高町なのはくん2   作:わず

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それぞれの戦い

 

「体力も魔力も底が見え、致命傷を食らって満身創痍であろう」

 

 体中は傷だらけ。

 胸には大きな斬撃の傷あとがあった。

 

「だが今や最も覇気に満ちている」

 

 足取りにふらつきはない。

 何より不安や迷いが一切なかった。

 

「それがおまえの本気か、高町なのは」

 

 左手にレイジングハート、右手にはブラック・オルロフ。

 

「ああ、全力全開だ」

 

 背丈は年相応。

 しかし、今やとてつもなく大きく見えていた。

 

「いいだろう」

 

 メギドを構える。

 

「来い!」

 

 なのは対アクトロス。

 両雄による最後の戦いの幕が上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 フェイトが高速で飛び回る。

 ヒットアンドアウェイで攻撃を仕掛けるが、今のところ有効打はない。

 

『Scythe Slash』

 

 サイズスラッシュで首元を狙う。

 拳で弾かれる。反撃が来る前に離脱する。

 

 中距離からフォトンランサーを撃つ。

 魔力弾がシールドによって防がれていく。

 

(硬い)

 

 魔力を込めて撃った。

 それでもビクともしない。フェイトで突破できないとなると相当な硬さである。

 

「おまえたちは誰だ?」

 

 リッジラインがフェイトを見定めようとする。

 

「仲間です」

「助太刀するほどのか」

「もちろん」

 

 やり取りはそれだけである。

 だがフェイトの意思を確認するには十分だった。

 

「そうか」

 

 フェイトを敵として認識する。

 

「悪いが手加減はできない。相応の覚悟を持って挑んで来い」

「わかりました。ですがその言葉、そのままお返しします」

 

 フェイトが魔力出力を上げる。

 それを見てフェイトの言葉の意味を知ることになる。

 

「強いな」

「あなたも」

 

 ラトリアにおいても、フェイトの魔導師としての資質は引けを取らなかった。

 

「行きます」

『Arc Saber』

 

 魔力刃を飛ばす。またもやシールドで防がれる。

 しかし先ほどとは状況は違っていた。アークセイバーは回転をしたままシールドに噛み続けていた。

 

(これは)

 

 アークセイバーは防御を突破するためというよりも足止めの意味合いが強い。

 リッジラインはその場から動けなくなっていた。

 

『Blitz Action』

 

 フェイトが高速移動する。

 横に現われ、サイズスラッシュがリッジラインを襲う。

 そちらにもシールドを展開する。

 

 防御に成功するが、これで終わりではなかった。

 

 さらに違う方向から攻撃が飛んでくる。

 アークセイバーと挟むように、背中に向けてフォトンランサーが飛んできていた。

 

「くっ!」

 

 侮っていた。

 魔力が高いのは認めていた。

 だがここまで戦いが上手いとは思っていなかった。戦闘に関しては、軍人である自分に分があると思っていた。

 

(まだだ!)

 

 魔導師としての緊急手段を使う。

 着弾する寸前、バリアジャケットをパージさせる。ジャケットを構成していた魔力が解放され、周りに衝撃が飛ぶ。

 

 フェイトが即座に離脱する。衝撃に巻き込まれたアークセイバーとフォトンランサーは消し飛んでいた。

 

 パージによるメリットは状況のリセットである。

 デメリットとしては、バリアジャケットの再構築までは無防備になってしまうことだった。

 

 リッジラインが膝を着く。

 なのはとの戦闘によってほとんどの体力と魔力が削られている。

 

 そこに現れた新たな強敵。

 限界が近かった。

 

「まだ、終われない!」

 

 立ち上がる。

 まだ戦う意思は消えていない。

 

「いえ、これで終わりです」

 

 リッジラインの影が濃くなる。

 上空から放たれる強い光のせいだった。

 

「なっ!」

 

 上には三十基のスフィアが生成されていた。

 

「いつの間に」

 

 フォトンランサー・ファランクスシフト。

 フェイトの切り札の一つである。

 

 発動させている隙などなかったはずである。

 あるとすれば、リッジラインとの戦闘の最中である。

 

(動き回りながらこれを)

 

 尋常ならざるマルチタスクだった。

 フェイトの魔導師としての力量に驚愕する。

 

「バルディッシュ」

『Fire』

 

 スフィアからフォトンランサーが射出されていく。

 避ける隙などない。

 魔力弾が豪雨のように降り注いでいた。

 

 フォトンランサーの雨が止む。

 地面ではリッジラインが倒れ伏し、すでに意識はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリシア、私の後ろにいな」

「うん」

 

 アリシアが一歩下がる。

 

「先ほどは驚かされましたが、二度目はありませんよ」

 

 グリフォが髪をかき上げる。

 

「役得ですね。ようやく子どもで遊べます」

 

 アリシアを見る目からはいやしい感情が見え隠れした。

 

「私をどうするの?」

「どうすると思います?」

 

 グリフォが笑みを浮かべる。

 

「答えて」

「そうですねぇ、まずは両足を切り落としましょうか」

 

 顔に赤みが差す。

 想像して興奮しているようだ。

 

「アガペー」

『脅迫罪が成立』

 

 アリシアのデバイスが光る。

 ジェイル・スカリエッティお手製のデバイスであり、アルハザードの技術を用いられて製作された至高の一品でもあった。

 

『魔力を徴収します』

 

 魔法が発動する。

 グリフォから罰則分の魔力が抜き取られていく。

 

「な、なんですかこれは!」

 

 抵抗する暇もなかった。

 残っていた魔力がなくなっていることに気づく。

 

 グリフォはとても焦っていた。

 なのはとの戦闘で大半を使用してしまい、今となっては貴重ななけなしの魔力だったのだ。

 

 そして気になることがもう一つあった。

 

「その魔法陣は一体……」

 

 魔法も魔法陣も初めて見るものであり、今まで見たことがないものだった。

 どう見てもミッド式でもベルカ式でもない。

 

 知らなくて当然である。

 アリシアの魔法はアルハザード式である。

 

「う~ん」

 

 指で下唇に触れる。

 ちょっとだけ考えて、すぐに返事をした。

 

「ナイショ!」

 

 笑顔が輝いていた。

 

「ふ」

 

 グリフォは震えていた。

 

「ふざけるな!」

 

 子どもにコケにされたことにより怒り狂う。

 それにわけのわからない魔法で魔力を取られたことも癇に障っていた。

 

 グリフォが突撃する。

 魔法が使えなくても戦うことはできる。

 グリフォは魔導師でもあり、軍人でもあるのだ。

 

 剣を振るう。

 それをアルフがシールドで守る。

 

『暴行罪が成立』

 

 アガペーが判決を下す。

 

『該当する更生プログラムを適用します』

 

 魔法が発動する。

 グリフォには魔力がなく、レジストすることができなかった。

 アリシアの魔法によりグリフォは猫になってしまった。

 

 グリフォがシールドを引っ掻く。

 

「ニャ?」

 

 何かおかしいことに気づき、自らの体を確認する。

 

「ニャー!?」

 

 とても慌てていた。

 自力で解除しようにも魔力がない。

 そもそも魔法を受けてしまった以上、魔力があっても解除できるものではなかった。

 

 グリフォがアリシアの足元に行き、猫パンチを食らわせる。

 

「ニャー! ニャー!!」

 

 グリフォは戻せと言っていた。

 

「大丈夫だよ」

 

 アリシアがグリフォを抱きかかえる。

 

「ちゃんと反省したら元に戻れるから」

 

 グリフォが腕の中で暴れだす。

 

「めっ!」

 

 小さいバインドで手足を縛る。

 

「悪いことしちゃダメなんだよ」

 

 グリフォがバインドを壊そうと力を入れる。

 しかしビクともしなかった。

 

「そうだぞ、そんなんじゃゴハン食べさせてもらえないぞ」

 

 アルフが頭をぐしゃぐしゃと撫でる。

 だんだんと抵抗する気力がなくなっていく。

 

「ね? わかった?」

 

 グリフォがぐったりとする。

 

「よーしよし、ちゃんと反省できるまで頑張ろうね」

 

 えいえいおーとアリシアが応援する。

 

 アリシアとアルフ対グリフォ。

 この戦い、アリシアたちの完全勝利にて幕引きとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アリサが上空に向かっていく。

 

(ケガ、してたわね)

 

 なのはの胸には大きな傷があった。

 それを見たとき、恐ろしくて動揺してしまった。

 けどおもてに出すことはできなかった。

 怖がる様子を見せれば心配をかけてしまう。何より一度恐怖の感情が顔を出せば

 動けなくなってしまう。

 

 そのため動揺を隠すために日常会話をした。

 普段通りの会話をして心を落ち着かせていた。

 

(待ってなさい、なのは)

 

 決意を胸に抱く。

 そしてキャットのいる高度へと到達する。

 

「あなた」

 

 アリサが指さす。

 

「あたしと戦いなさい」

 

 キャットが指名される。

 

「何? 私とやるつもり?」

「そうよ」

 

 アリサが腕を組む。

 自信たっぷりである。

 

「子どもの遊びに付き合ってる場合じゃないの。わかる? わかったなら帰って」

 

 しっしっ、と手を振る。

 

「なのはも子どもじゃない。なんであたしはダメで、なのははいいのよ」

 

 アリサが下を見る。

 

「アレは別よ、別。子どもだからとか、もうそんな次元の話じゃないわ」

 

 やれやれとポーズを取る。

 

「怖いの?」

「は?」

 

 アリサが挑発する。

 

「なのはが子どもであたしも子ども。仲間である以上、同じくらい強いかもしれない」

 

 キャットが感じているであろうことを言葉にする。

 

「そう思うのも不思議じゃないわよね?」

「……だから何?」

 

 キャットはあからさまにイラついていた。

 

「怖いんでしょ?」

 

 二度目の挑発である。

 

「死にたいの?」

「死なないと思ってるからここにいるのよ」

 

 アリサがやれやれとポーズを取る。

 

「上等じゃない」

 

 キャットがやる気になる。

 

「ちょっとアリサ」

 

 ユーノが小声で話す。

 

「あんまり挑発しないほうがいいんじゃ……」

「そうね」

 

 否定はしない。

 ユーノの言っていることは正しいと理解している。

 

「あたし、緊張してるみたい」

 

 アリサにとって初の対人戦である。

 戦闘自体は初めてではない。ここに来るまである程度の経験は積んできてはいる。

 

 ジュエルシードから生まれた思想体との戦闘。

 フェイトやアルフとの模擬戦。

 

 準備はしてきた。

 それでも実戦を前にして手が震えていた。

 

「少し、自分に酔わせてちょうだい」

 

 真っ当な精神では戦えない。

 だからこそアリサは自らを酔わせていた。

 普段、日常では言わないようなセリフを吐き、非日常を演出する。

 自分は強くてカッコいい、物語の主人公なのだと自身に言い聞かせていた。

 

 自らに陶酔し、恐怖の感情を麻痺させていく。

 

「ふぅ」

 

 まだ恐怖は残っている。

 今だって足がすくみそうになっている。

 

 でも逃げない。

 逃げれば自分は助かるが、逃げた先の未来ではなのははいないかもしれない。

 

(そんなの、御免こうむるわ)

 

 大切な友達のいない未来。それは耐え難く、恐ろしい未来。

 

(そんな未来はいらない。あたしは──)

 

 ──なのはと一緒にいたい。

 

 だからアリサは戦うのだった。

 

「行くわよ」

 

 手が炎に包まれる。

 そこから一振りの剣が現れた。

 炎が消え、剣の姿があらわになる。

 

 

 

 求めるは戦火と略奪。

 炎帝の進む道に繁栄はなく、全てが劫火とともに消え去るのみである。

 

 ジュエルNo 2 ルビー。

 炎剣、フレイムアイズ。

 

 

 

 急速に辺りの温度が上昇する。

 温度の上昇はキャットのいる範囲まで影響していた。

 

「熱っ」

 

 肺が焼けるようだった。

 息をするたびに汗が吹き出していく。

 

「ア、アリサ」

 

 ユーノがぐったりしていた。

 

「熱い……力を抑えて」

「あ、ごめん」

 

 出力を調整する。

 まだコントロールには難があった。

 

「大丈夫?」

「うん」

 

 ユーノが肩から降りる。

 その際に人の姿へと戻った。

 

「僕は少し離れたところからサポートするよ」

 

 近くにいると巻き込んでしまって集中できないだろうと配慮する。

 

「僕のことは気にしないで思いっきり戦って」

「ええ、任せなさい」

 

 フレイムアイズを構える。

 

 キャットが戦闘の意思ありと判断し、魔力弾を撃ち始める。

 ユーノがシールドで援護を行う。そのシールドはビクともしなかった。

 

「邪魔ね!」

 

 キャットが攻撃対象をユーノに変える。

 だがユーノにとってはそれが狙いである。

 

 今度は魔力弾ではなく、砲撃でユーノを攻撃する。

 もう一度シールドを張る。

 

「ぐっ!」

 

 シールドにヒビが入る。

 とてつもない破壊力だった。

 

 しかも射出時間が長い。

 いつまで続くのかと思えるほどだった。

 

「はああ!」

 

 アリサが突撃する。

 砲撃を一時中断する。

 

 再びアリサに砲門を向ける。

 すかさず、ユーノがチェーンバインドで拘束をする。

 

 鎖がキャットの動きを封じる。

 

「こんなものっ!」

 

 すぐに解除される。

 膨大な魔力による力技である。

 

 しかし、そのおかげで距離が詰まっていた。

 

『Round Shield』

 

 アリサの前にラウンドシールドが展開される。

 構わず、フレイムアイズを振り下ろす。

 

 シールドと炎剣が衝突する。

 

「ちょ!」

 

 キャットが仰天していた。

 なぜならフレイムアイズによりシールドが溶けていたからである。

 見たことない現象に目が飛び出してしまいそうだった。

 

「てゆーか熱っ!」

 

 どんどん溶かされていき、ついには二つに裂かれてしまう。

 

「あっち行って!」

 

 キャッスルから速射用の砲撃が発射される。威力は落ちるが、近距離で役に立つ攻撃である。

 それをギリギリで回避する。

 その間にキャットは距離を取っていた。

 

 そしてなにやら焦げ臭いことに気づいた。

 

「ん? ……あ!」

 

 原因を発見する。

 

「ちょっとアンタ!」

 

 キャットはお怒りだった。

 

「髪が焦げたじゃない! どーしてくれんのよっ!」

 

 髪が少し焦げていた。

 先がチリチリである。

 

「似合ってるわよ? パーマにでもしたら?」

 

 アリサが涼し気に受け流す。

 

「マジで殺す」

 

 キャットはブチ切れていた。

 

「キャッスル!」

 

 二つの砲門が合わさる。

 チャージが終わり、砲撃魔法が放たれた。

 

「シャイニングブレイカー!」

 

 ユーノがシールドを多重展開する。

 強固な盾が次々と壊れていく。

 最後の一枚を突き破り、魔力の暴力がアリサになだれ込んでいく。

 

「はああああ!!!」

 

 フレイムアイズの力を全開にする。

 周りが炎に包まれ、アリサを守るように壁が形成された。

 

 炎が壁となり、ブレイカーを気体へと変えていく。

 砲撃はアリサに届かず、すべて気化していった。

 

「ウソでしょ」

 

 本気の一撃だった。

 それを防がれたことに驚きを隠せない。

 この瞬間、キャットがアリサを明確な敵として認識し始めた。

 

「って、きゃあああ!」

 

 アリサが悲鳴を上げる。

 何事かとユーノが確認する。

 

「わわわっ!」

 

 ユーノが慌てふためく。

 アリサは素っ裸だった。服も靴も全て燃えてしまっていた。

 

「ア、アリサ、とりあえずこれを」

 

 ユーノがマントを渡す。

 シャツとズボンも渡したいところだが、今はそれどころではない。

 

「ありがとう」

 

 アリサがマントを羽織る。

 一部始終を見ていたキャットが質問する。

 

「露出趣味でもあるの?」

「違うわよ!!」

 

 大声で否定する。

 マントを落ちないように縛っておく。

 

「さて、待たせたわね」

「……あまり隠せてないわよ」

「うっさいわね! しょうがないでしょ!」

 

 マントがはためくたび、アリサの素肌があらわとなっていた。

 

「変態と付き合っている暇はないの。さっさと退場してくれる?」

 

 キャットが魔力弾を撃つ。

 サブマシンガンのように連射され、無尽蔵に吐き出されていく。

 

 アリサが大きく旋回するように飛ぶ。

 

(ユーノと連携すれば、接近することはできる。シールドも破壊できる。けど、その次が続かない)

 

 シールドを破壊しても、即座に反撃が飛んでくる。

 それをどうにかしなければならない。

 

(まあ、最悪それはどうにかなるわ)

 

 アリサには考えがあった。

 なので、さらにその先について考える。

 

(勝つにはデバイスを破壊して無力化するか、あの子自身をどうにかするってところね)

 

 選択肢は二つ。

 デバイスの破壊か、キャットを戦闘不能にするか。

 

 実のところ、後者に関しては簡単に実行可能である。

 

 それは先ほど見せた能力の全力解放である。

 近づいて解放を行う。それであればすぐに決着がつく。

 ただ、その場合キャットは死ぬことになる。

 

(それは……最後の最後よ)

 

 今はまだ選択肢には入れられなかった。

 そのため他の手段を模索する。

 

(この剣ならアレを壊せるんだろうけど、すぐにとはいかない。少し時間が必要だわ)

 

 キャッスルを壊すことを考える。

 それには多少なりとも時間が必要だった。制御が完璧ならキャットを殺さないように調整し、一瞬で焼き切ることも可能だろう。

 

 しかし今は制御に不安がある。

 どうしても時間が必要になり、溶かそうとしてる間に攻撃を食らってしまうのは容易に想像できる。

 

(アレを一撃で破壊する必要がある。そのためには……)

 

 飛び回りながら思考を回転させる。

 アリサはここに来るまでに、魔法について教わっていた。時間はそれほどなかったが、講師が優秀だったため質の高い情報を吸収できていた。

 戦闘魔法に関してはフェイト、基礎や理屈はジェイルが教えていた。アリサが身に着けた知識をフル活用していく。

 

「熱への変換プロセスを再定義、魔力を電子として置き換えて構築。マイクロ波を発生させるには……」

 

 ブツブツと呟く。

 アリサは一を知って十を知っていた。

 天才がさらに思考を回していく。

 

「……よし」

 

 アリサが思考を終える。

 

『ユーノ、お願い!』

 

 突撃を仕掛ける。

 アリサに当たりそうになる魔力弾をユーノがブロックする。

 

 近づき、フレイムアイズを振る。

 そしてシールドを破る。先ほどの再現である。

 

 キャッスルの砲門がアリサを捉える。

 しかも魔力が集まっていた。

 

 キャットは準備していた。

 今度は速射用ではなく、少し溜めた砲撃である。

 

 砲撃魔法が放たれる。

 アリサがゼロ距離で被弾してしまう。

 

「アリサ!」

 

 ユーノが叫ぶ。

 しかし、アリサはその場で踏ん張っていた。

 

「仕方ないわ。必要経費と言ったところね」

 

 飛びそうな意識を繋ぎとめる。

 元よりこの攻撃は受ける覚悟だった。

 

 アリサがキャッスルに触れる。

 剣は使用せず、素手で触れていた。

 

「電子レンジって知ってるかしら?」

 

 自ら構築した魔法を発動させる。

 

「はじけとびなさい!」

 

 キャッスルの熱が急激に上昇していく。

 

「え、何!?」

 

 キャットは何が起こっているかわからなかった。

 そして、逃げる間もなくキャッスルが爆散してしまう。

 

「きゃあ!」

 

 爆風にキャットが巻き込まれる。

 隙が生まれ、フレイムアイズを首に突きつけた。

 

「勝負ありね」

 

 勝負がつく。

 抵抗できないようにユーノが頑丈なバインドで拘束を行う。

 捕縛が完了し、アリサの勝利と相成った。

 

 

 

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