前回のこいしは忘れて結構です。こいしも覚えてないので。
「うお、何だこいつら!?」
「神霊だ。危害はない」
「いると嫌なの」
「今更乙女ぶるのか。意味はないぞ箱入りワガママ娘」
「毒を食べた乙女は自殺しないからな、妹紅」
「…私、何かした?」
桜が舞うと言うことはやはり春が来たということだ。ハンセイが珍しく餅を食い、豆腐を食わない。何なら新しい異変も起こっているらしい。だが俺は知らない。その上で言う。俺には関係ない。最近は守矢とか、博麗神社とか、そう言う場所で俺が出たまま会話ができるところが増えた。しかしながら、残念なことに、俺は隣で飯を食った場合他人の食い終わりを待つことになる。少し気まずい。でもそんな時間は楽しい。ずっと続けば俺も幸せになるのに。
「桜かぁ…風情だな。あれから巫女も動くようになったし」
「たまに我のところに来るから困る」
「ハンセイは大して困らないだろう?」
「困らない。だが、一々ウダウダやることが嫌なのだ」
「ま、どうでも良いけどさ。ハンセイもいつ出ていくかわからないし」
「…そうだな。確かに、ハンセイはいつ神様としてどこかに行くんだ?」
「気分だな。湖に力を戻さなければならない状況になればすぐ戻る」
「…あの湖に危害を加える奴なんて、誰がいるんだ?」
「隣に住まう悪魔崇拝者」
「我が子をいじめたやつ殺してそう」
「拷問の末殺しそうだな」
何言ってるんだか。水責めで窒息させてジエンドしかしないよ、ハンセイは。つまり拷問では?…そうか拷問だな…まあ良い。俺はハンセイじゃないし。そのまま花見を終え、桜も見終わり、魂を蹴飛ばしたのか妹紅が驚き、ハンセイは帰宅できなかった。何故か。簡単だな。早苗である。信仰のために重要と考えられる神霊集めを手伝えと言うことだ。里を出た途端に拉致されたので初っ端の会話はハンセイがやった。しかし途中から俺には神霊が見えないからハンセイに代わってもらった。これで良し。隙を見て帰るぞ。
「隙を見つけて帰るなんてしたら…岩内さんの家、竹林にありましたよね」
「脅しか?」
「いえ、家の下から竹が生えて来たらどうするのかなーって」
「脅しだな。我は特段構わん。また別の家を作るだけだ」
「じゃあ素直に従ってください。諏訪子様呼びますよ」
「逃げ道はない…か」
あるよ?あるよ??あるよよ??あれよ。どうやら完全に参加しなければ殺される模様。俺に選択権はないということか。宜しい。よろしくない。というわけだ。異変がなんか知らんが俺は何故か異変解決に向かうことになった。前回の異変と比べてスパンが短いような気もする。俺が空を飛べれば、逃げ回ることもできたのに。どうにかなんないの?なんない。というか人が空を飛ぶのはおかしいことではあるんだよ。…むしとりあみで神霊捕まえるの?
「見てください、六匹ですよ!」
「どうやって保存する?」
「そこは御安心。私が…こう!するだけで、ほら」
「我は水の中に閉じ込めることにしよう」
「ずる!」
ズルくない。どちらかというとお前のやり方のほうがずるい。ちゃんとやれ。こっちは水で閉じ込めてんだから、お前はそのお祓い棒みたいな棒に
巻きつけてろ。大体、この水もどこから持って来たんだよ。…まさかとは思うけど、大気中の水素と酸素から作ったとか言わねえだろうな。それはもう液体ではないぞ。…まさか、汗腺から?汚ねえ!この水汚ねえぞ!!汗を操るとか、気持ち悪い!何やってんだハンセイ!…まあ、異変解決中は誰もが汗をかくけど…それにしても汚い。汚物同然だ。
「さて、こいつはどうする」
「ぶっ飛ばして行きましょう!」
「おー、何だお前らー」
「キョンシーですね」
「傀儡か。反吐が出る、持ち主を問いその上で双方閻魔に裁かれてもらおう」
「閻魔様っているんですか?」
「いる」
「なんだかわからないけど…応戦だー!」
「遅い」
「ゾンビってやっぱり鈍いんですね〜」
フルボッコにされてる子を見た途端、わーかわいそう、といった感想が浮き彫りになった。俺もどうやらボコられてるやつを憐れむ感情はあるらしい。ま、博麗の巫女の時もそうだけどね。とにかくハンセイと早苗のコンビによってキョンシーは消え去った。何ともまあ面倒な…とか思いつつも、それはそれとしてこいつが面倒なことくらいよく分かった。どれだけ壊れても治して襲い掛かってくる。あー、ハンセイに代わっておいてよかった。そうしなければ恐らく俺は手足を食いちぎられ、諏訪子神にハンセイが神殺しされていただろう。
「ぬぅ」
「目には目を!お札にはお札です!往ね!!」
「もう死んでるぞー?」
「分かっている。黄泉へ帰れ」
「おー…?」
早苗が札を貼り付けた後、ハンセイが蹴り飛ばす。飛ばした後に確認などはせずに、そのまま突き進む。が、何故だろうか。破壊したキョンシーの腕が引っ付く。キョンシーの復活とは、再生などではない。腕が取れたのなら腕をくっつけるし、首が切られたのなら首を繋ぐ必要がある。俺はそう習った。先ほどのキョンシーから。なのに、何故か引っ付いてはなれない。もしかして、学習方法間違えたかな?俺、もう少し頭が回る方だと思ってたんだけどな。早苗に手伝わせても一向に離れない。
「っ!」
「貴方達ね?私の芳香をこんな目に遭わせたのは」
「正当防衛ですが?」
「あら、ここは幻想郷。貴方達外来人の知る法なんてないのよ」
「我は幻想郷の神だ。神の真似事など辞め、さっさと死神に運ばれろ」
「芳香ちゃんを治すのだって簡単じゃないし、手間だってかかる。臓器のストックに部位のストックもね。」
「反吐が出るな」
「人外の価値観って怖いですね〜」
「でも…今日はそのストックを増やせそうでよかったわ」
青蛾「芳香ちゃんが!!!!」
早苗「死体ですよ」
青蛾「そうだけど!!そうだけど!?そうだけど、さぁ!!可愛い子を主人に見せたいじゃない!!」