自分の身体が、五代さんを殺す為の兵器に。
そう感じたら、俺は余計に恐怖を感じた。
誰かを守る為に戦っていたが、それは奴の、0号の掌の上で転がされている事に俺はどうする事も出来ない。
「どうすれば」
不安な心とは別に、俺の脚はどこかへと歩いていた。
気分を晴らすように歩いていたはずが、何時の間にか街の外にいた。
「なんで、俺はここにっ」
それと共に感じた悪寒。
悪寒の正体に、俺は考えるよりも先に走っていた
「0号の奴が何を考えているのかっ分からないっ!何よりも、なんで俺が未確認と戦わせようとしているのかなんて、分からないっ!」
疑問が頭に過る最中、既に俺の身体は変わっていた。
身体に埋め込まれた奴の力が無理矢理それに変えるように。
向かった先を見れば、そこには大柄な男がいた。
男に向かって、吠えている犬。
「まさか」
この身体は戦いを求めているのか。
そう思わずにいられなかった。
けれど。
「がぁぁぁぁ!」
うなり声と共に男は瞬く間にグロンギへと姿を変えると共に犬に向かって、その手を振り下ろそうとした。
それよりも早く、俺はその男を殴り跳ばした。
「がっ!?」
男は、一瞬だけ驚いた表情をし、そのまま俺を睨んだ。
「貴様はっ!どうやら俺にも運が回ったようだなぁ!!」
「・・・」
男が何を言っているのか分からない。
だが、男はこちらの存在を感知するのと同時に、他にもグロンギが現れた。
「こんなにも」
「既に知っているだろ、こいつ相手には、ゲゲルのルールに従う必要はない」
「むしろ、こいつから奪えば、上に行ける!そういう事だろ!」
そうしながら、奴らは俺を囲んでいた。
この状況はマズイと感じた。
それでも。
「どちらにしても、逃げる事なんて、許されないよな」
俺もまた、覚悟を決めたように構える。
同時に男の姿は変わる。
大柄な男の、その正体はサイ。
これまでのグロンギの特徴から考えて、動物に似た特性を持っている事は十分理解していた。
だが、それ以外にも、その正体を露わになる。
その一体は、少し前に俺と戦った白いグロンギ。
だけど、そのグロンギだけではなく、タツノオトシゴを思わせるグロンギが。
「まさか、1人で3人と戦うなんて」
そう言いながらも、この状況から逃げる訳にはいかない。
グロンギ達は、そう考えている時に、聞こえたのは発砲音。
見つめた先にいたのは、一条さん達がいた。
「おい、これって、どういう状況なんだ!」
「分かりません、けれど、ミカド号が急かしたから」