似非気狂い   作:覚め

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憑依はやんないよ。
流石に(岩内さんの)体が死ぬので。


夢中

「…何だ、この顔揃えは」

 

「何よその言葉は」

 

「全くだ」

 

「…あの、師匠?何で私もこっちなんですか?」

 

「異変ですね!?異変なんですよね!?異変というべっ」

 

「五月蝿い」

 

「あ、貴方はこっち」

 

個室に連れて行かれた。なんだかよくわからないが薬を飲んでこの手紙を持って今の月の賢者達に渡しに行け、とのことらしい。月…?死ぬ…あの、酸素とか…そもそもこの薬って何…?えっ、あの、説明とか…あ、ない?お前ならわかるはずだろ?それは多分ハンセイ向けだな?で、月へはどうやって行くんですか?…はぁ。夢を伝って、月に。バカ言うなよと。舐めんなよと。夢でいける?飛んだ夢物語かと。頭おかしいんじゃねーの?そもそもお前の横に便利な移動装置婆がいるんだから…待て、口に出てないだろうな。

 

「…それもそうね。その薬を飲むなら死ぬことは中々ないでしょうから、紫に連れて行ってもらおうかしら」

 

「それ、私も危険に晒されない?」

 

「月の酒」

 

「っ…」

 

「行ってくれるでしょ?」

 

「まだ根に持つのね…まあ、やるけど。酸素とかの問題は解決してるから、好きにやってきなさい。中の人共々、ね」

 

つまりあれか。ハンセイがマスコットで、中の人役が俺か。え、やだ。俺動かねえぞ。というか帰してよ。手紙寄越すなら矢文で良くない?なんで俺が…。スキマとやらの中に入り、目玉だらけの道を進む。目玉だらけと言うのは比喩なしに目玉だらけである。ずっと見られてるようで気持ち悪い。民度の低い田舎みたいだ。なんでこんな田舎が…いや、幻想郷も田舎だな。少し歩いた先でするりと下に落ちる。こう、階段踏み外したときのように。落ちた先は古い中華が見える変な街であった。上を見る。地球見えるかな…見えねえ。裏側か?

 

「さて…」

 

「きゃー!!穢れ人!穢れ人よ!!」

 

「何?」

 

「く、来るな!穢れる!玉兎を呼べ!!」

 

「…くだらん」

 

「うおおお!!遊撃隊出動!!」

 

ギョクト…あ!鈴仙に似てる!気持ち悪〜。無論全員に一応の話を通す。ギョクトとやらに兵隊などのやる気はないらしく、皆固まってどうすると会議を始めた。こいつらバカだろ。横を素通りし、ハンセイが空を飛びながら永琳先生から受け取った地図をもとに素早く向かう。話によれば、その二人がいる場所なら突撃すればわかる、とのことらしい。元月の頭脳だっただけはある。確かに突入したら二人が茶を酌み交わしていた。酒ではなく茶だ。しかも割と良いやつ。俺も飲みたい。

 

「何者か」

 

「八意の遣いだ。手紙を渡しにきた」

 

「師匠の!?」

 

「いや…だとしてもノックもなしに尋ねるのはどうなの?壁だって壊されてるのよ?」

 

「知らん。我は少なくとも届ける方法は指定されていない。」

 

「姉様、この押印は確かに師匠のものです」

 

「…で、しょうねぇ」

 

「中身は知らん。それを見て返事を寄越せ。刺したら届けてやる。」

 

「態度が高いな。お前は所詮師匠の遣いであることを忘れるな」

 

「余程頭が足りんと見える。貴様ら如き若輩が、如何にして我の上を行く?」

 

「あら、若く見てくれるの?」

 

「姉様…」

 

とにかく。手紙の内容だな。手紙の内容はどうやらそっちに人を送るから何もするな、とのことだ。一応言っておくが俺たちではない。博麗の巫女達だろう。そうだ、だから俺は関係ない。どうやら返事不要らしい。成る程返事不要とは思い切ったな。さらに言えば、送るために遣わせた奴もその異変解決団に合流させろ、とのことらしい。あかん。詰まるところ、月のやべー状況を救うための異変解決団に行けってことだろ?死ねってことだな?そう言うことだ。ハンセイ、生きて帰せよ。体。

 

「…ぬぅ」

 

「悪いわね、こっちまできてもらって」

 

「なんとなく察してはいた」

 

「流石岩内さんですね!」

 

「では先に行かせてもらう」

 

「あ、速!?」

 

「うおおおおお!!!!あっやべっ」

 

「魔理沙さん!?」

 

「久しぶりの故郷でワクワクするわね」

 

皆、思い思いに月を楽しんでいる。ハンセイ?知らん。俺としては常に何してんの、と思う相手なのでもはやどうでも良い。つーかハンセイにはこの態度が正しい。そう言うわけで、進んでいると何やら妖精が多数出現。その最奥に何やら色の違う、氷精のような立ち位置してそうな妖精を発見。まずはこいつを殲滅して異変解決か問うてみるか。それが終わったら英雄凱旋として飯貰おう。でもハンセイ食わねえからな。なんかもらえないかな。金銀財宝…武具でも可。

 

「うお!お兄さん何!?」

 

「…お前、妖精ではないな」

 

「ははーん!あたいの正体がただの妖精じゃないって分かったんだ?」

 

「やる気が失せた。」

 

「えっ」

 

「道化師見習い。一生命体のお前に手を施す神などはいない。偶然生まれた産物が」

 

「…それ、私のご主人様をバカにしてるよね?」

 

「わからんか。やはり妖精だな」

 

「むー!」

 

「後悔するか?神に喧嘩を売ることを」

 

「生憎あたいは一神教!ご主人様一筋!ここまで言われたら我慢ならないからね!最初から本気だよ!」

 

目に見える限りにでかい弾幕。それに対して水で迎撃する。迎撃しきれずに避けるが、まあ良い。水が月にもあることが驚きではあるが。迎撃した水を再利用、道化師のような見た目のアメリカ妖精に投げつける。どうやら当たらず。何度でも当ててみせるが?水を圧縮、放水。間一髪というところで回避される。そしてこちらに向き直り、また先ほどと同じ量の弾幕に襲われる。だが、まあ…。相手は精神年齢ガキということはわかっている。物量だけで押す気持ちの悪い弾幕をしてはいるが、まだ道はある。

 

「どう?」

 

「吹き込まれた分際で、図に乗るな」

 

「きゃっ」

 

「万物を統べ、知るは唯一神。唯一知らぬは協調。故に貴様は今一人でいるのだ」

 

「このっ…カッチーンだからね!」




クラウンピースは怒らせたらすぐに乗ってきそう。で、バテそう。
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