかが一位取った時もあったけどそりゃメタゲームの結果でしょ?そのあと結局サガが一位取ったし。サガのせいで黒単アビスとかアバク墓地ソースとかも一緒にメタられててマジできついらしいし、いやまあ8月4日には殿堂発表くるし大丈夫だろ。前回はイワシンが謎に殿堂くらったけどまあ公式もバカじゃないだろうし、大丈夫大丈夫‥かなぁ?」
一人でぶつぶつと言いながら歩いていた。
そこそこ大きめのリュックを背負い、学生服を着ている青年が歩いている。
そのリュックからはザクザク、と何かが揺れる音がする。
「サガ環境終わったらどうしよっかなーなんのデッキ握ろう。なーんか5000vtめちゃくちゃ強いわりに安かったから買ったけどアウトレイジでも組むか?」
学校帰りにカードショップに寄ったのだろう。そこで買った数枚のカードを見ながら歩く。その足取りは軽く、先ほどまで充実した時間を過ごしたのだろうと察せられる。
「まあなんだかんだ楽しい環境にはなるだろうなー環境も文句は言うけどなんだかんだ多様性あっておもろいしサガ最強だから握ってて楽しいし‥このアーテルゴルギーニってカード絶対1000円じゃないだろ。全盛期ダークネス並みに価値跳ね上がるんじゃね?」
「いやーそれにしてもベイビージャックとかラッキーダーツとか買えたのあついな。おまけにレットゾーンバスターも安く買えたし。優良店じゃん」
そう、彼はデュエマを愛していた。高校生のバイト代の大半という大変貴重なお金をデュエマに費やしているぐらいには愛していた。月に2.3回csに行き、数回入賞し、一度だけ優勝した程度の実力だが、確かに愛していた。
そこまで強くもないし、生活が破綻するほどお金を費やしているわけでもないが本当に愛していた。
だからだろうか。
「それ」に選ばれるのはもはや必然であったかもしれない。
「ん?なんか落ちてる」
何かを見つけたような声色を発し、小さな路地へと入る。
地面に手をつき、屈む。
その手には封筒があった。
振るとしっかりとした芯があり、何かが入っているかのように感じられる。
「なんだこれ‥」
太陽に掲げて透かすように見る。
中身が見えない。
「封筒‥だよな?落とし物か?」
裏表を反対にしたり、縦向きに見たりして別の角度から見てみる。
やはり見えない。
首をかしげる。
「落とし物だとしても裏に送り元も届け先もないのなんでだ?」
どこを見ても何もわからない。
「開けてみる‥か」
パリ、パリ、とのりを剥がす。
封筒を開いて中身を見るとそれは一枚の小さな紙だった。
「えーとなになに?貴殿を‥試練の塔に‥招待する?推薦者‥サファイア…ウィズダム?は?何書いとんじゃこれ!えなに、怖?!」
思わずそこら辺に放り投げてしまう。
「うっわ何中二病?サファイアウィズダムってあれだろ?デュエマの上位存在的なやつだよな?うっわ中二病過ぎて鳥肌立ったわ!」
封筒をそこらへんに投げ捨てる。
彼は封筒から目を離し、その道を進んでいた。
「うわーちょっと興奮した自分が恥ずかしい」
封筒が浮く、何もいないのに、ひとりでに浮く。
「ってゆうかなーんであんなところに落ちてんだ?ここら辺人通りも少ないのに」
封筒から招待状がふわっと飛び出し、発光する。
「大方どっかで観察してリアクションでも見てんのかねぇ」
招待状がゆっくり、ゆっくり回転し始める。
封筒から空間の裂け目が飛び出してくる。
「ん?」
気づいた時にはもう遅い。彼ら一家の
裂け目は空間を侵食し、周辺の物を吸い込み始める。
「え、ちょ、ま」
すぽん、半ばギャグのようなと音を立てて人がいなくなった。
オリ主 サガとその他もろもろを持たされてデュエプレ時空に行った被害者。生活基板どうやって整えるんすかね(白目)