その奇跡が何回も起きたらそれは奇跡と呼べるだろうか 作:トモットモ
「ぜっんぜんちっげーだろおおおおお!」
俺のソウルシャウトが部屋に響く。
「何が違うと言うのですか?」
ジンカがこてっと首を傾げる。
「オオオオオル! 全てだ!」
見た目も何もかも違うだろ! 俺が鼻息荒く言うとジンカはふむんと腕を組む。
「おかしいですね。確かにここから奇跡の結晶を見つけたのですが」
「結晶?」
「はいです」
ジンカは小さい手をギュッとして、パッとすると、そこには菱形のダイヤモンドみてーな何かがあった。おいおいなんの手品だ?
「これは奇跡の結晶です」
……俄には信じられないが嘘を言っているようにも見えない。現にいるしな。ここに。
「マジもんのマジなのか?」
俺は、唸りながらそう聞いた。ジンカはコクンと頷く。
「そうですよ」
俺は、ふーと息をつく。
「奇跡ってなあ、あり得ないことが起きるって解釈で合ってっか?」
「ですね。私の奇跡ですが……」
ジンカちゅわんは、俺のトレジャーを手にして該当のページを見せつける。そこにはパツキンのチャンネーが。
「何だ?」
「このパツキンのチャンネーに私が変身しますです」
「なんだとおおおおおおおおおお!」
とんだ爆弾発言来たぜおい!
「私の奇跡の種類は《人間》によるものが多いです。なのでジョリオさんがご執心のパツキンのチャンネーになる奇跡を起こそう、とそういうわけなのです」
「ジ、ジーマーで?」
「ジーマーです」
俺がポカ~ンとしていると、続けてジンカが言った。
「私たちは、あなたの奇跡の代償の奇跡ですから」
や、ややこしや~。
「んで? どうやって奇跡を起こすんだ?」
俺は気持ちウキウキしながらジンカに聞く。
「はいです。奇跡を起こすための材料を集めに行くのです」
「材料?」
俺が料理かよと思いながら聞くと、ジンカはさもありなんと頷いた。
「はい。その奇跡を起こすにはいくつかの材料がいるのです」
「そいつは一体どんなものなんだ?」
「さあ? です」
「え?」
おいおいジンカちゅわん。意地悪しないでおくれよ~~。
「奇跡の結晶は様々なものに宿るですから」
「さっき見せてくれたやつか」
「はいです。私たちにしか触れませんが」
ちゅーことはマジで分かんないってことなのね。どう探しゃあいいんだオイ。
「う~ん」
俺が唸っていると、スススとジンカが俺にこしょこしょ耳打ちしてきた。くすぐったあ。
「ここでジョリオさんに耳寄りな情報があるのです」
「なんだ?」
「私をあなたの中に取り込むといいことあるかもですよ」
どういうことなのですです?
「私は奇跡としてあなたの中に入り込めるです。もちろんジョリオさんに害はいないいないばあですよ?」
「いないいないばあならまあ、いい、のか?」
「とりま、やってみますです」
ジンカがすくっと立ち上がり、腕をクルクルと回し出す。何やってんの?
「きーせき、きーせき、インインイン。きーせき、きーせき、ソイソイソイ」
そして俺の肩にポムンと手を置く。
「貴方に奇跡があらんことを」
ポムン! ジンカが消えた。
「わっ!」
ど、どこに行ったんだ?
『ここです』
「うおっ!」
頭の中からジンカの声が聞こえてきた。
『ジョリオさんとのリンクに成功したのです。エッヘンですね』
とりあえず諸々引っくるめて言わせてもらおうか。
しゅげえな。
しゅげえな~。パツキンのチャンネーの奇跡いいな~。また次回に続きます~。