似非気狂い   作:覚め

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今更だけど、似非気狂いとかいう題名どうにかすれば良かったな


神の子

「なんだ慧音…早朝だぞ。我は眠い」

 

「…最近、里が荒れてきた」

 

「よくある事だろう」

 

「よくあっては困る」

 

まあ実際人が集まればそこには確執やらなんやらが発展して争いが起こるわけで。荒れる事自体はそう珍しくはない。だから気負わなくていいぞ、帰って寝させてくれ。そもそも里での揉め事も巫女が出張るだろ。良いじゃん、今現在で争いごと起きてる?起きてないよね?じゃあ寝よう。…こいつ勝手に話し始めやがった。どうにも巫女は最近出てこないらしい。死んだか?里に物を買いに来ることも無くなったんだとか。死んだな?その上巫女を見かけた奴さえ少ないと来た。死んだな。

 

「だから神社に様子を見に行って欲しい。私は行けないから、頼む。何か病でもあれば永遠亭に連れて行ってやってくれ」

 

「はぁ…巫女を気遣う神など、聞いたこともないぞ」

 

「お前が新たな歴史の前例になるんだ」

 

どうも慧音は事を深刻に捉えすぎのようだ。ハンセイが神社に向かう最中、いろいろな可能性を考えてみた。が、どうもあの巫女が怪我や病気で倒れ込むとは思えない。初期症状で病院に駆け込み、タダで治せと言いそうなものだ。一体何があったのか…いや、そもそもあいつ寝てるだけでは?ただ働きたくないから神社から出ないのでは??あの巫女、確か…そう、まだ20にもなってないだろう。もしそうならば、多分かなり遅めの反抗期じゃないか?いつからやってるかは知らんが。あそこの神様に言って巫女交代してもらうか…

 

「よっ…あれ、俺になってる」

 

「何」

 

「あれ、生きてた」

 

「…そ」

 

なんだかひと目見て原因がわかった気がする。元気が全然ない。なんなら、元気というよりもふけんこう。太っているわけでも痩せているわけでもない。いやでも少し痩せてるのか?いつもの巫女服でもない、寝巻きのようなもので応対された。なんだこの巫女は。恥でも忘れたか。そう言いたい気持ちを抑えて、現状の確認を急ぐ。まあとにかくだな。賽銭投げるか。チャリンと定番な音が鳴るも、当の巫女は「あー…」みたいな反応で。反応したいけど反応しないような反応。なんだかよくわからない。

 

「…えーっと」

 

「それが目的なら、早く帰って。」

 

「いや、そうじゃなくてですね。その…お身体は健康ですかね?」

 

「健康よ」

 

「…あの…なんで人里に来なくなったんで?」

 

「どうでも良いでしょ…強いて言えば、少しは自分たちで解決しろって思ってるくらいかしら」

 

「買い物にも来てないんですよね?」

 

「はぁ…なんでアンタにそんな事聞かれなきゃいけないのよ」

 

それは俺もそう思う。そんで持ってこの言葉を聞いた途端怯んだ。ハンセイなら臆さず突っ込むんだろうけど、なんかあいつ出てこないし。何があったのだろうか。どれだけ考えても原因の一画目すら思いつかない。…しかし、こんな冬の早朝でも目が覚めてるんだな。眠そうにはしているものの、強烈な眠気はなさそうだ。であれば、いったい何が原因で里に来なくなったのだろうか。こういう考えて答えを出すのは好きだが、過程が面倒なのでやりたくない事を慧音にやらされていると考えると、後で慧音に豆腐を奢らせようという思考に移る。

 

「んー…」

 

「ほら、気が済んだでしょ。」

 

「ちょっとお家の中失礼ね」

 

「はぁ?」

 

「寝室どこ?それ以外見るから」

 

身体が健康なら精神はどうか。戸を引いて中を確認する。巫女さんに色々止められるが、それでも進む。部屋をそれぞれ見て回り、まあ風呂場とトイレは流石に…と思って避けつつ見て回った結果。埃が溜まってるくらいで散らかっていることはなかった。戸が開けっぱなしとかもなく。しかしながら、少し暮らしている風景が見えない。本当に飽きたのなら、ただ代わりを用意するだけだろうが。ハンセイが引っ込んだ理由も知りたいな。まあ、割と単純な理由っぽいけど。

 

「…急にやる気がなくなったの?」

 

「んー…まあ、そうかも。前の異変で地底に行った時もかなり危なかったけど、そこまで気分的にどうこうしたわけでもないし」

 

「なるほど…理由とかってわかる?例えば…急に未来のこと考えたりとか」

 

「ないわね。どうせいつまでも異変解決でしょうし」

 

「へー…能力は今まで通り使える感じ?」

 

「使えるわよ。飛べるし、陰陽玉も…ほら」

 

「な〜るほど…」

 

カウンセリングの真似事をしてみるが、結果よくわからない。これは、原因不明ということで終わりそうだ。が、まあ…五月病と結びつけることが出来なくもない。聞けばそもそも5日間ほど出掛けておらず、なんなら風呂も最近はめんどくさがっているんだとか。…だめだ。風呂に入らないことが一番ダメだ。というわけで、巫女さんのケツを蹴りながら風呂に入らせる。女の子だろうが巫女だろうが風呂には入れ。後、風呂に入らないのは普通に精神面でも悪影響だ。確かそうだったはず。

 

「あがったわよ」

 

「んー…そうか。ここに来た途端、ハンセイ…俺の中の目立ちたがりな神様が引っ込んだんだけど、心当たりは?」

 

「知らないわよ…あー、でも、確か守矢神社はダメなんでしょ?なら…多分だけど、守矢の分社があるし、それでしょ」

 

「あー、そういう。…ほれ、着替えろ。いつまで下着でいるんだ?」

 

「急にお風呂に入らせたからでしょ」

 

「人里に散歩しに行くぞ」

 

「…は?」




ちなみに鬱霊夢は好きです
鬱魔理沙は少し嫌いです。
つまり今回は鬱霊夢の話になるのかな?
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