似非気狂い   作:覚め

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誰が誰を追い詰めて、誰が誰に虐められるんだ。


死路

「ハンセイの遺言とか聞いてない?」

 

「貴方の意識が途切れると同時に殺したから何も。それでも、服に傷をつけられたのは意外よ?死んだらあの世で褒め称えてあげて」

 

ま、当然勝てる訳もなく。肩を掴まれ地面に押し付けられている。弾幕ごっことはどこに行ったのか、それとも逃げ回る俺に嫌気がさしたのか。肩を掴まれ押し倒されている所に唐突な流れ弾。どうやら早苗達が到着したらしい。目の前の女神様に腹を撫でられる感覚で皮膚を持っていかれる。いや、皮膚で済んでいない。腹を裂かれた。ハンセイには悪いが、格好つける前に返還を求める。このままいけば恐らくは失血死。うまく行っても行かなくても死にかけだからな。

 

「岩内さん!?」

 

「おー、早苗か。逃げるぞ」

 

「そんな、どうして…!?」

 

「アレ、アンタね?」

 

「ええそうよ?思ったより意地汚く生きるんだもの、月の民じゃないけど、ちょちょいっと。ね?」

 

「うっひゃー…救急箱持ってきてて良かった〜」

 

霧雨氏に手当てをしてもらう。手を早苗に握られる。これじゃあまるで末期の患者だ。手当てをされても、腹を裂かれているので起き上がることもできず。痛みを感じていないのが幸いか。それとも、これから感じるのか。もしそうなら、かなりの絶望をいまから感じることになるな。腹を抑え、包帯が巻かれるのを待つ。早苗には博麗の巫女の援護を頼み、鈴仙に目を向ける。…あれ。なんか、少し仲良くなってない?弾幕辞めてるし。あー、アレ見たら少し頑張ってたのがアホらしくなってきた。腹あったかー

 

「どうしたの?」

 

「うわっなんだお前…あ、先日の」

 

「うっわひっど」

 

「ヘカーティアに言わないとダメね。今回の侵攻は一旦取りやめるわ」

 

「お、ありがたいな」

 

「やりまなうかな」

 

「そ…だ…あやぬかまやはさやらさはにら」

 

「まあにからはなまかは」

 

意識が本格的に朦朧としてきた。もはや周りの言ってることが理解できない。はー、手当てしても血は止まらねえもんな。結構ざっくり、掌で撫でるような軌道を抉られてるから。血は止まらないし、出る量は多いし。死ぬかな、これ死ぬかもしれん。あー…意識が途切れる。ブツブツと途切れるテレビを見ている感覚だ。ハンセイはこの感覚の中で動き回っていたわけか。いや、一撃で死んだなら違うか。でも俺の体に傷なかったんだよなぁ…どこで聞こうにも…わかんねえし…

 

「っあ」

 

「やっと起きました〜!」

 

「異変解決後3日間。ずーっと寝たきり。流石にまずいと思ってたら復活したってわけよ」

 

「水ください」

 

「話を聞きなさい。」

 

どーしてこんな目に。ハンセイは生き返ったら殴りに行ってやる。まあ神様殴れるかは置いといてな?とりあえず、俺の腹は治ってはいるんだけど微妙なラインらしい。あと一歩治れば完治、でもあと一歩が全然来ないらしい。あと一歩って、なんじゃそりゃ。まるで神の祟りでも起きてるような言い草だ。どれ、どんな治り方をしているのか腹を見てみるか。服をめくってはらをみる。そこには、何もなかった。あれ、じゃあ何が完治してないの?と聞いてみると、どうやら腹の中が完治してないらしい。ダメじゃん…

 

「その原因が神様云々なら、私にはどうすることもできないわ」

 

「そんな、全知全能全てを知り全てを行える永琳先生が治せないわけないじゃないですか」

 

「最善を尽くしたわ。でも…」

 

「死ぬんか!?俺、死ぬんか!?」

 

「でも、どこがどう治ってないんですかね?全然元気に見えますけど」

 

「何か食べればわかるわよ」

 

ほーん?ものは試しに食べてみるか。リンゴを食べる。3日振りだからそんなに多く食べるなよと釘を刺されはしたが、まあこれくらいなら大丈夫だろう。ほらみろ、何にもないぞ。驚くことにもう一つ言うとすれば、リンゴがめちゃめちゃ美味く感じたくらい。マジで何にもないのだ。それを伝えたら永琳先生に脅された。これから30分もすれば私の言った意味がわかるのだと。いやいや、怖いこと言わないでください。永琳先生に言われたらたとえ嘘でもその病発症しますよ。

 

「ぃあっ!?」

 

「え!?」

 

「ほら、やっぱり」

 

「ど、どういうことですか?」

 

「あのね…いくら大腸と小腸の位置を戻しても、目を離したらすぐに絡まるのよ。機械で止めても機械が壊れるし、奇妙な病よね、それ」

 

「ねえ俺ってあの神様に腹撫でられた時って大腸見えてたの?」

 

「いえ、見えませんでしたけど…もしかしてそれですか?」

 

「痛みおさまってきた」

 

「あら、痛覚がオーバーフローしたのね。」

 

怖いこと言わないでよ。俺はその場で退院を決意した。女神に言われてから分かってはいたが、どうにもハンセイは出てこない。これからどうするかな、と悩む俺に早苗が守矢への移住を提案してきた。確かに俺にとってはかなりいい話。ただ、めんどうな話でもある。だって、どーせ本家の仕事手伝えって感じで布教活動の手伝いだろ?俺は面倒なこととかお仕事はとても嫌いなので断らせてもらう。早苗と別れ、家に着く。鍵を開けて…あれ、開いてる。何故だ?締め忘れか?あー、なんか怖い。

 

「…なんだ、妹紅か」

 

「なんだはないだろ?心配したんだからな。急に姿を消すから」

 

「そりゃすまん」

 

「…待て、お前、ハンセイじゃないのか?」

 

「ハンセイの中の人やってるよ」

 

「中の人…?」




途中出てきた意味不明会話は解読不可能
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