自称怪物が往くインフィニット・ストラトス(withケロロ世界) 作:月神サチ
――Side 氷室直哉
「そう言えば氷室君の専用機ってどんなのかしらん?」
クラス代表決定戦までのとある日、路藤原が問いかけてきた。
「……説明するより見てもらったほうが良いな。場所と時間は……放課後に第2アリーナでデータ取りするからそこで見てもらうのがいいか」
なにしろ採算度外視な部分が多くある特殊な機体だし。
「なおなおの機体が見れると聞いて!」
本音が机の向こう側から顔出しする。
そして彼女のわざとらしい声により、それを聞いた何人かがオレに自分も見たいと言ってきた。
オレはそれを許可する。
……一夏、箒、セシリアもしれっと見たいと言ってきたので許可したり、他クラスの友達連れてきていいか聞かれたのでクラス対抗戦の敵情視察になるかもだがいいのか?と確認取ったりすることになったがそれはさておき。
オレのISはざっくりとしたアーマードコア方式で作られている。
部位などとしてはコア*1、腕*2、足*3、FCS*4、ブースター*5、ジェネレーター*6、スタビライザー*7がある。
そして腕、肩、背中、そして非固定ユニットに武器が設定でき、腕武器と肩武器の一部は拡張スロットというところに仕舞える。
束にアレコレお願いしたら武器含めかなりのパーツが作られたため――ビルド考えるだけで数日飛んだのはココだけの話。
閑話休題
「なんというか……背中がすごいわね」
アリーナにてISを展開したところ、路藤原から出た感想がそれである。
機体名 【月輪】
ISとしてはかなり重い重量二脚でオリジナルと異なり実弾、エネルギー弾共に高い防御性能を持つゴツい機体だ。
見た目としてはACfaの月輪からプライマルアーマー生成器であるジェネレーターの丸い玉と肩のコジマキャノンを取っ払う。
そして2対のタワーシールドを非固定ユニットに設置。
強いECM*8を持つプラズマ砲撃と射程およびシールドエネルギー削りに特化したレーザー砲撃を切り替えできる非実弾砲を自分から見た右肩に。
反対の肩にアンチマテリアルライフルを搭載したようなものと思えば良いだろう。
手持ち武器は丈夫さ極振りな鈍ら模造刀(IS用のため人間基準の大太刀)に両腕内蔵のレーザーソード。
拡張パスにはサブマシンガンが予備含めて6丁が模造刀2本と共に入っている。
そして拡張パスの残り空き枠には各種弾薬に装備のリペアキット、申し訳程度のサバイバルキットが入れられている。
「背中の半月を2つ合わせたようなソレは……ビット兵器のステーション?」
「そう。レーザービット、ソードビット、ミラービットが片方に6基ずつ、総計36のビットが配置されてる」
簪の質問に頷いて説明する。
オリジナルだとこれもPA調整やらの装備(だったはず)の背中装備はビット装備の格納と充填装置兼肩のプラズマ・レーザー切り替え砲のエネルギー生成を担う多機能機関だ。
簪もビット格納だけじゃないのは察してるようだが、敢えてすっとぼけして頷きつつ『凄いもの出してきたね……』とジト目でアイコンタクトしてきた。
「見る限り物体化して手に装備してるのは刀だけ……かしら?」
「一応拡張パスにサブマシンガンが入ってるが……基本ビット兵器で攻牽制しつつ刀で殴っていくのが俺のスタイルになるな」
「脳筋……」
「ちなみにコイツ空中戦に持ち込まないなら、生身の方が強いからな」
千冬先生の言葉に見学者たちがざわめく。
「ソレは本当ですか?」
「論より証拠だ。氷室、準備しろ。ああ、撮影してると後で面倒くさい団体が【お話】しにくるから、撮影NGな」
オレの意思関係なく模擬戦をやることに。
打鉄に身を包んだ千冬先生と、向き合うオレ。
ブザーが鳴るとともに肉薄してくる千冬先生。
こちらも置きビット展開で迎撃しつつサイドステップで回避するが、千冬先生もきっちり回避している。
そして振り向きざまの一撃を模造刀で受け止め鍔迫り合い。
ソードビットで攻撃を狙うとバックステップで綺麗に回避してくのだから厄介この上ない。
肩のプラズマキャノンを地面に放ち、爆発と簡易ECMによる目眩ましをしながら吶喊して叩き込みするが、しっかりと刀で受け止められた。
「どうした、試験でみせたあのハメ殺しはしないのか!?」
「いや、プラズマキャノン撃った時点で十分本気ですって」
「――つまらん。本気ではあるが、全力ではないな」
そう言ってバックステップ取る。
「さあ、次は全力を見せてやれ」
「……修理代請求されても知りませんよ?」
「コアが無事なら何とでもなる」
オレはため息混じりにISを解除し、虚空から愛用の太刀を取り出す。
対して千冬先生は機銃掃射のドローンをタブレットで追加し、こちらをターゲットに設定した。
「それじゃ、やろうか!」
ブザーの音と共にドローンが斉射し始めるが、全部その場で叩き落とす。
弾切れし、カラカラとドローンたちが弾切れの音を鳴らすまでに数分要した。
「今回は避けずに迎撃……見事だ。次は私だがどうする!」
そのまま斬り掛かってきたのでオレはためらいなく技を使う。
「――八葉一刀流、二の型 裏疾風」
彼女に対して吶喊し――通りすがりに一撃し、そのまま背後から斬撃を飛ばす。
彼女が着地し、オレは刀を仕舞う。
ざわめく生徒を放置して一夏に声を掛ける。
「一夏、済まないが千冬先生の着替えを持ってきてやってくれて。あとタオルも」
「え?」
「男のオレより、身内の方が良いだろうからな」
オレはそう言って整備室に向かう。
後ろで打鉄の非固定ユニットやパーツ、IS用スーツ(実質ボディスーツ)が崩壊、あるいは破れて散っていく音がするが……男のオレが見たらアカンので振り返らない。
あと観客席が阿鼻叫喚してるがオレはもう知らない!(現実逃避)
――Side 織斑一夏
ありのまま起こったことを話すと、直哉の2回の攻撃で、千冬姉の装備してた打鉄がバラバラになり、ついでに千冬姉のISスーツも切られて一糸纏わぬ姿になっていた。
「嘘……ブリュンヒルデが負けてる……!?」
「ISの絶対防御はどうなってるの!?」
「やべーわ、あの人に逆らったら首チョンパ不可避やん」
「やらせ……には見えなかった。モンド・グロッソの千冬先生より疾かったのに……」
ざわつく面々よそに女の姿に変わって更衣室に駆け込んで千冬姉のロッカーからバスローブ(多分これのために持ってきたやつ)を引っ掴み、整備室の直哉に言いたいこと我慢して通り過ぎ、千冬姉のところに駆け寄ってバスローブを着せた。
「千冬姉!大丈夫かよ!」
「ああ、問題ない。2度目だが傷一つないぞ」
仁王立ちしそうになり前が丸見えになりそうだったので、腰の紐をしっかり結ぶ。
「恥じらい持ってよ……」
「初心なやつだな。人は隠すから見たがるのだ。堂々として入れば相手のほうが勝手に自滅するというものだ」
さすが女関羽、とか思った瞬間にプレッシャーが掛かった。
姉ながらこういうところは敏感で厄介だ。
……直哉の、いや、朧の初恋のアピールには鈍感だったくせに。
そう思いつつ千冬姉と共に更衣室に向かうのだった……。
――Side 天上院のか夫*9
やはり僕の溢れ出る魅力*10にマトモな娘たちが集まってきている。
やはり僕はこうでなきゃね。
さて、僕に従えばメリットがあるとしっかり理解してもらおう*11。
食堂の甘味好きなものを注文して良いと彼女たちに許可出すと、僕を讃えてくれる*12。
上に立つものとして正しい形……実に気持ちいいものだ*13。
それはそれとして、あの獣畜生*14はどこから専用機を調達したのやら……。
まあ日本のIS研究最先端の倉持研と黒蠍のフロント企業が手を組んで*15開発したのが僕の【
敵対するものにだけ適用されるノイズ装置で相手を弱体化させ、圧倒的手数で敵を制圧するまさに支配者たる僕に相応しいISだ*16。
まあ、僕はこの世界の主人公だと転生時に神様に確約してもらった*17から、僕が必ず勝つ*18のは確定してる。
やはり僕は選ばれた存在なんだ*19。
取り敢えず僕の勝ちは確定してるし、女の子たちから適当に妾候補選んでおこうかな*20。
重婚についての法律云々で父さんたちが動いてるし、ソレが確定したら僕の地位にタダノリするためにもっと媚売るんだろうな〜。
まあ僕は選ぶ側だし、僕に相応しい相手以外基本妾として扱うし子供産んでも捨て金で放置だけどね!*21
キアラは……更識の血が入ってるらしいし、側室候補なのは確定。もっと良いのが来るまでは、表向き正妻扱いしておこう*22。
――Side 氷室直哉
「取り敢えず倉持にIS返して、日本代表候補生1位の座を返しておいた。コレで自由」
「代わりに篠ノ之博士と直哉君から第2世代のISコアを使った専用機を受領すると……桐藤グループにIS関係の企業無かったような……?」
「IS開発関係で在野にいた技術者やメカニックを集めた会社を貢マゾ……桐藤グループに作ってもらったけど、暫く前まではパーツ開発とかで下積みしてたから表向きになってないだけだよ。先月新たな経営方針でIS開発宣言させたし、そこ経由で渡してるから全く問題ないね」
時刻は放課後。
整備室というおしゃれとは程遠い場所でオレは設置したテーブルセットで紅茶を飲みながら絶賛現実逃避中である。
理由? 簪、刀奈、束の言葉になーんか日本の情勢も動いてる気がしていて、前世小市民なオレとしては関わるのが怖いからだ。
紅茶が美味しいなぁ(必死の現実逃避)
「なおくんが桐藤ナギサちゃんをコマしておいてくれたおかげで、企業関係は桐藤グループにぶん投げられるから助かるよ」
「アッハイ」
カフェでくつろいでたら桐藤親子覚悟とか言って襲撃が起きたから取り敢えず制圧したことでできた数奇な縁に助けられてるなぁと不思議な気持ちで取り敢えず頷く。
「頭回るけど政治が苦手な文武両道系キャラみたいになってるね……」
得手不得手!と書かれた扇子広げながら零す刀奈。
「大丈夫?そこ2人には負けるけど……おっぱい揉む?」
「いや、既に3人に手を出しててこれ以上平等に愛せないから……不義理働きたくない……」
簪の押しはなんなんだろうなぁ(現実逃避)
「なおくんは真面目だよねぇ。でも私たち3人じゃ腰が持たないからあと20人くらい増やしてもいいんだよ???」
束の言葉に紅茶を吹きそうになるが、長男だがらなんとか噎せかけるだけで耐えられた(こなみ)。
「既成事実で固めちゃえばいいのでは?? それと博士が表に出てきて正妻宣言と婚姻届提出してくれればこっちも動きようあるんですけどね。直哉君フリーに見えてるから色々外部がうるさいので、早くしないと簪ちゃんとの婚約発表を大本営発表で出しますよ?」
「ソレは困るなぁ。うるさい羽虫でなおくん煩わせるのを考えたら……仕方ないか。書類上なおくん20歳だし、カミンコ博士の地区の市役所に出しに行ってくるね」
そう言うや否や、束は紅茶を飲み干して、胸からだした諸々記入済み婚姻届を確認し(そんなところにしまってたのか……?)、アンチバリア展開して整備室を飛び出す。
オレに確認がされることなくなんか結婚が確定した。
束だから異論自体はないが……複雑な気持ちである。
このあと更識姉妹に誘惑されたが、耳元で囁いて撃沈させたので勝ち逃げに成功した。
色々ダメな気がするが是非もないよね。
氷室直哉コソコソ小話
十六夜朧時代の初恋は千冬。なお千冬は親蒸発してるから同情されてると勘違いしてた模様。
束は一目惚れしておりモーションかけていたが袖にされていた。最初のIS開発から白騎士事件まで疎遠気味だったが、氷室直哉になったあと、猛攻仕掛けて傷心気味の直哉を落とした模様。
シーフは強かった……?
天上院コソコソ小話
①画面外で
天上院華音は別の日に直哉に戦闘の相手をお願いしてラファールでそれなりに喰らいつくなどをやってたりする。
②泥舟脱出準備?
華音は兄の本性を身近で見てきており、天上院家をあの愚兄が引き継いだら終わりと理解している。
そのため父や祖父に家を出て縁を切ることを相談したりしてる。
以下次回予告
クラス代表を決める戦いが始まり、天上院兄妹が激戦を繰り広げる。
僅差で勝ちを拾い上げ、高火力専用機で負けるのか夫がこんなはずではとなってるところに、直哉が残酷に追撃を食らわせる。
負けないでのか夫!
IS機体が切り刻まれたりしなければまだワンチャンあるんだから!
次回 自称怪物が往くインフィニット・ストラトス(withケロロ世界)
第六話『クラス代表決定戦 のか夫フルボッコ、専用機木っ端微塵!』*1
次回もお楽しみに!
追加予告
クラス代表決定戦後、超劇場版ケロロ軍曹(ケロロ軍曹劇場版第1作)関連のお話が入る予定です。
お楽しみに!