東方大魔王伝   作:黒太陽

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第5話 変化

幻想郷の空を1人の妖怪が飛んでいた

 

「最近良いネタがありませんねぇ……」

 

ゆっくりと飛ぶ妖怪は誰に聞かれる事も無く一人愚痴る

 

「後で博麗神社にでも行ってみましょうか……」

 

手にしたネタ帳を見ながらまた呟く

 

「良し!山のパトロールが終わったら行きますか!」

 

そう意気込むと妖怪はスピードを上げ幻想郷の山の中へ消えていった

 

 

 

 

 

 

「少し出かけてくる、休んでおくと良い」

 

すっかり修行風景が染み付いた図書館でバーンは突然告げた

 

「どうしたバーン?急に出かけるなんてよ?」

 

答えたのは魔導書を読みふける魔理沙、パチュリーも本を下ろしバーンを見た

 

「博麗神社へ行ってくる、少し気になる事があるのでな」

 

「霊夢のとこ?あたいも行く!」

 

ピョンピョン跳ねるチルノ、ちなみにフランはお休み状態

 

「霊夢のとこか、んじゃあ私も着いてってやるよ!最近会ってなかったし私から紹介してやるぜ!」

 

「では任せるとしよう、パチュリー、留守は任せた」

 

「えぇわかったわ、貴方はどうするの?」

 

傍の大妖精に尋ねる

 

「私は今この本が良いところなんで遠慮しときます」

 

手に持った本を見せる、題名から察するに恋愛小説のようだ、パチュリーの手に入れた本は魔導書が殆どだが幻想郷の書物やこう言った嗜好品も紛れていたりする

 

「じゃ!大ちゃん行ってくるわ!」

 

(普通に返事しちゃったけどここって私の図書館よね?貫禄が有り過ぎてどっちが主かわからないわね……)

 

二人を引き連れるバーンをパチュリーは頬杖をついて見送った

 

 

 

 

 

「ここが博麗神社だぜ!相変わらず参拝客はいないみたいだけどな」

 

博麗神社に着いた3人、着いたとたんにチルノは母屋へ飛んでいった

 

「なるほど、神社とは神殿に近い物か、ここからは光の力を感じる、弱々しいがな」

 

神社を眺めながらバーンは自分の居た世界には無い物への感想を洩らす

 

「あー、ここ幻想郷には色んな物があるからなぁ、バーンにとっては珍しい物が沢山あるだろうさ、つか弱々しいって……信仰が少なすぎるんだぜ!」

 

笑う魔理沙は母屋へ向かい歩き出し名を呼んだ

 

「おーい!霊夢ー!いるかー!客が来たぜー!」

 

「霊夢いないみたい、出掛けてるみたいだよ」

 

母屋から出てきたチルノが返事した

 

「なんだ留守か……どうするバーン?帰るか?」

 

「いや……どうやら帰って来たようだ」

 

バーンが視線を向けた先には遠目に誰かが飛んで来ていた

 

「おっ!ありゃ確かに霊夢だ!おーい!」

 

確認した魔理沙が手を振って存在を知らせる

 

「あら、来てたのね」

 

素っ気なく答える霊夢、賽銭を入れない相手には顔見知りであろうと冷たい

 

「どこ行ってたんだぜ?」

 

「えぇまぁ……ちょっとした野暮用にね、それよりこの人は?参拝客?」

 

言葉を濁した霊夢がバーンをさした

 

「残念ながら違うんだぜ、こいつはバーン、大魔王だ」

 

「はぁ?大魔王?魔理沙あんた変なキノコ食べておかしくなったんじゃない?」

 

霊夢のキツイ口撃が魔理沙に突き刺さる

 

「バカ!そんな訳ないだろ!そりゃまぁたまに調合間違えておかしくなったりするけどよ……ってそうじゃねぇ!ホントに大魔王なんだよバーンは!」

 

「ハイハイ、わかったわ、それでバーンって言ったっけ?何か用?」

 

呆れ顔で聞き流した霊夢はバーンに目的を尋ねた

 

「単刀直入に聞く、余を元居た世界に帰せるか?」

 

「無理ね」

 

即座に一蹴された

 

(わかってはいたがな……)

 

「なんだよ、無理なのか、つーか帰りたかったのかバーン」

 

「そういう訳では無い、余はもう戻ろうとは考えていない、戻れるかどうかを確認の意味で聞いたのだ、博麗の巫女よ、余が戻れぬのは戻る場所がわからぬからだろう?」

 

「そうよ、あんた頭良さそうだからわかってるんでしょう?おそらく紫の仕業でしょうからね」

 

「なるほどな、出所がわからないんじゃいくら霊夢でも無理か」

 

「外から来た人間なら訳ないんだけどね、あんたみたいな明らかな人外は私の管轄外よ、どうしても帰りたいなら紫を探す事ね」

 

「そうか、充分だ博麗の巫女、時間を取らせた、帰るぞ」

 

話を終えたバーンは二人に促した

 

「あいよー!じゃあな霊夢、また来るぜ!」

 

「うん……」

 

何故かチルノの返事だけが低かった

 

「えぇ、またね」

 

霊夢が身を翻したその時、空気を切り裂く音が聞こえ辺りを強い風が舞った

 

「どうも霊夢さんお久しぶりです」

 

黒い羽を生やした少女がそこには居た

 

「あら文、賽銭入れに来たの?言っとくけどネタなんて無いわよ?」

 

「やだなぁ霊夢さん、賽銭なんてあるわけないじゃないですかぁ、おっと!おやおや?今日は参拝客がいるみたいですねぇ!」

 

霊夢に挨拶した後、振り向いた少女、その目はバーンに向けられる

 

「わざとらしいんだぜ文、分かってただろが」

 

「えぇまぁ……それよりそちらの方は?外来人と見受けましたが?あ、申し遅れました、私、清く正しい射命丸です」

 

興味津々なその瞳でバーンを凝視している

 

「……余の名は……」

 

「ちょっと待つんだぜバーン!」

 

名を答えようとしたバーンを魔理沙が止める、代わりに名を言ってしまったが……

 

「バーン、ちょっと耳貸せ」

 

魔理沙の言葉にバーンは動かなかった

 

「あぁもう!」

 

箒に乗り、バーンと同じ高さまで浮遊した魔理沙はバーンに耳打ちする

 

「あいつの事はお前も少しは知ってるだろ?ブン屋だよ、あいつはな事実を大幅に誇張したりある事ない事でっち上げてそれを幻想郷にバラ撒くんだ、外来人のお前なんて格好のネタだ、滅多な事は言わない方が良いぞ!」

 

「ほお……」

 

魔理沙の助言にバーンは意味深に笑った

 

「えー、話は終わりましたか?それでよろしかったらバーンさんの取材をしたいのですがよろしいですか?」

 

「!?もう名前を調べてやがったか!」

 

「いや、さっき魔理沙さんが言ってたじゃないですか」

 

「あっ!」

 

自分のミスに気付き魔理沙は赤面した

 

「射命丸、受けてやっても良い、だが条件がある」

 

「何でしょう?」

 

「聞けばお前は幻想郷最速らしいではないか、そこで余と勝負をせんか?余も速さに自信があるのでな」

 

「えっ?速さ比べ……ですか?」

 

条件に身構えていた文は思わず聞き返す、自身の最も得意とする事で勝負を挑まれたから

 

「……紅魔館の菜園にある薔薇を取って戻って来るのだ、どうだ?受けるか?」

 

「勿論ですよ!」

 

ルールを聞いた文は二つ返事で受けた、そして顔を下げ笑う

 

(貰った……!!面白そうなネタゲットです……!!)

 

「よし、では魔理沙、合図を頼む」

 

「ホントに良いのかよバーン?文はマジで速いぜ?」

 

「まぁ見ておくが良い」

 

開始位置についた二人、構える文に対しバーンは立っているだけで構えようともしない

 

「じゃ行くぞー!ヨーイ……ドン!」

 

 

ゴウッ

 

 

辺りを凄まじい風が暴れた瞬間、文は目にも止まらぬスピードでスタートを切った

 

「おいおいバーン!何やってんだよ!早く行けよ!」

 

その場で立ち尽くすバーンに魔理沙の野次が飛ぶ

 

「最速と呼ばれるだけある……ラーハルト並み……いやそれ以上か?」

 

文のスピードに感想を述べた後、その呪文を唱えた

 

 

「ルーラ」

 

 

バーンを魔法力が包むと魔法力の残光を残し一瞬で消え去った

 

「あー……そういやそんな呪文があるって言ってたな」

 

空を見上げながら魔理沙が1人話した

 

 

 

「あ、バーンさん!お帰りなさい、お二人は帰られたんですか?」

 

門に居る美鈴が突然現れたバーンを迎えた、普通なら驚くはずなのだが、なんだバーンさんか、バーンさんなら当然か……と美鈴は特に驚かなかった、感覚が麻痺してきているようだ

 

「いや、すぐ戻る、薔薇を一輪頂いていくぞ」

 

「えっ?あっはい……どうぞ……」

 

頭に?を浮かべた美鈴は門を開け、様子を観察する、薔薇を一輪摘んだバーンは再びルーラを唱え一瞬で紅魔館から消える

 

「良くわかりませんが、やっぱりバーンさんは凄いですね……」

 

バーンが居た後を眺めながら呟く美鈴に凄まじい風が襲う

 

「すいません!薔薇を一輪貰って行きますね!」

 

風が通り過ぎ、花弁を散らした庭を見て美鈴は納得した

 

「今のは文さんですね……なるほど、勝負ですか……それは構わないんですが……」

 

「これ掃除するの私なんですよぉ……?」

 

庭に散らばった大量の花弁に美鈴はガックリと肩を落とした

 

 

 

「ゴール!!ふふーん♪私の勝ちの様ですねバーンさん!」

 

博麗神社に戻ってきた文は勝利を確信し手に持つ薔薇を魔理沙達に見せつけた、だが魔理沙達の様子がおかしい事にすぐ気付いた

 

「何を笑ってるんですか魔理沙さん?」

 

ニヤけている魔理沙に尋ねた

 

「あー……文?後ろ見てみなさい」

 

霊夢が言いづらそうに文の後ろを指す

 

「えっ?後ろですか霊夢さん?……嘘っ!?」

 

「読み通り今着いたか、勝ったのは余だ」

 

木陰から出てきたバーンは証である薔薇を見せながら歩いてきた

 

「そんな……一体どうやって……」

 

「そうよバーン、文も来たんだし説明してちょうだい」

 

負けた理由がわからない文に霊夢も同意しバーンに説明を求めた

 

「ルーラと言う移動魔法を使ったのだ、この魔法は一度行った事のある地域や場所に高速で行くことが出来る魔法だ、一瞬とまではいかぬが場所さえわかっていればお前よりルーラの方が速いのだ」

 

「は、反則じゃないですか……」

 

「余は薔薇を取り、戻ると言ったのだ、単純な速さ比べをするとは言っていない」

 

「確かにそうですけど……」

 

「そう悲観するな、お前は確かに速かった、最速の名は伊達ではないな、だが約束は守って貰おう」

 

「はい……わかりました……取材は諦めます」

 

しゅんと項垂れる文

 

「魔理沙……確かに彼スゴイわね」

 

「だろ?わかってくれたなら良いんだぜ」

 

満足気に頷く魔理沙を他所に霊夢は静かにバーンを見つめていた

 

(今のだけでは判断しかねるけど、とても強い事はわかる……本当に紫が連れてきたのだとしたら……アレに対して?)

 

(もしそうだとしても本当にアレに勝てるの?勝算はあるの?)

 

独白を続ける霊夢、その目は悲しげに虚空を睨む

 

(いえ……今まで紫が誰かを連れてきた事なんて無かった、ずっと探し続けている紫にとって彼は可能性なのかもしれない……確かにもしかしたら彼なら……)

 

バーンに何かを感じながら空を見上げる

 

(紫……貴方……今どこにいるの?もう余り時間は残されていないかもしれないわよ……?)

 

バーン達を見送った霊夢は暗い表情のまま母屋に戻って行った

 

 

 

 

 

 

「今戻った、変わりはあったか?」

 

「あっ!お帰りなさい!」

 

「特に無いわ、強いて言えば美鈴の仕事が増えただけね」

 

「フッ……そうか……おそらく天狗の仕業だろうな」

 

「その天狗をそそのかしたのは貴方でしょう?」

 

「フッ……どうだろうな」

 

戻ったバーンにパチュリーの辛い言葉が飛ぶ

 

「今日も楽しかったぜ!なっチルノ!」

 

「うん……」

 

「どうしたチルノ?霊夢に会った辺りからそんな感じだけどよ?」

 

魔理沙の言う通りチルノの表情はずっと暗いまま下を向いている

 

「どうかしたのかチルノ?」

 

ここに来てようやくバーンがチルノに話し掛けた

 

「バーンは……バーンはいつか帰っちゃうの?」

 

バーンの言葉を待っていた様にチルノはその言葉を出した

 

「……言った筈だ、余に戻る気は無いと」

 

「じゃあ……これからずっとここに居てくれるの?」

 

「……」

 

バーンは答えなかった

 

「やっぱり帰るんだ!帰っちゃヤダ!!」

 

涙をこぼしながらチルノは叫ぶ、しかしバーンは答えない

 

「チルノ……」

 

「チルノちゃん……」

 

(完全になつかれちゃったわね……どうするのバーン?)

 

数秒の沈黙の後、バーンは静かに話始めた

 

「チルノ……余は……この幻想郷でいつまで居られるかわからんのだ……明日かも知れぬし100年先かも知れん……それゆえにお前の願いに応えられるとは限らんのだ……お前には難しい話かもしれんがな……」

 

「ヤダ!わかんないそんなこと!バーンはずっとあたいと友達で!ずっと!ずっと……!」

 

流れる涙で顔を濡らし、想いを口にするチルノ

 

「……」

 

問答を止めたバーンは優しくチルノの頭を撫でる

 

「その時が来る迄はお前達と共に居よう……それで許せチルノ……」

 

「うぅ……約束……だからね!」

 

「ああ、わかった」

 

顔中涙まみれのまま笑顔を見せるチルノ

 

「……今夜の夕食にはお前達も来るが良い、みなで食卓を囲むのもたまには悪くなかろう」

 

「おっ!良いのか!やったぜ!」

 

「ありがとうございます!」

 

「やった!あたいが一番食べてやるわ!」

 

 

バーンの約束と夕食の招待にその場は一応の収まりを得た

 

 

「ほら……涙を拭きなさい」

 

「うん!」

 

パチュリーから渡されたハンカチを受け取り顔を拭くチルノ

 

「……全然拭けてないわ、貸して」

 

チルノからハンカチを受け取ったパチュリーはチルノの涙まみれの顔を綺麗に拭いていく

 

「これで良いわ」

 

「ありがとパチュリー!」

 

お互いに笑う二人を魔理沙と大妖精が唖然として見ていた

 

「……ねぇ魔理沙さん?」

 

「……あぁ……お前もそう思うよな?」

 

「な、何よ?」

 

二人の視線にパチュリーはたじろぎながら聞く

 

「いやまぁ……その……母親みたいだな……って思ったんだぜ」

 

「えぇ……そうです……綺麗なお母さんですね」

 

「むきゅ!?」

 

二人の発言に顔を真っ赤に良くわからない声を出すパチュリー

 

「べ、別にそんなつもりじゃ……!?」

 

「いやぁ中々様になってるぜ?って事は父親はバーンか!」

 

「チルノちゃんの事、よろしくお願いしますね」

 

「ちょ、ちょっと!何言ってるのよ!」

 

「?なになに?」

 

慌てふためくパチュリーに状況の掴めぬチルノ

 

「パチュリー様ぁ!見てましたよぉ?とーってもお似合いですよぉ!」

 

「こあまで!?」

 

「アハハハ!本が恋人と思ってたけどバーンがいたか!こいつは修羅場だぜ!アハハ!」

 

「うふふ……」

 

「……むきゅー……」

 

反論が無意味と知ったパチュリーは真っ赤な顔のまま本で顔を隠した

 

「フッ……」

 

その光景を見て笑うバーン、彼は今この状況に以前は感じなかった感情を覚え始めていた

 

 

 

 

 

「夕食に招待するのは構わないけど……これは流石に……」

 

始まった夕食の光景を見たレミリアは口に洩らした

 

「品が無さ過ぎるわ……」

 

その食卓はチルノ、フラン、魔理沙の決戦場だった

 

チルノと魔理沙が大食い対決を始め食卓を荒らす、飛び入り参加したフランが大妖精と美鈴のおかずを奪う、元々少食のパチュリーの食事は全て奪われテーブルの真ん中にある肉の山を奪い合い咲夜が追加を持ってくればまた三人が奪い合う

 

「もっと持ってこいコラー!」

 

「コラァ!!それはあたいの肉よ!」

 

「もう遅いもんね!あたしの物ー!」

 

喧嘩が始まりそうな程その日の夕食は盛り上がっていた

 

「バーン……貴方良く平然と食事が出来るわね?」

 

呆れ返っていたレミリアがバーンに話し掛けた

 

「フッ……フフ……」

 

「バーン……?」

 

「フハハハハハ!」

 

突然バーンが笑いだした、バーンの笑いに一同は驚きバーンを見る

 

「いやすまぬ……何故か可笑しくてな、食事を続けるか」

 

その後も食卓に笑いが絶える事は無かった

 

 

 

 

 

 

その日、夕食が終わった後レミリアの提案で宿泊を許可された3人はフランと4人で様々な遊びをした後に疲れて寝てしまった

 

「……」

 

また1人バルコニーに出て月を眺めているバーン、月を眺めながら物思いにふける

 

(余に芽生えつつある妙な感情……これは何だ?何故余は笑ったのだ……理解出来ぬ……)

 

自身に芽生え始めた謎の感情に思考を巡らすが答えが出せずただ時は過ぎる

 

「真の友をもてないのはまったく惨めな孤独である、友人が無ければ世界は荒野に過ぎない」

 

夜の沈黙を崩し、彼女は現れた

 

「フランシス・ベーコンだったかしらね、フフ……本で読んだのよ」

 

「レミリアか……」

 

相席した者の名はレミリア、今日は咲夜はいない

 

「貴方が困惑しているその答え教えてあげるわ」

 

「気付いていたのか……」

 

「まぁね、貴方が笑った時に確信したわ」

 

楽しげな笑みを浮かべ、テーブルに肘を着き指を絡ませる

 

「貴方のそれは愛よ、わかるかしら?」

 

「愛……」

 

「まぁ貴方にはわからないでしょうね、愛にも色々あるのよ、男女の愛、家族の愛、友の愛、貴方の愛は友の愛、友愛と呼ばれる物ね」

 

「友愛……この余が?」

 

「貴方友人なんていた事無かったでしょう?」

 

「当然だ、余の世界は互いに命を狙い合い、騙し、利用し合う弱肉強食の魔界、友情などと言う不確かな物は無い」

 

「でもここにはそれは無い、命を狙う者もいないし狙われる事も無い、まぁ騙したり利用し合う事はあるけどそれも常識の範囲内、貴方は敵の居ない幻想郷に来て変わったのよ」

 

「……」

 

レミリアの言葉を素直に聞くバーンにレミリアは続ける

 

「フランやパチェ、魔理沙、そしてチルノに大妖精、彼女達に関わってから貴方は変わったわ、孤独だった貴方に友人が出来たからね、貴方に自覚は無いでしょうけど」

 

「……」

 

「貴方の心には荒野が拡がっていた、幻想郷に来てから荒野は更に荒んでいった……でもそこに花が生まれたの、貴方はその花の名前どころか花かすら解らなかった……でも今はわかるでしょう?」

 

「ああ……詩人だなお前は」

 

「フフ……ありがと、じゃあ私は部屋に戻るわ」

 

「礼を言うレミリア」

 

「気にしないで、それよりその花は摘んじゃダメよ?大事に育てなさい……おやすみバーン」

 

「ああ……」

 

ヒラヒラと手を振りながら部屋に戻るレミリアを見送ったバーンは再び月を眺めながら1人呟く

 

「友人と言う種の愛と言う花……」

 

呟きに呼応する様に一筋の流星が夜空を割いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうかしら様子は?」

 

「紫様!ええ、また少しですが力が上がりました、博麗霊夢が封印を張り直しましたがやはり余り時間は残されていないと思います」

 

「そう……」

 

怪しげな空間で話すのは八雲紫とその式神、八雲藍

 

「今回も見付かりませんでしたか紫様」

 

「ええ……手掛かりすら見つからないわ……それより彼はどう?幻想郷に上手く馴染めてるかしら?」

 

「思った以上に馴染めています、殺害手前まで行った時は焦りましたがもう大丈夫かと思います」

 

「そう、じゃあ引き続き彼とアレの監視はお願いね、何かあったらすぐに知らせて」

 

「わかりました、お気を付けて紫様」

 

八雲紫は空間を開きまた何処かへ消えて行った

 




思うままに書いたらいつの間にかこんな事に……

ホームドラマみたいになってきました、東方なのでしょうがありませんね、うん……

物語は少し進行しました、絡ませたいキャラもいますので頑張っていきます、早くinさせたいなぁ……
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