似非気狂い   作:覚め

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前回から時は流れ。


危機

…いま、ハンセイは湖の上にいる。言葉通り、浮かんだまま空に浮いている。何言ってんだとか思われるかもしれないが、言葉通りのことを今しているので生憎事実である。悲しいね。最近は妹紅が慧音を連れてここに来ることも増えた。何がしたいんだかね。もちろんその日は寺子屋が休みなので、妹紅と慧音が途中で帰ることはない。ハンセイは湖の上で瞑想の真似事。最近では湖に住み家を変えようと画策もしていた。妹紅に止められていた。笑えるよ、おまえ。

 

「…ん、そろそろ日が傾いてきたな。」

 

「お、もうそんな時間か。おーい!ハンセイ!帰るぞー!」

 

「…先に帰れ」

 

「湖の水蒸発かぁ…」

 

流石に蒸発はまずいのか、それを言われた途端に帰り始める。今日も何もない、いい一日だった。そうして足を進める…空を飛ぶ時って何を進めてるんだろう。まあとにかく足を進める。俺は流れて行く地面だけを見る時間なのでかなり退屈なのは言うまでもないだろう。そうしてると出てきたのは変なやつ。青髪、洋な帽子、スカートは何やら空を写しているような部分がある。なんか頭にモモ乗せてる。マジで変なやつ。しかしながら俺たちを待ち伏せしていたわけでもないようで、キョロキョロしている。不審者だ。

 

「…どう思う?」

 

「私はなんとも、だな。無視して帰るか」

 

「空を飛んでるのだから少なくとも実力はあるのだろう。」

 

「そうだなぁ…」

 

「ちょい待ち!私を無視して何しようとしてるの!?」

 

「っ…」

 

「抑えろ、な?」

 

「帰宅だ。貴様に妨げられる謂れはない。」

 

「へぇ…貴方、私が誰かわかる?」

 

「知らん。失せろ」

 

そう言った直後、ハンセイが素早く手を出した。青桃の手を掴んでいたのだ。ちなみに青桃の手にはよくわからん、剣みたいなのが握られていた。何こいつ、最強通り魔?ガチの化け物?どんな人間?キチガイの類?とにかく出会い頭で殴りに来るなんて頭がおかしい証拠だ。関わらないように、さっさと家に帰ろう。な、ハンセイ。…あーダメだ、こいつ話聞かないんだった。妹紅が並び立つんじゃないよ。三つ巴になる未来しか見えないんだからさ。

 

「慧音は帰ってな」

 

「しかし…」

 

「お上りさんに現実教えるだけだよ。後で竹持って行くから、受け入れの準備だけよろしく」

 

「あ、ああ。わかった」

 

「今の格好いいわね。」

 

「そうかな…ハンセイは?」

 

「豆腐はやはり程よい舌触りをだな」

 

「黙れお前もう」

 

「とにかく。私の暇つぶしに付き合ってもらうわよ!!」

 

剣を持って迫られる。妹紅が炎で青桃を燃やしつつ、ハンセイが殴りに行く。あ、こら火に突っ込むな。俺が火傷するだろうが。そのまま青桃を殴り…のはずが、神様としての力を手に入れたハンセイは予想外にも強く。殴ったつもりだろうが、何故か青桃は腹痛を訴えた。いや、あの、殴り飛ばしたんじゃないの?…腹パンをそいつにやり返しても何もないと思うよ?ま、まあとにかく。相手は痛みで顔を歪める…はずが、何故か歪まない。数秒で元の姿勢に戻った。

 

「こう言うのがいいのよ!」

 

「そうか」

 

「じゃあこっちも追加な」

 

「でも!やられっぱなしもつまんないでしょ!」

 

殴りに行った妹紅が逆に殴り飛ばされる。うーん、ありゃ死んだな。青桃に向き直って、ハンセイが水を周りに浮かせる。これは見ものだぞ、そう思った次の瞬間、俺の腕に剣が刺さろうとしていた。水と白羽取りでなんとか堪えたようなものではあるが、後少しで体か腕が斬られていた。流石のハンセイも剣相手には警戒するらしい。こちらが素手だと余計にね。妖夢の方はちゃんと刀渡してくれるけどさ。とにかく、これでどうにか生き残った。次だな。

 

「蹴り飛ばすのみよ!」

 

「っぬぅっ…」

 

「弱いわねぇ。私の敵じゃないわ。ほら、さっさと失せなさい」

 

「…宜しい。なればこそ、貴様のような緋想の剣の持ち主を殴り倒す」

 

「あら、この剣のこと知ってるの?じゃあ話は早いわ、ね!」

 

なんかよくわならん剣からビームが。無視してハンセイは突っ込む。なあやっぱ水圧カッターみたいなの出せるよね?出せ!…出してくれ!そう言うのあったら切ったりできるだろうから、早く出せ!…無理か。勢いそのままに、青桃の顔面を蹴り飛ばす。のけぞるがなかなか耐えられる。お返しと言わんばかりに剣の柄で殴られる。それも水で威力を軽減させる。水ってすげえ。しかしながらそちらに意識が向いていたのが悪手だったようで。蹴りが飛んで来た。ハンセイが吹っ飛ぶ。

 

「信仰があれば、か」

 

…もうここまで来たらだけどさ。お前もう俺の体のこと忘れてるだろ。ハンセイ、もうお前にできることはお前が俺の体を無傷で返すことだぞ。永琳先生を訪ねずに、別の病院に行って打撲跡だけ治したりしてくれるんだよな。だからもう帰るんだよな!?…と言うか妹紅どこ行った?あいつそんな簡単に死なないだろ?つーか死ねないだろ。さっさとこっちに来て俺を助けてくれ。トランプも家に置いてきたはずだから弾幕とかないんだよ。どうにかして欲しいんだ。

 

「追いついた!」

 

「…あれ?」

 

「誰だい神社にカチコミ仕掛ける罰当たりは!!」

 

「え、は、ここ、守矢?」

 

「神奈子様、神社にカチコミですか!?」

 

「さあ、ギャラリーも増えてきたんだから盛り上げて行くわよ!」

 

「…っ、知るかそんなもん!」

 

「あ。逃げた」

 

「諏訪子ー!お前の血筋だぞー!」




守矢神社は奇跡的に無事です。
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