似非気狂い   作:覚め

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まあ、ローリーコンシューマーってことで。


ローリーコンシューマー

「なんでそんなに妖精に肩入れするんだ?」

 

「…渡航には関係ない。そこのメイドにはもっと関係ない」

 

「妖精も寝ていますからね。では、私はこれで。家の門番がうだうだうるさいのよ。花が一気に咲いてどうのこうのって…まあ三回刺したからもう騒がないとは思うけど」

 

今こいつなんて言った?…門番って、たぶん美鈴のことだよな。ええっと…あいつ、そんなに弱い…?違うか、普通に考えて時止めるやつがおかしいだけか。どこをどうやったら時間を止めることが出来ると気付いたのか。予想にもつかない。そのままメイドはどこかへ行った。咲夜だったか。…年齢で言ったらおそらく俺より少し下…俺が俺の年齢を正しく記憶しているなら、どう見積もっても俺より上はない。しかし大きく離れてるわけでもない。となれば…三歳下くらいかな?

 

「…あまり自分を若く見積もるものではない」

 

「お?歳食ったか?」

 

「恐らく。湖の神としての力を取り戻したが、力の使い方を忘れているやもしれん。氷精一人治せない」

 

「そんなもんだよ。なんなら妖精だし燃やし尽くして復活を待った方が早いだろ。異変だぞ?」

 

「お前ぶち殺すぞ」

 

「なんでぇ…?私の時は死ねとか言ってただろ!?」

 

「お前は即死即時復活だろう。勝手が違う。」

 

「命が安いみたいな言い方やめろ!」

 

変な喧嘩始まった。まあ俺は一回きりの命なんで、そもそも喧嘩しないで欲しいのだ。だって、喧嘩されたら俺死ぬから。ハンセイなら良いだろうけどね。相手とは分が悪いとかになったらさっさと帰れ。言いたいことわかる?病人の側で喧嘩するなって言った方がいい?それとも…あとなんだろ。ガキに大人が争ってるところを見せるなってことくらいか。全然辞める気配しない。あかんこれ、長引くかもしれん。止めろ、周りにあんな綺麗な竹の花が、ほら、あるから、燃やさないように妹紅を宥めて。

 

「慧音か」

 

「慧音!?」

 

「…えっと、あ、慧音ではない…です…」

 

「うどんちゃんじゃないか、今日はどうした?」

 

「慧音、どう思う」

 

「凄まじいな…変わり身の速さが私が声をかけるまでずっと我が子を怒っていた母親のようだ」

 

「具体的だな。」

 

「実際そうだ。しかし…ハンセイ、今度は何をしたんだ?」

 

「今回は我に非はない。一厘の非もない」

 

「強気だな」

 

まあ実際ハンセイに非はないと思うよ。命が軽いとか、安いとか言うなって急に怒ったから。勝手が違うのは当然だし、そもそも妹紅は妖精じゃないし。妹紅は気持ち悪い復活方法だし。お前見たぞ、輝夜に首切られた時どうした?まず先に首の断面に竹刺して離れないようにしてたよな。いやそもそも輝夜もおかしいな。それに…輝夜の方もかなり気持ち悪かった。どうも二人とも少し違いがあるのだが、輝夜は切られた断面に指を刺してリーチを増やした腕で人を叩く。その後、よくわからんが生える。な、気持ち悪い。

 

「…私と輝夜の復活方法は大体同じだ!」

 

「くっつける理由は?」

 

「治るのが早いから」

 

「言ってる意味わかるか?」

 

「我には理解できない」

 

「だなぁ」

 

「慧音まで…」

 

「私はそもそも怪我をしないようにしろと言っているはずだ」

 

「耐久力がないのだから殺され続けることもあるだろう。」

 

「すごい、二人とも言ってること違うはずなのに同じに聞こえる」

 

そんなこんなで氷精の介護をし続けているハンセイと妹紅と慧音が家の中に残った。今更なんだが、真っ白な妹紅だけでは気が付かなかったことがある。家の奥の方、暗いな。もちろん電気なんかはないので、夜は全面暗くなって暗所恐怖症は心拍数が300を超え死ぬことになっているのだが、とにかく暗い。慧音の青が藍色ではないかと疑えるほどに暗い。しかし明かりを入れるような穴をつくれば勿論そこは崩れるわけで。俺どうやってこんなバランスの家作ったんだ?竹があるからってもう少しマシな家の作り方あったろ?

 

「っ!いま何か踏んだぞ!」

 

「妹紅」

 

「私は明かり代わりか…安心しろ慧音、ただ湿った石だ」

 

「な、なんだ…」

 

「氷精、具合はどうだ」

 

「最強な感じ」

 

「むぅ…治らんなぁ」

 

「家主はアレだし、まあ気をつけろとしか」

 

「まさか妹紅以上に家が危険だとは…」

 

「え、私の家ってこいつと並ぶの?」

 

ハンセイは立ち上がって家の外に出た。するとそこにはメイドが。あれ、お前帰ったんじゃないの。時止まったら気付くし…え、帰ったか消えたかのどっちかだと思ってた。えー…どうすんの?話すこともないよ。みんなお前とそんな面識ないよ。帰れ帰れ。あ、畜生全然帰らねえ。なんなら家の中に入ってくる。なんで強引な女だ、嫌われるぞ。主に他人から。メイドはその厚顔無恥から来るであろう謎の推進力で俺の家に入り、妖精を一瞥した。なんなの、お前。

 

「…ただの子供の熱よ。心配するものじゃないわ。見てきたけど、異変の影響も全容としては花が咲いてる、としか言えないもの。」

 

「そうか。ならば安心か」

 

「異変が長引けばそれもわからない。どう?異変、一緒に調べない?」

 

「な、ハンセイが異変を!?」

 

「向いてない向いてない!新しい異変作るぞそいつ!」

 

「我をなんだと思っている。神であるぞ。」

 

「貴方のことだし、異変の原因くらいは知ってそうだけど」

 

「…今回の出来事自体は異変だ。それに違いはない。ただ、解決のために奔走せずとも良いはずだ」

 

「どういうこと?よくわからないのだけれど」

 

「分からなくて良い。少なくとも、我は引き篭もるつもりだった」

 

「引きこもりの神様相手には騒いで踊るべきよね?」

 

「…それは天照大御神だな?」




天照大御神:弟と喧嘩して引き篭ったので周りが引っ張り出そうと騒いで踊った神
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