似非気狂い   作:覚め

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鬼「河童ならこれが限界か。じゃあ私が作り直すから」
河童「(じゃあ最初からお前が作れよ…)」


新居

「新しくなったって聞いたから来たぞ」

 

「妹紅が一番か」

 

「慧音は少し遅れるって聞いたな。あとは…そう、チルノのことだけど」

 

「氷精は呼んだ覚えがないが」

 

「まあまあ。あいつも誘ったから。

 

つまりは前回の家倒壊の原因が勢揃いってことか。鬼か悪魔か、はたまた悪夢か。もちろんそれら全てに該当することは俺も知っている。若干泣きそう。だと言うので、俺は勿論ハンセイも警戒を示している。こんなに警戒しているのは、紅魔館の主人達が湖欲しいとか言って来た時以来だ。ちなみに今も所有権はハンセイにあるらしく、たまに手紙が置いてある。内容としてはウチで茶シバこうぜではあるのだが、どうも毒臭い。日時まで決められたならかなり参るしまあハンセイなら死なないから行くよ。嫌だけどね。

 

「しかし…竹林で二階建ては中々に無茶したな」

 

「当初は平屋の予定だったが、鬼が介入したことでこうなった」

 

「あー通りで。結構丈夫だな」

 

「我を訪ねる者は共通して頭のおかしい奴等ばかり。故に客間も要らぬと言ったのだが」

 

「お前今しれっと私のこと頭おかしいとか言ったよな」

 

「事実だ。人肉を食わせる奴は皆頭がおかしい」

 

「…いや、まあ、そうだけどさ…」

 

もこうもこれには反論できずにたちまち声が弱くなっていった。この不利な雰囲気を消すためか、話題を変えて来たことからもそれが窺えるだろう。しかし逃げた先の話題が強く、妹紅の逃げは成功した。謎の空飛ぶ物体が現れたらしい。時期としては博麗神社で温泉が湧いた時より後。何やらふよふよ浮いてはどこかへいったり消えたり。とにかく謎の物体とのこと。よーわかんね。まあそこら辺は妹紅も分かってはいないわけで。どうやら幻想郷にもUFOが来たらしい、で結論を迎えようか。

 

「外の世界にも…じゃあ幻想入りしたってだけか。ならどうってこともないな。」

 

「幻想入り…我からすれば違うように思える」

 

「何でだ?忘れ去られたらこっちに来るんだぞ?」

 

「我の記憶が正しければ、その物体は恐らく船だろう。一度見た時はその船自体を幻想入りしたと思ったが…沈没船でもない船がどのようにしてここに辿り着く?」

 

「あ、確かに」

 

…すまん、一つ。俺その船知らない。ハンセイ曰く、その船は魔力か何かを纏っていたらしい。つまりは外の世界のものだとしてもそのような物が込められたものが簡単に存在を見失うはずがない。ここに来て力を纏ったとするには船の傷がなさすぎる。故にアレは元からここにあったものではないか。と言うことだ。それってただ最近作られた頑丈な船では?木造?へー…木造なんだ。今更作られてるのかな…いや、それ以上におかしいことがあるな。まじで何で俺の視界にも映ってないの?

 

「…つまり、その船が空を飛んでいると?」

 

「うお、慧音」

 

「来たか」

 

「まあ、今は異変なんて関係ない。とにかく今は新居祝いだ!」

 

「慧音…変わったな…」

 

「変わりすぎに思えるが?」

 

「わからん。何せ頭がおかしいから」

 

嫌味かな。その後は慧音が持って来たようわからん飯を食いながら祝われた。おかしいな。家のほとんどを作ったのは俺だったよな。なんなら、俺の最初の家は壊されてるわけで。…なんでさ…?どうせこの家もすぐに壊れるさ。俺にはわかる。俺が作ったから、ではなくハンセイと俺の交友関係がおかしいから潰れる。だからこの家もすぐに壊れるさ。例えば…酔った妹紅が調子に乗って炎出して延焼とか。あり得そうだな。ちょっと今から怖くなって来たし、妹紅を家に誘うのはやめよう。氷精も。

 

「いやぁめでたい…とにかく。ハンセイの家も新しく出来たから守矢に行かなくても良くなっただろう?」

 

「慧音、お前まさか」

 

「そんなんじゃない。でも、妖怪の山となるとな…私では会いに行けないんだ」

 

「慧音は割と弱いからな」

 

「…ああ、擁護すべきだったか?事実故に何も言わなかったが」

 

「ハンセイはとても嫌なやつになったな」

 

「褒めるな」

 

「褒めてはない。」

 

こうしてお祝いも終わりを迎えた。さて困ったことに、妹紅が酔い潰れた。今は地面とご対面中だ。何故って?吐きまくるからだよ。当たり前だろ馬鹿が。その影響で『妹紅がいるなら』と灯りを忘れたまま来た慧音が帰れない。ハンセイでも流石に罠だらけの竹林を歩いて帰すことは難しく、空を飛ぶとなれば天狗がうるさいかもしれない。拉致してるとか言われたらどうしようね。と言うわけで慧音がお泊まりとなった。どーすんのこれ。俺寝る時ハンセイってことでしょ。

 

「その、風呂場は…」

 

「そこだ…ああ、着替えがないのか。妹紅から剥ぎ取れ」

 

「いや、身の丈が合わなくてな…」

 

「…明日の朝、永遠亭から借りるとする。それまでは…これで我慢願いたい」

 

「布団か…まあ、仕方ない。ただ、明日着替えを取りに行くなら妹紅はここに置いて行ってくれ。帰るのが遅くなってしまう」

 

「承知した」

 

まあぶっちゃけ妹紅の喧嘩のせいで用事が遅れることはある。だから俺も永遠亭に行く時は妹紅がついてくるのを何とか抑えようとしたり、なんとか帰ってくんねーかなとか思念を送ったり。ハンセイの中からではあるけど、やれることはやっている。まあこれをやれることなのかと聞かれれば知らないが。慧音の寝る布団を敷いておき、一応妹紅の分も敷く。ゲロったら承知しない。吐いた瞬間水責めだぞハンセイ。分かってるな。その後水拭きだからな。頼むぞ。

 

「…布団がないな」

 

「ぁ〜…?ゔっぇ…私も寝る〜」

 

「吐いたら三回は死んでもらうぞ」

 

「いや、今ゲロで息出来ずに窒息死したから…酔いも覚めた」




死ねば元通りなので酒飲んでも死んだら元通り。
尚ゲロの臭いなどは据え置きなので吐き気は誘発される。
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