似非気狂い   作:覚め

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ヘカーティア「え!?私以外に神が二人も!?やだもうおめかししなきゃ!」


月中見舞い

ハンセイが出て、意識が途絶え。目が覚めたら蹴散らした後だろうか。やっぱりハンセイはすげーや。そう思っておくが、なんと俺の体は何も動かない。なんでだろう、わかんない。そう思っても仕方ないので、相手の安否でも確認するか。あーと…名前聞いてないな。金髪女はこの場に二人いたし…あーれ?巫女さん達が運んでも良いんじゃない?ほら、助けてよ。少しして無理やり起き上がる。と、目の前には気付かなかった足が。支えた身体で無理やり顔面を見てみると、先ほどの金髪女。あれ、蹴散らせてないの。

 

「…ごめんなさい。私達があの下衆な卑劣どもを襲ったら、まさか地上にまで迷惑をかけるなんて」

 

「…あれ、ほかのみんなは?」

 

「いないわ。貴方が倒れたのを見たら、なんだか…急に、スンッて消えたわよ」

 

「えー…まあ良いや。動けないから背負ってくれる?」

 

「…良いの?」

 

「疲労がやばい。一体何したんだよ」

 

「何も?でもまあ、次は来ないほうが良いかも。」

 

言葉通り、俺は今、全く動けない。意識が途絶えるほどにハンセイが出たのであろうが、それでも勝てずに気絶だか眠るんだかで目を覚ます。どうにも、俺はやはり無理なものは無理だったらしい。背負われながら思ったのだが、この人って今からどこに行くんだ?月の都で願いたいのだけども。言ってみたら渋々、仕方なく、俺の中の神に免じて、やりたくないけど、行きたくもないから要塞に運ばせるけど、送ってくれるらしい。ごめんね。ほんと、全然動けないからさ。だって、英雄凱旋とか、面白そうじゃん?事実がなんであれさ。

 

「うわー!穢れ人だ!!」

 

「どっこい…ゔぇ」

 

「吐いた!!玉兎〜!!」

 

「こいつついこの前いなかったか!?」

 

「玉兎出陣〜!うわ、ゲロ!?っ…出陣〜!」

 

玉兎に倒れた体を背負われる。行き先を伝えたらいってくれるかな。とりあえず伝えてみる。後あんまり揺らさないで。髪の毛にゲロかけるよ。嫌でしょ。じゃあやめてね。背負われながら歩くこと数時間ほどだろうか。疲れがマシになることはなく、先ほど金髪女の前で立つことが少しでも出来たのは何かの偶然だろう。それとも奇跡か。運び込まれたのは月に来て最初に突撃した部屋だった。椅子に座らされ、玉兎が会議を始める。やっぱりこいつらあれだ。やる気ないわ。だってこいつら、普通敵を自陣の頭領の部屋に連れてくるかね?

 

「私達が呼びました」

 

「あー、そう」

 

「退かせたのが貴方と聞いて、姉様が転送を止めたのです」

 

「転送?」

 

「ええ。私は貴方を元いた場所まで帰すことができる…それは逆も然り。貴方は一度帰ったけど、私がここに呼び戻したのよ。敵の方も話がしたかったみたいだから」

 

「そうなの?」

 

「私としては一刻も早く帰したいわけですがね」

 

「妹はこう言ってるけど、かなり感謝してるのよ。」

 

…あ、やばいなこれ。英雄凱旋とか言ってられねえわ。これ多分あれだ。次があると踏んだからその時までここに止めおこうってつもりだ。ひでぇぞてめえら。帰してよ。て言うかさっきの発言にも嘘あったろ。俺が消えた姿を金髪女が見てねえんだよ。なら嘘だな。よし帰ろう。八雲紫!…そういやあいつもそんな妖怪だったな…ハンセイはないの?テレポート機能とか、そう言う便利なやつ。ねえ、俺だけじゃきついよ。この二人、妙に圧が強いもん。後なんか距離がすごい。例えるなら、刑務所の面会所見たいな。

 

「それで。敵の方はなんて?」

 

「次は来ない方が良いってさ。言葉通り行く気はねえしそこら辺は先に来てた異変解決団に任せるつもり」

 

「なるほど…それで、2日前に会った貴方は、誰だったの?」

 

「神様…待って、2日?」

 

「ええ。二日前。ここに突撃してきた時です。ほら、今はもう直っていますが」

 

「建築技術すげえな」

 

「それで。神様とは?」

 

「詳しくは知らない。ただ、今みたいに疲れ切ってたり特定の神の前だと俺になる。見分けるのは簡単だろ。」

 

「なるほど…大体わかったわ。それじゃ、今すぐ帰せるけど、帰る?」

 

「帰る!!」

 

「そう。じゃあ、次もまたよろしくね?」

 

「えっ」

 

姉の方と話していたら最後に次もよろしく言われた。俺は気がつけば永遠亭で寝転がっていた。疲労回復が間に合っておらず、起き上がろうとしてベッドから転げ落ちる。その音を聞きつけたのかわからないが、何故か俺のそばに早苗が来た。おお、早苗や。家まで運んでくれない?それか飯くれ。疲れが溜まって飯も水も家も、あってもないに等しいんだよ今。こうして俺は地上への帰還を果たしたわけだが、どうにも薄気味悪い。ストックホルム症候群のせいで金髪女と離れたのが悲しくなったのかな?

 

「あら、重症ね。疲労回復剤を基準値の三倍濃くしてあげるわ」

 

「助けてよ鈴仙」

 

「いや、すみません私そう言うのに疎くて」

 

「死ねお前」

 

「疎いなら後で二十時間勉強に付き合ってあげるわよ、鈴仙」

 

「早苗ぇ〜」

 

「スワコ様に知らせるとか言って出て行きましたよ」

 

「死んだ〜?」

 

こうして疲労回復剤をぶち込まれた。確かに立って動くことができるくらいには回復した。だけれども、俺は何も出来ない。何故って?永琳先生のありがたい後日談があったためである。今日と2日前とでかなり疲れた。俺はもう寝たい。寝る。寝ようとすると、諏訪子神が抱きついてきた。疲労プラスだ、受け取れ医者。受け取られなかった。諏訪子神と早苗に付き添いを頼み、家に帰る。なんか今回の異変、色々と急だったな…なんて思いながら飯を待つ。

 

「いや〜、岩内が帰ってこないって早苗から聞かされた時は八雲紫達を災いという災いに遭わせたのちに月を割ってやろうかとか考えたけど、こうして生きて帰ってくれて嬉しいよ」

 

「怖いこと言わないでよ」

 

「とにかく、岩内はよく頑張ったらしいからね。ほら、抱きしめてあげる」

 

「…いや、この歳でそれは恥ずかしいから。飯出来たら教えて」

 

「えー」




ヘカーティア「おめかし完了!ごめん遅れちゃって!」
純孤「もう終わったわよ。次の侵攻の時には来ないほうがいいとは言ったけど」
クラピ(ボコボコフォルム)「…」
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