似非気狂い   作:覚め

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Q.何故霊夢は鬱に?
A.大体は守矢の巫女を見てしまったから。守矢側は何もしてないけど。


お疲れモード

「…里って、こんな風景だったの?」

 

「知らない。…なあ、お前はその服しかないの?」

 

「何よ」

 

「その服なら博麗の巫女だなんだと面倒でしょ。」

 

「まあ…そうだけど。」

 

金なら心配するな。妹紅と一緒に竹を売ってた金がある。ほら、ポケットに…あれ。服をもう一度着直す。お、出て来た。なんだか原理がわからん上に厄介極まる力だな。こんだけあれば服一つくらい買えるでしょ。一式ね。オシャレとかそういうのは良いから。そう言って服屋に向かう。指差したのは少しお高めな探偵のようなもの。つまりは外の服。こういう服を外の服って呼ぶくらいには、俺も中々幻想郷に馴染んできたことだろう。しかしながら事実としてこんな服を着たやつは見たことがない。ので、俺が選んだ浮かない服も買った。浮かないけど…まあ、可愛らしい服だと思う。

 

「こんな服ね…着替えてくるから。覗かないでよ」

 

「はいはい」

 

「…ちょっと、これ似合うの?」

 

「似合うかどうかで服選ぶの?」

 

「…え、違うの?」

 

分からん。俺には少し専門外な範囲だ。ガチでよく分からん、と言ったところ。そんなところで、神社の外で巫女を待つ。出て来た時に着ていた服は博麗の巫女が選んだ服だった。良いね、似合ってますよ。外の世界の服も着こなす…というか、本人が綺麗だからだろうな。豚に真珠などというが、真珠が豚にかかっても真珠に目が行って豚にはさほど目がいかないはずだ。知らんけど。さてもう一度人里へ。行く時、かなり渋っていたことが少し気になったのだが…まあ、なんとかなるのだろう。なんなら慧音に会わせて話をしてもらっても良いかもしれない。

 

「…嫌」

 

「嫌か。じゃ、別のところ行くか。」

 

「うん」

 

「こういうのは身近な奴と歩くのが良いんだけど。」

 

どうにもその身近な奴とさえ会わない様子。どうなってんだ八雲紫。少なくとも俺は誰それの代わりなんて務まらないぞ。甘味処に寄るでもなんでもなく、ただただ歩き回る。巫女が職務放棄になった理由がよく分からないが、精神的に不安だったりなんだったりであれば無駄にほっつき歩くのも良いはず。後で永琳先生にでも聞いておこうかな。しかし慧音の奴…里が荒れてるとか言っていたが、そんなに荒れてないじゃないか。なんならよくある酔っ払いの喧嘩だな。理由を見つけて俺に行かせたかっただけか。

 

「もうすぐ昼飯時だけど、腹減ってるか?」

 

「あんまり。」

 

「んー…じゃ、軽めに食べるか」

 

「足りるの?」

 

「神様の方が全然飯食わねえんだから胃が縮んでるの。これでも足りるようになっちゃったの」

 

「…変ね」

 

「たい焼き一つで一杯になるとは言わないけどさ。腹六分目程度には膨れる」

 

「それはただ少食なだけじゃない?」

 

「…神様が豆腐しか食べないから舌が敏感になってね。辛いのよ」

 

なんでそうなったかは知らないし、ハンセイがそれしか食べない訳もわからない。たい焼きを食べながら周りを見渡すと、あー、今日も布教やってる。毘沙門天代理ももう俺には構わないだろう。早苗もちゃんとやってそうだし…あと話せば分かるのも早苗だと思う。まあ、ハンセイが追っ払ってくれるのがありがたいんだけどね。どこかで霧雨氏に変わってもらいたい気持ちもあるが、やってしまったことだし。俺も久々に動くから人のために動いて天国行き狙いたいし…どうしよ。

 

「あ、そっち行くな。酔っ払いがいるから」

 

「ちょっと、首掴まないで」

 

「…このあと寄りたい所あるから、少し良い?」

 

「良いけど…どこ?」

 

「んー…病院」

 

この状況をどうにかするには、と言うかまあ、あれだ。元気がない時点で医者にかかるべきなのだ。さてどうやって永琳先生に話を通すべきか…いや、でもアレなんだよな。そう…医療費とか、輝夜とか、妹紅とかが面倒なんだよな…どうすっかな。いやでも、それでも関係ないか。最悪輝夜に口封じすれば良いし。多分、多分な。噂好きそうな鈴仙も外してもらうとして…永琳先生と俺と巫女さんの三人でどうにか通らないかな。俺若干嫌われてそうだけど…まあ、患者は患者と割り切って接してくれるから良いか。

 

「…また貴方?今日はどうやって入院して、どうやって脱走するの?」

 

「あー、そのことなんですけどね永琳先生」

 

「あら、霊夢じゃない。服装が違うけど、デート?」

 

「違う」

 

「…で、何?」

 

経緯を話して、席を外す。トイレだから、その間永琳先生と話しててね。頭の中で適当な歌を流しながら少し時間が過ぎるのを待つ。鈴仙を連れて。お前、余計なこと言いそうだから怖いんだよ。心外?言いません?お前テンション上がったら言うだろ嘘つくな。輝夜は絶対ダメ。人の情けない姿を見ると何か余計なこと言うだろうし。こう言うのは知られる数を限った方がいいのは当然だろうけど…え、お前一目見て分かったの?じゃあ無駄だったか。面倒なことしたな。

 

「…多分、鬱か何かですね」

 

「落ち込んでるとか、そう言うのではない?」

 

「人によって鬱の波長は異なりますけど、大体いつもより波長が乱れるので。」

 

「波長…よく分からんけど、まあ…うん。よくわからん」

 

「わかんないじゃないですか」

 

「いや、波長とかよく分からんし…放射線?」

 

「電磁波に近いですね」

 

「…ガンマ線ってこと?」

 

「全然違います」

 

「よく分からんな」




永琳先生「金も払わないのはまだ良いとして、脱走はやめてほしい。薬がどれくらい効いてるか分からないから。」
鈴仙「前の入院でめちゃんこキレてました」
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