似非気狂い   作:覚め

39 / 78
周りからの目線が気になります。
そんな年頃です。

人間みんな社会に生きてればそんな年頃


親戚の振る舞い

何か変なことを言おう。俺が出てるこの時に。とは言っても、何も思いつかない。諏訪子神がいる時や、ハンセイが疲れた時、まあハンセイの気分もあるが、ほとんどは一人の時だ。喋ることがない。久しぶりに話したとなればかなり嬉しくなる。だから、多分だけど、こう言う時に言う言葉が全くない。なんだろう、たまに、あーとか、きぇあーとか言うんだけど、そう言わないと本当にハンセイに乗っ取られそう。なんか、最初に美鈴に会った時に似てるな。そこまでは口が勝手に動かなかったのに、あった途端に口も体も動かなかったんだよなぁ。

 

「…今みたいに、ですか?」

 

「早苗か」

 

「いやぁ、岩内さんに変われますか?」

 

「断る。それなら諏訪の土着神でも…待て、嘘だ」

 

「もう呼びました。下ろしたわけではないので、来るのに少し時間が」

 

「もう変わった。で、何したいの?」

 

「あ、呼んだのは本当ですけどね。神様相手に嘘は通じませんから」

 

「‥じゃあ、お前もか」

 

家は倒壊しており、再建の目処はたってない。じゃあ俺は今どこにいるのか。洞穴である。酸素があるのかは全然わからなかった為、風邪を起こして空気を強制的に循環させたことでそこら辺は大丈夫だろう。多分。妹紅にも確認させたし。俺の家の再建はいつになるのやら。やっぱり鬼に作って貰えばよかったな。早苗もそこらへんにツテないもんかな。聞いたらあるらしい。河童に。へ〜、河童。河童…河童??え、何、河童って家作れるの?あ、博麗さんとこの入れ知恵?知ってはいたけど、あの人、野蛮なんだな。

 

「ふーん…」

 

「私から頼んでみましょうか?」

 

「良いのか?」

 

「勿論!私だって巫女です。説得はできますよ!」

 

そう言われてついていく。ちなみに空は飛べないので早苗に乗るのだが…こいつ、多分外の世界でレースゲームやってたな。しかも高速レース。さらにいえば、相手を蹴落としたり障害物を回避したり。あと弾幕ゲーとか。それくらいに荒かった。神社に着いた瞬間、俺はその場で転げたくらいには酷かった。それはそれは、もう…あれだな。この運転の後に寝たら恐らくは夢に出た挙句、その上でうなされて死にそう。そうして俺はさっさと社で寝転がる。少し落ち着いてそのまま河童のもとへ。さてどんなことをするのか。

 

「ひゅいっ!?い、いやだ!」

 

「…こちら、私の親戚の岩内さんです」

 

「あ、ぁあ…悪魔だ…」

 

「早苗、お前何やった」

 

「奇跡を見せたまでです」

 

「は?」

 

「こう…」

 

「ぁ、ぁあ!?やめてください!やめてください!」

 

「ひょひょいっと、“奇跡的”に“突然”機械の重要な部品が紛失したり…とかですね。」

 

「早苗。今後禁止だ、それは」

 

流石に酷い。まあ俺も同じようなことをするが。よし、水の神とか呼ばれてる河童。俺の家作ってこい。そう言うとすぐに取り掛かると言われた。取り掛かれよ、さっさと。住所というか住処というか、伝えたところ大至急向かうとのこと。とにかく早苗には同じようなことをやるなと説教。年上親戚として…ん?待てよ。言葉が止まる。そういえば、俺とこいつが親戚で…でも、こいつって確か本家の人間だよな?何でお前が俺に怒られてんの?…ま、いっか。

 

「とにかく、やめるように」

 

「は〜い」

 

「聞いてんのかお前」

 

「いやぁ〜、外の世界だと私に怒る人が全然いなくて」

 

「お前も箱入り娘か?」

 

「さぁ…私の知る限りの親戚は皆お爺さんお婆さんでしたし。お父さんもお母さんも放任でしたから。怒るのは神奈子様と諏訪子様くらいでしたよ」

 

「ふーん」

 

つまりは俺が早苗にとって一番歳の近い親戚だってことだ。俺はもう俺の年齢自体覚えてすらいないが、早苗はどうだろうか。覚えてるのかな。しかし世間では女性に年齢を聞くのは失礼ということもある。まあ、仕方がないね。こうして河童の住処で待っていると、諏訪子神が来た。横にはデカい神も。守矢神社、今手薄ですよ。そう言ったら結界が張ってあるから大丈夫なんだとか。破る奴何人いるんだろうか。デカい神まで出張ってきたのは、何やら重大な話があるから、らしい。

 

「お前にも神託をやろうと思ってな。」

 

「…神託なら心の中にあるけど」

 

「ああ、そのゴミ神は私がいつか絶対必ず死に絶えさせるから」

 

「諏訪子様、顔が怖いです」

 

「ま、神託とは言ってもだな。お前個人についての話にはなる」

 

「何言ってんだこの神」

 

「岩内。お前の能力についてだ」

 

「…物をすり替える能力とか?」

 

「そんな地味なので良いのか?…というか全然違う。状況からしてお前は神を宿す程度の能力だろう」

 

「は?」

 

俺が初めて守矢神社に行った時以降、何度か試していたらしい。しかしながら、早苗には血縁のある諏訪子神ですら完全には宿らない模様。出来て力を貸すことだとか。つまりお前が特別に変なわけだと結論付けられた。そこで、ここ幻想郷には能力持ちとか言われる奴が多数いるんだと。なるほど、俺が変に無視してた氷精が凍らせたり妹紅が燃えたりしたのはその能力のせいか。ハンセイの水を操る力もそれ由来ということだな。そして俺にもそれがあり、それはつまり神を宿す能力なんだ!!と力説された。うるせー口だな、宿すぞ。

 

「やっぱり私の親戚ですね!守矢に来ませんか!?」

 

「そうすれば中にいる神も常に殺し続けるよ」

 

「…いやあの、話はまだ終わってない…」

 

「神奈子は黙って。」

 

「…神が宿る条件も分かってないんだぞ、だから…その…あんまり近づいたら宿されるって話をだな…」




ハンセイはただの神なので、神の中では位の低い方です。偏差値で例えると、諏訪子の偏差値を60としても40後半に届くかどうか、くらい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。