なりそこないと、壊れた生徒   作:クレナイハルハ

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覗かれた深淵

温泉開発部の運営する温泉宿の貸し切り風呂で、私はクランバトル倶楽部の会長の背中をボディタオルで擦っていた。

それにしても、男性の体は硬いと思っていた。

ですが想像よりも軟らかいのですね。

肌の質感は私たちと同じくらいに思える。

本来ならそういったことを考えたり、羞恥心を感じているのだろうがそんな感情はどうでもよかった。

 

「なぜ、彼女を……」

 

そんな感情よりも、あの子についての興味が大きかった。

 

「エデン条約の日、彼女はパンデモニウムソサエティー議長、丹花イブキと名乗っていました。」

 

エデン条約のあの日、傷ついた私たちの元に現れた彼女はどこか私やマコト先輩を通して、遠くにいる何かを見るような表情を浮かべた直後に、帽子をかぶり直し胸を張って、そう叫んでいた彼女。

 

「私の知るイブキが目の前にいたのに、彼女を見て偽物だと、イブキじゃないとは思えないんです」

 

普通ならば、偽物だとそう思っただろう。

だって目の前に気絶したイブキを抱えたマコト先輩がいたから。

 

「普通に考えるなら、あなたの所に居る彼女はイブキの偽物。それで良い筈なんです。でもそれだけとは、思えません」

 

なら、なぜそんな私たちの目の前でそんな叫び声をあげて私たちを助けるような行動をとった?

イブキに成り代わるのが目的なら、そんな必要はないはずだ。

それに、彼女の瞳……こちらに向けられたその視線にあったのは敵意ではない。

 

「もし、自分の大切な人が……自分のせいで死んだら、どう思う」

 

黙っていたクランバトル倶楽部会長がそう口を開いた。

 

「な、なんの話を……」

 

「もしもだ、そんな大切な人が、別の世界で死にそうになっていたら……助けたいと思うか」

 

背中を擦っていたボディタオルの動きが止まる、もし自分の大切な人が自分のせいで死んだら?

イブキが私の起こした事が原因で死んだなら、私は……。

 

「例え自分の世界が救われなくても、目の前の光景が、何も変わらないのだとしても」

 

自分の世界のイブキがいない、そんな中で別の世界のイブキが死にそうになっていたら、きっと私は自分の身を挺してでも守るだろう。

自分の過ちを、繰り返さないために。

 

でも、どうしてそんな話を私にするのだろう?今そんな()()()()()をしたところで、なんの意味も……。

 

「それが、お前の知りたい彼女だ。」

 

クランバトル倶楽部会長のその言葉に私の思考が完全に停止した。

じゃあ、彼女は……イブキの偽物だと……イブキに成り代わるのが目的だと思っていた彼女は偽物では、ない?

 

本当の、この世界とは違う世界のイブキ?

 

いや、あり得ない。

 

そんなの、そんな非現実的な現象も存在も実在するわけがない。

 

でも、何故かイブキをそう認識した瞬間に感じた偽物とは思えないという勘。

彼女がベルトに下げた帽子と頭に被った帽子の数と、パンデモニウムソサエティーのメンバーの合計人数。

なぜ、普段なら気にも止めないであろう存在を、マコト先輩が調べようと動いているのか。

 

「まさか、いや……本当に」

 

そんなことが、ありえるのか?

 

彼女が、イブキが帽子を何故あんなにも多く持ち歩いているのか。

なぜ、帽子の数とパンデモニウムソサエティーの人数が一致するのか。

なぜ、パンデモニウムソサエティー議長を名乗ったのか?

私の考えが、推測があっているなら……当たって欲しくない最悪の結末。

マルチバース理論、無数に枝分かれし分岐した世界の私たちは、エデン条約で死んだ?

だから、そのエデン条約での何かを防ぐためにイブキはこの世界に来た。

それだと何故、どうやってイブキがこの世界に来たと言うのだろうか?

ふと、調べた時に流れてきたクランバトル倶楽部の写真が脳裏に浮かび上がった、

見たことがある容姿の生徒達に囲まれたクランバトル倶楽部の会長の姿。

まって、下さい……では、他の学園ではなくクランバトル倶楽部にいる他学園に存在している、()()()()()()()()()()()()()()()はみんな、イブキと同じように。

 

「まさか、あなたが彼女たちを……」

 

この世界に呼んだのですか?そう言おうとした瞬間、中庭の方から大きな地響きが私の思考と言葉を中断させた。

クランバトル倶楽部会長も驚いたのか、中庭の方を見つめると、驚いた様子で目を見開き顔を青くしていた。

中庭が見える窓から見えたのは、突如として現れたトリニティらしきどこか()()()()()とミレニアムの学区にありそうな()()()()()()()()()()を背中から生やした、長い黒髪が特徴的な少女だった。

彼女は私、正確には私と会長を交互に見つめると段々を顔を真っ赤にさせていき目をつり上げると私たちか、それとも窓に向けてか両手に持った大きな機械的なデザインのライフル?を平行に連結させ構えた。

 

「何を、しているんですか?」

 

「ケイっ!?」

 

窓越しに聞こえた声と会長の慌てた様子から見るに、恐らくは会長の元にいる生徒なのだろう。

そんなことを考えていると、更に彼女は言葉を続ける。

 

「説明、して下さいっ」

 

「ケイ、その姿は一体──」

 

「私は今、冷静さを欠こうとしていますっ。何故、そんなことになっているのか、説明して下さいっ!」

 

 





パンドラの箱、更新情報なし

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お待ちしています。

ちょっとしたあとがきという名前の作者の戯言
だれか、この小説のどこかのシーン切り取って絵にしてくれねぇかなぁと強欲にも考えてしまう作者であります。
絵師さんに依頼出来るなら、やってみたいと思う今日この頃。
だが財布に金はない、現実は非常である。
今回は少し文章が少なめです!ごめんなさい!
さて皆さん、ミレニアムの臨戦生徒達は引けましたか?

ヒマリ、リオ、アリス、ケイ、エイミ、ユズ

自分は無事全員をお迎えできましたね、育成素材が足りなさ過ぎて育成が追い付かないんすわ。
アリスピックアップのときにドレスヒナと臨戦おじさん、クロコも来てて、育成が、素材がたりないっ!

それでは、また次話でお会いしましょう。

ちなみに作者は無課金です。
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