新たに始まった未確認との戦いが終わった後、俺は一条さんに紹介されたかかりつけの医者である椿さんの所で検査して貰った。
結果。
「凄まじい回復力だな。本当だったら、死んでても可笑しくなかったんだぞ」
「本当にすいません」
検査の結果、俺は特に異常はなかった。
俺にとって、忌々しい力ではあるが、それのおかげで俺はこうして生きられる。
そう思っていると。
「だが、今回の検査ではっきり分かった事がある」
「えっ、なっなんですか」
そう、俺が笑みを浮かべていると、椿さんはすぐに真剣な表情となった。
「お前のそれは、悪意によって埋め込まれた。そう思っても仕方ないって」
「何を言っているんですか」
俺は、思わず呟くと、椿さんは続ける。
「・・・これまで、お前が変身した姿、覚えているか?」
「えっえぇ、まぁ」
そう言われながら、取り出されたのは、複数の写真。
その写真は、これまで撮られた五代さんが変身するクウガ。
そして、まるで比べるように映されたのは、俺が変身した姿。
「これが一体」
「これまで、あまり気にしていなかった事だ。だが、お前の身体の変化と共に気になったから調べてみたが、分からないか?」
「えっと」
そう言われて、俺はゆっくりと見比べた。
最初の姿は、どちらも不完全である状態なのは理解出来た。
遺跡での文字からも、未熟な姿や、力を使い果たした姿だと判明した。
「あぁ、そして、赤いクウガとお前の基本的な姿となった白い姿」
「これが何か?」
「赤の姿になった影響で、五代は右脚が神経に集まっていた。だが、お前の場合だと右手に集中していた」
そうして、検査の結果を話しながらも次に見せたのは青の姿。
そこにはあまり違いがないように見えるが。
「こっちの青の姿、これは五代が言うには、速さに特化していると言っていた。そして、お前の姿も速さに特化しているが、五代よりも敵の懐に飛び込む感じだ」
「えっと」
それらを繋げながら、次に出てきたのは緑のクウガと、その横にあるのはおそらくは眼が見えなくなった時の俺の姿だろう。
その姿は、黄。
その姿は、まるでカウボーイを思わせる。
「この時、お前は眼が見えなかったが、その分、聴力が優れている。これは五代が変身している緑の姿と比べたら、優れていないと思われるが、実際には一点に集中する事によって、負担を大きく減らしている」
「そうなんですか」
「実際に、この姿に、五代は50秒しか保たないって言っていた。これらを聞いて、分からないか?」
「えっと、それは」
そう、迷っていると。
「お前は、今、五代を、クウガを倒す為に進化しているように俺は見える」
「っ」
その言葉に、俺は戸惑いを隠せなかった。
「なっ何を言っているんですか」
「・・・赤の格闘に対して、より近接で戦えるように腕を。青の素早さを殺す為に返しを。そして緑の攻撃を常に避ける為に耳を。まるで意図的に進化させられているように見えないか」
「それはっ」
違うとは、言えなかった。
俺に力を渡した奴は誰だ。
「0号は、俺の身体で何をしようとしているんだ」
「さぁな、だが、そんな事が分かれば恐怖しか感じないよ。そいつは、お前を使って五代を殺そうとしているんじゃないかって」