クトゥルフ×童話モチーフなオリキャラ達をブルアカに放り込んでみたお話   作:ストーリー*テラー

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バーサークロイヤル≠手に負えない飼い犬

「もう良かったのか」

 

「何がよ」

 

「要件が手早く終わったんだ。今、自由に過ごしたとて理事長も文句は言わんだろう」

 

「行きたい場所、あると思ってるの?」

 

「……」

 

 

 魔女は不機嫌そうな顔でこちらを見つめている。

 あの場所が全てであるのは否定しない。

 だがさっさと帰るというのも味気ないんじゃないか。

 

 

「無ければ作ることだってできる」

 

「お断り。どうせ無駄な時間を過ごすだけなんだから」

 

「……そうか」

 

 

 そういうのであれば仕方ない。

 滅多にない機会故、こいつの息抜きに使えるのではと期待していたが、意味がなかったな。

 

 

「しかし……」

 

「しつこい」

 

「……」

 

 

 やはりだめか。

 さっさと帰るしかなさそうだ。

 

 

「あいつらに土産は?」

 

「……必要ないわ、"外"に興味を持つ可能性は絶たなければならない」

 

「その程度で隔絶が崩れるはずもない」

 

「"混沌"は排しただろ」

 

「それでもだめ」

 

「何をそんなに……」

 

「だめったら、ダメ」

 

 

 強く否定の意を表する魔女。

 粘っても無駄そうだな。

 

 

「狼、あんたまで箱庭を壊そうってんじゃないでしょうね」

 

「違う」

 

「じゃあ、もう、言わないで」

 

「……ああ」

 

 

 魔女は規則に厳しすぎるな、少々肩の力を抜けば良いものを。

 

 

「狼」

 

「ああ」

 

 

 魔女が杖を、俺が銃を構える。

 ……いつの間にか囲まれているな。

 

 

「心当たりはあるかしら」

 

「さあな」

 

「……あり過ぎて、絞りきれない」

 

 

 理事長の命令をこなす時に、顔を見せたり喧嘩を売ったりした組織の数なんて覚えてなどいない。

 

 

「指示は?」

 

「当然、殲滅よ」

 

「了解」

 

 

 ……さあ、さっさと終わらせよう。

 

 

 

 

▼◆▼

 

 

 

 

(シュラハト)魔女(ヴァイスハイト)。どうしたのだその傷は』

 

「いえ、何もありません」

 

「……ただのかすり傷だ」

 

 

 まさか複数連合だとは思わなかった。

 俺も有名になったものだな。

 

 

「何感心してるのよ」

 

「感心ではない。驚きを感じている」

 

 

 俺1人ではないとはしても、あそこまで戦力を割かれるほど注目を集めている自覚はなかったのでな。

 痛い目にあった、と言う奴だ。

 

 

『……まあいい。来たる時まで自由に過ごすと良い』

 

「了解」

 

「わかりました」

 

 

 そうして、理事長は()()()()()()()()

 ……自由に過ごせ、と来たか。

 

 

「どうする、魔女」

 

「どうするって、何をよ」

 

「自由行動を、だ」

 

「俺たちはあいつらに好かれていないだろう」

 

「……」

 

 

 こういうのがうまい奴はもういない。

 そして俺と魔女は奴と正反対、とてもじゃないが好かれん。

 

 

「どうするも何も、書類作業を終わらせる。それだけでしょ」

 

「……」

 

「自由行動だからってほんとに自由に行動する必要なんてないの」

 

「そうだな」

 

 

 ……俺はともかく、魔女をどうにかしなきゃと思っちゃいるんだが。

 どうにも頑固だ、手強いなあいつ。

 

 

 

 

▼◆▼

 

 

 

 

「え、彼女と戦ったの?」

 

「はい、見事に返り討ちにされましたが」

 

 

 あの後戦ったんだ……?

 なんか、悪いことさせちゃったな。

 仕事してもらっちゃって……。

 

 

「……あの子達には、感謝してばっかりだ」

 

「……」

 

「あ、ごめんね」

 

 

 カンナには意地悪なこと言っちゃった。

 立場的に許しちゃいけないから。

 

 

「いえ、お構いなく。……確かに、身元不明の犯罪者ではありますが。彼等には先生の命を救った前科もある、先生がそう仰るそも無理はないでしょう」

 

「……そうかもね」

 

 

 ……命を、救われたかぁ。

 そうだね、確かにあの時の彼女は……。

 

 

「ふふ、惚れちゃうくらいかっこよかったね」

 

「お戯れを」

 

「……それと、あまりそう言うことは吹聴しない方が、先生と彼女の為かと」

 

「え?」

 

「今回の捕獲作戦時にも、少々厄介ごとが絡んで来ましたので……」

 

「な、何があったの……?」

 

 

 そう、疲れた表情を見せるカンナ。

 

 

「世の中には聞かない方が為になる事象もありますよ」

 

「そ、そうなんだ……」

 

「はい、今回はそちらに該当します」

 

 

 心なしか、いつもより目の隈も3割り増しで酷い……様に見える。

 ほんとに何があったんだ……。

 

 

「狼、かぁ……」

 

 

 彼女の名前、だと彼女が言った。

 ただの種族名なのに。

 

 

「……何してるのかな」

 

「……」

 

 

 本当の名前って何だろう、そもそもどこにいるのか、彼女の目的は何なの?

 

 

「はぁ、彼女のことになると心配が尽きないね、カンナ」

 

「……そうですね」

 

「確かに、色々悩まされる存在です」

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