秋姉妹の奇妙な大冒険   作:バームクーヘン2号

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その23

 

 戻って、紅魔館上空ではレミリアが、攻撃をモノともせずノリノリで戦闘機を撃墜し続けています。

 

「フハハハハ! こんな心のない機械なんかじゃ、私は倒せんぞ!!」

 

 神奈子は、腕を組んだままじっと戦況を見守っていましたが、フッと笑みを浮かべて彼女に告げました。

 

「そうかい。……それじゃあ、二の矢といこうか! 行くよ! 諏訪子!」

「はいよー! そんじゃ、天狗軍攻撃開始ー!」

 

 いつの間にか現場に駆けつけていた諏訪子の号令で天狗軍が、一斉にレミリアに攻撃を仕掛けます。

 

「……いつの間に!? クズ鉄の群れに気を取られて気づかなかったわ!」

 

 規則的な機械と違い、不規則な動きで素早く攻め立てる天狗たち。

 さすがに苦戦するかと思われたレミリアですが……。

 

「……フン! しょせんオマエらと私じゃ格が違うんだよ! 格が!」

 

 レミリアが次々と放つ赤い光弾が、天狗たちを次々と撃墜していきます。

 

「よしっ! 今度こそ私の出番ね! 待ってました!」

 

 地上で待機していたうどんげは、イキイキとした表情で負傷した天狗の手当てに向かいます。

 

「……ふむ。どうやら作戦は第二段階に入ったようね。上空では天狗と河童両軍による波状攻撃が、レミリアに襲いかかっていることでしょう」

「……あの、静葉さん。だいぶ天狗たちにも負傷者が出ているようですが……」

「大丈夫よ、聖。精鋭部隊がそう簡単に負けるわけないわ」

 

 静葉の言うとおり、負傷した天狗たちは傷の手当てが終わると、すぐに戦列へと復帰していきます。

 

「ちょっとちょっと!? いくらなんでもアナタたちタフすぎない!? 天狗って戦闘民族だったっけ!?」

 

 思わず驚きの声を上げるうどんげに静葉が答えます。

 

「彼女らには、文字通り神さま(諏訪子)のご加護がついてるのよ。だから普段より種族としての力が強くなってるわ」

「ああ、そういうコトなのね……」

 

 そうつぶやくと、あっけにとられた様子で、うどんげは思わず上空を見上げるのでした。

 

 □

 

 さて、地上で激しい戦闘が繰り広げられる中、地底の地霊殿では、さとりとお燐が応接間で話をしていました。

 

「お燐。体調の方はどう?」

「おかげさまで、もうすっかり元気ですよ」

「……そう。永琳さんには感謝しないとね」

「はい!」

「……お燐。アナタには今までつらい役ばかりを引き受けてもらって、申し訳なかったわね」

「そんなそんな。どうしたんですか急に? 気にしないでくださいよ、さとりさま。あたいはこれでも結構楽しんでましたし」

「そう言ってもらうと助かるわ」

「それにしても、さとりさま?」

「なにかしら」

「今日は、心読まないんですね……? もしかしてお疲れですか?」

「……え、ええ、そうね。たまにはこうして、面と向かってしゃべるのも悪くないでしょう? それに確かに疲れもあるわね」

「……ご無理なさらないでくださいね? ま、あたいとしては新鮮でいいですよ。こうやってさとりさまと直に話すのは」

「……ありがとう。お燐。今ごろ地上では、同盟軍が紅魔館に攻め入っているコトでしょう。……果たしてこの先、どう事態が転ぶのか……。できる限り手は打っておきたいところ」

「……ええ」

「……そのためのアナタでもあるのよ。つらいかもしれないけど……」

「ええ、もちろんわかってますとも」

「……それじゃ、引き続きよろしくお願いね。お燐」

「はい。……では失礼します! ……さとりさま」

 

 お燐は、深々と一礼をすると、さとりの顔をじっと見つめながらその場を去ります。さとりもまた、お燐が立ち去るまで彼女の顔を見つめ続けていました。

 

 それからしばらくして、さとりの元に何者かがやってきます。

 

「……誰ですか? どうやってここへ……?」

「フリーパスってヤツだ」

「……他の皆はどうしたのです?」

「呼んでも誰も来やしないさ。オマエさんお得意の読心術でもつかってみたらどうだ?」

「……ふむ、なるほど。この私を……。始末するつもりですか」

「悪く思うなよ。これもこの世界のためだ!」

「……そうですか! 地霊殿の主である私の命を狙ったコトを後悔させてあげるわ……!」

 

 さとりは、その侵入者に向かって弾幕を張り巡らせます。対する侵入者も余裕の笑みを浮かべながら、スペルカードを取り出すと、発動させました。

 

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