似非気狂い   作:覚め

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今更ですけど、ヘカーティアから伸びてる鎖ってぶち破ったらどうなるんすかね。
分身ヘカーティアになるのかな。


無くし物

最近、ハンセイが湖に足を運びまくっている。その頻度は一週間に五回。約束がない場合は毎日行っていて、二日間ほどは大体予定が入る。買い物と近所付き合いという名の通り魔やら妹紅やら。たまにだが何故か寺子屋に連れて行かれる。湖に来て何をするのか。魚を釣るわけでも俺に体を譲るわけでもない。ただ、眺めているだけだ。一日に一度だけ水を掬って飲むことくらいしか全く持って言うことがない。氷精から喧嘩を売られたりもする。でも全く相手にしない。

 

「何してるのよ」

 

「悪魔崇拝者…陽の下に出るとはな。」

 

「日に直接当たらなければ良いのよ。それでもジリジリ痛むけど」

 

「従者に影を作らせるとは、罪だな」

 

「残念ながら、私にとってはこの上ない幸せです」

 

「だ、そうだけど?」

 

「…まあ、何だって良い。あまりここには来てくれるな。我の領土だ」

 

「貴方の?それにしては少し広すぎるわ。せっかく霧が晴れたのだから、皆で共有するべきよ」

 

「我は神だ。が、人の集まりは好かない」

 

「なるほどね。独占ってことかしら」

 

「違う。例外は存在する」

 

妖精達を見る。もしかして神と妖精の関係って親子みたいなものなのかな。それとも氷精が特別かな。恐らく水気を操って氷精を膝に乗せる。どうやら俺の推測は正解らしい。氷精が特別なようだ。氷精を膝下で弄びながら悪魔崇拝者ことレミリアとやらと話す。なんかあんのかな?なんかあるんだろうな。でもこいつ力奪ってたんだろ?じゃあダメじゃん。さっさと突き飛ばせ。ちなみにそんなことやってる間にレミリア推定閣下がどうにかしてこの湖を自分の領土にしたいと喚いている。

 

「…どうした?詭弁…いや、聴衆が一人の演説は終わりか?」

 

「残念、少なくとも二人いるわ」

 

「喋っている本人は聴衆にはなり得ん。正確な耳を持たないからだ」

 

「…咲夜はまともな耳を持っているかしら?」

 

「我を巻き込もうとするな。」

 

「安心して。今の貴方と争うつもりはないのよ。だからここを譲って。」

 

「陽の下で訪ねに来たのは何だ。敵意がないことを示しているのか?それとも」

 

「それで合っているわ。バッチリよ」

 

「…我に対して、陽の下でも格下だと見ていることを伝えたいのか?」

 

「通じないわねぇ。でもまあ、何だって良いわ。ここを譲ってくれる。それだけで良いのよ」

 

「断る」

 

「…最悪、共有財産でも構わないわ」

 

その瞬間、ハンセイはレミリア推定閣下の首元に手を伸ばしていた。掴んだとハンセイ自身確信したのだろう。だが、レミリア推定閣下は五歩ほど下がっていた。日傘は。推定閣下が自分で持っている?妖精は?視界にはいない。手に持っているわけでもない。どこかに飛ばしたか、はたまた優しく足元にでも置いたか。どうやら忙しく皆動いたようだ。ちなみにメイドは何もしていない。日傘を手放していたくらいだろうか。いやしかし、主人にいきなり取られてびっくりしているような顔だ。というか多分反応できてない。

 

「危ないわね」

 

「随分と大股だ。どうも身長に見合わず脚が長いらしい」

 

「生憎、東洋の短足じゃないもの」

 

「…だが、身の丈に合わない長さだ。腰巻きが取れた」

 

「っ!…服ごと…!?」

 

「黙れ。神の御前である。このまま死に行くか、それとも立ち去るか。選べ。神託である」

 

「…はぁ?悪魔である私に、神託?とんだ冗談ね。」

 

「冗談ではない。我は悪魔崇拝者にも平等である」

 

「…止め。ハッタリじゃダメね」

 

「メイド、次からは門番を寄越すといい。お前では何の役にも立たない」

 

「そうね、でもごめんなさい。主人は私がいいと言うのよ。だから無理かしらね」

 

「咲夜、何言ってんだ?」

 

相思相愛のようなものだろうか。よく知らない。ちなみにだが氷精はすぐそばにいた。ちなみに名前はチルノと言うらしい。チルノが騒がなかった理由として、訳が分からなかったからだそうだ。子供って訳わかんなかったら泣かない?…俺だけなのかな。まあどうでも良い。推定閣下は帰って行った。メイドは時を止めてついて行った。メイドは近くで時を止めることをやめてほしい。ハンセイがそれを見て時間停止に対応してしまう。そうなるとお前も構える。だから止めてほしい。水操るだけで時止めに対応する方がおかしいのは確かにそうだけどね。

 

「何だおまえ!突き飛ばしたり、引き寄せたり!」

 

「さあな。少なくとも気まぐれで構っているぞ」

 

「この!この!」

 

「…我は今夜もここにいる。面倒だが、あの悪魔崇拝者をどうにかせねばならん。」

 

「あたいは最強だぞ!」

 

「話が噛み合わんな…」

 

「霧返せ!」

 

「…あれは我の土地にはいらん」

 

「なんだとー!」

 

うるさい。どうにかして黙ってもらいたいものだと思う。チルノを抑える。ハンセイはどうやら今夜ここで籠城するつもりらしい。どうすんのお前。妹紅から飲みの誘いが来たりしたら。そうだ、チルノになんかしてやれよ。ほら、神社の狛犬みたいにさ。もしくは狐みたいに。あとは…神から力もらってる動物って他に何かいたかな。多分いないと思うからいいや。とにかく、チルノに代わりに守ってもらえ。俺は体が痛むことを恐れているんだ。後家もまだ終わってない。お前が少し広めに枠を広げやがったから仕事が増えてんだよ。そっちをチルノにやってもらうなよ。

 

「…氷精、お前の家はどこだ。」

 

「教えない!」

 

「…そうか。」




チルノと仲良くなるのは慎重に。また奪われるかもしれないから。
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